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3章・迷宮探索!
第8階 汚名返上?
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ビチャ、ビチャ、ビチャ、ビチャ、
第8階層を進む冒険者たちは、歩きにくそうに先を目指す。
上の階から流れてきた大量の水や泥で、足元は不安定になり先へ進むのも一苦労だろう。
アルルが、ため息をつきながら、レヴィアに話しかける。
「凄い!迷宮の中に湿地帯がありますよ!」
「レヴィア姉さん、いままでの冒険者はそんなこと言ってなかったのに、迷宮の変貌ぶりは凄いよね。」
「ああ、だいたいの結果は予想できたが、ここまでとは・・・。」
パーティのメンバーたちは、エイトを見る。
気まずそうにエイトが弁解する。
「いや、雨を降らせる魔法ってあれしか知らないんだよ・・・。」
「せっかく買い物をしてくれた冒険者たちに申し訳ないよ。」
「レヴィア姉さん、またレヴィアブランドの服を買ってくれるかもね!」
ミザリは、宝石払いの宝石を品定めしながら器用に歩く。
「・・・。」
「・・・言われてみれば、そうかもしれない!」
レヴィアは、エイトを見る。
「いま使うタイミングじゃないでしょ!」
「いや、いまでしょ!」
前衛で先を進む アルルが何かに気づいた。
「ねえ、さっきから足元がキラキラしてませんか?」
足元のキラキラは、徐々に広がっていく。
「本当だ!なんだろう?」
アルルに言われて、ミザリが興味津々に地面のキラキラを観察する。
「これ、緑光苔だよ!」
レヴィアが嫌そうな顔をしながらミザリに言う。
「冒険者の、う○こが水で流されて拡散されたんだな!」
アルルも嫌そうな顔をしながら会話に参加する。
「魔物のって考えましょうよ。冒険者だと・・・。」
ミザリは、観察する時に触った手をエイトに擦り付ける。
「うぇー!エイトのう○こ、掴んじゃったよ。」
「いや、自分のだって混じってるからね!」
アルルは、呆れた顔でパーティに言う。
「もう、う○この話は控えてた方がいいんじゃないでしょうか。」
「そうだね。この章だけで、う○こ回が続くと後で使えないからね。」
「後ってなんだよ・・・。」
レヴィアの返事に、エイトが突っ込む。
レヴィアは、自信満々の表情をしながら身振り手振りをつけて説明を始めた。
「この冒険譚を出版しようと考えてるんだよ。
私の活躍や、ミザリの商売の事、アルルの色気話に、エイトの失敗談をね!」
「・・・。」
レイザーが悲しそうな顔をしている。
それを見たレヴィアは、レイザーの事もフォローする。
「もちろん、レイザーの事も忘れてないよ!ゴーストライターだから!」
「・・・。」
エイトは、レヴィアの楽しそうな表情に対し、いたって普通の表情で答える。
「そうだね。売れるといいね・・・。」
しばらく進むと、奥で冒険者たちがキャンプの準備をしたり、引き揚げ準備をしたりしている。
エイトは、引き返してきた冒険者に話を聞く。
「いったい奥で何があったんですか?」
「ああ、さっきの地下水が溢れた事故で、緑光苔が繁殖してて、それを主食にしているアロマスライムが大量に発生してるんだよ。」
「アロマスライム?」
「アロマスライムは、命名されていない装備品や道具を分解して香水に変えるスライムだよ。数が少ないなら、香水を作って売るとかも考えるけど、あれだけ集まってれば、それも難しいだろうね。」
「そうなんですか・・・。事故だから、仕方ないですよね!」
エイトは冒険者に礼を言いパーティの元に戻る。
・・・仲間の視線が痛い。
しばらく進み、先を見渡すと、想像以上にアロマスライムであふれている。
「レヴィア、どうする?」
「まあ、正面突破で問題ないだろう。」
「でも、装備を溶かされたら大変ですよ!」
「アルル、そこはエイトの装備をはぎとり、生身のエイトに輸送してもらおうか。」
「そんなことできないよ!」
「・・・そう?面白担当のエイトには適役だと思うけど。」
ミザリは、アロマスライムに興味があるのか、じっと見ている。
「ねぇ、僕は香水作りに興味があるんだけど、レヴィア姉さん、一緒に作らない?」
「香水・・・。興味ない。」
「そうじゃなくて、レヴィアブランドの小物として、香水を作るんだよ!」
「レヴィアブランド・・・。」
「そう!レヴィアブランド!」
レヴィアが、ミザリの助言にワクワクを隠せない表情をし始める。
エイトとアルルは、冷めた表情でレヴィア達を見つめる。
「ああ、レヴィアが完全に乗せられるやつだね。」
「ええ、しばらく先に進めませんね。」
そんな やり取りをしていると、レヴィアが満面の笑みで、突然 大きな声を出す。
「いいー!ナイスアイディア!
