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クルムロフ城
第91話:交わらない想い
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ヴェルネルが生きていたことに、アイレとフェアは、ほっと胸を撫で下ろした。つい最近までは殺したい、殺さないといけないと考えていたはずなのに
感情はこうも簡単に変化してしまう。これが正しいのか、間違っているのかはわからなかった。
だが、グレースは違った。まだ恨みの目でヴェルネルを睨んでいる。復讐の呪いの連鎖は、断ち切れない。
「はぁはぁ……」
ヴェルネルが、肩で息をしながら剣の重みで腕がぐったりと垂れる。魔力がもう残り少なくなっている上に、カルムを倒すのにかなり費やしてしまった。
このままでは、レムリを助ける前に死んでしまうかもしれない。そんなことを予感させるほど、魔力が微々たるものになっていた。
アイとレッグは、足元を氷漬けにされていたが、特にそれに対して何か喚《わめ》くこともなく、カルムが殺される瞬間を眺めていた。
アイレが今まで見てきた印象としては、カルムに対してなんの思い入れもなさそうだと感じていた。どちらかというと、命令されるから仕方なくといった様子で、違和感を感じざるおえなかった。 魔法使いたちは、糸が切れたかのようにその場でぐったりと倒れた。これが、死霊使《ネクロマンサー》いの能力なのかわからないが、死体を弄《もてあ》ぶ卑劣な行為には違いない。
アイレが、二人に顔を向けてから、
「アイ、レッグ、お前らは……ほんとうにフェローのことを知らないのか?」
ふたたび、同じ質問をした。この二人が、そんなに悪いようには見えなかった。
「フェロー……」
「知らないっていってるだろ、お前もしつこいな」
レッグは怒っていたが、アイは違う感情を現した。淡々と無感情だった顔に少し変化を見せ、下を向いて考えこんでいる。
「アイレくん、シンドラの行方は? それに、フェローさんとクリアさんから何かありましたか?」
「いや、まだ何も手がかりは掴めていない」
フェアは、すぐヴェルネルの身体を支えるために走っていた。龍でえぐられたはずの肩は何もダメージを受けていない。
「本当に、ここに、シンドラはいるのか?」
アイレがヴェルネルに視線を変えた。
「それは間違いない。感知が使えれば……」
全員の頭の中に、フェローとクリアのことが浮かぶ。
そして、レッグはタメ息をつきながら、考えこんでいるアイをチラリと見てから視線を変えて、
「……そのフェローってのは俺たちの知り合いなのか?」
先ほどまでとは違う、丁寧な物言いで質問をした。アイレは不思議そうに、
「そうだ。というか、記憶を失ってるのか? フェローはお前たちのことを嬉しそうに語っていたぞ」
アイレの言う通り、あの後、フェローは珍しく饒舌《じょうせつ》に過去の話しをした。あんな笑顔は、今までみたことがないとクリアも話していた。
仲間というのはいいもんだな、とぼそっと言った言葉が頭に残っている。
「……オレたち、昔の記憶がすっぽり抜けてるんだ。俺ともう一人アームっているんだが、アイはもっとひどい。自分の名前も時々忘れるんだよ」
突然に、どこか性格が変わったかのように丁寧に話しはじめた。もしかして、カルムを殺したことが関係しているのかもしれない。
「会えば……何か思い出すかもしれない。俺とアイをフェローに会わせてくれないか?」
どこかしおらし気にレッグは言った。グレースが怪訝《けげん》そうな顔をしていたが、インザームが、
「ふむ……。まぁよいじゃろう、じゃがワシたちはお前たちを信用しておらぬ。レムリをルチルを誘拐したのはそちらじゃろう?」
「いや……。俺たちは命令されていただけだ。うまく説明は出来ないけど……、頭の中でカルムの声が響くんだ。それで動いていたような……気がする」
その言葉に補足するように、ヴェルネルが口を開いた。フェアが身体を支えてくれている。
