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6.教室
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月一の講習会の日が来た。
まず全員で円を描くように座り、自己紹介があった。
初めてと言うことで僕とモコが最初に自己紹介をして、他の人の自己紹介を聞いていった。
まず顔見知りが、アシスタントの抄妓さん、教室の卒業生で、お手伝いの竜さん。
それから、50代のおじさん、たつさん。40代のおじさん、ゆうさん。30代の男性、シンジさんと、専属の受け手のマリコさん。30代の女性、タカノさん。20代後半の女性、ユキさん。この5人が僕ら以外の生徒として、今日一緒に習うメンバーだった。
たつさんとゆうさん、タカノさんとユキさんがそれぞれペアになって、後手の練習をする。
城先生が私たちのところに来て言った。
「じゃあ、まずトモくん縛り手、モコさん受け手で、本結びやってみて」
私は早速何度も練習した本結びをやってみせた。
「ふむふむ、じゃあ交代して今度はモコさんが縛る」特に感想もなく、攻守交代して、今度は僕が縛られる。本結びを見せた後、また縄を解いた。
「二人とも、自分の本結びどう思ってる?」
「全然ダメです、先生みたいに綺麗にできなくて」と僕がいう。
「うん、私もそう、綺麗に縄が揃わないんです」とモコも言う。
先生は苦笑いして、こう言ってくれた。
「二人ともとってもよく頑張りましたね。ちゃんと縛りとしての機能がちゃんとできてますよ。今日までしっかりと努力してきたのがわかります。次を教えても大丈夫そうですね。あ、あと、私みたいなのを1週間でやられちゃったら、私の立つ瀬がないので許してくださいね」と言った。
僕は失礼なことを言っていた事に気付いて謝ったのだが、先生は笑って許してくれたどころか、僕が気にしないように変な言い方してまったと先生の方が恐縮していた。
そして、本結びから先の説明を先生が丁寧に抄妓さんをモデルにして縛りながら説明してくれた。
胸の上への2周の縄の回し方と、後ろで留める方法。以前やってもらった縄を揃える方法など、最初の一本目の扱い方を教わった。
僕とモコは交代しながら、繰り返し繰り返し一本目の縛り方を練習した。その後は、縛っていって縄が足りなくなった時の継ぎ方と、脇の下に通すカンヌキと呼ばれる縄の入れ方までを習って、今日の講習を終えた。
「ここまでの縛りでも、後ろの処理をちゃんとすれば、十分な縛りの一つになるよ、ちょっとやってみるね、抄妓さん、ちょっと見本見せるから手伝って」
私たちの習った一本目の縄、後ろを習ったように留めて、本来カンヌキに向かう縄をそのままその場所でもう一度結んで動けなくする。やっている手順は僕達と変わらないけど、速度が全然違う。別に急いでる様子もなく、自然にゆっくりやっているように見えるのに、動作に全く無駄がなくて、全体としては半分以下の速度でそこまで縛ってしまえている。
そのまま先生は、背中の縄を引っ張り、反対の手で、抄妓さんの顎を持ち上げぐいっと後ろに圧力をかける。それだけで、「ああっ」と抄妓さんが艶のある明らかに気持ちよくなっている声をあげた。雰囲気が突然変わり、まとう空気自体が色っぽく変化した。
「ほら、こんな風にね」先生はすぐに手を離して、抄妓さんも普通に戻る。
「もぉ、頑張ってスイッチ切りましたけど、しんどいんですからね、後でちゃんと埋め合わせしてくださいね?」抄妓さんが普段見せない声で甘えたようにねだっている。すごい、大人の世界だ・・・と圧倒されるばかりだった。
縄教室の後は、縄で縛りながらどう遊ぶかというのを見せる実践の場として、縄サロンと言うのがあるから、よかったら見ていくといいよと、先生と抄妓さんから誘われた。
教室に参加していると、千円追加だけで残れると言う話を聞いて、二人で相談して残ることにした。