よし!私が余分なアロマスライムを蹴散らすから、みんなは香水を作ってくれ!」
「あれ?レヴィアは作らないの?」
「・・・ほら、元があれだから、匂いの判別ができないんだ。」
つまらなそうに、地面を蹴るレヴィア・・・。
久しぶりの優越感に、エイトは口元がゆるみ仕切り始める。
「よーし!みんな!
まずは、材料から選定しよう!」
エイトの号令で、それぞれが四次元ポシェットから、調合したい香りの元を選ぶ。
ある程度、全員の調合したい香りが決まったようだ。
そこで、再びレヴィアがイニシアチブを取り返す。
「では、発表ターイム!一番手は、最年長のレイザーから!」
レイザーは、少し恥ずかしそうに発表する。
「よくわからないが、果実なんかだと、いい香りがつきそうだと思って。」
レイザーは、レモンを取り出して見せる。
「うん!いいんじゃないかな!」
一番手にしては、パーティの感触も悪くない。
レヴィアは、アルルの方を指さす。
「次は、おっぱい担当のアルル!」
「そんな担当じゃないです!
・・・私は、花と宝石を選んでみました。香りでも見た目でも楽しめたら素晴らしいなーって考えたんです!」
アルルは、洞窟内に生えている、緑光苔の花と、サファイアの原石を取り出した。
緑光苔の花は、甘い香りがしているので期待できそうだ。
「うん!合格!」
レヴィアは、3番目に ミザリを指名するようだ。
「次は、弟子のミザリ!」
「あー!アルルとかぶってるんだけど・・・。」
「却下!エイトの後に発表ね!」
ミザリは、残念そうに四次元ポシェットを探り出す。
レヴィアは、その様子を確認すると、エイトを見る。
エイトも待っていましたと言わんばかりに、自信満々の表情を見せる。
「次は、お笑い担当のエイト!」
「ふふーん!僕が選んだのは、交紋蛇の糞だよ!」
レヴィアをはじめ、パーティ全体がドン引きしている。
「・・・うん。エイトは もう好きにしてよ。」
「さすがに徹底して変態ですね。」
「ああ、この後なら何出しても恥ずかしくないや。」
ミザリは、無難に食料を運ぶための木箱を選んでいた。
それぞれが、アロマスライムを使い、香水を作り出す。
お互いに香りを楽しみ、評価する。
レイザーの香水は、無難に抽出されたレモンの香りだ。
アルルの香水は、緑光苔がアロマスライムの主食だったこともあり、土っぽい香りの綺麗な色の水になった。
ミザリの香水は高品質で、木の優しい香りが香ってくる。
レヴィアが再び仕切り始める。
「よし!これで全部だね!みんなの意見を聞きたいんだけど!」
最初にレイザーが答える。
「私は、ミザリの香水だろうな。」
「あ、私もです。凄く落ち着くっていうか。」
「僕は、逆にレイザーかな。外に出れば木の香りって普通だから。」
「・・・悩むね。」
遠くの方で、エイトが仲間に入りたそうに見ている。
「あの、エイトさんが・・・。」
「アルル、ダメだよ。気づかないフリをしてたのに・・・。」
「ああ、あれは ないだろうね。あんなに大量に作ってるけど、どう処理するんだろうか・・・。」
「エイトさんが、う○この香水を嗅いで嬉しそうにしてアピールしてますよ!」
「マイナスアピールでしかないよね。」
「ああ、本気で気持ち悪いね。もう笑えないわ。」
~ to be continued
【補足】
・宝石払い
冒険者の支払い方法で、金貨を持ち込むと、荷物が多くなるので、迷宮内で売買をする際に、取得した宝石を対価として払う風習がある。
・香水
とてもいい香りがする嗜好品。
