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番外編
夢で会えたら 13
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私を真ん中に挟んでリオン様やレジナスさんと三人一緒に寝たことはあっても、そこにさらにもう一人・・・しかも小さな子供であるシャル君も入れて眠るというのは初めてのことなのでレジナスさんはやっぱり少し戸惑っていた。
だけど最終的にシャル君にも
「レジーとうさま、いっしょにねないんですか・・・?」
とあのリオン様そっくりの青い瞳で残念そうに見上げられれば、長年の護衛騎士としての条件反射からか主君であるリオン様の頼みを断ってはいけない、という気持ちに近いものになってしまったらしい。
うぐ、と断る言葉を飲み込むと
「ノイエ領行きで明日は早いからもう寝よう」
と自らシャル君を抱き上げてベッドへと運んだ。リオン様も、
「さあシャル、今夜もお話を聞かせてあげるよ。何がいいかな?」
とレジナスさんに抱かれているシャル君に話しかけながら私の手も引いてベッドへと向かう。
そのまま布団に入り、隣のレジナスさんの体温の温かさやシャル君におとぎ話を話しているリオン様の柔らかな声にすぐにウトウトしてしまった。
そうして睡魔に身を任せて気付けばあっという間に朝になっていて、私とシャル君はそれぞれ両側のリオン様とレジナスさんに抱き込まれるようにして眠り込んでいたらしい。
パチリと目が覚めれば、目の前にはリオン様に抱きしめられてすうすうと小さな寝息を立てているシャル君のかわいい寝顔があった。
まるで小さなリオン様みたいな、天使のようなその寝顔を見られるのも今日が最後だと思うと寂しい。
そう思いながらそっとその柔らかな金髪を撫でながらじっくり見つめていれば
「おはようユーリ。最後だからって見過ぎじゃない?」
リオン様が横になったままいつの間にか瞳を笑ませて私を見つめていた。
「おはようございますリオン様。だってまだレジナスさんも寝てるみたいだし、あんまり身動きして起こすのはかわいそうじゃないですか。だからせめてレジナスさんが起きるまではシャル君を見ていようかなあって。」
「だってよレジナス。もう狸寝入りはやめたら?ユーリはもう起きてもいいみたいだ。」
「え?」
リオン様の声がけに、私の体を抱き込んでいた背後のレジナスさんがぴくりと動いた。
「レジナスさん、起きてたんですか⁉︎」
がっちりとバックハグの体勢で抱え込まれているのでレジナスさんの顔も見えないし、振り返ることも出来ないのでシャル君を起こさないように小声で問いただせば
「・・・おはようユーリ。いや、俺が目を覚ましたのはユーリよりもほんの少し前のことで・・・リオン様、人聞きの悪い事を言わないで下さい。」
とても起き抜けとは思えないしっかりした声でレジナスさんから返事が返って来た。
若干、都合の悪そうな声色をしているところからしてとっくに目が覚めていたのに素知らぬふりをして私を抱きしめていたんじゃないかな⁉︎
「起きてるなら起きてるって言ってくださいよ!」
「いや、シャルをかまっているユーリを邪魔するのは悪いと思って・・・」
なんてやり取りをしていたらもうシェラさんがやって来た。
「おはようございますユーリ様。アントン様もシャルに会えるのを楽しみにしているようですし、お早く支度をいたしましょう。」
とレジナスさんから引き剥がすように起こされる。
お前なぁ、とレジナスさんが文句を言うと
「なんですか、あなたもさっさと起きて下さい。シャルのことが他に漏れないように最小限の人数での移動なんですから、あなたの仕事も多いんですよ。」
と、にべもない。そういえばリオン様の侍従や私の侍女・・・シンシアさん達以外の他の人達にシャル君の事情をおおっぴらにするわけにもいかず、なるべく他の人達とシャル君の接触を減らすために私達の周囲の護衛はいつもより数を少なくしていた。