サロンには、カップルのシンジさん達以外は残って、他に何人か縛り手と受け手さんが参加していた。教室には参加せず、サロンになってやってくる縛り手さんや受け手さんもいた。
目の前で、さっきまで縛る練習をしていたタカノさんが、先生に縛られて、気持ちよくなっていた。艶っぽい声が漏れて、感じているのがわかる。
「あれ、タカノさん急に表情が変わったでしょ?ああいう変化を私達はスイッチって呼んでるのよ。頭が切り替わって、この縄やその他の刺激を気持ちいいって思っていいんだよって頭の中のスイッチみたいなものが入って、快感を素直に受け取る準備をするのよ。さっき私は無理矢理それを自分で戻したけれど、結構頭切り替えるの大変なので、できるなら、縛り手が縛り終えるのに合わせて、、元に戻してあげるのが理想的ね」と縛られて気持ちよくなる事を知っている人にしかわからない事を説明してくれた。
僕とモコは真っ赤になりながら、でも真剣に先生の縛るのを見ていた。いつかこんな風にモコを縛りたい、強く強くそう思った。
先生の縄が終わって、ふぅっと顔を見合わせていると、後から来た参加者の縛り手さんがモコに声をかけてきた、縄に誘ってきたのだ、モコはちょっと困ったような顔をしているけど、その男性はモコを強引に誘ってくる。
モコが縛られるのは嫌だ、そんな気持ちが膨れ上がった僕は、思わず言ってしまった。
「モコの縛り手は僕なので、モコは他の人には縛られません」ちょっと声が震えながらだけど、なんとか頑張って言えた。
「強引な縄の勧誘は出禁の事由になるよ、スマートに誘ってダメならスマートにひく、これ以上ぐだぐだするのは、カッコ悪いぞ」と横から、竜さんが男性に声をかけてくれた。
「わ、わかった、そうなんだね、すぐ言ってくれたらよかったのに・・・」と言い訳しながら、その男は離れていった。
「トモ、ありがとう、私ちゃんと断れなくて、とても助かったよ」とにっこり笑いかけてくれた、勇気出してよかったなと思った。そして、続けて言った。
「じゃあ、トモ縛って・・・くれる?」ともじもじしながらお願いしてくれた。
「う、うん、してみよう」と僕も返事を返す。すると抄妓さんが、こう切り出してきた。
「ねぇ、そばで見ながら少しだけアドバイスしてもいい?邪魔じゃないならだけど」
「「よろしくお願いします」」僕らは二人揃ってお願いした。
「本当に、仲がいいわね。じゃあ少しだけおせっかいさせてもらうわね。さぁ、初めて見て」
僕はさっき覚えた事を思い出しながら、先生がやってたみたいにモコに座ってもらって、縄を始める。練習では立って縛っていたから、座ってやるのは、意外に難しい。
自由に動ける範囲が狭まるから、手を大きく使わないと届かなかったりする。そんな風に考えながら縄を見ていると、抄妓さんが声をかけてくれた。
「最初は、難しいと思うけど、なるだけ縄じゃなくて、縛っているモコちゃんを見てあげて」
そうか、僕は今、モコを縛っているんだと気付かされた。どうしても縄に目がいっちゃうのをなんとか意識してモコを見るようにしてみた。
モコの身体に手を回す。少し手を動かしたら抱きしめてしまえる近くに、好きな女の子の身体がある。
胸の上の縄を結んで留めたときに、モコの身体が緊張で少し強張っているいるのに気づいた。落ち着いて欲しいなと思って、先生のしてたのを思い出して、両肩にそっと手を置いて、じっとしてみた。
置いた瞬間にはビクッとしたモコだったけど、じっとしていると、身体の力がスって抜けて、リラックスしてくれたのを感じた。
僕はそのまま左手で肩を支えながら、右手で腕をそっと押して、左側にモコの身体を倒した。これも先生のしてたのの真似。そのまま後ろに余った縄をグッと引っ張ってみる。
「あ・・・」ってモコの小さな声がして、僕はそのままモコの右腕をそっと撫でていた。
しばらくして、「そろそろ解いてあげまそしょうか、ずっと同じ姿勢はいずれ辛くなるわ」と抄妓《しょうこ》さんが教えてくれて、僕は縄を解いて、モコにありがとうと頭を下げた。
