王立学園食堂部にて〜没落令嬢は観察中〜

yanako

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Case01.

4.控え室での事情聴取はまだまだつづく

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「私のこの気持ちは、寂しいってことなんでしょうか?」
「私なら寂しいですよ」
「あなたなら……」
「はい。誰もあなたを優先しない。あなたが、娘なのに。あなたが、婚約者なのに。あなたが、寂しく感じてるのに。誰もそれに気づかない」

令嬢の涙は止まらない。

「それで、先程は何が原因で、皿が割れる程の騒ぎになったんですか?」

「先週、私の誕生日だったんです」
「おめでとうございます!」
「あ、ありがとうございます」


「それで?」
「それで……婚約者とランチに行く約束になっていたんです」
「いいですね」

「それが……当日になって、行けなくなったって言われたんです。それも……約束の時間を1時間も過ぎてから、お店に連絡があって……」
「それは……どうして彼は来られなくなったんですか?」

「そ、それが……」
令嬢は泣きじゃくり、言葉が続かない。

「大丈夫。大丈夫。ゆっくりでいいから」
私は令嬢に声を掛ける。

「彼に何かあったんですか?」
「と、と、当日に、彼女が彼と私のプレゼントを買いに行ったんです。何がいいか決められないから、一緒に来て欲しいって」
「なるほど」

「それで、あちこち探して、プレゼントを決めた時にはもう、約束の時間を過ぎてたって言うんです」
「ふたりは時計を持っていなかったんですか?」

「持っているはずなんです。私は彼の誕生日に時計をプレゼントしているので」
「なるほど、なるほど」

「私へのプレゼントを探しているうちに、約束の時間を過ぎてしまった。また、改めて時間を取るからとのことでした」
「そうなんですか」

「それで、昨日、1週間遅れで食事に行ったんです。お詫びにと言って、髪飾りをプレゼントされました」

「そうしたら、彼が私にくれたプレゼントの髪飾りと同じ物を彼女もしているんです」
「それはまたどうして?」

「彼が私へのお詫びにと髪飾りを買った時に、彼女も一緒にいて、私とお揃いで持ちたいと彼に強請ったそうなんです」
「なるほど」

「髪飾りを選んだのは、彼ではなくて、彼女だったんです」
「彼女があなたへの詫びの品を選んで、且つ、自分の分も彼に買わせたんですね?しかも、それを髪につけて来た」
「……はい」


「それで、彼女はこう言ったんです『なんか、私の方が似合うよね』って。彼女は私に似合う物を選んだんじゃない。自分が欲しい物を彼に買わせるために、私を利用したんです」


その時、控え室のドアが開いた。


-つづく-
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