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クルムロフ城
第90話:一撃
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そして話は現在に戻る。
アイが突然現れると「全員殺した」という言葉を発した。地下でという言葉の通りであれば、アイレはアズライトたちのことだと理解した。
まさかそんな簡単にやられるとは思わないが、感情がなく淡々とした物言いが、その真意を物語っているように感じる。
ヴェルネルは意識を失ったのか、それとも魔力がすべて無くなってしまったのか、一向に起き上がる気配がなかった。
そしてカルムはいつになく嬉しそうな顔で、アイレに向かって声をかけた。
「ヴェルネルは死んだ。仲間も、お前たちもこれでお終いだ。だが大人しく捕まれば、”すぐ”命は取らないでやる」
「”すぐ”だと? どうせいつか殺すと言ってるようなもんだな」
アイレは鼻で笑いながら答える。頭の中では、ヴェルネルが生きているのか、アズライトたちはどうなっているのか、そのことでいっぱいになっている。
カルムはふたたび嬉しそうに、
「それはお前ら次第だな。大人しく捕まれば、それともここで無駄死をするか」
「捕まえて、シンドラのところに連れていくのか?」
「さあどうだろうな」
カルムは、あえて濁した言い方をした。シンドラに口止めされているのか、レッグの言葉からも何も情報は得られていない。
もしこの城にシンドラがいなければ、かなり無駄な時間を過ごしていることになる。それならいっそ、大人しく捕まることで、何か聞き出せるかもしれない。
神速《ディヴィーツ》の無茶な連続使用で、身体中がズキズキと痛む。
目の前には、カルムと大勢の魔法使いたち、レッグとアイが睨みを利かしている。やはり、一旦引いておけば……。
チラリと横目でフェアに視線を変える。満身創痍《まんしんそうい》だが、その眼は死んでない。
それはアイレと同じ、諦めない心を持った正義の眼だ。
覚悟を決めたように、ふっと少し笑みを浮かべて、
「――あいにく俺は諦めるってことを知らないんだ。最後の最後まで、足掻かせてもらうぜ」
ふたたび、アイレは剣を構えた。それに呼応したように、フェアも杖を構える。お互いに魔力は残り少ないが、それを感じさせないほど気力が充実している。
カルムはどこか気に食わないといった様子で、
「バカどもが、大人しく養分になればいいものを。――アイ、レッグ殺《や》れ!」
はいはい、と面倒くさそうに、レッグがアイレに飛び掛かる。段々とそのスピードも上がっていて、一対一ですらアイレも苦戦しそうな勢いだった。
短剣で返す暇を与えられないほど、蹴りの連続攻撃を仕掛けてくる。アイレは避けるので精一杯で、その顔は焦りで歪んでいる。
「アイレ!」
フェアが、レッグに向かって魔法を放とうと杖を構えたが、そんなことはさせないと、アイが魔法を詠唱する。
それは長年生きてきたフェアでさえも、何の言語を話しているかわからないほど早口で、まるで呪文のようだった。
すると、ここの柱の裏からも、アズライトたちがやられてしまった龍の化け物が現れた。低空を浮遊して、身体をくねらせている。
巨大な蛇のようなその体躯《たいく》で、フェアに襲いかかる。
「な、なんなのよこいつ!?」
突然現れたその龍に驚きながら、すぐ隣の柱に隠れるが、突進をやめずに柱は破壊されてしまう。
ドォォンという音と共に、石が砕け散る。鋭い爪が、フェアの肩を抉《えぐ》り取った。
「きゃあっ!」
その勢いで、後方に吹き飛ぶ。カルムはその様子を眺めながら、少しだけ胸を撫で下ろした。
「どうなることかと思ったが……、どうにか間に合ったな」
誰にも聞こえないほど小声で、どちらかというと、その視線はレッグとアイに向けられていた。
「ねぇ、余所見してる暇なんて、ないよッ!」
レッグの攻撃は止むことがない。短剣で受けきることもできずに、アイレも手足を使って防御しているが、ガードの上からでも攻撃が痛い。
骨が軋《きし》み、このままでは身体が動かなくなってしまう。
そして、フェアは……一体何が起きたんだ?