「こちらこそ、ありがとう」はにかんだようなモコの笑顔が、とても素敵だと、そう思った。
その後トイレに行くのに、席を立って戻るところで抄妓さんに声を掛けられた。
「さっきのモコさん守ったとこカッコよかったよ、お姉さん、きゅんってしちゃったわ。でも、よく僕が縛り手だからなんて言えたね。いつもモジモジしてたから、見直したわ」
「だって、今日のペアは固定だって前に言ってたから・・・」と僕が答えると、抄妓さんは思わず大きく笑い声が出そうになるのを手でふさぎ、涙目になりながらこう言った。
「あれ、練習の時には、の意味で、サロンは関係なかったのよ・・・うふふ、このこと、モコちゃんには言っちゃダメよ、自分以外に縛られるの嫌だったから勇気出して言ったのは間違いないのよね?」と説明してくれる。
僕は勘違いに気づいて、恥ずかしくて、でも、「はい、嫌でした」と答えた。
「モコちゃん、トモくんの言葉にすごい喜んでたから、ちゃんと守ってあげなさいね。モコちゃんもトモくん以外の男性に縛られるのは嫌だなって言ってたわよ。それに、ちゃんとトモくんの気持ちも伝えてあげなさいよ。あの子、きっと待ってるわよ」
「はい」としか言えず僕はモコのそばに戻った。本当は、待ってるって何をですか?と聞きたかったけど、それは聞いちゃいけない気がしたのだ。
帰り道、二人で駅に向かいながら、話をする。
「ねぇ、トモ、私を縛るのは僕だって言ってくれたよね、私すごい嬉しかったんだ。で、思ったんだけど、トモを縛っていいのは、私、私もそう言っていい?」
「う、うん、こないだみたいな説明受けたりとか真面目に練習している時は、お互いに、別の人と縄をすることがあるかも知れないけれど、そうじゃないサロンとかお店に遊びに行ってる時とかの縄は、トモ以外に縛られたくない。それにトモも僕だけに縛られてほいい」
「ありがとう、嬉しい。・・・じゃ、約束・・・指切りしよ」
二人で指切りをする大学生、側から見たら、まるで子供みたいかも知れない。だけど、僕達は、とても真剣だった。
まず全員で円を描くように座り、自己紹介があった。
初めてと言うことで僕とモコが最初に自己紹介をして、他の人の自己紹介を聞いていった。
まず顔見知りが、アシスタントの抄妓さん、教室の卒業生で、お手伝いの竜さん。
それから、50代のおじさん、たつさん。40代のおじさん、ゆうさん。30代の男性、シンジさんと、専属の受け手のマリコさん。30代の女性、タカノさん。20代後半の女性、ユキさん。この5人が僕ら以外の生徒として、今日一緒に習うメンバーだった。
たつさんとゆうさん、タカノさんとユキさんがそれぞれペアになって、後手の練習をする。
城先生が私たちのところに来て言った。
「じゃあ、まずトモくん縛り手、モコさん受け手で、本結びやってみて」
私は早速何度も練習した本結びをやってみせた。
「ふむふむ、じゃあ交代して今度はモコさんが縛る」特に感想もなく、攻守交代して、今度は僕が縛られる。本結びを見せた後、また縄を解いた。
「二人とも、自分の本結びどう思ってる?」
「全然ダメです、先生みたいに綺麗にできなくて」と僕がいう。
「うん、私もそう、綺麗に縄が揃わないんです」とモコも言う。
先生は苦笑いして、こう言ってくれた。
「二人ともとってもよく頑張りましたね。ちゃんと縛りとしての機能がちゃんとできてますよ。今日までしっかりと努力してきたのがわかります。次を教えても大丈夫そうですね。あ、あと、私みたいなのを1週間でやられちゃったら、私の立つ瀬がないので許してくださいね」と言った。
僕は失礼なことを言っていた事に気付いて謝ったのだが、先生は笑って許してくれたどころか、僕が気にしないように変な言い方してまったと先生の方が恐縮していた。
そして、本結びから先の説明を先生が丁寧に抄妓さんをモデルにして縛りながら説明してくれた。
胸の上への2周の縄の回し方と、後ろで留める方法。以前やってもらった縄を揃える方法など、最初の一本目の扱い方を教わった。
