魔界沼の怪魚

瀬能アキラ

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怪魚との対決

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 「黒井さん、やりましょう! 巻田がいなくなってから、自分の中で何か、もやもやするものが残っていました。あの怪魚の目に見えない何かが、自分を消極的にしていたと思うのです。しかし、あなたの決意で変わりました。奴を仕留めましょう! あの怪魚を!」
 「私も力になります。ご一緒させてください」
 「勿論です!」
 私と黒井今日子は燃えた。真貝沼の怪魚を仕留めることに!

 黒井今日子とは来週の日曜日に、また同じ場所で落ち合うことを約束した。
 彼女と別れた後、私は色々と考えた。真貝沼の怪魚を仕留めるための、特別な秘策があるわけでもなかった。これから一人で考えなければならないだろう。黒井今日子は協力することを約束してくれていたが、彼女は釣りの経験もほとんどなく、亡くなった夫の釣りにつき合ったことがある程度で、本格的な釣りの趣味としては素人同然かもしれない。私が一通りの計画を立てなければならない。
 真貝沼の怪魚 奴を仕留めるのだ。つまり釣り上げて正体を暴き、はっきりとさせなければならない。巻田と黒井今日子の夫の命を奪った魔物の正体を・・・
 三メートル近い怪魚、成人男性を水面に引き摺り、巻田は水中の水中木へと引き摺り込まれた。とても私一人の人力では無理だろう。黒井今日子は女性であり、とても力にはならない。では、どうするか?
 関係のない人間には、もう頼みたくはなかった。郷田社長にも相談はしない。自分と黒井今日子の力だけで何とかしたい。
 三メートルの怪魚 かなりの手強い相手である。巻田も敵わなかった。
 私は仕事中も、ずっと考えていた。何か秘策は浮かばないか。奴を水中から引き摺り上げる方法・・・ 通常の釣りの仕掛けでは無理だ。仕掛けに運良く掛かったとしても、そこから先が問題である。
 人力が無理なら、機械の力を借りればいい。機械・・・ 自分の会社は建設会社である。機械ならいくらでもある。クレーン、重機・・・
 物を吊り上げるなら、やはりクレーンである。私の田岡建設には100t吊りから、200t吊りのクレーンが数台ある。しかし、そんなものを、あの場所まで運んで使うなど、あまりにも馬鹿げている。では、重機はどうだろう。小型の重機。小型重機なら、4t車でも運べる。4t車なら、自分にも運転できるし、小型重機ぐらいなら操作もできる。
 小型重機、つまり小型の油圧ショベルのことであった。小型といっても油圧の力は相当なものであり、本来は地面を掘削するのが主の目的なのだが、油圧の力で数百キロの物なら簡単に吊り上げたり、動かすことは可能である。だが、岸からどうやって、奴を引き摺るのか? ショベルのアームの長さなど、たかが知れている。とても届かないだろう。
 では、やはりクレーンか。大型のクレーンが無理なら、小型のクレーンならどうだろう。クレーンならブームが伸ばせるはずだ。ブームはショベルでいうアームの腕の部分のことである。作業半径に応じてブームの長さが変えられるのだ。遠い作業半径ならブームを伸ばせばよい。小型クレーンのブームの長さは、どのくらいだろうか? 15メートル、20メートル? 更にクレーンには、ブームの先からフックのついたワイヤーロープが繰り出されていく。やはり、クレーンしかないか・・・
 小型クレーン? 待てよ、自分の会社にもあるじゃないか! トラッククレーンである。通常の4tトラックの荷台と運転席のあるキャビンの間に、小型のクレーンが装備されているやつがある。荷物の運搬とクレーン作業が同時に可能で、建設現場でも効率よく活躍している。そうだ、これを使おう! 積載型のトラッククレーンである。
 ここからが、また問題だ。最終的に奴を釣り上げたり、引き摺り出すのは、このクレーンの力を使うとしても、クレーンのフックまで、どうやって奴を引き出すかであった。もう少し考えてみよう。
 磯の王者、石鯛、磯の怪魚、クエ、これらを釣り上げる仕掛けはどうだろう。大きさでは三メートルには及ばないが、大物のクエともなればメーター級に近いものいる。

