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第1章 城下町アルテアへようこそ
ep.3 ふわふわしてるよ精霊動物
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「何故……?」
「ひぇ」
やばい、早速アイスブルーの瞳が冷え冷えとしている。冗談抜きで凍死しそう。
思わず一歩下がると、いつの間にか後ろに立っていたカインにぶつかった。
「……ん?」
視線を感じてカインの足元へと条件反射で目を向ければ、こっちはこっちでゴールデンレトリバーの姿をした精霊動物と目が合ってギョッとする。
もふもふの尻尾が、ぶんぶんと勢いよく左右に揺れる。
『ねぇねぇ! メル、どうしたの?』
……おぅ、まさかこのタイミングで話しかけてくるとは。
きゅるんと瞳を輝かせた無邪気な姿から、私はぎゅんっと視線を無理やり軌道修正した。
ぐぬぬ。他の人がいる所で話しかけてきちゃ駄目だよって、ちゃんと伝えてあるのに。こういうおっちょこちょいな所は、契約者であるカインにそっくりなんだから仕方がない。
ロシアンブルーに、ゴールデンレトリバー。
あぁもう、こんな時でもすぐに動物の種類に目がいってしまう。
唯一の前世の記憶である動物の知識は、ある意味今世でも大いに役立っているのかもしれないけども、それは時と場合にもよるのだ。
「おい、シルヴァ。それくらいにしとけ。初対面のメルを凍らせる気か」
団長の声でやっと副団長は射貫くような視線を外してくれた。
「女嫌いのお前にわざわざ紹介してんだから、色々察しろよ。ま、詳しい事は朝メシ食ってから団長室で話そうや」
ここ黒夜では、団長の命令は絶対。私は口が裂けても、仕事が山の様にあるので職場に行かせてくださいとは言えなかったのである。
ロシアンブルーの精霊猫は、いつの間にか姿を消していた。
――――――――――――――――――
団長室に入るとすぐに、ソファーに寝そべっていた半透明の精霊動物がこちらへ顔を向けた。3人掛けの奥行きのあるソファーであるにも関わらず、みっちりと陣取っている程の、大きな姿である。
ツンドラオオカミの姿をしたその精霊動物は、あくびを1つすると口元を緩ませて二カッと笑った。
『よ、メル。ここに来るって事は何かあったのか?』
毎回クスリとしてしまうくらい、団長にそっくりな挨拶である。ただ時折デリカシーがなくなる団長と、根本は全然似ていないのだけども。
副団長もいる為、いつもの調子で返事をするのが憚れた私は、本当に小さく、分からないかもしれない程度にそっと頷いておいた。
「お前ら、その辺適当に座ってくれ。……んで、回りくどい言い方は性に合わねぇから単刀直入に言うわ。シルヴァ、メルは精霊適性のない非戦闘員として黒夜に所属してっけど、実際は特別な資質を持ってる」
「……特別な資質、ですか?」
「おう。お前もさっき不思議に感じたんだろう? 何で実体化していない自分のパートナー精霊の種類を、初対面の女が当てたんだってな」
そう団長に問われ、何とも言えない表情を浮かべている副団長。険しい顔だけど否定しないのは、恐らくビンゴだったという事なんだろうな。
元々精霊動物は、目に見えない存在だ。
気まぐれに人間の側にやって来て、相性がよいと感じたり、好感を持つと精霊の方から姿を見せてくれる。
生まれながらにして精霊適性を持っている人間は、そこで初めて精霊動物と1対1でパートナー契約が出来る。契約を結ぶことによって、精霊動物が生み出す不思議な力の恩恵を授かるのだ。
貴族ならば自己防衛として。平民であれば生活の助けに、といったように精霊の力の使い方は人それぞれらしい。
そして、その力を使いながら王国の警備にあたっているのが、テスカ王国精霊騎士団なのである。
私は精霊適性がないのでパートナーがいない。
私みたいな適性を持たない人も、他の能力の高さを買われて非戦闘員として騎士団に所属しているらしいのだけど、黒夜でもごく僅か、数名程しかいないと聞いている。現にまだ出会った事はないのでかなりレアなんだろう。
「メルは精霊適性がない。だけど精霊動物が見えるし、会話も可能。それも全てのだ」
「は? 全ての……?」
副団長が物珍しいモノを見るような視線を向けてきた。
そうでしょう、珍しいでしょう。
私の視界はいつも、ふわふわと賑やかな精霊動物がいっぱいで、もふもふパラダイスなんだから。
……実体化してもらわないと触れられないけど。
「そう、他人のパートナー精霊も、野良の精霊もだ。んでこの件を知る人間は、今のところ黒夜では俺とカインだけ。ただ俺らも忙しくなりそうでよ。いつでもメルの側にいられる訳じゃねぇし、いざって時にメルを守れる信用できる奴を増やしておくのもいいかと思ってな」
シルヴァは最年少で副団長に就任しただけの事があるしなと、ナイスアイディアを閃いたと言わんばかりに、1人で勝手に満足げである。そんなパートナーの姿を『メルの意見も聞かずに』と冷めた目で見つめている精霊も中々にシュールだ。
女嫌いの副団長がいざという時に私の事を守ってくれるのか……という点について、些か疑問があるんですけど……?
