ブンボル王国の恋事情

森田金太郎

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4甘:報告

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アルヴェードの帰宅を知らせる玄関の音が、エリザータの耳に届いた。エリザータは、出迎えに出る。

「おかえりなさい、アルヴェード」
「ただいま」

 アルヴェードは、エリザータの顔を見つめる。

「化粧で頑張ってそれだよな」
「何?それ」
「ミルーネは、おそらく化粧をしない女だ。しかし、白い肌で、美しかった」
「それは、よかったわね?美しい物を見れて」

 エリザータは、むくれた。アルヴェードは苦笑いをする。

「まあ、作られた美しさも沁みるがな」

 そして、アルヴェードはエリザータの右手を取り、軽くキスをした。そして、報告を始める。

「ミルーネには、『何か』がある。とても暗い部屋で生活しているようだ」
「そうなの?」
「これからが楽しみだ。その『何か』を掴むのが」
「『落とせそう』なの?」
「さぁな。あえて『次』の約束はしなかったが、おそらく、俺への印象は強い筈だ。希望的観測だが、ミルーネからの『誘い』は来るとは思う」

 アルヴェードは、少し思案の目をした。

「まあ、障壁がひとつあるから、そうそう上手くはいかないだろうけどな」

 エリザータは、首を傾げる。それに、アルヴェードは答えた。

「ミルーネには、ミルフォンソという兄がいる。相当妹を大事にしているようだ。妹を守るために、邪魔してくるだろうな」
「燃える?」
「燃えるな。ミルーネを一時でも手に入れる」

 エリザータは、ひとつため息をつき、言った。

「楽しそうね」
「楽しい。新しい相手を与えてくれて感謝する。エリザータ、お前も、しばらくランディレイ王子を楽しめ。『その時』までな」
「そうさせてもらうわ。別れる事、出来なかったし」
「しつこい男なんだな、王子は。愛され尽くしてこい。俺も、ミルーネを愛し尽くすさ」

 エリザータは、肩の力が抜けた。そして、アルヴェードの唇を自らの唇で触れた。
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