工房で蒸留などで作る方法と、アロマスライムを使って作る方法があるが、アロマスライムで作る香水の方が、香りがよく人気も高い。
・冒険譚を出版
有名な冒険家などは、自伝や日記、冒険記などを出版して冒険の費用を稼ぐ。
レヴィアの場合は、冒険の費用を稼ぐというより、金儲けだろう。
・地下水が溢れた事故
迷宮では、落盤、落石、地下水が溢れる。こういった事故も多く発生している。
過去に起きた事故では、3年前のロメオ商会の調査団が落石による事故が有名で、地下3階という浅い階層だったにもかかわらず、行き止まりの場所で、そこの通路が落石で塞がれてしまい、落石を撤去するまでの半年間で、40名の調査団全員が餓死してしまう。
復活させることができたのは、1名だけだったと言われている。
この事件以降、自害用の毒物が飛ぶように売れた。
・アロマスライム
バスケットボールほどの、半固形半液体の魔物。
物を溶かし、吸収するスライム。生物や、命名された者は溶かせない。
別にいい香りがするわけではないが、その排泄物は、少量の水と匂いのエキスになる。主食は緑光苔になり、なぜか緑光苔を食べた時は、排泄をしない。
・交紋蛇の糞
肛門ではない。
交差する紋章が鮮やかな蛇。迷宮の外では、皮を剥ぐために乱獲され、貴重な蛇になっている。
迷宮では、魔物を倒せば、それ以上の宝石が稼げることもあり、冒険者は、わざわざ探すことをしない。
ネクロノミコンに記載された記述によれば、この蛇の排泄物から極上の魅了薬を作成することができる。と書いてある。
第8階層を進む冒険者たちは、歩きにくそうに先を目指す。
上の階から流れてきた大量の水や泥で、足元は不安定になり先へ進むのも一苦労だろう。
アルルが、ため息をつきながら、レヴィアに話しかける。
「凄い!迷宮の中に湿地帯がありますよ!」
「レヴィア姉さん、いままでの冒険者はそんなこと言ってなかったのに、迷宮の変貌ぶりは凄いよね。」
「ああ、だいたいの結果は予想できたが、ここまでとは・・・。」
パーティのメンバーたちは、エイトを見る。
気まずそうにエイトが弁解する。
「いや、雨を降らせる魔法ってあれしか知らないんだよ・・・。」
「せっかく買い物をしてくれた冒険者たちに申し訳ないよ。」
「レヴィア姉さん、またレヴィアブランドの服を買ってくれるかもね!」
ミザリは、宝石払いの宝石を品定めしながら器用に歩く。
「・・・。」
「・・・言われてみれば、そうかもしれない!」
レヴィアは、エイトを見る。
「いま使うタイミングじゃないでしょ!」
「いや、いまでしょ!」
前衛で先を進む アルルが何かに気づいた。
「ねえ、さっきから足元がキラキラしてませんか?」
足元のキラキラは、徐々に広がっていく。
「本当だ!なんだろう?」
アルルに言われて、ミザリが興味津々に地面のキラキラを観察する。
「これ、緑光苔だよ!」
レヴィアが嫌そうな顔をしながらミザリに言う。
「冒険者の、う○こが水で流されて拡散されたんだな!」
アルルも嫌そうな顔をしながら会話に参加する。
「魔物のって考えましょうよ。冒険者だと・・・。」
ミザリは、観察する時に触った手をエイトに擦り付ける。
「うぇー!エイトのう○こ、掴んじゃったよ。」
「いや、自分のだって混じってるからね!」
アルルは、呆れた顔でパーティに言う。
「もう、う○この話は控えてた方がいいんじゃないでしょうか。」
「そうだね。この章だけで、う○こ回が続くと後で使えないからね。」
「後ってなんだよ・・・。」
