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魔王城の生活
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「......拷問室には近付くなってランハートに言われてるんだ。ごめん」
「それじゃ仕方ないかー」
ルベル。キュロの恋人、太陽にも例えられていたが納得だ。彼が声を発し、笑顔になる度に後光が見える気がする。
こんなに明るい性格しているのに、手に持った得物の放つ物騒なオーラが拷問官であることを示していた。
「いつでも遊びに来てくれて大丈夫なんで‼︎気が向いたら来てください‼︎オレ奥方様とおしゃべりしたい‼︎」
「わ、分かった。聞いてみる」
「ありがとうございます‼︎じゃ、オレ仕事に戻りますね‼︎今拷問中なのに抜け出してきちゃったので‼︎」
「あっ待って」
颯爽と去っていくルベルの背に妙な悪寒がして引き留めてしまった。
「はい‼︎」
「今拷問してるのって、人間?」
「......そうですけど。気になる?」
固唾を飲み込んで頷くと、少し悩んだルベルはまぁいいかとポケットから手帳を取り出した。黒い背表紙なのに燭台の炎を反射してテカテカしている。革だからじゃない、あれは絨毯のシミと同じ血だ。持ってる物全てについているんじゃないかあれ。
「え~っと。名前はグレア、齢二十三。南の国にて魔王軍の兵士二十を殺害。国の第二騎士団に所属してあり、貴族と裏取引し単身での魔物討伐を繰り返してたらしいよ?ここ数年で随分いい生活してたらしくて、だいぶ鈍ってたから捕えるの簡単で助かったんだ~‼︎」
「そ、そうなのか」
「うん‼︎今はね~、ゆりかご使ってドンッてやってる‼︎奥方様にも見せてあげたいな~。怒られるからやらないけど」
怒られるからがやらない理由なのはどうなんだろう。
ルベルの倫理観があるのかないのか。いやそれよりゆりかごって何だ。拷問なのか。赤ちゃんの格好させて遊ぶ、とか。
「殺したりするのか、そのグレアって人」
「え?殺さない殺さない。ちゃんと話すこと話してくれたら帰すのが決まりなんだ。心身ともに直して国に返品......安心した?」
あからさまに俺がほっとしたのに気付いたらしいルベルは、ほのかに笑顔を浮かべる。
「あぁ、ありがとう」
「そっか、よかった。じゃあ今度こそまたねだ‼︎奥方様‼︎」
手を大きく振りながら走り去っていくルベルに俺も手を振りかえす。
タバサ先生の言っていた通りの魔族だったな。
あの絨毯はどうするんだろう、と思っていたらどこからともなくメイドが出てきて魔法で手早くシミを消していた。
東の国には黒い装束を身に纏って素早く仕事をこなす忍者というものがいるらしいが、それを連想させるような早業だった。
そういえばメイドの誰にも挨拶していないな。と声をかけようとしたが、俺を一瞥した後何事もなかったかのように姿を消した。
「ランハートに言えば挨拶する機会くらい作ってくれるか」
昨日も廊下で見かけた時も、俺の姿を見る度メイド達は溶けるように消えていった。なんなら執事もそうだ。ランハート以外の使用人とは話したことがない。
「わざわざ言うのも申し訳ないな」
「仕方ありませんヨ。彼女らはミーンナ恥ずかしがり屋さんなのデス」
「わっ⁉︎」
「それじゃ仕方ないかー」
ルベル。キュロの恋人、太陽にも例えられていたが納得だ。彼が声を発し、笑顔になる度に後光が見える気がする。
こんなに明るい性格しているのに、手に持った得物の放つ物騒なオーラが拷問官であることを示していた。
「いつでも遊びに来てくれて大丈夫なんで‼︎気が向いたら来てください‼︎オレ奥方様とおしゃべりしたい‼︎」
「わ、分かった。聞いてみる」
「ありがとうございます‼︎じゃ、オレ仕事に戻りますね‼︎今拷問中なのに抜け出してきちゃったので‼︎」
「あっ待って」
颯爽と去っていくルベルの背に妙な悪寒がして引き留めてしまった。
「はい‼︎」
「今拷問してるのって、人間?」
「......そうですけど。気になる?」
固唾を飲み込んで頷くと、少し悩んだルベルはまぁいいかとポケットから手帳を取り出した。黒い背表紙なのに燭台の炎を反射してテカテカしている。革だからじゃない、あれは絨毯のシミと同じ血だ。持ってる物全てについているんじゃないかあれ。
「え~っと。名前はグレア、齢二十三。南の国にて魔王軍の兵士二十を殺害。国の第二騎士団に所属してあり、貴族と裏取引し単身での魔物討伐を繰り返してたらしいよ?ここ数年で随分いい生活してたらしくて、だいぶ鈍ってたから捕えるの簡単で助かったんだ~‼︎」
「そ、そうなのか」
「うん‼︎今はね~、ゆりかご使ってドンッてやってる‼︎奥方様にも見せてあげたいな~。怒られるからやらないけど」
怒られるからがやらない理由なのはどうなんだろう。
ルベルの倫理観があるのかないのか。いやそれよりゆりかごって何だ。拷問なのか。赤ちゃんの格好させて遊ぶ、とか。
「殺したりするのか、そのグレアって人」
「え?殺さない殺さない。ちゃんと話すこと話してくれたら帰すのが決まりなんだ。心身ともに直して国に返品......安心した?」
あからさまに俺がほっとしたのに気付いたらしいルベルは、ほのかに笑顔を浮かべる。
「あぁ、ありがとう」
「そっか、よかった。じゃあ今度こそまたねだ‼︎奥方様‼︎」
手を大きく振りながら走り去っていくルベルに俺も手を振りかえす。
タバサ先生の言っていた通りの魔族だったな。
あの絨毯はどうするんだろう、と思っていたらどこからともなくメイドが出てきて魔法で手早くシミを消していた。
東の国には黒い装束を身に纏って素早く仕事をこなす忍者というものがいるらしいが、それを連想させるような早業だった。
そういえばメイドの誰にも挨拶していないな。と声をかけようとしたが、俺を一瞥した後何事もなかったかのように姿を消した。
「ランハートに言えば挨拶する機会くらい作ってくれるか」
昨日も廊下で見かけた時も、俺の姿を見る度メイド達は溶けるように消えていった。なんなら執事もそうだ。ランハート以外の使用人とは話したことがない。
「わざわざ言うのも申し訳ないな」
「仕方ありませんヨ。彼女らはミーンナ恥ずかしがり屋さんなのデス」
「わっ⁉︎」
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