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二章・もどかしい二人
36.はらぺこサキュバスと性欲の強い男エルフの契約の凍結
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「アラーッアラアラアラアラアラアラアラ!! アラアラアラアラアラアラアラアララーッ!!!!!」
ちょ、鳴き声? 何? もー……。
「初めまして。暁の子レイモンドと申します」
「キャーッ♡♡ 声も素敵♡♡ どーもぉ、初めましてぇ~♡ シルキィの母でございますぅ~♡♡♡ ちょっともー、シルキィちゃん~♡ レイモンドくんかぁーっこいいじゃないのも~♡♡♡ なんで早く紹介しないのもぉ~♡♡♡♡」
バシッ! バシバシッ!!
「ちょ、痛、痛いってもう、おかーさん!! 落ち着いてよ~、恥ずかしい……、それにおかあさんたち旅行中だったじゃないの……」
「おっとっと~? 俺ちゃんのもちもちたまごちゃんは目の前で他のメンズをほめちぎることで俺ちゃんとの夜をより獣じみた一夜にしようって魂胆なのか~い? 妬けちまうぜ……」
「うふふ♡ ロスりんは嫉妬してる時が一番セクシーだもんねぇ?」
「うるさくてごめんなさい、レイモンドさん。うちの母と彼氏さんです」
「ああ……賑やかな家族ですね。とても素晴らしいことです」
休みの日にお食事でもしながら話そうってことになって、お店までこの二人を連れてくるのも結構恥ずかしかった。二人とも、全然忍べてないお忍びの貴族みたいなゴージャスな装いで、特にロスアスタさんは隠密スキルで肌の色を褐色に変えて目の色を人間風に反転させたら異国の王子様みたいなすごい美男子になっちゃったもんで、見とれた女の子たちが失神したり持ってるものを落としたりぶつかったり大騒ぎになった。もっと忍んでよ~! なんのための隠密スキルとか幻惑なの~!!
「へへ、あの、大丈夫なんですかね? うちはほんとに冒険者向きの良く言えば飾らない店なんで……お口に合うかどうか……」
お店の店主さんが手を擦りながらお伺いを立ててくる。この人いつもはもっと豪快な親父さんなんだけど……初めて見た、愛想笑い。
「うふふ、味があっていい店ね♡ お料理楽しみにしてますわ♡♡♡ ゆっくりお話できる席にご案内いただけるかしら♡♡」
「こ、光栄の至り~♡」
おかあさんが店主さんの目の前で指をぱちんと鳴らすと、店主さんは目からハートが出かねない勢いで嬉しい悲鳴を上げて、わたしたちは特別な個室に通してもらえた。催眠ってこうやって使うんだな……すごく便利なんだ……。
通された部屋で、食事をしながらしばらく歓談する。わたしの小さい頃の話とか勝手にするのはほんとに勘弁してもらいたかったけど、レイモンドさんは目を細めて笑いながら聞いていた。
「そういうことでよ、俺ちゃんにとってはちゃんシルは娘みてぇなモンってわけなのよ。サキュバスにしては珍しいくらい奥手だからどうなるもんかと思ったけど、自分で契約結べるくらい成長して嬉しい限りってワケ。まあ、大体の男はサキュバスと契約結んだら吸われつくして死んじまうんだけども。レイは長生きだし鬼タフそうだから死なずに長く関係結べそうでよかったわ。男とっかえひっかえして生きるの向いてねぇだろ、ちゃんシル?」
「うん……ヤだ」
「ただねぇ? 周りと違う生き方するのってそう簡単にはいかないのよぉ。向いてないこと無理にやらせるの、ママもかわいそうだと思ってたんだけどぉ。それでも何があっても生きて行けるように、サキュバスとしては一人前になってくれたらいいなとも思ってたのよ? だから催眠の能力がちゃんとあったってわかって嬉しくってママは……」