「あぁ……だから先程入室した際に、あのソファーを見て頷いていたのですか……あちらに精霊動物がいるんですね?」
黙り込んでいた副団長から、突然そんな風に話しかけられて、私はびくりと肩を震わせた。
ま、まさかあの些細な仕草までも観察されていたとは。……ちょっと怖い。
「そ、そうです。団長のパートナーですから、顔見知りなんです! っですよね、団長?」
「おう。オミ、ついでに実体化してくれるか?」
『はいよ』
半透明の姿から、前世にネットで見た映像と同じような色味、姿の、もっふりとした白い毛並みのツンドラオオカミが現れる。
オミはゆったりと私の元へとやってきて、身体を擦りつけた。1週間ぶりのオミの毛並み、折角だし堪能させていただきますとも。
「パートナーの元に行くよりも先に……?」
「精霊動物に限らずかは分かんねぇけど、とにかくメルは動物に好かれる体質みたいなんだよな」
団長は苦笑いを浮かべながら、私とオミの逢瀬を眺めていた。団長、すみません。そしていつも私のもふもふ欲を満たしてくれてありがとう、オミ。
ふんわりとした首元を両腕で優しく抱きしめて、もふりと顔を埋めた私なのだった。
「ひぇ」
やばい、早速アイスブルーの瞳が冷え冷えとしている。冗談抜きで凍死しそう。
思わず一歩下がると、いつの間にか後ろに立っていたカインにぶつかった。
「……ん?」
視線を感じてカインの足元へと条件反射で目を向ければ、こっちはこっちでゴールデンレトリバーの姿をした精霊動物と目が合ってギョッとする。
もふもふの尻尾が、ぶんぶんと勢いよく左右に揺れる。
『ねぇねぇ! メル、どうしたの?』
……おぅ、まさかこのタイミングで話しかけてくるとは。
きゅるんと瞳を輝かせた無邪気な姿から、私はぎゅんっと視線を無理やり軌道修正した。
ぐぬぬ。他の人がいる所で話しかけてきちゃ駄目だよって、ちゃんと伝えてあるのに。こういうおっちょこちょいな所は、契約者であるカインにそっくりなんだから仕方がない。
ロシアンブルーに、ゴールデンレトリバー。
あぁもう、こんな時でもすぐに動物の種類に目がいってしまう。
唯一の前世の記憶である動物の知識は、ある意味今世でも大いに役立っているのかもしれないけども、それは時と場合にもよるのだ。
「おい、シルヴァ。それくらいにしとけ。初対面のメルを凍らせる気か」
団長の声でやっと副団長は射貫くような視線を外してくれた。
「女嫌いのお前にわざわざ紹介してんだから、色々察しろよ。ま、詳しい事は朝メシ食ってから団長室で話そうや」
ここ黒夜では、団長の命令は絶対。私は口が裂けても、仕事が山の様にあるので職場に行かせてくださいとは言えなかったのである。
ロシアンブルーの精霊猫は、いつの間にか姿を消していた。
――――――――――――――――――
団長室に入るとすぐに、ソファーに寝そべっていた半透明の精霊動物がこちらへ顔を向けた。3人掛けの奥行きのあるソファーであるにも関わらず、みっちりと陣取っている程の、大きな姿である。
ツンドラオオカミの姿をしたその精霊動物は、あくびを1つすると口元を緩ませて二カッと笑った。
『よ、メル。ここに来るって事は何かあったのか?』
毎回クスリとしてしまうくらい、団長にそっくりな挨拶である。ただ時折デリカシーがなくなる団長と、根本は全然似ていないのだけども。
副団長もいる為、いつもの調子で返事をするのが憚れた私は、本当に小さく、分からないかもしれない程度にそっと頷いておいた。
「お前ら、その辺適当に座ってくれ。……んで、回りくどい言い方は性に合わねぇから単刀直入に言うわ。シルヴァ、メルは精霊適性のない非戦闘員として黒夜に所属してっけど、実際は特別な資質を持ってる」
