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第1章 無能という未来のない存在
3話 異世界では行動が大事なのです
しおりを挟む「さて、お楽しみの『ステータス』をチェックしようかな。これはこれからの生活を決める上で一番重要なことになるだろうから、しっかり見ておかないとな」
あくまで僕の予想でしかないが、この『ステータス』というのはこの世界では全ての基準になるのではないかと思う。まぁ、どんなものなのかも分からない今の状態では、断言することはできないのだが…。さて、見てみるのが一番早いだろうな。
「『ステータス』」
すると、目の前に薄い青色の透明な板が現れた。ふむ、これはかっこいいな。まるでゲームの中にいるようだ。あ、ここ異世界だった…。では、早速確認としますか。
ステータス
・名前 レイ
・種族 人族
・職業 無能勇者
・年齢 17
・レベル 1
・適性属性 雷
HP 50/50
MP 50/50
STR 10
DEF 10
INT 40
AGI 10
DEX 20
スキル
【オリジナルスキル】
・模倣
・解析
【魔法スキル】
・強化魔法
【生活スキル】
・武具庫
【称号】
・無能な者
・勇者の力を受けし者
と、こんな感じだった。
「ぼ、僕が、む、無能なのか?しかし、これがどういったものなのか分からない以上、絶望するのは早いかもしれない」
まず、自分自身が持つ能力を確認しようと思う。スキルや称号の欄を触り、詳細をチェックする。するとそこには…
適正属性 雷→雷属性魔法を使用したときに与ダメージが上昇。
模倣→あらゆるスキルや装備、道具を再現することが可能。ただ、完成度は本物より一段階落ちる
解析→あらゆる人や道具、魔物の詳細を確認することが可能。ただ、その解析対象が視認できる位置にあることが条件。
無能な者→無能に送られる不名誉な称号。あらゆる存在から嘲笑される存在。生まれ持ったスキル以外習得することができない。
勇者の力を受けし者→レベルアップに必要な経験値が緩和される。また、能力値の上昇率が少し上昇する。
というものだった。
「模倣と解析いうものは女神様からもらったものではないよな。どういうことだろう…。あぁ、もしかしたら昔からの特技『真似』がスキルのレベルまで昇華していたということだろうかな?この世界のシステムもしらない僕には到底分からないことだろうけど…。でも、きっとこれで無能という問題はクリアされるよね。だって、『習得』ではなくて『再現』なのだから」
レイの予想は正しい。無能という存在が故、習得することは不可能だが再現することは可能なのだ。ただ、
「どうしても無能ということはバレてしまうよな。周りの人々から嘲笑されちゃうけど我慢すればいいよね。でも、その前に今のままだとボコボコにされる未来が思い浮かぶから、この森で少し強くなっていった方がいいかもしれないな、怖いけど」
とりあえず、鉄の剣と黒いコートとズボンを取り出して装備する。ズボンを着替えたんだけど、誰もいないからいいよね?
う、重い。分かっていたことだけど僕の現在のSTR値では少し無理がありそうだった。どうにかしないとこのまま野垂れ死んでしまう…。ん?そういえば「強化魔法」って身体能力を強化できるんだったよな。確認、確認っと。
強化魔法→剛力・剛体・加速・魔力覚醒・狂化の五種類を使用可。剛力・剛体・加速・魔力覚醒は対応する能力値を2倍にする。それぞれ5分間ずつ数値の半分のMPを消費。狂化はDEF、INTの数値を1にしその分をSTRに振り分ける。3分間ずつMPを100消費。
ふむ、これがあれば少しの間は大丈夫そうだな。けれど、魔力枯渇で動けなくなるのはテンプレだし、少なくとも10以上は確保しておきたい。あと狂化は当分の間使えそうにないな。まぁ、使えたとしても本当に命の危機になったとき以外使用しないんだけどね。
それで、武具を装備し剛力を使用したあとの僕のステータスがこちらだ。
ステータス
HP 50/50
MP 45/50
STR 10×2(+20)
DEF 10(+60)
INT 40
AGI 10
DEX 20
うん、戦闘初心者の僕にとってこの黒いシリーズ(勝手に命名)は優秀すぎるな。これに頼りすぎないように注意しないとな。ちなみに、鉄の剣は普通に振れるようになりました、うん。これで戦える。けど、戦闘以外で使用しているとあっという間にMPがなくなってしまうから基本的に鉄の剣は武具庫に入っているけどね。
15分ほど歩いていると、緑色の小さい人が2人見えた。僕は思わず声をかけようとしてしまったのだが、顔が人のそれとは違った。大変醜いのである。ゴブリンだ、とすぐに分かった。視認できる距離にいるので 解析を使用する
**********
解析結果
種族名、ゴブリン 所持スキル、剣術Lv2・回避術Lv1 状態、健康 装備、錆びた銅の剣
**********
脳内に機械的な声が響く。思っていた以上に詳しい結果だな。今回はゴブリンを解析対象にしたから次は銅剣のほうだな。
**********
解析結果
該当物、錆びた銅の剣 構成素材、酸化銅92%・銅8% 状態、酸化
**********
よし、これを「模倣」してみよう。
「う~ん、ふぅふぅ、はっ!……できた!」
思わず大きい声をあげてしまった。2匹のゴブリンと目が合う。すると、急に眼が獲物を狩る鋭い眼に変化した。気がした。僕に他人のそんなのが分かるわけないし。「模倣」ではMPを消費しないが、体力や精神力といった数値化されないものがとても疲れてしまった。武器としては最低級の物でこれなのだから鉄の剣なんかですら「模倣」なんて出来たものではないだろう。
「グギャぁぁぁ!」
「きぃきぃぃぃ!」
少し考察しすぎてしまった。ゴブリンたちが犬のような恰好で走ってくる。異世界で初めての戦闘だ。震える腰や足を奮い立たせて立ち向かう。
「やってやるさっっ!!」
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しろくまです。
ようやく3話目の更新となります。ぜひ、これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
精進して参ります。
「異世界召喚 ~俺は目立ちたくないのに~」
ぜひ、こちらの作品もお読みください。
2作品とも、感想募集中です。
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