僕の愛するその人は、

あまゆるまち(旧:氷上ましゅ。)

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とてもとても、綺麗だ。

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「ねぇ結子ゆいこさん、きれいだね、桜。」

とある日の春、公園、桜。

ベンチ、ボール、子供。

そして僕の膝の上に座っているのは

「うん、とってもきれいね」



愛する愛する、結子さん。

あでやかな赤のノースリーブワンピを着て、綺麗に形の整った長い黒髪を風にゆだねて、ぱっちりとしたつぶらな赤のひとみを揺らしている。

あぁ、なんて可愛いんだろう。

その白いうなじにそっと指をあてる。

「どうしたの?」

結子さんがふりかえる。

なんでもないよ、と笑って、すべすべの肌と髪を下からなでる。

「くすぐったいよ」

結子さんが笑う。僕も笑う。

「ねぇ、結子さん、」

結子さんを手のひらに抱きかかえる。

「今日の晩御飯、なにがいいかな?」

結子さんは少しして言った。

「オムライスがいいな」

桜が吹雪く。僕は結子さんの手をしっかりつかんだ。

「わかった。じゃあ、帰ってお買いもの行ってくるね。」

そのまま立ち上がる。右手で結子さんの左手をしっかり持って。
街ゆく人が僕のことを見て渋い顔をする。

「ねぇ結子さん、」




「僕って、そんなに変わってるのかな?」
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