僕とモコは交代しながら、繰り返し繰り返し一本目の縛り方を練習した。その後は、縛っていって縄が足りなくなった時の継ぎ方と、脇の下に通すカンヌキと呼ばれる縄の入れ方までを習って、今日の講習を終えた。
「ここまでの縛りでも、後ろの処理をちゃんとすれば、十分な縛りの一つになるよ、ちょっとやってみるね、抄妓さん、ちょっと見本見せるから手伝って」
私たちの習った一本目の縄、後ろを習ったように留めて、本来カンヌキに向かう縄をそのままその場所でもう一度結んで動けなくする。やっている手順は僕達と変わらないけど、速度が全然違う。別に急いでる様子もなく、自然にゆっくりやっているように見えるのに、動作に全く無駄がなくて、全体としては半分以下の速度でそこまで縛ってしまえている。
そのまま先生は、背中の縄を引っ張り、反対の手で、抄妓さんの顎を持ち上げぐいっと後ろに圧力をかける。それだけで、「ああっ」と抄妓さんが艶のある明らかに気持ちよくなっている声をあげた。雰囲気が突然変わり、まとう空気自体が色っぽく変化した。
「ほら、こんな風にね」先生はすぐに手を離して、抄妓さんも普通に戻る。
「もぉ、頑張ってスイッチ切りましたけど、しんどいんですからね、後でちゃんと埋め合わせしてくださいね?」抄妓さんが普段見せない声で甘えたようにねだっている。すごい、大人の世界だ・・・と圧倒されるばかりだった。
縄教室の後は、縄で縛りながらどう遊ぶかというのを見せる実践の場として、縄サロンと言うのがあるから、よかったら見ていくといいよと、先生と抄妓さんから誘われた。
教室に参加していると、千円追加だけで残れると言う話を聞いて、二人で相談して残ることにした。
サロンには、カップルのシンジさん達以外は残って、他に何人か縛り手と受け手さんが参加していた。教室には参加せず、サロンになってやってくる縛り手さんや受け手さんもいた。
目の前で、さっきまで縛る練習をしていたタカノさんが、先生に縛られて、気持ちよくなっていた。艶っぽい声が漏れて、感じているのがわかる。
「あれ、タカノさん急に表情が変わったでしょ?ああいう変化を私達はスイッチって呼んでるのよ。頭が切り替わって、この縄やその他の刺激を気持ちいいって思っていいんだよって頭の中のスイッチみたいなものが入って、快感を素直に受け取る準備をするのよ。さっき私は無理矢理それを自分で戻したけれど、結構頭切り替えるの大変なので、できるなら、縛り手が縛り終えるのに合わせて、、元に戻してあげるのが理想的ね」と縛られて気持ちよくなる事を知っている人にしかわからない事を説明してくれた。
僕とモコは真っ赤になりながら、でも真剣に先生の縛るのを見ていた。いつかこんな風にモコを縛りたい、強く強くそう思った。
先生の縄が終わって、ふぅっと顔を見合わせていると、後から来た参加者の縛り手さんがモコに声をかけてきた、縄に誘ってきたのだ、モコはちょっと困ったような顔をしているけど、その男性はモコを強引に誘ってくる。
モコが縛られるのは嫌だ、そんな気持ちが膨れ上がった僕は、思わず言ってしまった。
「モコの縛り手は僕なので、モコは他の人には縛られません」ちょっと声が震えながらだけど、なんとか頑張って言えた。
「強引な縄の勧誘は出禁の事由になるよ、スマートに誘ってダメならスマートにひく、これ以上ぐだぐだするのは、カッコ悪いぞ」と横から、竜さんが男性に声をかけてくれた。
「わ、わかった、そうなんだね、すぐ言ってくれたらよかったのに・・・」と言い訳しながら、その男は離れていった。
「トモ、ありがとう、私ちゃんと断れなくて、とても助かったよ」とにっこり笑いかけてくれた、勇気出してよかったなと思った。そして、続けて言った。
「じゃあ、トモ縛って・・・くれる?」ともじもじしながらお願いしてくれた。
「う、うん、してみよう」と僕も返事を返す。すると抄妓さんが、こう切り出してきた。