そのためにその分エル君やレジナスさんの仕事が増えている。
「ノイエ領も、到着しましたら領事館へは寄らずに直接王家の館へ向かいます。事情を話しておいたアントン様や先に出発したシグウェル殿もそちらでお待ちですので、合流しましたら短い休息を挟んでからすぐに選女の泉へ行くことになるでしょう。」
目をこすりながら起きて来たシャル君の身支度も軽く整えながらシェラさんはそんな風に今日の流れを教えてくれた。
マリーさんが持っているシャル君の服も大神殿で私と初めて会った時に来ていたあの服で、いよいよお別れなんだと実感する。
「もう少しでラーズ君やみんなに会えますからね。」
別室で着替えるためにマリーさんと手を繋いで部屋を出て行くシャル君の頭を撫でながらそう言えば、神妙な面持ちでこくんと頷かれたのでシャル君も今日が重要な日だと理解しているらしい。
そうして早朝に湖畔の別邸を出発し、前回のように途中でマールの町に立ち寄るこどなく、私達はノイエ領を一直線に目指した。
その結果、馬車や護衛のシェラさん達が乗るのに使った馬も前回のノイエ領行きでも使ったあの足の速い馬だったため、休息も挟まずに向かうと半日もかからずにノイエ領へ着いてしまった。
「リオン殿下、ユーリ様、お待ちしておりました!」
ノイエ領の王家専用の館へ着けば、アントン様がいつもと変わらない満面の笑みで迎えてくれる。奥様のソフィア様も一緒でその隣にはシグウェルさんもいた。
「ユーリ様とはユールヴァルト領へおいでいただいた新婚休暇以来ですが、お元気そうで何よりです!」
「その節はお世話になりました!」
アントン様は私が新婚休暇でユールヴァルト領へ行った際に、あちらで開かれた披露宴にもわざわざ来てくれていた。
そのアントン様の案内で金毛大羊の大移動を見に行ったり、魔法の使い方について教えてもらったりとユールヴァルト領での滞在中も何かとお世話になった。
その時のことを思い出しお礼を言えば、なんのなんのと笑われる。
「大したことではありませんよ。ユーリ様はユールヴァルト家と縁を結び、この私にとっても大事な身内なのですから。ああ、それからそちらのお方が・・・」
にこやかに私と話していたアントン様が、すいと私の後ろに視線を向けた。
そのシグウェルさんそっくりのアメジストの瞳が見つめているのは馬車から降りてレジナスさんに抱っこされているシャル君だ。
「勇者様の血筋であるリオン殿下の第一子にして召喚者ユーリ様の長子・・・。なんと稀なるお血筋の方でしょうか。魔力の気配も、お二人のものが入り混じった複雑なものを感じますな。レニ皇太子殿下にディアナ姫、リシャル殿下と王族方も増え、これは将来が楽しみな・・・」
髭を撫でながらそんな事を言うアントン様の隣に立っていたシグウェルさんも
「俺もこの魔力を将来どう伸ばすべきか今からその方向性を考えているところです。」
と頷いているけど、くれぐれも私にしたみたいなスパルタ魔法教育は将来しないで欲しい。
するとそんな二人を笑いながらソフィア様はたしなめる。
「お二人とも難しい話はおよしになって。リシャル様はまだ小さく、今はたくさん甘えるべき時期なのですから。さあさあ、ようこそリシャル殿下。ずっと馬車の中に座っていてお疲れでしょう?甘いものを食べて、ウサギさんと遊んで少しお休みしましょうね。」
疲れていたのか、少しぼんやりした様子でこちらを見ていたシャル君にソフィア様が優しく声を掛けたら、ハッと目を瞬いたシャル君が
「ソフィーおばさまごきげんよう!アンおじさまも・・・いつもかっこいいです、こんにちは!」
と挨拶をした。それを聞いたアントン様は嬉しそうに
「ご挨拶もきちんと出来てリシャル殿下は素晴らしいですね。」
と喜んでいるけどリオン様は
「アントン殿に挨拶する時まで顔を褒めるとか、ほんとシャルはブレないよね」
と笑いを堪えながら私を見た。別にシグウェルさんに似た顔を見たら褒めるように躾けた覚えはないし、多分未来でもそのはずだ。だけどなぜか私が恥ずかしくなる。
