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おまけ 後処理8
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「ララ、ここは諦めて戦うべき」
そうルルは男性たちの決意の固さを悟ってまだ甘いことを考えているだろうララに釘を刺す。それからルルは戦闘態勢を取るが、それでもララはまだ甘いことを言うつもりなのか戦闘態勢を取る気配がない。
「致命的な汚点になったとしてもこれからの皇国には貴方たちの力が必要です。それでもし私が受け入れられないのであれば私はそこまでの人だったということです」
「まだそのようなことを言うか。何を言われようと私たちの心は変わらない」
それはきっと何を言われても変わらないのだろう。それは男性たちの言葉からも滲み出ていたが、それでもララは諦めない。
「なりません!ミレーネを失った今、これ以上国力を落とすような真似は止めてください!」
「……言葉で通じないなら力で証明するのみ!」
一瞬、心が揺らいだように見えたが、男性たちはその言葉で迷いを振り払ってララとルルへ襲い掛かる。それをルルはすぐさま武器を構えて応戦しようとするが、ララは剣を構えない。
そのまま剣がララの首元まで伸びると、ララは目を瞑った。
「ララー!」
片方の男性の剣を受け止めながらルルはそう叫ぶが、どう足掻こうと間に合わない。
しかし、いつまで経ってもララに剣が届くことはなかった。ララの首目掛けて剣を振っていた男性が自らの意思で剣を落としたのだ。
「何をやっている!さっさと斬れ!」
ルルと対峙しながらもう片方の男性がそう声を荒げるが、男性に剣を拾う意思はない。
「諦めるぞ。ミレーネ様以外には仕える気がなかったが、ここまでミレーネ様に似ていると私に斬ることはできない」
「何を言っている!それでは私たちは処刑されるのだぞ!」
片方の男性がそう声を荒げるが、それは事実だろう。ララとルルが許そうとも皇国に対する背信行為に帝国と七英雄に対する無礼は許されるものではない。それを盾に帝国が賠償を少なくできることも考えれば、現皇ではないララの力はあまりにも弱すぎる。
それを分かっていながらも男性はもう片方の男性により強い言葉を投げかける。
「ならお前はミレーネ様を斬れるのか?」
その言葉でもう片方の男性も剣を落とす。ミレーネを慕っていた男性たちにレイネシアを斬ることなど元々無理だったのかもしれない。ミレーネと混同してしまうような言動を見せられた今なら尚更だ。
男性たちは剣を落とすとララの目に集まる。
「レイネシア様に刃を向けてしまったこと、大変申し訳ありませんでした」
そう男性たちはララの前で土下座をした。そこまでされるとは予想外だったのかララは「え?え?」とアタフタとしてルルの方を見る。
「ララがララの言葉で気持ちを伝えればいい」
その言葉で落ち着いたのかララは大きく息を吸う。
「気にする必要はありません。意見が違う時や私が違う道に逸れそうになった時はこうやって衝突すればいいのです。皇国をよりよくするという気持ちがあればそれでいいのです」
「甘い」
自分の気持ちを伝えればいいと言ったのにルルはララが言い終えてから1秒も経たないうちに否定した。それは男性たちも同じだ。
「うむ。国の長に立つには甘すぎる」
「同感だ。リースレットの方がよっぽど王に向いている」
「え?何でそこで意気投合してるんですか!そこはありがとうございますって言って私に同調するところじゃないですか!……あ」
そう言い終えてからララは皇になろうとしている者として相応しくない態度を取ってしまったと後悔する。だが、今のは本当に反射的なものだった。
日頃からルルとゼギウスにこうやって揶揄われてきたがために似たようなシチュエーションになるとこうやって素が出てしまうのだ。
しかし、男性たちにはそれが好印象だった。
「それでいい。そうやって自分を曝け出した方が受け入れられる。皇国民は貴様の人柄を知らない」
「あ、貴様というのは変わらないのですね…」
「貴様を皇として認めた時にこの呼び方は変えよう」
男性は尤もらしいようにそう言っているが単に引っ込みがつかないだけだった。その証拠に謝罪の時はレイネシア様と呼んでいた。
「それでどうするのだ?レイネシアが私たちを許そうと他が許さないだろう。帝国は勿論のこと七英雄も許すとは思えない」
蟠りの無くなった男性はララとルルにそう問いかける。この4人の蟠りが無くなろうと問題が解決したわけではない。
「ゼギウス様はそのくらいで怒るほど器の小さい方ではありません。それにメルダ様も帝国民の平和を維持すると約束すれば納得してくださるでしょう」
「ゼギウス様もララと同じくらいお人好しで甘い」
そうルルがララに続くと男性たちの表情は少し緩む。それは現実的な視点で物事を見ていたルルが言ったからという訳ではない。傍に居る2人からこう言われるほど良い関係性を築けているゼギウスに対する信用だ。