アイレが隙を見せた瞬間、レッグは渾身の一撃をアイレの脇腹に与えた。肋骨がさらにバキバキに音を立てて折れる。
痛みで思わず口を開く、しかし。
「負けられねえんだよ!!」
倒れることなく、そのまま神速《ディヴィーツ》を詠唱して、高速で移動した。重力に耐えきれず、折れた骨が身体の中で動く。
もしあばら骨が、肺に突き刺さってしまえば呼吸が出来なくなり死んでしまう。それでも構わず、レッグの顔に一撃を入れようとした。
「な、なに!?」
レッグは、アイレを眼で追うことはできたが、身体はついていけない。自分の顔に短剣が突き刺さるところを、ゆっくりと眺めることしかできなかった。
だが、その決死の一撃も、カルムが指示した魔法使いたちの攻撃によって防がれてしまった。
レッグは風魔法で吹き飛ばされると、安全圏に脱出して地面を転がった。アイレの身体はもはや神速に耐えれる状態ではない。筋肉が断裂してしまったのか、もはや痛みを感じない箇所すら出てきてしまった。
「ち、ちきしょう……」
腕をダランとさせ、倒れているレッグを眺める。
「バカが、油断をするなとあれほど言っただろうが」
カルムの悪態を余所目に、レッグはゆっくりと立ち上がる。どうやら気に食わないようで、表情は明らかに不機嫌だった。
「もういい。アイ、こいつを殺してくれ」
何もかもやる気がなくなったかのような抜けた声で、アイに頼んだ。はいはい、と軽く返事をした感情の薄いアイは
ふたたび早口で呪文を発した。その声はとても不思議な不協和音のように、アイレの耳に届く。キーンとした耳鳴りが響いたあと、突然に龍が現れた。
「な、なんだこいつは……」
今までいなかったはずの龍が、身体をくねらせて動いている。こいつか……。こいつがフェアを……。
そして勢いよく、アイレに突進してきた――
「幻覚です!」
広場を覆いつくすような、とても大きな声が響いた。アイレにとっては少し懐かしく、それでいて頼りになる声。
「目を覚ますんじゃ! 幻影解除《イリュージョン・レバー》!」
掌《てのひら》から放たれた魔法は、龍が突進する前にアイレの体を包み込んだ。すると、ふっと、その龍は視界から消え失せる。
目を見開いて驚いているところに、
「体を止めろ、氷の矢!」
綺麗な女性の声と氷の矢が乾いた音で空気を切り裂く。その矢はレッグとアイの足元に直撃すると、氷漬けになって動きを止めた。
アイレはすぐに顔を向けると、そこにはアズライト、インザーム、グレースが駆けつけてくれていた。
「お前たち……」
アイが少しだけ驚いたような声を出す。感情の起伏を出すのは、これがはじめてだ。
「事前に情報をフェローさんから聞いていなければ、私たちも死ぬところでした」
「うむ、あらかじめ解除魔法を仕込んでおいてよかったわ」
「ま、あたしは最初っからわかってたけどね~」
いつもの陽気なグレースが、今のアイレにとって安心する。
「アイさん、でしたか? あなたの魔法は、いえ幻影は大したものです。ですが、タネがわかってしまえば問題ありません」
アズライトが、いつものように冷静な言葉で相手を威圧する。アイはまた何ごともなかったかのように、
「ふうん、そうなんだ」
面倒臭そうに、軽く答える。レッグの表情には焦りと少しだけ恐怖がまじっている。
「お前ら……」
「貴様ら! ただで済むとおもうなよ!」
レッグのぼやきを遮るように、カルムが魔法使いたちに指示を出す。ヴェルネルの姿は、いつの間にか消えていた。
「――黙れ!」
いつのまにか立ち上がっていたヴェルネルが、カルムの首をはねる。血を噴き出しながら、首は地面にころころと転がる。
自分の目で、自分の体を眺めながら、静かにそのまま息絶えた。
アイが突然現れると「全員殺した」という言葉を発した。地下でという言葉の通りであれば、アイレはアズライトたちのことだと理解した。