「シャ、シャル、挨拶だけでいいんですよ?あんまり余計なことは言わないで・・・」
だけど赤くなった私に構わずシャル君は
「アンおじさま、ボクをだっこしますか?」
と小首を傾げて聞いていて、アントン様はそれにあのきりっとしたシグウェルさんそっくりの顔を崩してニコニコしている。
「リシャル殿下をこの手に抱かせていただけるのですか?これはなんと光栄な」
その言葉にリオン様がそういえば、と思い出したように言った。
「シャルのことは一応父上の耳にも入れておいたけど、会わせてはいないんだ。父上がシャルのところに来たら大騒ぎして大変だから遠くからこっそり見るだけにしておくようにってきつく話しておいた。だから両親以外でこんなに近しく触れ合うのはアントン殿とソフィア殿が初めてだね。」
初めて聞く話だ。まあ確かに国内にいてナジムート前陛下の耳に入らない話などないだろうから、こちらから先にシャル君のことを話しておくに限るけどあの孫バカな前陛下がよく直接会うのを我慢したなあ・・・。
そんな物言いたげな私の視線に気付いたリオン様は
「今会ってはしゃいだところを見せたりしたらシャルを驚かせて、元の時間に戻った時にはそれがトラウマで将来嫌われているかも知れないから遠くから見るだけにしておくようにって話したんだよ。」
と肩をすくめた。さすがの前陛下も未来で孫に嫌われるようなことになるのは避けたらしい。ちょっとかわいそうだけど。
「だけど毎日のようにやって来てはシャルやユーリを見てたからいいんじゃない?」
と言うリオン様に驚く。
「え?毎日来てたんですか⁉︎全然気付かなかったです・・・」
ボート遊びをしたり、シャル君が花冠を作ってくれたり、私の髪の毛を結んで遊んだりしているところを?
いつもなら『ユーリちゃん、俺もまぜてくれ!』って絶対言ってくるのに。よく我慢したなあと感心していれば、嬉しそうにシャル君を抱っこして高い高いをしていたアントン様が
「これは王都での次の飲み会でナジムート様や兄上達に自慢出来る良い土産話が出来ました。」
と喜んでいるけどそれ、絶対にやめた方がいいと思う・・・。
だけど最終的にシャル君にも
「レジーとうさま、いっしょにねないんですか・・・?」
とあのリオン様そっくりの青い瞳で残念そうに見上げられれば、長年の護衛騎士としての条件反射からか主君であるリオン様の頼みを断ってはいけない、という気持ちに近いものになってしまったらしい。
うぐ、と断る言葉を飲み込むと
「ノイエ領行きで明日は早いからもう寝よう」
と自らシャル君を抱き上げてベッドへと運んだ。リオン様も、
「さあシャル、今夜もお話を聞かせてあげるよ。何がいいかな?」
とレジナスさんに抱かれているシャル君に話しかけながら私の手も引いてベッドへと向かう。
そのまま布団に入り、隣のレジナスさんの体温の温かさやシャル君におとぎ話を話しているリオン様の柔らかな声にすぐにウトウトしてしまった。
そうして睡魔に身を任せて気付けばあっという間に朝になっていて、私とシャル君はそれぞれ両側のリオン様とレジナスさんに抱き込まれるようにして眠り込んでいたらしい。
パチリと目が覚めれば、目の前にはリオン様に抱きしめられてすうすうと小さな寝息を立てているシャル君のかわいい寝顔があった。
まるで小さなリオン様みたいな、天使のようなその寝顔を見られるのも今日が最後だと思うと寂しい。
そう思いながらそっとその柔らかな金髪を撫でながらじっくり見つめていれば
「おはようユーリ。最後だからって見過ぎじゃない?」
リオン様が横になったままいつの間にか瞳を笑ませて私を見つめていた。
「おはようございますリオン様。だってまだレジナスさんも寝てるみたいだし、あんまり身動きして起こすのはかわいそうじゃないですか。だからせめてレジナスさんが起きるまではシャル君を見ていようかなあって。」
「だってよレジナス。もう狸寝入りはやめたら?ユーリはもう起きてもいいみたいだ。」
