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由佳ちゃんの誘惑(回顧録 中学生)

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「大和君! 合格おめでとう!」

 制服姿の由佳ちゃんが、こぼれるような笑顔で私を優しく抱きしめてくる。艶のある黒髪をまとめたポニーテールがひらひらと揺れ動き、柔らかな感触と女の子特有の甘い芳香がふんわりと漂ってくる。

 成績の芳しくない私であったが、由佳ちゃんと同じ高校に合格するために必死で勉強をした。そんな私を、由佳ちゃんは必死に支えてくれたのだ。

「由佳ちゃんの教え方が良かったからだよ! 由佳ちゃんがいなかったら、きっと合格出来なかったよ」
「クスッ! 大和君が今までに無いぐらい頑張っていたのは、お姉ちゃんにも分かっていたよ! 合格できたのは、大和君が努力したからだよ」
「ありがとう、由佳ちゃん! そうだ、立ち話もなんだから僕の部屋で話をしようよ」
「ふふっ! 大和君の部屋に行くのも久しぶりだね!」
「勉強を教えてもらった時も、ほとんど由佳ちゃんの部屋だったからね」

 由佳ちゃんを連れて、二階にある自分の部屋に入る。念のため、部屋は掃除しておいたが正解だったようだ。

「ふむふむ! 部屋は綺麗に片付いてるね!」
「由佳ちゃん、飲み物を取ってくるから大人しく待ってて」

 興味深げにキョロキョロと室内を見回す由佳ちゃんに一抹の不安を感じていたのだが、飲み物を持って部屋に戻るとお約束通りのベタな展開が待ち受けていたのであった。四つん這いになった由佳ちゃんが、ベッドの下に手を突っ込みゴソゴソと探っているのであった。なめらかな丸みを帯びたムッチリとした臀部がプリプリと揺れ動き、スカートの下から眩しいほど瑞々しい白い太腿と、青い下着がチラチラと垣間見えているのであった。

「ち、ちょっと、由佳ちゃん! 何しているの!」
「にゃはは! 大和君が、ベッドの下に何か隠していないか確認しているだけだよ! んっ? 何か発見!!!」
「や、やめてよ、由佳ちゃん!」

 慌てた私は、由佳ちゃんの腰に手を回して強引に引っ張ったのだが、由佳ちゃんを抱きかかえた状態で床に倒れ込み、背中を勢いよく打ち付けるのであった。

「いたた!  あっ! ご、ごめん由佳ちゃん。怪我は無い?」
「大和君が、クッションになってくれたから大丈夫だよ! で、でも、大和君の手が……」
「えっ?」

 私が手を動かすと、ムニュンとした至高の感触。たわわに実るでかいメロンが、私の手の平に反発するように押し返してくる。

「大和君のH!」

 うっすらと頬を朱に染めた由佳ちゃんが、私を見つめる。長い睫毛の由佳ちゃんの瞳は、南に浮かぶ星のように綺麗であった。いろんな意味でデカメロン伝説である。

「ご、ごめん、由佳ちゃん! わざとじゃないんだ」
「少しぐらいなら……」
「由佳ちゃん?」
「大和君が頑張ったご褒美だよ。いいよ、少しぐらいならHな事をしても……」

 全身を熱いものが駆け巡る。由佳ちゃんを背後から強く抱きしめ、首をかしげた由佳ちゃんの艶やかで愛くるしい唇を勢いよく奪う。

「大和君! んっ、ちゅっ……」

 ひとしきり激しい口付けの後、由佳ちゃんの口唇をこじ開けて舌を忍び込ませると、由佳ちゃんも呼応するように舌を絡めてくる。クチュクチュと湿った水音が鳴り響き、甘い香りが口内に満ち溢れてくる。由佳ちゃんと口付けを交わしながら襟のリボンやカーディガンを脱がしていく。そして、ブラウスの上から重たげに揺れる柔丘を、優しく包むように触れると、彼女の口から切なげな吐息が漏れ始めた。

 あの夏の日の思い出が、鮮明に脳裏を駆け巡る。舞ちゃんに嫉妬した、由佳ちゃんからの情熱的なキス。由佳ちゃんの色香に翻弄され、我を忘れてしまった事。あの日から由佳ちゃんは、自分の本音を隠さなくなった。しかし、舞ちゃんへの後ろめたさが心の隅にあるようで、一歩先に踏み出せないでいるようだ。私は私で、由佳ちゃんも舞ちゃんも好きという最低の優柔不断ぷりで、友達以上恋人未満――そんな関係が続いている。

