BLゲームのモブに転生したのに推しカップルに挟まれてます。

はぴたん

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今、俺は第1話の撮影に来ている。

このドラマはタイトル名でお気づきかもしれないが、家庭を持った上司である内海うつみ(椿さん)とそんな内海に恋心を抱いている職場の後輩檀野だんの(俺)の禁断の愛の物語である。



普通に家庭を持っている内海は、過去のトラウマから男が好きだという自分の性癖を隠して生きてきた。
世間体を気にして結婚もし、小さな子どももいる。
それで幸せだと思っていた。
檀野に会うまでは、ーー

内海の元に新人社員が入社してくる。
それが檀野。
自分好みの社員が入ってきて、目の保養になるな。と思っていると檀野の教育係を任されてしまった。
そして、普段クールな檀野が懐いた自分にだけ見せる無邪気な性格に絆され、このまま良い関係を築けていければと思っていた。

...だが、ある日突然檀野に愛をぶつけられる。
まさか檀野が俺をそういう目で見ていたとは...
俺も檀野の事は良いと思っていた、でも俺には家庭が...

そんな内海の揺れに気づいた檀野は、隙に付け入るように濃厚なキスをする。

こうして内海と檀野の禁断の恋が始まるーーー



と、ここまでが1話の内容である。
こ、濃いよ...


「紫苑、おはよう。」

「あ!おはようございます!
よろしくお願いします。」

考え事をしていると後ろから声をかけられ振り返ると、椿さんが立っていた。
慌てて挨拶を返す...スーツ姿かっこよ///

「なんだよ。」

「あ、いえ、スーツ、お似合いです//」

緊張して単語ごとになってしまった、

「あぁ、ありがとな。
紫苑も似合ってるよ。」

「あ、ありがとうございます。」

ぺこっとお辞儀する。
俺もスーツ姿であるが、椿さんには遠く及びませんよ。

「まぁ緊張するよな。
初めての撮影なんだろ?」

「、はい... 」

「読み合わせはいい感じだった。
あんな感じでなりきれば大丈夫だ。」

「はい!」

「力入りすぎ。」

そう言って肩をぽんぽんっと叩かれてしまった。
も、もう肩洗わない...


「紫苑、大丈夫か?」

甲本さんが心配そうに話しかけてくれた。

「ふぅ、、、ふぅ、、、」

だが今は深呼吸で忙しい...

「檀野になりきれ!
紫苑なら出来る。」

「ふぅ、、、はい!」

「よし!行ってこい!」

今度は甲本さんに肩をパシッと叩かれ、気合いが入った。



「ではリハからスタートします!
まずは... 」

ついにリハーサルが始まった。
檀野になりきった俺は、特に大きな問題もなくリハーサルを終えた。


「うん!紫苑くんいいねぇ!
本番はキスがっつりいっちゃってねー!
楽しみにしてる!」

か、監督ぅ..
1番気にしている事をがっつり言われた...

「は、はぃ、」

がっつりって何だよっ、
そもそもキスするのも初めてなんだよ...///
でもこれは演技だから無効。
ファーストキスではない。
だから気にするな!俺!//

それに色んなキスシーン観て勉強したんだ。
それを実践すればいいだけ...
演技だってあんなに褒められたんだ、キスだって余裕だろ!俺はやれば出来る男だ!!

「紫苑?」

「はい!」

気合いを込めたまま勢いよく返事をする、

「おぉ、気合い十分だな。」

「あ、まことくん、」

誠くんとは職場の同期で俺の友達という設定だ。
役名は、森橋もりはし。通称もっしーだ。
役だけでなく誠くん自身も俺と同い年で、読み合わせで会った時から友達のように接してくれた。
そのおかげで、この現場で1番仲よくさせてもらっている。

「もっしーでいいよ。」

「ふふっ、もっしー。」

「なにー?だんちゃん。」

「そんなの台本にあったっけ?」

「だんちゃんの方が可愛いじゃん!
絶対これでいくー!」

「何それ、ふふっ」

「だいぶ緊張ほぐれたか?」

「うん、ありがと。」

「だんちゃん真面目だからねー。」

俺の緊張具合を見兼ねて声をかけに来てくれたみたいだ。
優しい。

「まもなく本番行きまーす!」

「お、始まる。頑張ろうな!」

「うん!」

まず初めに撮るシーンには俺たちは出ない。
なのでカメラの外から見守る。

俺たちの最初のシーンは2人で入社し挨拶する所だ。
つまりもっしーと一緒のシーン。
少し安心だ。

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