「それではゼギウス様に連絡しましょう。ルル、お願いしてもいいですか?」
「任せて。《信号弾・青》」
ルルが手を天に向けてそう唱えると、ルルの手から球体飛び出し青色の煙を吹き出しながら天に昇っていく。それから間もなくすると、ゼギウスの声が聞こえてきた。
「青ってことは安全なんだろうが、何があった?」
ゼギウスの姿は見えないのにそう声だけがする。そのことに男性たちは怪訝な表情を浮かべながら辺りを見回しているが、ララとルルは声の元を探す気もなく話を続けた。
「今は会議の場で皇国代表の男性たちと4人で居るのですが、和解しました。ですから安心してください」
「…は?」
あまりにも想定外だったのかゼギウスは間抜けな声を出すが、すぐに皮肉を込める。
「それって俺が一晩近く考えた、戦いのどさくさに紛れて俺が死んだことにして魔物との繋がりが無いって証明する作戦がいらなくなったってことだよな?」
ぶっちゃけたゼギウスの発言に男性たちは驚かざるを得ない。
「そんなことを考えていたのか…道理で七英雄たちだけで前線に立ちたがる訳だ。だが、私たちに聞こえる場でそんなことを言ってよかったのか?」
「…信じて良さそうだな。今のはお前たちが信用に足るのか試しただけだ。それとこれがなかったとしても前線には俺たちしか立たせねぇよ。単純に邪魔っていうのもあるが、俺たちは魔物の殲滅が仕事で皇国兵と帝国兵は皇国民と帝国民を守るのが仕事だ。だから最前線に立たせる意味はねぇ」
そうさっきのぶっちゃけた発言はゼギウスからのカマかけだった。もし状況が悪くなって鞍替えしただけなら何かしらアクションを起こすと踏んでいたのだろう。
男性はそのことに気づいた。
「七英雄統括を担っているだけあって頭が回るのだな。だが、私たちがレイネシアとリースレットを始末しようとしたらどうするつもりだったのだ?その計画はレイネシアとリースレットの生存は絶対条件だろう」
「それに関しても問題ねぇよ。この声が届いてるようにそこにはメナの監視の目がある。だから仮にあのまま剣が振るわれてたとしても防げた」
その言葉に男性たちは心の底から敵わないのだと痛感する。ここの様子を見ていながら男性たちが信頼に足るのか探るのに自らの手の内を明かす。それは不安に駆られている男性たちに1つの武器を与えるのと同時に隠し事はしないという意思表示でもあった。
ただ、魔物の進攻は意図したものではなかったのか七英雄と魔物との戦闘はしばらく続いていた。それから再開するには夜が更けていて会議は翌日に再開となった。
そうルルは男性たちの決意の固さを悟ってまだ甘いことを考えているだろうララに釘を刺す。それからルルは戦闘態勢を取るが、それでもララはまだ甘いことを言うつもりなのか戦闘態勢を取る気配がない。
「致命的な汚点になったとしてもこれからの皇国には貴方たちの力が必要です。それでもし私が受け入れられないのであれば私はそこまでの人だったということです」
「まだそのようなことを言うか。何を言われようと私たちの心は変わらない」
それはきっと何を言われても変わらないのだろう。それは男性たちの言葉からも滲み出ていたが、それでもララは諦めない。
「なりません!ミレーネを失った今、これ以上国力を落とすような真似は止めてください!」
「……言葉で通じないなら力で証明するのみ!」
一瞬、心が揺らいだように見えたが、男性たちはその言葉で迷いを振り払ってララとルルへ襲い掛かる。それをルルはすぐさま武器を構えて応戦しようとするが、ララは剣を構えない。
そのまま剣がララの首元まで伸びると、ララは目を瞑った。
「ララー!」
片方の男性の剣を受け止めながらルルはそう叫ぶが、どう足掻こうと間に合わない。
しかし、いつまで経ってもララに剣が届くことはなかった。ララの首目掛けて剣を振っていた男性が自らの意思で剣を落としたのだ。
「何をやっている!さっさと斬れ!」
ルルと対峙しながらもう片方の男性がそう声を荒げるが、男性に剣を拾う意思はない。
「諦めるぞ。ミレーネ様以外には仕える気がなかったが、ここまでミレーネ様に似ていると私に斬ることはできない」
「何を言っている!それでは私たちは処刑されるのだぞ!」
片方の男性がそう声を荒げるが、それは事実だろう。ララとルルが許そうとも皇国に対する背信行為に帝国と七英雄に対する無礼は許されるものではない。それを盾に帝国が賠償を少なくできることも考えれば、現皇ではないララの力はあまりにも弱すぎる。
それを分かっていながらも男性はもう片方の男性により強い言葉を投げかける。
「ならお前はミレーネ様を斬れるのか?」
その言葉でもう片方の男性も剣を落とす。ミレーネを慕っていた男性たちにレイネシアを斬ることなど元々無理だったのかもしれない。ミレーネと混同してしまうような言動を見せられた今なら尚更だ。
男性たちは剣を落とすとララの目に集まる。
「レイネシア様に刃を向けてしまったこと、大変申し訳ありませんでした」