「死霊使《ネクロマンサー》いは、文字通り死人を操ることができる。おそらく、その可能性はあるだろう」
死人、自分たちに向けられた言葉に気づいて、レッグとアイが表情を曇らせる。何か事情がありそうだと、アイレもインザームに同意して、
「わかった。なら、そのアームってやつにも話を聞いた上で、フェローたちと合流しよう。ここの感知を遮ってる魔法具があるはずだが、場所わかるか?」
するとここで、ようやくアイが口を開いて、
「……屋上、城のてっぺんに設置してたはずだよ」
小さな声で、淡々と答えた。やはりアイも少し変わった気がする。感情の変化が乏しいのは、記憶がないと言っていたレッグの言葉と関係があるかもしれない。
「なら、俺たちもそこに向かおう、アイ、レッグ、何か変なことをしたら、容赦なく殺す」
少しだけぶっきらぼうに、アイレは冷徹に注意した。もう仲間が殺されるのは見たくない。
二人は頷くと、アズライトが脚を封じ込めていた氷だけを破壊した。
グレースはやはり不機嫌なままで、納得していないようだったが、渋々了解してくれた。
そしてアイレたちは、フェローたちを探しに、上に続く階段を探して走り出した。
しかし、フェローたちはすでに城のてっぺん付近にたどり着いていた。城の瓦のような、少し平坦な場所で、二人の男と対峙している。
一人は、アイレたちもよく知る人物。シェル。 フェローとクリアはその姿を見るやいなや、複雑な感情を抱いた。
もう一人は、アイとレッグの仲間である、アームという少年。フェローの元戦友だが、やはりそれは覚えてない様子。
「シェル……」
クリアが立っているその場所はとても高く、数メートル先を歩けば落下して死ぬ。その前には、シェルが立っている。
その横でフェローもアームと対峙していて、少しだけ会話したが記憶はなく、お互いに戦闘態勢を取った。
「クリア、すまない。僕は……君を傷つけるつもりはなかった」
シェルの言葉が、クリアの心を揺れ動かす。それならいっそ、ぶっきらぼうに冷たくしてくれるほうが、気持ちを切り替えることができた。
そして、
「罠のことも、僕は知らなかったんだ。ただあそこで時間を稼いで、レムリさんを……誘拐しようとした。リンさんを殺したのも、ルチルを誘拐したのも、僕は……したくなかった」
そのまま少しシェルは黙った。おそらく本当は本位ではなかったかもしれないが、事実は変わらない。
「だけど、僕はアクアを生き返らせたい。わかってくれとは言わないが、そのために全力を尽くすつもりだ」
「シェル……。私は、あなたを許さない。絶対にその行動は間違ってる。アクアさんが喜ぶはずがない」
クリアは覚悟を決めて、魔法の杖をぎゅっと握りしめた。その横で、フェローが二人のやり取りを黙って見ていた。
「おーい! 俺のこと見えてるか?」
赤髪の短髪、いかにも活発そうな声で、フェローの視線を集めるために手をぶんぶんと振る。レッグと比べても、少しだけ子供っぽく見える。
しかしその姿は、フェローが知っているアームそのままで、昔からこうやって元気で皆に笑いを与えてくれた。過酷な環境の中でも、アームは皆の士気をあげてくれる人物だった。
「……お前、覚えてないのか?」
「はぁ? だから、さっきから何の話だ?」
とぼけてるといった様子ではなく、本当に知らないといった呆れ顔だった。
フェローもそれに驚くことはなく、こんなこともあるかもしれないと少しは想定していた。それに、戦う覚悟も決意も、はじめから持ち合わせている。
「なら、余計なことはもういいな、そこの魔法具に用がある。シンドラのお使いと話してる時間はねえ」
フェローの視線の先には、少しだけ大きな蒼い宝石なものが先端についた、砂時計のようなものが置いてあった。おそらくアレが魔法具。
「はっ、まさか城の外を登ってくる奴がいるとはなぁ、シェルが想像した通りだぜ」
アームは嬉しそうに笑って、腕をぶんぶんと振り回した。その魔力は計り知れない。
「無駄口を叩くのは昔から変わらないな」
「だから、知らねぇっつてんだろ――」