「はっ、はぁっ! 大和君……。んくぅっ! は、恥ずかしいよ」

 むっちりと盛り上がった膨らみを優しく持ち上げたり、指先で撫でるような愛撫を繰り返した後、ブラウスのボタンに指を掛ける。

「あっ……!」

 由佳ちゃんが頬を朱に染め、か細い声を上げるが抵抗はしない。肯定と受け取った私は、緊張と興奮でおぼつかない手付きでブラウスのボタンを一個ずつ外していく。徐々に露になっていく透き通るように白い肌や、透け感のレースが施された大人っぽい青色のブラ。抱きしめたまま全てのボタン外して、はだけたブラウスをゆっくりと左右に開いていく。やがて、私の目の前にブラに覆われた形の良い膨らみが、プルンとまろび出るのであった。

 肢体をくねらす由佳ちゃんのブラウスを脱がして、ブラに包まれた膨らみを背後からゆっくりと揉みほぐす。生地の薄いブラの質感は人肌に近く、とても肌触りが良い。しっとりと汗ばんだ胸の谷間や、こぼれそうな双丘はとても扇情的で、じわじわと牡の情欲が掻き立てられていく。

「んっ! くぅんっ! あっ……、ああんっ!」

 由佳ちゃんの口から、甘い声が洩れ始める。膨らみの頂上にある先端はいつしか硬くなり、ブラ越しでも分かるほどツンと尖り立っている。敏感な突起は、ブラの裏地に擦れただけでも甘美な刺激を生み出しているようだ。由佳ちゃんの蕩けかかった表情は、ぞくっとするほど艶めかしく、身震いするほどの色香を含んでいるのであった。

「由佳ちゃん、ゴメン! もう、我慢できないよ!」

 由佳ちゃんのブラのホックに指を掛ける。背後にいたので、外し方が手に取るように分かり、ブラのホックがあっけなく外れる。それと同時に、由佳ちゃんの可愛らしい悲鳴が辺りに響くのであった。

「きゃあっ! や、大和君、これ以上はダメだよ!」

 由佳ちゃんは、落ち掛かっているブラの上から両手を当てて、胸を覆い隠してしまった。由佳ちゃんの汗ばんだ肌からは、甘い柑橘系の香りが漂ってくる。少女とは思えない――蠱惑的な姿態と凄艶な色香。私は、男の劣情感を煽られていき、遂に歯止めが利かなくなる。

「き、今日はここまで!」

 ペタリと可愛らしい女の子座りをしていた由佳ちゃんが、胸元を押さえながらゆっくりと立ち上がる。火が付いたように私の身体はますます熱くなり、疼きが抑えられない。由佳ちゃんの言葉を無視するように、再び彼女を強く抱きしめ、プリーツスカートのホックを外してファスナーを下げてしまう。衣擦れの音と共にフワリとスカートが床に落ちて、スラリと伸びた白い脚と青い下着が露になる。

「あっ、やぁぁん! ダ、ダメだよ、大和君!」

 身体を密着させて、弾力のあるヒップに手を廻し、ショーツの上からやわやわと揉み込んでいく。両手で胸を隠している由佳ちゃんは自由が利かず、美しい肢体を震わせながら、むず痒しげに太腿を擦り合わせ始めた。

「や、大和君……。あの、その、あんまり押し付けないで……」

 顔に恥じらいの色を浮かべ、由佳ちゃんが小声で囁く。気が付くとズボンを押し上げるほど怒張した剛直が、打ち震えながら、由佳ちゃんの下半身を突き上げているのであった。

「はぁ、はぁっ……。由佳ちゃん、由佳ちゃん!」
「大丈夫、大和君? すごく苦しそうだよ……。そっか、男の人は、そうなっちゃうと収まらないんだよね。……服を脱いで大和君――お姉ちゃんが、その……て、手でしてあげるから……」

 白肌を朱に染め、伏し目がちに呟く由佳ちゃんの姿は、恥じらいの色を見せながらもとても妖艶に見えた。

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