うう……わたしだって他の子みたいにサキュバスらしくできたらいいなって思ってたもん。でも催眠の能力は兆しがなかったし、いろんな相手と性交するのどうしてもヤだったんだから仕方ないし。
「シルキィ君がなりたい自分になれるのならそれが一番だと私も思います」
「そう思ってくれる? ありがとう~レイモンドくん~♡ そういうわけだから、ちょっと一旦うちの子連れて帰りたいのよね。一緒に仕事もしてくれてたみたいだから、予定狂わしちゃうの申し訳ないんだけど、それでいいかしらぁ」
催眠で言うことを聞かせることもできるのに、おかあさんはちゃんとレイモンドさんに了解をとってくれた。レイモンドさんは気づかわしげにわたしを見て、わたしは一つうなずいた。
「わかりました。契約の淫紋を凍結する方法があると聞いています。シルキィ君の試験が終わるまでの間、感覚の共有が起こらないように処置をお願いしたいです」
レイモンドさんがそう答えると、後には戻れないという気持ちが急に沸いてきた。昨日約束してもらっていっぱい抱っこしてもらったけど、不安な心はなくならない。
「そんな顔しないで、シルキィ君。私は君の成長と無事を心から祈っていますからね」
「ヘイヘーイ。話まとまったんじゃね? 俺ちゃんもレイについてちょっと気になってることあるから話てぇんだけども? 話してオケ?」
「ああ、そっちの話もありましたね。シルキィ君から、ロスアスタさんが私のことを知っているかもしれないという話を聞いています。私も気になっていたんですが、私とロスアスタさんには接点があるのですか?」
わたしの進退の話が終わったタイミングでロスアスタさんがもう一つの話題について切り出した。自分が生まれる前の話なのでわたしは黙って聞くだけだけど。
「俺らってさぁ、あ、俺らってのはインキュバスとサキュバスのことね。生き物の精気がオーラになって目で見えるんだわ。今のレイの顔の周りにも見えてるし、それをいつも吸ってるちゃんシルの周りにも見えてるんだけどさ、それめっちゃ珍しい色してんのね」
「そうなんですか? シルキィ君にも見えているんですか?」
「見えてます。エルフの精気は緑色って言われてるんだけど、レイモンドさんのは蜂蜜色をしています」
「俺ちゃんさあ。百四十年くらい前に森林大迷宮の近くの街でやんちゃしてたときにエルフの赤んぼ拾って、しばらく自分の精気与えて育ててたことあるんだけど、そしたら色変わってきちゃってさあ。そんときの色とレイの精気、おんなじ色してんだよね。心当たりない?」
しばらく、部屋を沈黙が支配した。
「わ、私は両親がいなくて、物心ついた頃に誰かにエルフの里に送り届けられた子供だと聞いているんですが……まさか」
「あ、それ俺ちゃんだわ。あんときの赤んぼ、こんなにでっかくなったの? ウケるんだけど。でかすぎね?」
え? うそ。どういうこと? ロスアスタさんが、レイモンドさんの育ての親ってそういうことになるの?
レイモンドさんもすごく混乱してるようだったけど、ロスアスタさんは話を続けた。森林大迷宮の中で死んでいたエルフの夫婦が抱いていた赤ちゃんが生きていたので、拾って育てたこと。二人の死体は獣に荒らされる前に簡単に埋葬したこと。ロスアスタさんが住んでいた街は森林大迷宮を挟んでエルフの里の反対がわにあったので、赤ちゃんのレイモンドさんを連れて里まで行くのは難しかったこと。赤ちゃんは魂がまだ未熟なので、ある程度まではインキュバスが精気を与えて育てることができるんじゃないかと思ってやってみたらできたこと。それができなくなるまで大きくなったので、守りながら大迷宮を通ってエルフの里に送り届けたことなど。エルフでも入っちゃいけない大迷宮を子供を連れて渡ったとか荒唐無稽だけど、ロスアスタさんは無意味なウソをつくタイプではないのでおそらく全部本当なんだろうと思った。