アームは、危険な足場をものともせず、フェローに突進した。
そして、その隣で、
「シェル、私はあなたを倒す。絶対に間違ってる」
「すまない、クリア。僕も、自分のために戦う」
二人も、覚悟と決意を決めた。
感情はこうも簡単に変化してしまう。これが正しいのか、間違っているのかはわからなかった。
だが、グレースは違った。まだ恨みの目でヴェルネルを睨んでいる。復讐の呪いの連鎖は、断ち切れない。
「はぁはぁ……」
ヴェルネルが、肩で息をしながら剣の重みで腕がぐったりと垂れる。魔力がもう残り少なくなっている上に、カルムを倒すのにかなり費やしてしまった。
このままでは、レムリを助ける前に死んでしまうかもしれない。そんなことを予感させるほど、魔力が微々たるものになっていた。
アイとレッグは、足元を氷漬けにされていたが、特にそれに対して何か喚《わめ》くこともなく、カルムが殺される瞬間を眺めていた。
アイレが今まで見てきた印象としては、カルムに対してなんの思い入れもなさそうだと感じていた。どちらかというと、命令されるから仕方なくといった様子で、違和感を感じざるおえなかった。 魔法使いたちは、糸が切れたかのようにその場でぐったりと倒れた。これが、死霊使《ネクロマンサー》いの能力なのかわからないが、死体を弄《もてあ》ぶ卑劣な行為には違いない。
アイレが、二人に顔を向けてから、
「アイ、レッグ、お前らは……ほんとうにフェローのことを知らないのか?」
ふたたび、同じ質問をした。この二人が、そんなに悪いようには見えなかった。
「フェロー……」
「知らないっていってるだろ、お前もしつこいな」
レッグは怒っていたが、アイは違う感情を現した。淡々と無感情だった顔に少し変化を見せ、下を向いて考えこんでいる。
「アイレくん、シンドラの行方は? それに、フェローさんとクリアさんから何かありましたか?」
「いや、まだ何も手がかりは掴めていない」
フェアは、すぐヴェルネルの身体を支えるために走っていた。龍でえぐられたはずの肩は何もダメージを受けていない。
「本当に、ここに、シンドラはいるのか?」
アイレがヴェルネルに視線を変えた。
「それは間違いない。感知が使えれば……」
全員の頭の中に、フェローとクリアのことが浮かぶ。
そして、レッグはタメ息をつきながら、考えこんでいるアイをチラリと見てから視線を変えて、
「……そのフェローってのは俺たちの知り合いなのか?」
先ほどまでとは違う、丁寧な物言いで質問をした。アイレは不思議そうに、
「そうだ。というか、記憶を失ってるのか? フェローはお前たちのことを嬉しそうに語っていたぞ」
アイレの言う通り、あの後、フェローは珍しく饒舌《じょうせつ》に過去の話しをした。あんな笑顔は、今までみたことがないとクリアも話していた。
仲間というのはいいもんだな、とぼそっと言った言葉が頭に残っている。
「……オレたち、昔の記憶がすっぽり抜けてるんだ。俺ともう一人アームっているんだが、アイはもっとひどい。自分の名前も時々忘れるんだよ」
突然に、どこか性格が変わったかのように丁寧に話しはじめた。もしかして、カルムを殺したことが関係しているのかもしれない。
「会えば……何か思い出すかもしれない。俺とアイをフェローに会わせてくれないか?」
どこかしおらし気にレッグは言った。グレースが怪訝《けげん》そうな顔をしていたが、インザームが、
「ふむ……。まぁよいじゃろう、じゃがワシたちはお前たちを信用しておらぬ。レムリをルチルを誘拐したのはそちらじゃろう?」
「いや……。俺たちは命令されていただけだ。うまく説明は出来ないけど……、頭の中でカルムの声が響くんだ。それで動いていたような……気がする」
その言葉に補足するように、ヴェルネルが口を開いた。フェアが身体を支えてくれている。
「死霊使《ネクロマンサー》いは、文字通り死人を操ることができる。おそらく、その可能性はあるだろう」
死人、自分たちに向けられた言葉に気づいて、レッグとアイが表情を曇らせる。何か事情がありそうだと、アイレもインザームに同意して、