そう男性たちはララの前で土下座をした。そこまでされるとは予想外だったのかララは「え?え?」とアタフタとしてルルの方を見る。
「ララがララの言葉で気持ちを伝えればいい」
その言葉で落ち着いたのかララは大きく息を吸う。
「気にする必要はありません。意見が違う時や私が違う道に逸れそうになった時はこうやって衝突すればいいのです。皇国をよりよくするという気持ちがあればそれでいいのです」
「甘い」
自分の気持ちを伝えればいいと言ったのにルルはララが言い終えてから1秒も経たないうちに否定した。それは男性たちも同じだ。
「うむ。国の長に立つには甘すぎる」
「同感だ。リースレットの方がよっぽど王に向いている」
「え?何でそこで意気投合してるんですか!そこはありがとうございますって言って私に同調するところじゃないですか!……あ」
そう言い終えてからララは皇になろうとしている者として相応しくない態度を取ってしまったと後悔する。だが、今のは本当に反射的なものだった。
日頃からルルとゼギウスにこうやって揶揄われてきたがために似たようなシチュエーションになるとこうやって素が出てしまうのだ。
しかし、男性たちにはそれが好印象だった。
「それでいい。そうやって自分を曝け出した方が受け入れられる。皇国民は貴様の人柄を知らない」
「あ、貴様というのは変わらないのですね…」
「貴様を皇として認めた時にこの呼び方は変えよう」
男性は尤もらしいようにそう言っているが単に引っ込みがつかないだけだった。その証拠に謝罪の時はレイネシア様と呼んでいた。
「それでどうするのだ?レイネシアが私たちを許そうと他が許さないだろう。帝国は勿論のこと七英雄も許すとは思えない」
蟠りの無くなった男性はララとルルにそう問いかける。この4人の蟠りが無くなろうと問題が解決したわけではない。
「ゼギウス様はそのくらいで怒るほど器の小さい方ではありません。それにメルダ様も帝国民の平和を維持すると約束すれば納得してくださるでしょう」
「ゼギウス様もララと同じくらいお人好しで甘い」
そうルルがララに続くと男性たちの表情は少し緩む。それは現実的な視点で物事を見ていたルルが言ったからという訳ではない。傍に居る2人からこう言われるほど良い関係性を築けているゼギウスに対する信用だ。
「それではゼギウス様に連絡しましょう。ルル、お願いしてもいいですか?」
「任せて。《信号弾・青》」
ルルが手を天に向けてそう唱えると、ルルの手から球体飛び出し青色の煙を吹き出しながら天に昇っていく。それから間もなくすると、ゼギウスの声が聞こえてきた。
「青ってことは安全なんだろうが、何があった?」
ゼギウスの姿は見えないのにそう声だけがする。そのことに男性たちは怪訝な表情を浮かべながら辺りを見回しているが、ララとルルは声の元を探す気もなく話を続けた。
「今は会議の場で皇国代表の男性たちと4人で居るのですが、和解しました。ですから安心してください」
「…は?」
あまりにも想定外だったのかゼギウスは間抜けな声を出すが、すぐに皮肉を込める。
「それって俺が一晩近く考えた、戦いのどさくさに紛れて俺が死んだことにして魔物との繋がりが無いって証明する作戦がいらなくなったってことだよな?」
ぶっちゃけたゼギウスの発言に男性たちは驚かざるを得ない。
「そんなことを考えていたのか…道理で七英雄たちだけで前線に立ちたがる訳だ。だが、私たちに聞こえる場でそんなことを言ってよかったのか?」
「…信じて良さそうだな。今のはお前たちが信用に足るのか試しただけだ。それとこれがなかったとしても前線には俺たちしか立たせねぇよ。単純に邪魔っていうのもあるが、俺たちは魔物の殲滅が仕事で皇国兵と帝国兵は皇国民と帝国民を守るのが仕事だ。だから最前線に立たせる意味はねぇ」
そうさっきのぶっちゃけた発言はゼギウスからのカマかけだった。もし状況が悪くなって鞍替えしただけなら何かしらアクションを起こすと踏んでいたのだろう。
男性はそのことに気づいた。
「七英雄統括を担っているだけあって頭が回るのだな。だが、私たちがレイネシアとリースレットを始末しようとしたらどうするつもりだったのだ?その計画はレイネシアとリースレットの生存は絶対条件だろう」
「それに関しても問題ねぇよ。この声が届いてるようにそこにはメナの監視の目がある。だから仮にあのまま剣が振るわれてたとしても防げた」
その言葉に男性たちは心の底から敵わないのだと痛感する。ここの様子を見ていながら男性たちが信頼に足るのか探るのに自らの手の内を明かす。それは不安に駆られている男性たちに1つの武器を与えるのと同時に隠し事はしないという意思表示でもあった。
ただ、魔物の進攻は意図したものではなかったのか七英雄と魔物との戦闘はしばらく続いていた。それから再開するには夜が更けていて会議は翌日に再開となった。
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