「え?」
リオン様の声がけに、私の体を抱き込んでいた背後のレジナスさんがぴくりと動いた。
「レジナスさん、起きてたんですか⁉︎」
がっちりとバックハグの体勢で抱え込まれているのでレジナスさんの顔も見えないし、振り返ることも出来ないのでシャル君を起こさないように小声で問いただせば
「・・・おはようユーリ。いや、俺が目を覚ましたのはユーリよりもほんの少し前のことで・・・リオン様、人聞きの悪い事を言わないで下さい。」
とても起き抜けとは思えないしっかりした声でレジナスさんから返事が返って来た。
若干、都合の悪そうな声色をしているところからしてとっくに目が覚めていたのに素知らぬふりをして私を抱きしめていたんじゃないかな⁉︎
「起きてるなら起きてるって言ってくださいよ!」
「いや、シャルをかまっているユーリを邪魔するのは悪いと思って・・・」
なんてやり取りをしていたらもうシェラさんがやって来た。
「おはようございますユーリ様。アントン様もシャルに会えるのを楽しみにしているようですし、お早く支度をいたしましょう。」
とレジナスさんから引き剥がすように起こされる。
お前なぁ、とレジナスさんが文句を言うと
「なんですか、あなたもさっさと起きて下さい。シャルのことが他に漏れないように最小限の人数での移動なんですから、あなたの仕事も多いんですよ。」
と、にべもない。そういえばリオン様の侍従や私の侍女・・・シンシアさん達以外の他の人達にシャル君の事情をおおっぴらにするわけにもいかず、なるべく他の人達とシャル君の接触を減らすために私達の周囲の護衛はいつもより数を少なくしていた。
そのためにその分エル君やレジナスさんの仕事が増えている。
「ノイエ領も、到着しましたら領事館へは寄らずに直接王家の館へ向かいます。事情を話しておいたアントン様や先に出発したシグウェル殿もそちらでお待ちですので、合流しましたら短い休息を挟んでからすぐに選女の泉へ行くことになるでしょう。」
目をこすりながら起きて来たシャル君の身支度も軽く整えながらシェラさんはそんな風に今日の流れを教えてくれた。
マリーさんが持っているシャル君の服も大神殿で私と初めて会った時に来ていたあの服で、いよいよお別れなんだと実感する。
「もう少しでラーズ君やみんなに会えますからね。」
別室で着替えるためにマリーさんと手を繋いで部屋を出て行くシャル君の頭を撫でながらそう言えば、神妙な面持ちでこくんと頷かれたのでシャル君も今日が重要な日だと理解しているらしい。
そうして早朝に湖畔の別邸を出発し、前回のように途中でマールの町に立ち寄るこどなく、私達はノイエ領を一直線に目指した。
その結果、馬車や護衛のシェラさん達が乗るのに使った馬も前回のノイエ領行きでも使ったあの足の速い馬だったため、休息も挟まずに向かうと半日もかからずにノイエ領へ着いてしまった。
「リオン殿下、ユーリ様、お待ちしておりました!」
ノイエ領の王家専用の館へ着けば、アントン様がいつもと変わらない満面の笑みで迎えてくれる。奥様のソフィア様も一緒でその隣にはシグウェルさんもいた。
「ユーリ様とはユールヴァルト領へおいでいただいた新婚休暇以来ですが、お元気そうで何よりです!」
「その節はお世話になりました!」
アントン様は私が新婚休暇でユールヴァルト領へ行った際に、あちらで開かれた披露宴にもわざわざ来てくれていた。
そのアントン様の案内で金毛大羊の大移動を見に行ったり、魔法の使い方について教えてもらったりとユールヴァルト領での滞在中も何かとお世話になった。
その時のことを思い出しお礼を言えば、なんのなんのと笑われる。
「大したことではありませんよ。ユーリ様はユールヴァルト家と縁を結び、この私にとっても大事な身内なのですから。ああ、それからそちらのお方が・・・」
にこやかに私と話していたアントン様が、すいと私の後ろに視線を向けた。