まさかそんな簡単にやられるとは思わないが、感情がなく淡々とした物言いが、その真意を物語っているように感じる。
ヴェルネルは意識を失ったのか、それとも魔力がすべて無くなってしまったのか、一向に起き上がる気配がなかった。
そしてカルムはいつになく嬉しそうな顔で、アイレに向かって声をかけた。
「ヴェルネルは死んだ。仲間も、お前たちもこれでお終いだ。だが大人しく捕まれば、”すぐ”命は取らないでやる」
「”すぐ”だと? どうせいつか殺すと言ってるようなもんだな」
アイレは鼻で笑いながら答える。頭の中では、ヴェルネルが生きているのか、アズライトたちはどうなっているのか、そのことでいっぱいになっている。
カルムはふたたび嬉しそうに、
「それはお前ら次第だな。大人しく捕まれば、それともここで無駄死をするか」
「捕まえて、シンドラのところに連れていくのか?」
「さあどうだろうな」
カルムは、あえて濁した言い方をした。シンドラに口止めされているのか、レッグの言葉からも何も情報は得られていない。
もしこの城にシンドラがいなければ、かなり無駄な時間を過ごしていることになる。それならいっそ、大人しく捕まることで、何か聞き出せるかもしれない。
神速《ディヴィーツ》の無茶な連続使用で、身体中がズキズキと痛む。
目の前には、カルムと大勢の魔法使いたち、レッグとアイが睨みを利かしている。やはり、一旦引いておけば……。
チラリと横目でフェアに視線を変える。満身創痍《まんしんそうい》だが、その眼は死んでない。
それはアイレと同じ、諦めない心を持った正義の眼だ。
覚悟を決めたように、ふっと少し笑みを浮かべて、
「――あいにく俺は諦めるってことを知らないんだ。最後の最後まで、足掻かせてもらうぜ」
ふたたび、アイレは剣を構えた。それに呼応したように、フェアも杖を構える。お互いに魔力は残り少ないが、それを感じさせないほど気力が充実している。
カルムはどこか気に食わないといった様子で、
「バカどもが、大人しく養分になればいいものを。――アイ、レッグ殺《や》れ!」
はいはい、と面倒くさそうに、レッグがアイレに飛び掛かる。段々とそのスピードも上がっていて、一対一ですらアイレも苦戦しそうな勢いだった。
短剣で返す暇を与えられないほど、蹴りの連続攻撃を仕掛けてくる。アイレは避けるので精一杯で、その顔は焦りで歪んでいる。
「アイレ!」
フェアが、レッグに向かって魔法を放とうと杖を構えたが、そんなことはさせないと、アイが魔法を詠唱する。
それは長年生きてきたフェアでさえも、何の言語を話しているかわからないほど早口で、まるで呪文のようだった。
すると、ここの柱の裏からも、アズライトたちがやられてしまった龍の化け物が現れた。低空を浮遊して、身体をくねらせている。
巨大な蛇のようなその体躯《たいく》で、フェアに襲いかかる。
「な、なんなのよこいつ!?」
突然現れたその龍に驚きながら、すぐ隣の柱に隠れるが、突進をやめずに柱は破壊されてしまう。
ドォォンという音と共に、石が砕け散る。鋭い爪が、フェアの肩を抉《えぐ》り取った。
「きゃあっ!」
その勢いで、後方に吹き飛ぶ。カルムはその様子を眺めながら、少しだけ胸を撫で下ろした。
「どうなることかと思ったが……、どうにか間に合ったな」
誰にも聞こえないほど小声で、どちらかというと、その視線はレッグとアイに向けられていた。
「ねぇ、余所見してる暇なんて、ないよッ!」
レッグの攻撃は止むことがない。短剣で受けきることもできずに、アイレも手足を使って防御しているが、ガードの上からでも攻撃が痛い。
骨が軋《きし》み、このままでは身体が動かなくなってしまう。
そして、フェアは……一体何が起きたんだ?