レヴィアの返事に、エイトが突っ込む。
レヴィアは、自信満々の表情をしながら身振り手振りをつけて説明を始めた。
「この冒険譚を出版しようと考えてるんだよ。
私の活躍や、ミザリの商売の事、アルルの色気話に、エイトの失敗談をね!」
「・・・。」
レイザーが悲しそうな顔をしている。
それを見たレヴィアは、レイザーの事もフォローする。
「もちろん、レイザーの事も忘れてないよ!ゴーストライターだから!」
「・・・。」
エイトは、レヴィアの楽しそうな表情に対し、いたって普通の表情で答える。
「そうだね。売れるといいね・・・。」
しばらく進むと、奥で冒険者たちがキャンプの準備をしたり、引き揚げ準備をしたりしている。
エイトは、引き返してきた冒険者に話を聞く。
「いったい奥で何があったんですか?」
「ああ、さっきの地下水が溢れた事故で、緑光苔が繁殖してて、それを主食にしているアロマスライムが大量に発生してるんだよ。」
「アロマスライム?」
「アロマスライムは、命名されていない装備品や道具を分解して香水に変えるスライムだよ。数が少ないなら、香水を作って売るとかも考えるけど、あれだけ集まってれば、それも難しいだろうね。」
「そうなんですか・・・。事故だから、仕方ないですよね!」
エイトは冒険者に礼を言いパーティの元に戻る。
・・・仲間の視線が痛い。
しばらく進み、先を見渡すと、想像以上にアロマスライムであふれている。
「レヴィア、どうする?」
「まあ、正面突破で問題ないだろう。」
「でも、装備を溶かされたら大変ですよ!」
「アルル、そこはエイトの装備をはぎとり、生身のエイトに輸送してもらおうか。」
「そんなことできないよ!」
「・・・そう?面白担当のエイトには適役だと思うけど。」
ミザリは、アロマスライムに興味があるのか、じっと見ている。
「ねぇ、僕は香水作りに興味があるんだけど、レヴィア姉さん、一緒に作らない?」
「香水・・・。興味ない。」
「そうじゃなくて、レヴィアブランドの小物として、香水を作るんだよ!」
「レヴィアブランド・・・。」
「そう!レヴィアブランド!」
レヴィアが、ミザリの助言にワクワクを隠せない表情をし始める。
エイトとアルルは、冷めた表情でレヴィア達を見つめる。
「ああ、レヴィアが完全に乗せられるやつだね。」
「ええ、しばらく先に進めませんね。」
そんな やり取りをしていると、レヴィアが満面の笑みで、突然 大きな声を出す。
「いいー!ナイスアイディア!
よし!私が余分なアロマスライムを蹴散らすから、みんなは香水を作ってくれ!」
「あれ?レヴィアは作らないの?」
「・・・ほら、元があれだから、匂いの判別ができないんだ。」
つまらなそうに、地面を蹴るレヴィア・・・。
久しぶりの優越感に、エイトは口元がゆるみ仕切り始める。
「よーし!みんな!
まずは、材料から選定しよう!」
エイトの号令で、それぞれが四次元ポシェットから、調合したい香りの元を選ぶ。
ある程度、全員の調合したい香りが決まったようだ。
そこで、再びレヴィアがイニシアチブを取り返す。
「では、発表ターイム!一番手は、最年長のレイザーから!」
レイザーは、少し恥ずかしそうに発表する。
「よくわからないが、果実なんかだと、いい香りがつきそうだと思って。」
レイザーは、レモンを取り出して見せる。
「うん!いいんじゃないかな!」
一番手にしては、パーティの感触も悪くない。
レヴィアは、アルルの方を指さす。
「次は、おっぱい担当のアルル!」
「そんな担当じゃないです!