「ねぇ、そばで見ながら少しだけアドバイスしてもいい?邪魔じゃないならだけど」
「「よろしくお願いします」」僕らは二人揃ってお願いした。
「本当に、仲がいいわね。じゃあ少しだけおせっかいさせてもらうわね。さぁ、初めて見て」
僕はさっき覚えた事を思い出しながら、先生がやってたみたいにモコに座ってもらって、縄を始める。練習では立って縛っていたから、座ってやるのは、意外に難しい。
自由に動ける範囲が狭まるから、手を大きく使わないと届かなかったりする。そんな風に考えながら縄を見ていると、抄妓さんが声をかけてくれた。
「最初は、難しいと思うけど、なるだけ縄じゃなくて、縛っているモコちゃんを見てあげて」
そうか、僕は今、モコを縛っているんだと気付かされた。どうしても縄に目がいっちゃうのをなんとか意識してモコを見るようにしてみた。
モコの身体に手を回す。少し手を動かしたら抱きしめてしまえる近くに、好きな女の子の身体がある。
胸の上の縄を結んで留めたときに、モコの身体が緊張で少し強張っているいるのに気づいた。落ち着いて欲しいなと思って、先生のしてたのを思い出して、両肩にそっと手を置いて、じっとしてみた。
置いた瞬間にはビクッとしたモコだったけど、じっとしていると、身体の力がスって抜けて、リラックスしてくれたのを感じた。
僕はそのまま左手で肩を支えながら、右手で腕をそっと押して、左側にモコの身体を倒した。これも先生のしてたのの真似。そのまま後ろに余った縄をグッと引っ張ってみる。
「あ・・・」ってモコの小さな声がして、僕はそのままモコの右腕をそっと撫でていた。
しばらくして、「そろそろ解いてあげまそしょうか、ずっと同じ姿勢はいずれ辛くなるわ」と抄妓《しょうこ》さんが教えてくれて、僕は縄を解いて、モコにありがとうと頭を下げた。
「こちらこそ、ありがとう」はにかんだようなモコの笑顔が、とても素敵だと、そう思った。
その後トイレに行くのに、席を立って戻るところで抄妓さんに声を掛けられた。
「さっきのモコさん守ったとこカッコよかったよ、お姉さん、きゅんってしちゃったわ。でも、よく僕が縛り手だからなんて言えたね。いつもモジモジしてたから、見直したわ」
「だって、今日のペアは固定だって前に言ってたから・・・」と僕が答えると、抄妓さんは思わず大きく笑い声が出そうになるのを手でふさぎ、涙目になりながらこう言った。
「あれ、練習の時には、の意味で、サロンは関係なかったのよ・・・うふふ、このこと、モコちゃんには言っちゃダメよ、自分以外に縛られるの嫌だったから勇気出して言ったのは間違いないのよね?」と説明してくれる。
僕は勘違いに気づいて、恥ずかしくて、でも、「はい、嫌でした」と答えた。
「モコちゃん、トモくんの言葉にすごい喜んでたから、ちゃんと守ってあげなさいね。モコちゃんもトモくん以外の男性に縛られるのは嫌だなって言ってたわよ。それに、ちゃんとトモくんの気持ちも伝えてあげなさいよ。あの子、きっと待ってるわよ」
「はい」としか言えず僕はモコのそばに戻った。本当は、待ってるって何をですか?と聞きたかったけど、それは聞いちゃいけない気がしたのだ。
帰り道、二人で駅に向かいながら、話をする。
「ねぇ、トモ、私を縛るのは僕だって言ってくれたよね、私すごい嬉しかったんだ。で、思ったんだけど、トモを縛っていいのは、私、私もそう言っていい?」
「う、うん、こないだみたいな説明受けたりとか真面目に練習している時は、お互いに、別の人と縄をすることがあるかも知れないけれど、そうじゃないサロンとかお店に遊びに行ってる時とかの縄は、トモ以外に縛られたくない。それにトモも僕だけに縛られてほいい」
「ありがとう、嬉しい。・・・じゃ、約束・・・指切りしよ」
二人で指切りをする大学生、側から見たら、まるで子供みたいかも知れない。だけど、僕達は、とても真剣だった。
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