「レイ、エルフとしてはありえないほど性欲強いんだって? それ、まだ魂が固まってない時期に俺ちゃんのインキュバスの精気吸い続けたせいで魂の性質が変わっちゃったんだな。ゴメンだけど、ちゃんシルが催眠使えるようになっても多分性欲の強さは一生治んないと思うよ。あんま恨まないでちょうだいよな。俺ちゃんも生まれたばっかの赤んぼ見殺しにできるほど鬼じゃなかったんだわ」
レイモンドさんはもともと白い顔を蒼白にしていた。ロスアスタさんの告げたことは、レイモンドさんにとって一回で受け入れられるような事実じゃないんだと思った。
「す、すみません。少し席を外します。すぐ戻ってきますので、そのままお茶をしていてください……失礼します」
片手で口元を抑えて、よろりと立ち上がったレイモンドさんはふらふらとドアから出て行った。混乱しすぎた気持ちを鎮めるために煙草を吸いに行くんだと思う。心配でわたしも立ち上がりかけたけど、ロスアスタさんに止められた。
「そっとしといてやりな。今すぐは無理だから、今夜がちゃんシルの器の見せ所な。大丈夫。よしよししてやりゃあすぐよ」
「ロスアスタさん、レイモンドさんのその、性欲って治らないの?」
「狂化のほうは催眠で抑えられるだろうから、生活する分には問題ない系じゃね? けど、普通のエルフみたいな草食系にはならないと思うぜ? でもちゃんシルにとってはそのほうが都合がいいんじゃね?」
「そうなんだ……ねえ。わたしが催眠使えるように試験は受けるけど……狂化はロスアスタさんかおかあさんが治してあげられないかな……レイモンドさん辛そうで……」
わたしがいない間性欲と戦わなきゃならないレイモンドさんがかわいそうで、そんなことを聞いてみたけれど。おかあさんはいつもみたいな笑顔じゃなくて、厳しい顔でこう答えた。
「駄目よシルキィちゃん。そりゃ、やろうと思えば私たちには簡単にできるけど。一人前になりたいなら、惚れた男くらい自分で助けなさいな」
お茶を飲み終わる頃に戻ってきたレイモンドさんは、もうずいぶん落ち着いているようだった。個室にいるうちにやっちゃいましょうか、とおかあさんが私たちの契約を凍結する処置をして、それはびっくりするくらいあっけなくて。わたしたち二人の目に見える繋がりは一時的にだけど、なくなった。
ちょ、鳴き声? 何? もー……。
「初めまして。暁の子レイモンドと申します」
「キャーッ♡♡ 声も素敵♡♡ どーもぉ、初めましてぇ~♡ シルキィの母でございますぅ~♡♡♡ ちょっともー、シルキィちゃん~♡ レイモンドくんかぁーっこいいじゃないのも~♡♡♡ なんで早く紹介しないのもぉ~♡♡♡♡」
バシッ! バシバシッ!!
「ちょ、痛、痛いってもう、おかーさん!! 落ち着いてよ~、恥ずかしい……、それにおかあさんたち旅行中だったじゃないの……」
「おっとっと~? 俺ちゃんのもちもちたまごちゃんは目の前で他のメンズをほめちぎることで俺ちゃんとの夜をより獣じみた一夜にしようって魂胆なのか~い? 妬けちまうぜ……」
「うふふ♡ ロスりんは嫉妬してる時が一番セクシーだもんねぇ?」
「うるさくてごめんなさい、レイモンドさん。うちの母と彼氏さんです」
「ああ……賑やかな家族ですね。とても素晴らしいことです」
休みの日にお食事でもしながら話そうってことになって、お店までこの二人を連れてくるのも結構恥ずかしかった。二人とも、全然忍べてないお忍びの貴族みたいなゴージャスな装いで、特にロスアスタさんは隠密スキルで肌の色を褐色に変えて目の色を人間風に反転させたら異国の王子様みたいなすごい美男子になっちゃったもんで、見とれた女の子たちが失神したり持ってるものを落としたりぶつかったり大騒ぎになった。もっと忍んでよ~! なんのための隠密スキルとか幻惑なの~!!
