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「いいかー、夏休み気分はもう終わり。
切り替えて行けよー。」
久しぶりの橘先生の緩い声を聞き、学校が始まったんだと再認識させられた。
「ねえねえ、今日から生徒会行くの?」
朝のホームルームが終わった瞬間、葵が俺の肩をつつきながらそう聞いてきた。
「うん。
傑先輩達から連絡がきた。
なんかもうすぐまたイベントあるからって。」
「あ、それ白金祭の事じゃない?
もうすぐだったはず!
うわぁ楽しみー!」
「白金祭?文化祭みたいな事?」
「そうそう!クラスごとに出し物してー、
中等部とは日にち違ったし、兄ちゃんに誘われて去年来たんだ。
中学の時と比べ物にならないくらい凄かったよ。
こんな辺鄙なとこだけど一応外部の人も来るしね。」
「わー!たのしそー!
きょうちゃん、一緒に回ろうね!」
「うん!
あ、中等部もってことは、敦くん来るかな?」
「敦?誰それ。」
要に聞いたのにさっきより低めの声でそう聞いてくる葵。
「え?あぁ、要の弟くんだよ。
要の家に遊びに行った時になかよくなったんだ。」
「別にそこまでなかよくなってないだろ。」
「えー、気に入ってもらえたと思ったのにー。」
「ねぇ何それ。なんで気に入られたと思ったの?
どーゆーこと?」
「どうしたの、葵。
一緒にゲームしたり、最後は要と一緒に家まで見送りに来てくれたんだよ。
だから気に入ってもらえたかなーって。」
「ふーん、、きょうちゃんってほんとに、油断も隙もない。」
「え、なんて?」
「何でもないー。ずるいなぁと思って。」
「敦くんに会ったら葵もすぐなかよくなれるよ!
懐っこい子だったし。」
「そーゆー事じゃないけどーーむー。」
「うわ、ちょっと葵。」
みんなと話すため、椅子に横を向いて座っていた俺の膝に抱きつくように乗ってきた葵。
俺より小さいと言っても男の子なので、抱っこするには重い。
「重いよ、葵。」
「もうちょっとー。
はぁ、きょうちゃんいい匂いするー。」
俺の肩にすりすりしながらそう言う葵。
「葵、、、
あ!ほら先生きたよ。」
「席につけよ~」
授業をしに来た先生がそう声をかける。
しぶしぶ離れた葵は自分の席へと向かった。
なんだか最近葵が前より甘えんぼうになった気がする。
いつか俺離れする日が来るのだろうか、となんだか親のような気分になり困っていたのに少し寂しい気持ちになりながら授業を受けた。
切り替えて行けよー。」
久しぶりの橘先生の緩い声を聞き、学校が始まったんだと再認識させられた。
「ねえねえ、今日から生徒会行くの?」
朝のホームルームが終わった瞬間、葵が俺の肩をつつきながらそう聞いてきた。
「うん。
傑先輩達から連絡がきた。
なんかもうすぐまたイベントあるからって。」
「あ、それ白金祭の事じゃない?
もうすぐだったはず!
うわぁ楽しみー!」
「白金祭?文化祭みたいな事?」
「そうそう!クラスごとに出し物してー、
中等部とは日にち違ったし、兄ちゃんに誘われて去年来たんだ。
中学の時と比べ物にならないくらい凄かったよ。
こんな辺鄙なとこだけど一応外部の人も来るしね。」
「わー!たのしそー!
きょうちゃん、一緒に回ろうね!」
「うん!
あ、中等部もってことは、敦くん来るかな?」
「敦?誰それ。」
要に聞いたのにさっきより低めの声でそう聞いてくる葵。
「え?あぁ、要の弟くんだよ。
要の家に遊びに行った時になかよくなったんだ。」
「別にそこまでなかよくなってないだろ。」
「えー、気に入ってもらえたと思ったのにー。」
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一緒にゲームしたり、最後は要と一緒に家まで見送りに来てくれたんだよ。
だから気に入ってもらえたかなーって。」
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はぁ、きょうちゃんいい匂いするー。」
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「葵、、、
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「席につけよ~」
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