そのシグウェルさんそっくりのアメジストの瞳が見つめているのは馬車から降りてレジナスさんに抱っこされているシャル君だ。
「勇者様の血筋であるリオン殿下の第一子にして召喚者ユーリ様の長子・・・。なんと稀なるお血筋の方でしょうか。魔力の気配も、お二人のものが入り混じった複雑なものを感じますな。レニ皇太子殿下にディアナ姫、リシャル殿下と王族方も増え、これは将来が楽しみな・・・」
髭を撫でながらそんな事を言うアントン様の隣に立っていたシグウェルさんも
「俺もこの魔力を将来どう伸ばすべきか今からその方向性を考えているところです。」
と頷いているけど、くれぐれも私にしたみたいなスパルタ魔法教育は将来しないで欲しい。
するとそんな二人を笑いながらソフィア様はたしなめる。
「お二人とも難しい話はおよしになって。リシャル様はまだ小さく、今はたくさん甘えるべき時期なのですから。さあさあ、ようこそリシャル殿下。ずっと馬車の中に座っていてお疲れでしょう?甘いものを食べて、ウサギさんと遊んで少しお休みしましょうね。」
疲れていたのか、少しぼんやりした様子でこちらを見ていたシャル君にソフィア様が優しく声を掛けたら、ハッと目を瞬いたシャル君が
「ソフィーおばさまごきげんよう!アンおじさまも・・・いつもかっこいいです、こんにちは!」
と挨拶をした。それを聞いたアントン様は嬉しそうに
「ご挨拶もきちんと出来てリシャル殿下は素晴らしいですね。」
と喜んでいるけどリオン様は
「アントン殿に挨拶する時まで顔を褒めるとか、ほんとシャルはブレないよね」
と笑いを堪えながら私を見た。別にシグウェルさんに似た顔を見たら褒めるように躾けた覚えはないし、多分未来でもそのはずだ。だけどなぜか私が恥ずかしくなる。
「シャ、シャル、挨拶だけでいいんですよ?あんまり余計なことは言わないで・・・」
だけど赤くなった私に構わずシャル君は
「アンおじさま、ボクをだっこしますか?」
と小首を傾げて聞いていて、アントン様はそれにあのきりっとしたシグウェルさんそっくりの顔を崩してニコニコしている。
「リシャル殿下をこの手に抱かせていただけるのですか?これはなんと光栄な」
その言葉にリオン様がそういえば、と思い出したように言った。
「シャルのことは一応父上の耳にも入れておいたけど、会わせてはいないんだ。父上がシャルのところに来たら大騒ぎして大変だから遠くからこっそり見るだけにしておくようにってきつく話しておいた。だから両親以外でこんなに近しく触れ合うのはアントン殿とソフィア殿が初めてだね。」
初めて聞く話だ。まあ確かに国内にいてナジムート前陛下の耳に入らない話などないだろうから、こちらから先にシャル君のことを話しておくに限るけどあの孫バカな前陛下がよく直接会うのを我慢したなあ・・・。
そんな物言いたげな私の視線に気付いたリオン様は
「今会ってはしゃいだところを見せたりしたらシャルを驚かせて、元の時間に戻った時にはそれがトラウマで将来嫌われているかも知れないから遠くから見るだけにしておくようにって話したんだよ。」
と肩をすくめた。さすがの前陛下も未来で孫に嫌われるようなことになるのは避けたらしい。ちょっとかわいそうだけど。
「だけど毎日のようにやって来てはシャルやユーリを見てたからいいんじゃない?」
と言うリオン様に驚く。
「え?毎日来てたんですか⁉︎全然気付かなかったです・・・」
ボート遊びをしたり、シャル君が花冠を作ってくれたり、私の髪の毛を結んで遊んだりしているところを?
いつもなら『ユーリちゃん、俺もまぜてくれ!』って絶対言ってくるのに。よく我慢したなあと感心していれば、嬉しそうにシャル君を抱っこして高い高いをしていたアントン様が
「これは王都での次の飲み会でナジムート様や兄上達に自慢出来る良い土産話が出来ました。」
と喜んでいるけどそれ、絶対にやめた方がいいと思う・・・。
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