「へへ、あの、大丈夫なんですかね? うちはほんとに冒険者向きの良く言えば飾らない店なんで……お口に合うかどうか……」
お店の店主さんが手を擦りながらお伺いを立ててくる。この人いつもはもっと豪快な親父さんなんだけど……初めて見た、愛想笑い。
「うふふ、味があっていい店ね♡ お料理楽しみにしてますわ♡♡♡ ゆっくりお話できる席にご案内いただけるかしら♡♡」
「こ、光栄の至り~♡」
おかあさんが店主さんの目の前で指をぱちんと鳴らすと、店主さんは目からハートが出かねない勢いで嬉しい悲鳴を上げて、わたしたちは特別な個室に通してもらえた。催眠ってこうやって使うんだな……すごく便利なんだ……。
通された部屋で、食事をしながらしばらく歓談する。わたしの小さい頃の話とか勝手にするのはほんとに勘弁してもらいたかったけど、レイモンドさんは目を細めて笑いながら聞いていた。
「そういうことでよ、俺ちゃんにとってはちゃんシルは娘みてぇなモンってわけなのよ。サキュバスにしては珍しいくらい奥手だからどうなるもんかと思ったけど、自分で契約結べるくらい成長して嬉しい限りってワケ。まあ、大体の男はサキュバスと契約結んだら吸われつくして死んじまうんだけども。レイは長生きだし鬼タフそうだから死なずに長く関係結べそうでよかったわ。男とっかえひっかえして生きるの向いてねぇだろ、ちゃんシル?」
「うん……ヤだ」
「ただねぇ? 周りと違う生き方するのってそう簡単にはいかないのよぉ。向いてないこと無理にやらせるの、ママもかわいそうだと思ってたんだけどぉ。それでも何があっても生きて行けるように、サキュバスとしては一人前になってくれたらいいなとも思ってたのよ? だから催眠の能力がちゃんとあったってわかって嬉しくってママは……」
うう……わたしだって他の子みたいにサキュバスらしくできたらいいなって思ってたもん。でも催眠の能力は兆しがなかったし、いろんな相手と性交するのどうしてもヤだったんだから仕方ないし。
「シルキィ君がなりたい自分になれるのならそれが一番だと私も思います」
「そう思ってくれる? ありがとう~レイモンドくん~♡ そういうわけだから、ちょっと一旦うちの子連れて帰りたいのよね。一緒に仕事もしてくれてたみたいだから、予定狂わしちゃうの申し訳ないんだけど、それでいいかしらぁ」
催眠で言うことを聞かせることもできるのに、おかあさんはちゃんとレイモンドさんに了解をとってくれた。レイモンドさんは気づかわしげにわたしを見て、わたしは一つうなずいた。
「わかりました。契約の淫紋を凍結する方法があると聞いています。シルキィ君の試験が終わるまでの間、感覚の共有が起こらないように処置をお願いしたいです」
レイモンドさんがそう答えると、後には戻れないという気持ちが急に沸いてきた。昨日約束してもらっていっぱい抱っこしてもらったけど、不安な心はなくならない。
「そんな顔しないで、シルキィ君。私は君の成長と無事を心から祈っていますからね」
「ヘイヘーイ。話まとまったんじゃね? 俺ちゃんもレイについてちょっと気になってることあるから話てぇんだけども? 話してオケ?」
「ああ、そっちの話もありましたね。シルキィ君から、ロスアスタさんが私のことを知っているかもしれないという話を聞いています。私も気になっていたんですが、私とロスアスタさんには接点があるのですか?」
わたしの進退の話が終わったタイミングでロスアスタさんがもう一つの話題について切り出した。自分が生まれる前の話なのでわたしは黙って聞くだけだけど。
「俺らってさぁ、あ、俺らってのはインキュバスとサキュバスのことね。生き物の精気がオーラになって目で見えるんだわ。今のレイの顔の周りにも見えてるし、それをいつも吸ってるちゃんシルの周りにも見えてるんだけどさ、それめっちゃ珍しい色してんのね」
「そうなんですか? シルキィ君にも見えているんですか?」
「見えてます。エルフの精気は緑色って言われてるんだけど、レイモンドさんのは蜂蜜色をしています」
「俺ちゃんさあ。百四十年くらい前に森林大迷宮の近くの街でやんちゃしてたときにエルフの赤んぼ拾って、しばらく自分の精気与えて育ててたことあるんだけど、そしたら色変わってきちゃってさあ。そんときの色とレイの精気、おんなじ色してんだよね。心当たりない?」
しばらく、部屋を沈黙が支配した。
「わ、私は両親がいなくて、物心ついた頃に誰かにエルフの里に送り届けられた子供だと聞いているんですが……まさか」
「あ、それ俺ちゃんだわ。あんときの赤んぼ、こんなにでっかくなったの? ウケるんだけど。でかすぎね?」
え? うそ。どういうこと? ロスアスタさんが、レイモンドさんの育ての親ってそういうことになるの?
