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Case05.義妹は留学に
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義妹が隣国へ留学したいと言い出した。
義妹によると、今は隣国ブームで、隣国にパイプを持っているかどうかで、今後がかわってくるらしい。
なんともザックリした動機だが、父も継母もあっさりと納得をして、義妹の留学を許可した。
許可はしたが、留学には高額な費用が必要だ。
うちにそんな余裕があるのかと訊くと、義妹は、不要な物をすべて売って、お金にするから大丈夫だといった。
ドレスや宝石、香水、バッグなど
いつの間にこんなに手に入れていたのかと思うくらい大量なものを、ドンドンと処分していく義妹。
不要な物をすべて売り払って、妹は隣国に旅立った。
次の日、私の婚約者がやって来て、私を見るなり言った。
「なぜ、お前じゃなくて義妹なんだ!」
と言った。
「何がですか?」
「お前が隣国に留学するはずだっただろう?お前がいなくなるならと、俺が学費を払ったのに……」
「……私がいなくなれば、義妹と一緒にいられると思ったんですか?」
「……」
「義妹と一緒にいるために、私の留学費用を援助しようとしたんですか?」
「……」
「義妹は、不要なものを全部処分して、お金に変えて旅立ちましたよ。ドレスも、宝石も、バッグも、指輪も」
「……」
「あなたも、ですかね?」
義妹によると、今は隣国ブームで、隣国にパイプを持っているかどうかで、今後がかわってくるらしい。
なんともザックリした動機だが、父も継母もあっさりと納得をして、義妹の留学を許可した。
許可はしたが、留学には高額な費用が必要だ。
うちにそんな余裕があるのかと訊くと、義妹は、不要な物をすべて売って、お金にするから大丈夫だといった。
ドレスや宝石、香水、バッグなど
いつの間にこんなに手に入れていたのかと思うくらい大量なものを、ドンドンと処分していく義妹。
不要な物をすべて売り払って、妹は隣国に旅立った。
次の日、私の婚約者がやって来て、私を見るなり言った。
「なぜ、お前じゃなくて義妹なんだ!」
と言った。
「何がですか?」
「お前が隣国に留学するはずだっただろう?お前がいなくなるならと、俺が学費を払ったのに……」
「……私がいなくなれば、義妹と一緒にいられると思ったんですか?」
「……」
「義妹と一緒にいるために、私の留学費用を援助しようとしたんですか?」
「……」
「義妹は、不要なものを全部処分して、お金に変えて旅立ちましたよ。ドレスも、宝石も、バッグも、指輪も」
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