・・・私は、花と宝石を選んでみました。香りでも見た目でも楽しめたら素晴らしいなーって考えたんです!」
アルルは、洞窟内に生えている、緑光苔の花と、サファイアの原石を取り出した。
緑光苔の花は、甘い香りがしているので期待できそうだ。
「うん!合格!」
レヴィアは、3番目に ミザリを指名するようだ。
「次は、弟子のミザリ!」
「あー!アルルとかぶってるんだけど・・・。」
「却下!エイトの後に発表ね!」
ミザリは、残念そうに四次元ポシェットを探り出す。
レヴィアは、その様子を確認すると、エイトを見る。
エイトも待っていましたと言わんばかりに、自信満々の表情を見せる。
「次は、お笑い担当のエイト!」
「ふふーん!僕が選んだのは、交紋蛇の糞だよ!」
レヴィアをはじめ、パーティ全体がドン引きしている。
「・・・うん。エイトは もう好きにしてよ。」
「さすがに徹底して変態ですね。」
「ああ、この後なら何出しても恥ずかしくないや。」
ミザリは、無難に食料を運ぶための木箱を選んでいた。
それぞれが、アロマスライムを使い、香水を作り出す。
お互いに香りを楽しみ、評価する。
レイザーの香水は、無難に抽出されたレモンの香りだ。
アルルの香水は、緑光苔がアロマスライムの主食だったこともあり、土っぽい香りの綺麗な色の水になった。
ミザリの香水は高品質で、木の優しい香りが香ってくる。
レヴィアが再び仕切り始める。
「よし!これで全部だね!みんなの意見を聞きたいんだけど!」
最初にレイザーが答える。
「私は、ミザリの香水だろうな。」
「あ、私もです。凄く落ち着くっていうか。」
「僕は、逆にレイザーかな。外に出れば木の香りって普通だから。」
「・・・悩むね。」
遠くの方で、エイトが仲間に入りたそうに見ている。
「あの、エイトさんが・・・。」
「アルル、ダメだよ。気づかないフリをしてたのに・・・。」
「ああ、あれは ないだろうね。あんなに大量に作ってるけど、どう処理するんだろうか・・・。」
「エイトさんが、う○この香水を嗅いで嬉しそうにしてアピールしてますよ!」
「マイナスアピールでしかないよね。」
「ああ、本気で気持ち悪いね。もう笑えないわ。」
~ to be continued
【補足】
・宝石払い
冒険者の支払い方法で、金貨を持ち込むと、荷物が多くなるので、迷宮内で売買をする際に、取得した宝石を対価として払う風習がある。
・香水
とてもいい香りがする嗜好品。
工房で蒸留などで作る方法と、アロマスライムを使って作る方法があるが、アロマスライムで作る香水の方が、香りがよく人気も高い。
・冒険譚を出版
有名な冒険家などは、自伝や日記、冒険記などを出版して冒険の費用を稼ぐ。
レヴィアの場合は、冒険の費用を稼ぐというより、金儲けだろう。
・地下水が溢れた事故
迷宮では、落盤、落石、地下水が溢れる。こういった事故も多く発生している。
過去に起きた事故では、3年前のロメオ商会の調査団が落石による事故が有名で、地下3階という浅い階層だったにもかかわらず、行き止まりの場所で、そこの通路が落石で塞がれてしまい、落石を撤去するまでの半年間で、40名の調査団全員が餓死してしまう。
復活させることができたのは、1名だけだったと言われている。
この事件以降、自害用の毒物が飛ぶように売れた。
・アロマスライム
バスケットボールほどの、半固形半液体の魔物。
物を溶かし、吸収するスライム。生物や、命名された者は溶かせない。
別にいい香りがするわけではないが、その排泄物は、少量の水と匂いのエキスになる。主食は緑光苔になり、なぜか緑光苔を食べた時は、排泄をしない。
・交紋蛇の糞
肛門ではない。
交差する紋章が鮮やかな蛇。迷宮の外では、皮を剥ぐために乱獲され、貴重な蛇になっている。
迷宮では、魔物を倒せば、それ以上の宝石が稼げることもあり、冒険者は、わざわざ探すことをしない。
ネクロノミコンに記載された記述によれば、この蛇の排泄物から極上の魅了薬を作成することができる。と書いてある。
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