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ここは、地球の最果てにあるブンボル王国。とある休日の昼下がり、華やかな邸宅の一室で、その主と妻が向き合っていた。ふわふわする茶色のソファはいつもなら心地いい感覚を与えてくれるのだが、この日の妻にとっては、とても居心地が悪い物となっていた。夫は、妻に「話があるの」と言われてそこに座っている。しかし、肝心の話が始まらず、時計の秒針の音をただただ聞いていた。
しばらく時が経った。妻の深呼吸の音を夫は聞く。無表情でそれを受け止めわずかに首を傾けた。そして、妻の第一声をようやく聞いた。
「アルヴェード、ごめんなさい。私、ミスを犯したの」
「何のミスだ?エリザータ」
「あの、『不倫ルール第一条』を、破ってしまったのよ!ごめんなさい!!」
「なんだって?」
アルヴェードは、一片の曇りのないガラスのテーブルを右手で軽く叩いた。エリザータは、それに身を縮こませる。そして、再び謝罪をした。
「ごめんなさい!つい、うっかり、『恋人がいない事』を相手に訊くのを忘れてしまったのよ!!」
アルヴェードは、眉間に右手の人差し指と中指を添える。
「『謝る』と言う事は、相手は乗ってきたんだな?」
「そうなのよ」
「恋人がいながら、エリザータの誘惑に乗るなど、そこからして、欠陥男だが、相手は誰なんだ?」
「王子。王子なのよ」
「王子?ランディレイ王子なのか?」
「そう」
アルヴェードの深いため息が、彩り豊かな絨毯に届きそうだった。エリザータは、もはやアルヴェードに視線を合わせられない。そんなエリザータに、アルヴェードは言った。
「王子が、浮気。あるいは、既婚者に夢中になり、恋人を捨てた。由々しき事態だな」
「反省してる。勿論、別れたいって伝えたわ。でも、駄目だったのよ。『君から声をかけたのに』って言われちゃって」
アルヴェードは、思案の目に変わる。そして、呟いた。
「これは、チャンスか?」
「え?」
「エリザータ、お前がルール違反をした、と言うのなら、こちらもルール違反をさせてもらおうか?条件にもよるが」
エリザータは、アルヴェードの目をようやく見る。その視線を捉えながら、アルヴェードは言った。
「ランディレイ王子の恋人を『落として』みようか。勿論、恋人がいると掴んでいるのなら、その素性は多少聞いてるんだろう?」
エリザータは、躊躇し少し目を泳がせた。しかし、自らをまっすぐ見つめるアルヴェードの視線を捉え、言った。
「あなたもよく知ってる人よ。むしろ、あなたの方が知ってるんじゃないかしら?」
アルヴェードは、頭の中にいる全ての女性を次々と思い出し始める。そんなアルヴェードの頭に届いたのは、エリザータのこんな言葉だった。
「空想画家のミルーネよ。あなた彼女の絵、好きでしょう?」
アルヴェードは、笑い出した。そして、言った。
「因果だな。むしろ、王子とは話が合いそうだと気づかされた。よし、ミルーネを落としにかかるか」
アルヴェードは、立ち上がった。そして、部屋から退出しようとする。エリザータは追いかけ、言った。
「私の事、許してくれる?」
「ああ。それを決めるのは棚上げにしよう」
エリザータは、白の差し色が鮮やかな赤いロングワンピースを揺らしながら、アルヴェードの青いワイシャツの背中に抱きついた。
「ありがとう!アルヴェード!!」
しばらく時が経った。妻の深呼吸の音を夫は聞く。無表情でそれを受け止めわずかに首を傾けた。そして、妻の第一声をようやく聞いた。
「アルヴェード、ごめんなさい。私、ミスを犯したの」
「何のミスだ?エリザータ」
「あの、『不倫ルール第一条』を、破ってしまったのよ!ごめんなさい!!」
「なんだって?」
アルヴェードは、一片の曇りのないガラスのテーブルを右手で軽く叩いた。エリザータは、それに身を縮こませる。そして、再び謝罪をした。
「ごめんなさい!つい、うっかり、『恋人がいない事』を相手に訊くのを忘れてしまったのよ!!」
アルヴェードは、眉間に右手の人差し指と中指を添える。
「『謝る』と言う事は、相手は乗ってきたんだな?」
「そうなのよ」
「恋人がいながら、エリザータの誘惑に乗るなど、そこからして、欠陥男だが、相手は誰なんだ?」
「王子。王子なのよ」
「王子?ランディレイ王子なのか?」
「そう」
アルヴェードの深いため息が、彩り豊かな絨毯に届きそうだった。エリザータは、もはやアルヴェードに視線を合わせられない。そんなエリザータに、アルヴェードは言った。
「王子が、浮気。あるいは、既婚者に夢中になり、恋人を捨てた。由々しき事態だな」
「反省してる。勿論、別れたいって伝えたわ。でも、駄目だったのよ。『君から声をかけたのに』って言われちゃって」
アルヴェードは、思案の目に変わる。そして、呟いた。
「これは、チャンスか?」
「え?」
「エリザータ、お前がルール違反をした、と言うのなら、こちらもルール違反をさせてもらおうか?条件にもよるが」
エリザータは、アルヴェードの目をようやく見る。その視線を捉えながら、アルヴェードは言った。
「ランディレイ王子の恋人を『落として』みようか。勿論、恋人がいると掴んでいるのなら、その素性は多少聞いてるんだろう?」
エリザータは、躊躇し少し目を泳がせた。しかし、自らをまっすぐ見つめるアルヴェードの視線を捉え、言った。
「あなたもよく知ってる人よ。むしろ、あなたの方が知ってるんじゃないかしら?」
アルヴェードは、頭の中にいる全ての女性を次々と思い出し始める。そんなアルヴェードの頭に届いたのは、エリザータのこんな言葉だった。
「空想画家のミルーネよ。あなた彼女の絵、好きでしょう?」
アルヴェードは、笑い出した。そして、言った。
「因果だな。むしろ、王子とは話が合いそうだと気づかされた。よし、ミルーネを落としにかかるか」
アルヴェードは、立ち上がった。そして、部屋から退出しようとする。エリザータは追いかけ、言った。
「私の事、許してくれる?」
「ああ。それを決めるのは棚上げにしよう」
エリザータは、白の差し色が鮮やかな赤いロングワンピースを揺らしながら、アルヴェードの青いワイシャツの背中に抱きついた。
「ありがとう!アルヴェード!!」
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