 黒井今日子との約束の一週間後である。日曜日。担当の建設現場は休みで、私は真貝沼に向かう。
 着いたのは、午前十時過ぎであった。会社のライトバンを借り、ホテルの建物があった高台までやってくると、彼女の車が既に止まっている。私であることを確認すると、すぐに車内から降りてきた。
 私は、自分の立てた今後の計画を彼女に伝えた。彼女はOKしてくれた。
 早速、私は持ってきた草刈機をライトバンから降ろし、使うことにした。目的は真貝沼の岸に積載型のトラッククレーンを設置するスペースを確保するため、雑木林の雑草を刈るのである。岸全体が雑木林の覆われていた。
 草刈機に混合燃料を入れ、エンジンを始動させる。刈り刃が勢い良く音を立てながら回りはじめる。会社から借りてきたものであった。
 「矢浦さん、私は何を?」
 少し不安そうな目で、彼女は私に問うのであった。草刈機は一台だけである。
 「これをお願いします」
 私は彼女に、熊手を渡した。これも会社から借りてきたものである。自分が刈った雑草を隅にどけてもらおうと思った。
 「分かりました」
 私が説明すると、彼女は頷いてくれた。
 私は草刈機を手にし、雑草と格闘した。十二月に入った季節であったが、薄っすらと体は汗ばんでいる。今年の冬も温暖化の影響で、厳しい寒さは感じられない。
 彼女に目を向けると、私がやった軍手をはめた手で、刈り払った雑草を片づけてくれていた。
 「少しやすみましょう!」
 私は草刈機のエンジンを止め、彼女に言った。彼女の額にも汗が浮かんでいた。
 休みながら作業を行ない、二時間程で終えた。トラッククレーンの進入路と設置箇所は、これで確保できた。地盤も思ったより固い。
 「来週、ここにトラッククレーンを設置します」
 私は彼女に言った。
 「計画の第一段階は、これで完了ね」
 疲れも見せず、彼女は笑みを浮かべながら言う。
 目の前は、真貝沼が広がって見える岸辺である。あの怪魚は、今もこの沼の何処かに潜んでいるはずであった。
 作業を終えた二人は、そのまま歩いて草周湖のボート乗り場に向かった。
 足漕ぎボートは、そのまま残されていた。私と巻田が釣り用に改造していたボートも同様に、二人が横転した後、捜索隊らが元通りに、ここまで運んで係留してくれたのだろう。今回も、このボートを使おうと思っている。
 私と彼女は、ボートに乗り込んだ。
 「動くかな?」
 私は、彼女に尋ねてみた。
 「テストしてみないとね」
 ボートの椅子に腰を降ろすと、あの時の情景が甦ってくる。巻田の名を心の中で呟く。彼との最後の釣りとなってしまった・・・
 黒井今日子とともに、足漕ぎペダルを踏んでみる。ボートは、ゆっくりと動きはじめた。ハンドル操作も問題はない。
 「大丈夫そうね。使えるわ」
 彼女は言った。
 二人はそのままボートを進め、真貝沼に入った。怪魚は、この周辺に必ず潜んでいるはずである。このボート下の水中にいるかもしれない。奴の襲撃を受けたのを思い出す。水中木の前までやってきた。巻田は水中木の水面下に引き込まれ、絡まって命を落とした。この水中木の下で・・・
 「私の主人も、この近くで亡くなった・・・」
 私が水中木にじっと目を向け、巻田のことを思い浮かべていると、彼女も、ぽつりと言った。
 彼女の夫も、奴に水面へと引き込まれ、この付近で亡くなっていたのだ。巻田と彼女の夫の命を奪った怪魚は、目の前の水中木を棲み処とし、周辺の沼沢地を周遊でもしているのか。それだけではない。三年前の少女の水死も、奴の仕業かもしれなかった。
 「魔物は、この下から、今度は私達を狙って目を向けているかもしれないわ・・・」
 彼女は水面に目を向け、言った。水面は相変わらずどんよりとした状態で、水面下の様子は全く分からない。まだ昼間だというのに、今日は特に不気味な雰囲気が漂っている。
 「そうかもしれないね」
 「矢浦さん、あれ?」
 私が彼女の言葉に頷いた時であった。何か発見した様子である。
 彼女の示す方向に目を向けると、大きな魚影の姿が目に映った。十メートル程の向こうから、こちらに迫っているように見えた。大きさからして、あの怪魚に間違いない。巻田が抜き取った偽の背びれは、もうない。やはり奴だ。闖入者である私達に興味を示しているのか、それとも、攻撃を仕掛けようとしているのか。
 私と彼女は一瞬、身構える。奴の正体は何なのか探ろうと、目を凝らすがわからない。澱んだ水面には、三メートル近い黒い魚影が薄っすらと浮かぶだけで、魚影の正体はつかめない。肉食魚で世界最大の淡水魚、ピラルクーを想像するのだが。
 「主人の放った水中銃の矢が刺さったまま、生き続けていたのね」
 彼女は言った。
 目の前の魚影は、ゆっくりと水面下へと姿を消して行った。