アイレが隙を見せた瞬間、レッグは渾身の一撃をアイレの脇腹に与えた。肋骨がさらにバキバキに音を立てて折れる。
痛みで思わず口を開く、しかし。
「負けられねえんだよ!!」
倒れることなく、そのまま神速《ディヴィーツ》を詠唱して、高速で移動した。重力に耐えきれず、折れた骨が身体の中で動く。
もしあばら骨が、肺に突き刺さってしまえば呼吸が出来なくなり死んでしまう。それでも構わず、レッグの顔に一撃を入れようとした。
「な、なに!?」
レッグは、アイレを眼で追うことはできたが、身体はついていけない。自分の顔に短剣が突き刺さるところを、ゆっくりと眺めることしかできなかった。
だが、その決死の一撃も、カルムが指示した魔法使いたちの攻撃によって防がれてしまった。
レッグは風魔法で吹き飛ばされると、安全圏に脱出して地面を転がった。アイレの身体はもはや神速に耐えれる状態ではない。筋肉が断裂してしまったのか、もはや痛みを感じない箇所すら出てきてしまった。
「ち、ちきしょう……」
腕をダランとさせ、倒れているレッグを眺める。
「バカが、油断をするなとあれほど言っただろうが」
カルムの悪態を余所目に、レッグはゆっくりと立ち上がる。どうやら気に食わないようで、表情は明らかに不機嫌だった。
「もういい。アイ、こいつを殺してくれ」
何もかもやる気がなくなったかのような抜けた声で、アイに頼んだ。はいはい、と軽く返事をした感情の薄いアイは
ふたたび早口で呪文を発した。その声はとても不思議な不協和音のように、アイレの耳に届く。キーンとした耳鳴りが響いたあと、突然に龍が現れた。
「な、なんだこいつは……」
今までいなかったはずの龍が、身体をくねらせて動いている。こいつか……。こいつがフェアを……。
そして勢いよく、アイレに突進してきた――
「幻覚です!」
広場を覆いつくすような、とても大きな声が響いた。アイレにとっては少し懐かしく、それでいて頼りになる声。
「目を覚ますんじゃ! 幻影解除《イリュージョン・レバー》!」
掌《てのひら》から放たれた魔法は、龍が突進する前にアイレの体を包み込んだ。すると、ふっと、その龍は視界から消え失せる。
目を見開いて驚いているところに、
「体を止めろ、氷の矢!」
綺麗な女性の声と氷の矢が乾いた音で空気を切り裂く。その矢はレッグとアイの足元に直撃すると、氷漬けになって動きを止めた。
アイレはすぐに顔を向けると、そこにはアズライト、インザーム、グレースが駆けつけてくれていた。
「お前たち……」
アイが少しだけ驚いたような声を出す。感情の起伏を出すのは、これがはじめてだ。
「事前に情報をフェローさんから聞いていなければ、私たちも死ぬところでした」
「うむ、あらかじめ解除魔法を仕込んでおいてよかったわ」
「ま、あたしは最初っからわかってたけどね~」
いつもの陽気なグレースが、今のアイレにとって安心する。
「アイさん、でしたか? あなたの魔法は、いえ幻影は大したものです。ですが、タネがわかってしまえば問題ありません」
アズライトが、いつものように冷静な言葉で相手を威圧する。アイはまた何ごともなかったかのように、
「ふうん、そうなんだ」
面倒臭そうに、軽く答える。レッグの表情には焦りと少しだけ恐怖がまじっている。
「お前ら……」
「貴様ら! ただで済むとおもうなよ!」
レッグのぼやきを遮るように、カルムが魔法使いたちに指示を出す。ヴェルネルの姿は、いつの間にか消えていた。
「――黙れ!」
いつのまにか立ち上がっていたヴェルネルが、カルムの首をはねる。血を噴き出しながら、首は地面にころころと転がる。
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