サキュバスクラブ~最高ランクの精気を持つボクは無数の淫魔に狙われ貪られる~

ウケのショウタ

文字の大きさ
30 / 85
3章

3章29話 隷属の代償1 ♡オナニー

しおりを挟む

 結局授業に出たのは一限目が終わりかけになってからだった。
 静かな教室でぼんやりと授業を受けながら、機械的に板書をするだけの時間を過ごす。

 二限目、三限目と終わるころになっても、僕の心はここにあらずだった。
 昨夜から続いた非日常の連続。
 つい数時間前まで繰り広げられていた、サリナさんとのセックス。

「……はあ」

 その直後にこんな普通の日常に放り込まれても、そのギャップに僕はついていけなかった。
 少しでも意識が黒板から逸れると、サリナさんのあられもない姿が脳裏に蘇る。

「うっ……」

 そしていつものように勃起する僕のおちんちん。
 最近は毎日これだけど、今日は特にひどい。

 その原因も、昨日ようやく判明した。
 サキュバスの母乳に含まれる催淫と精液増量効果。
 しかもサキュバスでもトップクラスに強力な母乳を持つらしいアンヌさんの母乳をたらふく飲んで、昨夜はサリナさんの母乳もたくさん飲んでしまった。

「ほんとに凄い……こんなの、絶対普通じゃない」

 バームホールも含めると、昨日だけで何十回射精したかわからない。
 これがサキュバスの搾精なんだ……。

 人間が家畜に餌を与えて太らせるように、サキュバスは人間に母乳を与えて精液を作らせて、それを絞る。
 もう僕は彼女たちにとってそういう獲物なんだ。

「……これじゃどっちがご主人様かわかったもんじゃないな」

 ずっとふつふつ煮える性欲を我慢しながら時間を過ごし、昼休みになった。
 平和な日常のはずなのに、むしろこっちの方が非現実な気さえする、ぽわぽわした感覚。
 お腹も全然空いてない。
 昨夜はずっとサリナさんとエッチしてたせいで、出されたお茶菓子くらいしか食べてないのに。

「母乳を飲んだからかな。母乳って栄養豊富だって聞くし……」

 いやでもそれは人間の場合で、サキュバスの母乳に栄養ってあるのかな。
 よく考えてみれば僕は人体に異常な影響をもたらす液体を、何も考えず摂取してるわけだけど……これって大丈夫なのかな。

「まあ母乳なんて体に悪いものじゃないよね。味も美味しかったし」
「母乳がどうかしたの?」

 廊下を歩いているとふと声をかけられる。
 振り向くと詩織先輩がきょとんとした顔で首をかしげていた。

「う、うわっ! うわわっ! 詩織先輩!?」
「どうしたのそんなに驚いて」
「い、いえ別に……!」

 ま、まずい……廊下で独り言なんて呟くんじゃなかった。

「今、母乳がどうこうって言ってなかった?」
「い、いやそれは……」
「ん? ……くんくん」

 詩織先輩はおもむろに僕の胸元に顔を近づけて、すんすんと鼻を鳴らした。

「何か甘い匂いがするね。ミルクっぽい感じ?」
「うっ!?」

 そ、それはもしかしたら本当にサリナさんの母乳かもしれないし、もっと別の液体の匂いかもしれない。
 シャワーは借りたけど、登校前にサリナさんとしっぽりしちゃったし、そのときの匂いがついてるのかも……。

「清太君、ミルク好きなの?」
「そ、そうなんですよ、あはは……」
「私もミルク好きー♪ 濃厚で甘いのが特に好きかな」
「濃厚で甘い……」

 まさに昨日のアンヌさんの母乳なんかはその究極系だった。

「うぅ……」

 そんなこと思い出したらまたおちんちんが……。
 詩織先輩の顔が近くにあるのも心臓に悪い。
 甘い香りって言ったけど、詩織先輩の方からこそなんか女性特有のいい匂いが香ってきて……余計に劣情を煽られる。