「わかった。なら、そのアームってやつにも話を聞いた上で、フェローたちと合流しよう。ここの感知を遮ってる魔法具があるはずだが、場所わかるか?」
するとここで、ようやくアイが口を開いて、
「……屋上、城のてっぺんに設置してたはずだよ」
小さな声で、淡々と答えた。やはりアイも少し変わった気がする。感情の変化が乏しいのは、記憶がないと言っていたレッグの言葉と関係があるかもしれない。
「なら、俺たちもそこに向かおう、アイ、レッグ、何か変なことをしたら、容赦なく殺す」
少しだけぶっきらぼうに、アイレは冷徹に注意した。もう仲間が殺されるのは見たくない。
二人は頷くと、アズライトが脚を封じ込めていた氷だけを破壊した。
グレースはやはり不機嫌なままで、納得していないようだったが、渋々了解してくれた。
そしてアイレたちは、フェローたちを探しに、上に続く階段を探して走り出した。
しかし、フェローたちはすでに城のてっぺん付近にたどり着いていた。城の瓦のような、少し平坦な場所で、二人の男と対峙している。
一人は、アイレたちもよく知る人物。シェル。 フェローとクリアはその姿を見るやいなや、複雑な感情を抱いた。
もう一人は、アイとレッグの仲間である、アームという少年。フェローの元戦友だが、やはりそれは覚えてない様子。
「シェル……」
クリアが立っているその場所はとても高く、数メートル先を歩けば落下して死ぬ。その前には、シェルが立っている。
その横でフェローもアームと対峙していて、少しだけ会話したが記憶はなく、お互いに戦闘態勢を取った。
「クリア、すまない。僕は……君を傷つけるつもりはなかった」
シェルの言葉が、クリアの心を揺れ動かす。それならいっそ、ぶっきらぼうに冷たくしてくれるほうが、気持ちを切り替えることができた。
そして、
「罠のことも、僕は知らなかったんだ。ただあそこで時間を稼いで、レムリさんを……誘拐しようとした。リンさんを殺したのも、ルチルを誘拐したのも、僕は……したくなかった」
そのまま少しシェルは黙った。おそらく本当は本位ではなかったかもしれないが、事実は変わらない。
「だけど、僕はアクアを生き返らせたい。わかってくれとは言わないが、そのために全力を尽くすつもりだ」
「シェル……。私は、あなたを許さない。絶対にその行動は間違ってる。アクアさんが喜ぶはずがない」
クリアは覚悟を決めて、魔法の杖をぎゅっと握りしめた。その横で、フェローが二人のやり取りを黙って見ていた。
「おーい! 俺のこと見えてるか?」
赤髪の短髪、いかにも活発そうな声で、フェローの視線を集めるために手をぶんぶんと振る。レッグと比べても、少しだけ子供っぽく見える。
しかしその姿は、フェローが知っているアームそのままで、昔からこうやって元気で皆に笑いを与えてくれた。過酷な環境の中でも、アームは皆の士気をあげてくれる人物だった。
「……お前、覚えてないのか?」
「はぁ? だから、さっきから何の話だ?」
とぼけてるといった様子ではなく、本当に知らないといった呆れ顔だった。
フェローもそれに驚くことはなく、こんなこともあるかもしれないと少しは想定していた。それに、戦う覚悟も決意も、はじめから持ち合わせている。
「なら、余計なことはもういいな、そこの魔法具に用がある。シンドラのお使いと話してる時間はねえ」
フェローの視線の先には、少しだけ大きな蒼い宝石なものが先端についた、砂時計のようなものが置いてあった。おそらくアレが魔法具。
「はっ、まさか城の外を登ってくる奴がいるとはなぁ、シェルが想像した通りだぜ」
アームは嬉しそうに笑って、腕をぶんぶんと振り回した。その魔力は計り知れない。
「無駄口を叩くのは昔から変わらないな」
「だから、知らねぇっつてんだろ――」
アームは、危険な足場をものともせず、フェローに突進した。
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