 土曜日から月曜日の三日間、私は会社へ休暇届けを出していた。言うまでもなく、真貝沼へ怪魚を仕留めに行くためである。計画を実行する。
 会社の仕事である建設現場は谷本に任せ、現場では使わず空いている4t車の積載型トラッククレーンが一台あった。私は、それを借りるこちにした。
 土曜日の朝から自宅近くの空き地で、私はトラッククレーンの改造を行なった。フックを外し、釣り用のワイヤーと連結させる小型の金具を取りつけた。純正の大きなフックだと、ブームの先からはドラムに巻き取りができないため、無制限で巻き取れるように改造したのである。
 日曜日の早朝、自宅前に止めていたトラッククレーンを始動させ、真貝沼へと向かう。黒井今日子との約束でもあった。この日から計画を本格的に実行する。荷台には、釣り道具一式を積んだ。
 このトラッククレーンを借りられるのも月曜日までであり、月曜の夜には現場に戻さなくてはならない。火曜日から資材の運搬に使う予定が入っている。だから、日曜日のこの日に何とか決着をつけたいのだ。
 自宅を出発した時は夜明け前であったが、西洋村に入った頃には夜が明けていた。十二月に入ったこの頃は、もう寒かった。缶コーヒーを自販機でホットを買った。
 真貝沼の前の高台に到着すると、黒井今日子は既にきて待っていた。私のトラックに気づくと、すぐに自分の車から降りて近づいてきた。
 「黒井さん、おはようございます」
 「おはようございます、矢浦さん」
 彼女は、さわやかな笑みを見せてくれた。
 「朝は、まだ少し寒いね。助手席に乗ってください」
 私が促すと、彼女は助手席のドアを重たそうに開け、入ってきた。下は今日もジーンズに、上は紺色のジャンパーを着ていた。今日の計画のため、動きやすい服装のようだ。
 「大きなトラックですね」
 「4t車です。自分が運転できるのも、ここまでの大きさですよ。これ以上大きいやつになると、大型車になりますからね」
 私は彼女に言った。
 「やはり男性なんですね」
 「それより、計画に取りかかる前に、少し一息入れましょう」
 私は、そう言いながら、先程、自販機で買ったホットの缶コーヒーを彼女に勧めた。
 「奴は今日、現れるでしょうかね」
 私は言った。
 「この真貝沼には絶対にいるはずですから」
 缶コーヒーを口にしながら、彼女は言う。
 「明日には、このトラックを元に戻して返さないといけないので、何とか今日・・・」
 「大丈夫ですよ、頑張りましょう」

