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決戦20

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 タルニャは真っ白な空間に浮かんでいた
「わたくしはいったい・・・。わたくし、死んでしまったんですの?」
 自信の状態は裸で、ふよふよとこの謎の空間にただ漂っていた
「無念ですわ。大した役にも立てず、志半ばで死んでしまうなんて」
 タルニャはたまらず泣き出してしまう
「わたくしはこれからどうなるのでしょう? 転生・・・。いえ、転生者は確か特別、でしたわね」
 タルニャ達の生まれた世界に生まれる転生者は、地球という世界の者のみということが、長年の研究によってわかっている
 ほとんどの転生者は記憶を持ったまま生まれるため、その研究が成り立っていたわけだが、タルニャのようなこの世界で生まれた魂は他世界に転生することなく、このままの世界に記憶をなくして生まれ変わる
 次に何になるかは神のみぞ知る
「もっと、みなさんと一緒にいたかったですわ」
「それならもう一度あの世界に帰らない?」
「だ、誰ですの!?」
 真っ白な空間全体に響く可愛い声
「私は空想の女神プリシラ。想像し、創造する女神」
 タルニャの前に機械仕掛けの狼と鷹を連れた少女が現れた
「女神、様?」
「ええ、あなたのことはずっと見ていた。生まれた頃からずっと。あなたのその力は私と同じ。あなたが願えばそれはどんなことだってできる。まああなたが私と同じく女神になれればの話だけど」
「女神に・・・。いいえ、わたくしは女神様のような存在になりたいわけではありません。わたくしはわたくしのまま、ただ愛する世界を守りたいのです」
「それならあなた、私の天使にならない?」
「天使?」
「ええ、その名の通り天の使い、神の使い。貴方にはその資格がある」
「それで皆さんを助けれるなら」
 タルニャはプリシラの手を取り、その背から真っ白な翼が生え、地上へと戻ったのだった
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