この世界の思い、始まりは変わらない 少年がゲームの世界で音楽無双?!音楽で人々も友達も、ヒロインもみんな笑顔にしてみせます!!!

berumeru

文字の大きさ
32 / 39

第25話 ヒロインの努力

しおりを挟む
静寂に包まれていた。
若葉さんが1人佇んでいた。
俺たちが近づくと、彼女は気づいて振り返ってきた。その目は涙で赤くなっていた。
「風香……」
「梓ちゃん……白鳥くん……私…」
「うん…」
「ちゃんと…後悔…しない……ようにって……白鳥くんの…言葉を聞いて…ちゃんと……伝えようって…そう……思って………伝えたよ………頑張って……伝えた……ううう……で…でも……やっぱり……」
「風香!!」
神楽坂さんが走って、若葉さんを抱きしめた。
「やっぱり!!………ダメだったよ~~!!!
うわぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
若葉さんが神楽坂さんにしがみ付いたまま泣きじゃくった。顔がぐちゃぐちゃになるほど…
「うん……うん……頑張ったね…風香!!」
神楽坂さんも泣きながら若葉さんを抱きしめていた。

それからどれほど時間が経っただろう……
若葉さんが泣き止んで、俺たちは近くのベンチに座った。
「落ち着いた?風香…」
「うん…ありがとう…梓ちゃん、白鳥くん」
泣いたせいか目が真っ赤に染まっていた若葉さん。でも、どこかスッキリしているような表情だった。
「そういえば…他の…みんなは?」
若葉さんが周りを見渡しながら、そう言った。
「新崎と国光、花宮さんは帰ってもらった。知られるとそれはそれでまずいかと思ってさ。」
「そっか…なら、どうして、梓ちゃんが?」
「私、気づいていたから、風香の気持ち…それで、白鳥くんが近くまで行くって言ったから…私も心配で……」
「そっか……ありがとう2人とも…」
無理して笑顔を作っているのが分かった。
「梓ちゃんはどうするの?」
「わ、私?」
「うん…梓ちゃんが私の気持ち気づくのと同じように、私だって梓ちゃんの気持ち分かるよ」
「!!……そうね…私は……言わないよ」
「どうして?」
「…分かってるから、翔の気持ち、誰に向いてるのか…私じゃないことはすぐに分かったし、だから、伝えるつもりはないわ」
「それでいいのか?」
俺は思わず口を挟んでしまった。
「白鳥くん……ええ」
「後悔…しないか?」
「大丈夫よ…自分の中でもう整理したから」
「……そうか」
「さて、あの翔が私達を振るんだもの、花宮さんといい感じにならなきゃ、怒るわ」
「だね!」
「とりあえず、帰ろうか」
「そうだね」
「ええ」
俺たちは帰り道を少し冷たい風に当たりながら歩いて行った。

◾️翔 視点
(びっくりしたー、まさか…風香が…)
俺は帰り道を歩きながら、さっきの出来事を思い出していた。
風香に突然、告白された。どうすればいいのか分からなくて…でも、俺の気持ちがそこではっきりした。だから…

「ごめん、風香とは付き合えない…」

俺は風香の告白を断った。

これでよかったのか分からないが、風香の気持ちを自分に向けさせ続けたら傷つけ続ける、そう思って断った。新しい恋に行ってほしくて。
(俺も、花宮さんに伝えよう!この気持ちを!)
俺は花宮さんと付き合えることを夢見て、家に帰った。

◾️玲 視点
(これで良かったのかな?でもなー)
俺はベットに寝転がりながら、そう思った。
実は、翔が幼馴染2人を好きにならなかった場合、早めに告白をして、振られなければならない。そうしなければ、若葉さんも神楽坂さんも翔のことを思いすぎて、心が病み、翔に告白した時に振られたショックで自殺してしまうのだ。だから、もし、翔が2人を好きにならなかった場合、辛いが2人が告白して振られるようにしなければならないのだ。
(やっぱりきついよなーヒロインがあんなにも泣いて悲しんでるのを見ると……でも、2人を守らないとな)
俺は自分がやったことの罪悪感を抱えながら、眠りについた。