レイモンドさんもすごく混乱してるようだったけど、ロスアスタさんは話を続けた。森林大迷宮の中で死んでいたエルフの夫婦が抱いていた赤ちゃんが生きていたので、拾って育てたこと。二人の死体は獣に荒らされる前に簡単に埋葬したこと。ロスアスタさんが住んでいた街は森林大迷宮を挟んでエルフの里の反対がわにあったので、赤ちゃんのレイモンドさんを連れて里まで行くのは難しかったこと。赤ちゃんは魂がまだ未熟なので、ある程度まではインキュバスが精気を与えて育てることができるんじゃないかと思ってやってみたらできたこと。それができなくなるまで大きくなったので、守りながら大迷宮を通ってエルフの里に送り届けたことなど。エルフでも入っちゃいけない大迷宮を子供を連れて渡ったとか荒唐無稽だけど、ロスアスタさんは無意味なウソをつくタイプではないのでおそらく全部本当なんだろうと思った。
「レイ、エルフとしてはありえないほど性欲強いんだって? それ、まだ魂が固まってない時期に俺ちゃんのインキュバスの精気吸い続けたせいで魂の性質が変わっちゃったんだな。ゴメンだけど、ちゃんシルが催眠使えるようになっても多分性欲の強さは一生治んないと思うよ。あんま恨まないでちょうだいよな。俺ちゃんも生まれたばっかの赤んぼ見殺しにできるほど鬼じゃなかったんだわ」
レイモンドさんはもともと白い顔を蒼白にしていた。ロスアスタさんの告げたことは、レイモンドさんにとって一回で受け入れられるような事実じゃないんだと思った。
「す、すみません。少し席を外します。すぐ戻ってきますので、そのままお茶をしていてください……失礼します」
片手で口元を抑えて、よろりと立ち上がったレイモンドさんはふらふらとドアから出て行った。混乱しすぎた気持ちを鎮めるために煙草を吸いに行くんだと思う。心配でわたしも立ち上がりかけたけど、ロスアスタさんに止められた。
「そっとしといてやりな。今すぐは無理だから、今夜がちゃんシルの器の見せ所な。大丈夫。よしよししてやりゃあすぐよ」
「ロスアスタさん、レイモンドさんのその、性欲って治らないの?」
「狂化のほうは催眠で抑えられるだろうから、生活する分には問題ない系じゃね? けど、普通のエルフみたいな草食系にはならないと思うぜ? でもちゃんシルにとってはそのほうが都合がいいんじゃね?」
「そうなんだ……ねえ。わたしが催眠使えるように試験は受けるけど……狂化はロスアスタさんかおかあさんが治してあげられないかな……レイモンドさん辛そうで……」
わたしがいない間性欲と戦わなきゃならないレイモンドさんがかわいそうで、そんなことを聞いてみたけれど。おかあさんはいつもみたいな笑顔じゃなくて、厳しい顔でこう答えた。
「駄目よシルキィちゃん。そりゃ、やろうと思えば私たちには簡単にできるけど。一人前になりたいなら、惚れた男くらい自分で助けなさいな」
お茶を飲み終わる頃に戻ってきたレイモンドさんは、もうずいぶん落ち着いているようだった。個室にいるうちにやっちゃいましょうか、とおかあさんが私たちの契約を凍結する処置をして、それはびっくりするくらいあっけなくて。わたしたち二人の目に見える繋がりは一時的にだけど、なくなった。
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