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一章 ヒールが否定されるだけの簡単な世界

初戦闘には魔法とともに

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この革命軍レジスタンスは魔王軍と王国軍両方を相手にしようとしている。

よって何よりもまず必要なのは戦闘力だ

そう言われたマサはこの革命軍の小屋から少し歩いた草原で魔物を倒し、戦闘の練習をすることとなった

「頑張ろーね」

「は、はぁ…」

だがこのブルームという人は少し苦手だ、どうも話しにくい

「というかさ」

「なんでしょうか」

「君なにで戦うの?」

「え?」

言われてみれば武器がなかった、魔法といっても使えるのはヒール以外知らない。
剣でも借りてくれば良かっただろうか

「しょうがない…僕は時魔術師らしいし武器はいらないから護身よーに貰った剣あげるよ」

「あ、どうも」

剣をもらってしまった、貸してもらうんじゃなくてもらってしまった。
よく見てみると使った痕跡がない、本当にいらないらしい

「それじゃー戦おーか」

そう言ってブルームはなにもない空間に魔法を放った

みるみるそこだけ空間が変化していき…



急にそこに魔物が現れた

「うわぁ!なんでいきなり!?」

「その場所に魔物が来るという未来を魔法を使うことで早く来させるんだよ」

時魔術師…一番強いのではないだろうか

「でもこの魔法すごーく体力使うんだよね」

「そうなんですか」

「うんうん」

なんなのだろうこの会話は、そろそろ魔物もいつ襲ってきてもおかしくない。

それじゃあ戦闘開始だ。

「グオオオオオォ!!」

魔物が自分の足めがけて飛びかかる、頭だったら避けやすいのだが足元は少し避けにくい。

この世界は魔物は強いのだろうか

「えっと…やぁ!!」

思い切りジャンプする、その時に自分の体がとても軽く感じた

「おぉ…やるね」

「うわあぁ!こんな飛ぶはずじゃなかったのに!」

自分の飛んだ距離はざっと2、3メートルだろうか?

数字では少なそうだがなかなか飛べる高さではない

着地に困り剣で反動を抑えようと剣先を下に向ける

そしてそのまま勢いよく下に下がって…



「グエエエェェ……」

なんとも間抜けな鳴き声が聞こえる、その勢いで刺してしまったらしい

「倒した…自分が…」

普段人の支援しかしないような人でも敵を倒すことができる、そう思うとなんだか勇気が出てきた

「よし!次だ!」

「やる気だねー・・・・じゃあこいつは?」

少し間をおいて次は別の空間に魔法を放つ


「どーも!妖精ちゃんだよ!」

「!?、なんだこの魔物は?」

「ようせーだよ、魔法を使って来るから気をつけてねー」

魔法を使うということは近づきすぎるとやられる。

一体どうするか…

「ふえぇぇ…この人剣持ってて怖いよぉ~、ちょっと上に逃げよーっと!」

「あぁ!汚い!」

なんということだろう、自分がさっき飛べた距離よりも上に行ってしまった。しかも何か詠唱が聞こえる

「くらえ!屑星の雨プチメテオレイン!」

突如大地が振動しているような音が聞こえる。

そして空からよくゲームで見るメテオ系のものが降ってきた!

「うわああぁ!」

ダメだ、降って来る量が多すぎる、これは負けだな…









ぽと・・・・ぽと……ぽろ


「あれ?痛くない」

「あーー!また失敗しちゃった!」

「どういうこと?」

「ようせーはね、魔法を使えるんだけど威力がとても可愛いんだよ」

「可愛いなんて……もぅ!」

照れてる、戦いづらいなぁ

照れてると同時に下に降りてきてるのを狙って

「よい…しょっと!」

「いやん!捕まっちゃった!」

現実世界ではハートがついてそうな喋り方だ、それは場合によっては可愛いと思うが今の自分はそんなことはなく握りつぶしたいと思っている

少しづつ拳に力を入れようとすると

「時よ!未来へ動け!」

突如自分の手の周りが時間が過ぎるのを感じる
そして…妖精の心らへんから何か白い光が見えた気がした

「いまだよ、水晶化リスゼイション!」

そしてその光が集まって水晶化となってしまった

「よし、じゃーそれと君を同化させるために小屋に帰ろう、ゆっくり休みたいしね」














_______________


「ただいまー」

「おお、マサとブルームか…その心水晶は妖精だな?」

「そだよー、マサに使おーと思って」

「いいんじゃないか?鍵渡しとくぞ」

「うんありがとー、それじゃー行こうか」

「わ、わかりました」

心水晶を見ただけで何かわかるのは才能なのだろうか、そんなに水晶化される妖精の心も溜まったものではないな

だがそのおかげで1つ疑問ができた



「デュルクさんたちは同化しないんですか?」

「しないんじゃなくて出来ないんだよ、どうかしてるよねーなんて」

「ブルーム…お前は部屋に戻れ」

「おっけー」

「……それで出来ないとは?」

「自分の心がないと意味がないんだ」


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