「どうしたの? 顔色が悪い……というか赤いけど」
「な、なんでもないですっ! 大丈夫です!」

 逃げるように後ずさる。
 でもちょっとだけ前かがみになって勃起はバレないように気を付ける。

 ……なにやってんだろう僕。

「ほんとに大丈夫? 何か私にできることあったらなんでも言ってね?」
「……なんでも」

“――したいことがあったらなんでも言ってちょうだいね♡”

 そう言って、本当になんでもしてくれたサリナさんの唇や舌使いが脳裏をよぎる。
 なんでも……それこそサリナさんは僕のお尻の穴に舌をねじ込んだりまでしてくれた。
 アナルを熱く長い舌でほじくり回される快感に、僕は白目をむきながら悶え何度も連続で精液を吹き散らして……。

「――うぅ!?」

 ぴゅるっ、とちょっとだけ先走り汁がパンツの中で滲む。
 サリナさんのことを思い出すだけでお尻の穴がきゅっと締まる。

「す、すみませんちょっとトイレ……!」
「え、あ、うん」

 困惑する詩織先輩を置き去りにして近くの男子トイレに駆け込む。
 他に誰もいないことを確認して、僕は勃起したおちんちんをパンツから取り出した。

「うぅ……こんなの、やばいよ……日常生活に支障出ちゃってるよ」

 もう頭の中がえっちなことでいっぱいになってる。
 寝ても覚めてもサリナさんやサキュバスの人たちのことばかり考えちゃって、おちんちんはずっと勃ったまま。
 数えきれないほど射精したのに体はむしろずっと欲求不満なくらいムラムラしてる。

「ふっ……! ふぅっ……!」

 おちんちんを激しくシゴく。
 サキュバスクラブに通ったのはまだ二回目。
 そのたった二回で、僕の身体は既におかしくなりはじめてる。

 このままサリナさんと同棲を続けたら、僕の身体どうなっちゃうんだろう……。

「…………あれ?」

 そこで違和感。
 おちんちんをシゴいても全然気持ちよくない。
 いつもと同じようにしてるはずなのに、まったく射精感がこみ上げてこない。
 身体はこんなに欲求不満で早く精液を出したがってるのに……。

「……そうか、サキュバスの人たちの搾精を知っちゃったから……」

 バームホールでの狂うほどの快楽を叩き込まれ、サリナさんと一晩中交わった。
 その快感に比べれば、僕の右手の愛撫なんて話にならない。

「僕、もう……」

 たった二回のクラブ来訪……それだけで、もう僕の身体はサキュバスに魅入られてしまってる。
 怖い……そう直感的に思う気持ちとは裏腹に、僕の心の奥底では快楽を与えてくれないこんな役立たずな右手を見限って、今すぐにでもサリナさんに会いたくなってる。

「サリナさん……」

 知らず、携帯に手が伸びる。
 昨日交換したサリナさんの連絡先。

「…………会いたい」

 そうメッセージを送りたくなる。
 会いたいっていうのは、つまりヤリたいってことだ。

 一日で何百万、何千万円というお金を動かす大企業の社長に、「ムラムラしたから抜いてください」って……あり得ない、そんなお願い。

「……でも遠慮するなって言ってたし……」

 それに……オナニーで性欲が発散できない以上、もう夜までなんてとても耐えられない。

「……ごめんなさいっ」

清太 > すみません、今から会えませんか?

「……」

 送ってしまった。
 こんなの、いくらなんでも仕事中にふざけるなって怒られるんじゃ……。

「あっ」

 送信から数秒で既読がついた。
 ドキドキしながら待つこと更に十秒ほど。

サリナ > いい子ね
サリナ > 今から駅に迎えに行くから待ってて

「サリナさん……」

 ずくん、とおちんちんが疼く。
 怒られなくてほっとした、より。
 サリナさんの優しさに感動した、より。

「……また、えっちできる」

 僕の頭の中はそれだけに支配されていた。


 ……思えばもう、僕はこのときから既に、手遅れなほどサキュバスの虜にされてしまっていたんだ。

 そしてやがて思い知ることになる。
 なぜサキュバスが存在を秘匿され、厳重に管理されなくてはならなかったのか。

 男を惑わせ狂わせる、その魔性の凄まじさを。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...