次の日…夏休みが終わり、始業式の日…
学校の校門前で若葉さんが立っていた。
「おはよう!若葉さん」
「あ、白鳥くん!おはようございます!」
元気に挨拶してきた。無理しているのでは?と思ったのだが…
「私、吹っ切ることにしました!翔くん以上にいい人探します!」
「そっかー、なら、良かったよ、まあ、完全にとはいかないかもだけれど、何かあったら力になるから、いつでも相談してよ」
「ふふ…ありがとうございます。なら、今度梓ちゃんと一緒にカフェに行きませんか?」
「カフェ?」
「はい!あの後、梓ちゃんと話して、やけ食いしよう!ってなりましてーそれで、白鳥くんもどうかな?って」
「なるほどね…いいよ!行こうか!」
「!!!本当ですか?!やったーー!!」
若葉さんがすごく嬉しそうにぴょんぴょん跳ねながら、歩いて行った。
(まあ、甘党ですから、付き合いますよーお二人さん!)
俺は急いで教室に向かった。

教室では、翔が花宮さんに話しかけていた。
(もしかして、若葉さんの告白であいつ火がついたのか?)
積極的になっている翔を見て、なんとか繋がってほしいなーと思っていた。すると…
「めっちゃ近づいてるねーあれー」
「あんなに積極的で大丈夫かしら?」
「若葉さんっ…!神楽坂さんっ…!」
2人がいてびっくりした。
「白鳥くんはどう思う?男子として」
若葉さんが何ともない表情で聞いてきた。
「どうだろうなー多分必死なんだと思うけれど、あの感じは…」
「だよねーでも、積極的すぎたら、嫌がらないかな?」
「どうかしらねー花宮さんがどう思っているか私には分からないから」
「なんか、2人とも翔と花宮さんのこと観察しまくってるけれど、辛くないの?」
俺は気になっていたことを聞いた。
2人とも俺を見て、少しフリーズした後…
「辛くないわけないじゃん?まだ、私達好きだし……でもさ、改めて考えたんだよねー翔を好きで居続けたとして、自分は幸せになれるのか?ってさ……ならないんだよねー幸せになんて…だから!吹っ切るために2人を見続けるの!!幸せそうな2人を見ていれば、きっと消え去ると思うから、この気持ちが!」
若葉さんが力強くそう言った。
「まあ、好きな人が幸せになってくれることを願っているから。ただそれだけよ」
2人とも清々しそうな表情で、優しい目つきで翔を見ていた。
(すごいな2人とも……強い子だな)
俺は2人と同じように翔達を見ていた。

放課後……
「わぁー!凄く綺麗ー」
「オシャレなお店ね」
「すごいなー、あ!木のいい香りがー」
俺たちは若葉さんが行きたがっていたカフェに来た。
木のログハウスみたいな建物で、なんでも、パスタが有名らしい。あと、スイーツも種類が豊富で、どれも美味しいんだそう。
「んーどれ食べようかなー?」
「……これ、美味しそう」
「このパスタいいなーあ!でも、こっちのも…悩むなー」
席に案内してもらった俺たちはメニューと睨めっこしていた。
たらこパスタやカルボナーラ、イカ墨パスタにきのこの醤油パスタなど、種類がいっぱいあった。
「決まったか?」
「うん!私、たらこパスタにするー梓ちゃんは?」
「私は、ボロネーゼにするわ」
「なら、俺はカルボナーラにしようかな?飲み物は?」
「私、オレンジジュースで、梓ちゃんー」
「私、コーヒーで」
「俺、コーラにいようかな」
「よし!じゃあ注文しちゃおー、すみませんー」
店員さんが俺たちの注文を聞いてくれた。
「ふぅー、絶対美味しいよね?ここのパスタ」
「そうね、口コミとか評価が良かったから、多分美味しいわよ」
「これで美味しくなかったら困るぞ」
「あははは!確かにー」
2人とも嬉しそうな顔をしていた。

「んんんーー美味しい!!」
「ええ、麺がもちもちしているわ」
「クリームが濃厚で、美味いな」
俺たちは黙々とパスタを食べて行った。

「そういえば、翔くんってさ、ちょっとだらしないところあると思わない?」
「確かにそうね、白鳥くんが翔に勝負を挑まなかったら、ずっと私たちが起こしに行くことになっていたから、そこがねー」
突然、若葉さんが話し出したと思ったら、翔へのダメ出しだった。
「あと、寝癖とかあのままで行こうとするんだよ?!ダメだと思うんだよーあれは」
「そうね、もっと身だしなみとかね」
「そうそう…全然気にしてない感じだしー」
「それに、無意識に私達を意識させるようなことしてくるのよねーほんと、あれはダメだと思う。気がないなら意識させてくるなって話よ!」
「そうだそうだー」
2人がヒートアップしていた。
(じょ、女子ってこえー)
俺は静かに2人の話を聞いていた。話したら俺の方にも飛んできそうだったから……