「……特別な資質、ですか?」
「おう。お前もさっき不思議に感じたんだろう? 何で実体化していない自分のパートナー精霊の種類を、初対面の女が当てたんだってな」
そう団長に問われ、何とも言えない表情を浮かべている副団長。険しい顔だけど否定しないのは、恐らくビンゴだったという事なんだろうな。
元々精霊動物は、目に見えない存在だ。
気まぐれに人間の側にやって来て、相性がよいと感じたり、好感を持つと精霊の方から姿を見せてくれる。
生まれながらにして精霊適性を持っている人間は、そこで初めて精霊動物と1対1でパートナー契約が出来る。契約を結ぶことによって、精霊動物が生み出す不思議な力の恩恵を授かるのだ。
貴族ならば自己防衛として。平民であれば生活の助けに、といったように精霊の力の使い方は人それぞれらしい。
そして、その力を使いながら王国の警備にあたっているのが、テスカ王国精霊騎士団なのである。
私は精霊適性がないのでパートナーがいない。
私みたいな適性を持たない人も、他の能力の高さを買われて非戦闘員として騎士団に所属しているらしいのだけど、黒夜でもごく僅か、数名程しかいないと聞いている。現にまだ出会った事はないのでかなりレアなんだろう。
「メルは精霊適性がない。だけど精霊動物が見えるし、会話も可能。それも全てのだ」
「は? 全ての……?」
副団長が物珍しいモノを見るような視線を向けてきた。
そうでしょう、珍しいでしょう。
私の視界はいつも、ふわふわと賑やかな精霊動物がいっぱいで、もふもふパラダイスなんだから。
……実体化してもらわないと触れられないけど。
「そう、他人のパートナー精霊も、野良の精霊もだ。んでこの件を知る人間は、今のところ黒夜では俺とカインだけ。ただ俺らも忙しくなりそうでよ。いつでもメルの側にいられる訳じゃねぇし、いざって時にメルを守れる信用できる奴を増やしておくのもいいかと思ってな」
シルヴァは最年少で副団長に就任しただけの事があるしなと、ナイスアイディアを閃いたと言わんばかりに、1人で勝手に満足げである。そんなパートナーの姿を『メルの意見も聞かずに』と冷めた目で見つめている精霊も中々にシュールだ。
女嫌いの副団長がいざという時に私の事を守ってくれるのか……という点について、些か疑問があるんですけど……?
「あぁ……だから先程入室した際に、あのソファーを見て頷いていたのですか……あちらに精霊動物がいるんですね?」
黙り込んでいた副団長から、突然そんな風に話しかけられて、私はびくりと肩を震わせた。
ま、まさかあの些細な仕草までも観察されていたとは。……ちょっと怖い。
「そ、そうです。団長のパートナーですから、顔見知りなんです! っですよね、団長?」
「おう。オミ、ついでに実体化してくれるか?」
『はいよ』
半透明の姿から、前世にネットで見た映像と同じような色味、姿の、もっふりとした白い毛並みのツンドラオオカミが現れる。
オミはゆったりと私の元へとやってきて、身体を擦りつけた。1週間ぶりのオミの毛並み、折角だし堪能させていただきますとも。
「パートナーの元に行くよりも先に……?」
「精霊動物に限らずかは分かんねぇけど、とにかくメルは動物に好かれる体質みたいなんだよな」
団長は苦笑いを浮かべながら、私とオミの逢瀬を眺めていた。団長、すみません。そしていつも私のもふもふ欲を満たしてくれてありがとう、オミ。
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