 その後、彼女を乗せたまま、トラッククレーンは先週、草刈りを行なった地点まで降りてきた。
 トラックから降りると、日が既に照りはじめ、気温が上昇しているのが肌で感じられる。十二月に入っているのに、この暑さであった。早朝との寒暖差も激しい。温暖化による異常気象だった。気温が上がれば水温も上がり、魚の動きも活発になるのではないか。
 トラッククレーンを先週草刈りを行なった地点にセットする。転倒防止となるアウトリガーをトラックの左右から張り出す。
 このクレーンの特徴は、操作がリモコンで行なえるのである。コントローラーを手にし、車体から離れた場所からクレーンを動かすことが可能だ。
 私と黒井今日子は一旦トラッククレーンをセットし終えると、歩いてボート乗り場に向かった。足漕ぎボートは、先週のまま係留してある。
 ボートのハンドル操作は、彼女に任せた。巻田と改造し、期待に胸をふくらませながら釣りを行なった記憶が甦ってくる。
 巻田の名を心の中で呟いた。見ててくれ、今日きっと仕留めてみせる・・・
 彼女の操作で、ボートは草周湖から真貝沼へと入り、トラッククレーンをセットした岸に着いた。
 彼女をボートに残し、私はトラッククレーンの荷台から用意していた釣り道具一式を取り出し、ボートに積み込む。彼女も手伝ってくれる。
 クレーンのエンジンを始動させ、リモコン操作でクレーンを動かしはじめた。私もボートに乗り、クレーンのブームを水平まで倒し、伸ばしていく。それと同時にワイヤーロープの先端の金具を手に持って、ドラムに巻いてあるワイヤーロープが乱巻きにならないように、巧みに繰り出していくのだ。彼女も、その動きに合わせてボートを操作する。
 クレーンのブームの長さは12メートル。トラッククレーンをセットした南側の岸から北側の水中木のポイントまでは、ヤク300メートルくらいだ。今、その中間地点までボートは進んだ。ドラムに巻かれているワイヤーの長さが、そろそろ限界なので、この地点で止めた。
 手に持っていたワイヤーロープの先端の金具を、ボートの椅子の金具に取りつけておく。
 ここからは、私の釣り竿とリールを準備しなければならない。竿とリールは、石鯛釣り用の物である。巻田と石鯛釣りに挑んだ時に使用していた物であった。彼との思い出が詰まっている。どうしても、この竿とリールで、あの怪魚を仕留めたかったのだ。
 リールに巻かれていたラインは全て取り除き、ステンレス製のワイヤーに巻きなおしたのである。奴と格闘するためだ。通常のナイロン製などのラインではもたないと判断。
 釣り針はクエ用を使用。石鯛針よりも、かなり大きい。ハリスもワイヤーである。そしてオモリである。今回は浮きをつけずに、オモリで仕掛けを水中に沈めたままで引きを待つ、ぶっこみ釣りである。餌は鶏肉を針につける。
 奴の潜むポイントは、水中木の周辺であると狙いをつけた。この真貝沼や草周湖を周遊していても、必ず戻ってくるはずである。仕掛けに鶏肉の餌を針につけ、水中木の方に向けて仕掛けを投げ込んだ。
 オモリとともに仕掛けは、ゆっくりと沈んでいく。底につくとラインをピンと張り、仕掛けに獲物が少しでも触れれば、感触ですぐに分かるはずだった。
 「後は、あの怪魚が仕掛けの餌に食いつくのを待つだけです」
 私は彼女に言った。
 「辛抱強く待ちましょう。主人の命を奪った魔物の正体を暴きたい・・・」
 彼女は仕掛けの沈んでいった水面に目を向け、感慨深く言うのである。
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