「さてさて、デザートもいただこうかなー」
「まだ、食べるの?風香」
「当然!言ったでしょ?やけ食いだってー」
「はぁ…良いけれど……太るわよ?」
「なっ……!!そ、それは……で、でも、明日から頑張るし!!」
「絶対やらないパターンよ?それ」
「や、やるもん!すみませんー」
若葉さんは神楽坂さんの言葉に刺さりながらも、スイーツを食べるらしい。
「ショートケーキとチョコケーキ…あとはーチーズケーキをください!……梓ちゃんは?」
「………モンブランを」
「いや、頼むんかい!」
俺は思わずつっこんでしまった。
「い、いいでしょ?!風香が頼んでいるのを見たら、食べたくなっちゃうんだから!」
「え!私のせい?!」
2人がワイワイギャアギャア言いながら、スイーツを注文していた。
「白鳥くんは?」
「……なら、プリンで…」
「いーや、白鳥くんも頼んでんじゃん!」
若葉さんのツッコミが炸裂した。
「若葉さんが、頼むからー」
神楽坂さんと同じように行ってみた。
「いや、私のせいかい!」

「んんんー甘くて美味しいー」
「栗のいい匂いと優しい味ね」
「プリンもうま!キャラメルと合うし」
俺たちはスイーツを頬張っていった。

「ふぅー幸せー」
「ええ、美味しかったわ」
「満腹!」
俺たちはホッと息をついた。
「2人はこれからどうするんだ?」
俺は2人を見ながら、そう聞いた。
「うーん、自分の気持ちがまだ整理できていないから、それをやらないといけないと思ってるよー、吹っ切れたらいいんだけれど…」
「私も、気持ちを落ち着かせるつもりよ、その先でどうなるかは分からないけれど…」
2人とも前をちゃんと見ていた。
(この様子なら大丈夫かな?)
俺は少しホッとした。俺が仕向けたことだが、2人がそれでさらに苦しむことになると、俺自身も困るからだ。あと、ヒロインがそんな風になってはいけないと思っていたから。
「白鳥くんもありがとうね?」
「え?俺、何もしてないよ?」
「ううん、私に勇気をくれたよ?私、言わなかったら、白鳥くんが言ったように、後悔していたと思うから、だから、ありがとう!」
「!!い、いや、えっと…俺はただ、幸せになってもらいたくて、そうしただけで……」
「幸せかー…ふっふっふ…ならば、白鳥くんには責任を取ってもらわないとねー」
「え?」
「ふふふ…これからも私たちと仲良くしてね?友達としてさ?」
上目遣いでそう言ってきた。
(く、くそ!可愛い……)
俺はすぐに目を逸らすと…
「分かったよー、話し相手にはなると思うから…」
「やったー!!」
若葉さんは嬉しそうな顔をしていた。
「……風香の策略にはまったわね」
「………返す言葉もない……」
神楽坂さんに呆れられながら、俺たちは話し続けた。

カフェの帰り道……
「さぁ!明日から学校を頑張りますかー」
「ええ、そうね!」
「授業めんどくさー」
各々学校について考えながら帰宅した。

数日後……
「さて、みんな集まったなーそれじゃあ、これから、参加する種目を男子と女子で別に選んでもらう!話し合いでしっかり決めろよー」
先生が俺たちに言ってきた。
話し合いとは、球技大会まであと1ヶ月程度だから、その種目についてだった。
そう!あと1ヶ月である。
(この球技大会で、なんとか、翔達をくっつけてやりたい!上手くいけるか分からないが……)
俺は心の中でそう決意した。

※あとがき
風香ちゃん、告白失敗……
でも、きっと次があるはず!

次回、球技大会
お楽しみにー
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

貞操逆転世界で出会い系アプリをしたら

普通
恋愛
男性は弱く、女性は強い。この世界ではそれが当たり前。性被害を受けるのは男。そんな世界に生を受けた葉山優は普通に生きてきたが、ある日前世の記憶取り戻す。そこで前世ではこんな風に男女比の偏りもなく、普通に男女が一緒に生活できたことを思い出し、もう一度女性と関わってみようと決意する。 そこで会うのにまだ抵抗がある、優は出会い系アプリを見つける。まずはここでメッセージのやり取りだけでも女性としてから会うことしようと試みるのだった。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...