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第1章
雪那救出大作戦!!③
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ドゴオオォォォォォォオンン!!!!!
辺り一面に瓦礫や硝子の破片が落ち、天井はポッカリと大きな穴が開いている。
突然響いた破壊音に奥からゾロゾロと敵が出てきた。
「どうした!?…っ!!
お前ら一体何者だっ、門番はどうした!!」
熊の様な大男がチャシャに向かって怒鳴る。その迫力はAランク魔物と対峙している時よりも恐ろしい。
「頭っ、て、天井が破壊されてるっス!!」
「敵はたった2人だ!チョロいぜ!」
「頭!!殺っちまってくだせぇ!!」
「あ、いた。頭ー、時間なんであがりまーす。」
「「「「なに帰ろうとしてんだよ!!」」」」
「ブハw」
わらわらとアジトの奥から出てきた部下の漫才(?)にチャシャが思わず笑う。
それが更に彼らの怒りを買っているという事は言うまでもない。
「どうやら死に急ぎてぇーようだな、さっさとお陀仏しろよ!!」
頭を筆頭に、2人に襲いかかる。彼らが本気で襲いかかってくるのとは裏腹に、チャシャは楽しそうに騒いでいた。
「おいおい、オマエら!チェシャってるかー!?
(盛り上がってるかー!?の意味)」
そう、ライブ感覚で騒いでいた。
「チャシャ兄、それじゃ奴らに伝わらないけど?」
「ちぇ…つまんねーな。
どんだけ頑張ってもオレらに勝てねーのに、ゴシューショウサマなこって。」
一気にテンションが落ちたチャシャは、アキと一緒に憐れみの目を向けて溜め息を吐いた。
いくら魔力で強化された武器を所持しているといえ、扱う本人のレベルが低すぎては宝の持ち腐れというやつだ。
そりゃあ、憐れみの目を向けたくもなる。
チャシャは瞳を閉じ、自身の目に魔力を集中させる。
そして、ゆっくりと目を開ければその瞳は金色に妖しく光り、彼らを捉えた。
「しばらくオレの<幻術>で地獄を味わって死ねよ…
オマエらなんかに慈悲も救済もねぇ。」
無表情で見つめる先には、瞳に魅せられた男たちが<幻術>の影響をモロに受けて絶叫をあげている。
しかも見ている幻覚が、それぞれ違うせいでかなり五月蝿い。
「うぅ、うるさい…。
早くここから離れようよ、チャシャ兄。」
「待ってな、クレイたちと合流す―あ………やっと来たぜ。
おーいっ!遅ぇーって!!」
玄関口からクレイたちがやって来た。
「ごめんごめん、
ちょーっと敵がしぶとくてさ。」
「チャシャ兄、アキお待たせっ。」
3人と合流したところで、作戦を次の段階に移行する。アジト内の施設を片っ端から破壊して、使用不可能にする。
どんどん奥へ奥へと進んでいく。
★★
―合図が出る少し前に話が戻る。
視察を終えた「サーシャ」が商会へ戻ると、何やら中が慌ただしい。
「サーシャ」は受付嬢に理由を尋ねると、
「それが…副補佐官のラグ様が、今だお戻りになっておりません。
何度か連絡を試みたのですが繋がらないのです。」
「まだここに戻ってこないですって…?
私と別れた後、見張り役の男たちと馬車で帰ったはず、この事を会頭に連絡しましたか?」
「はいっ!現在、ラグ様と見張り役の男たちの行方を追ってアジトに調査団を送りました。」
副補佐官のラグが失踪したということは、
情報が流出するおそれがある。
しかも、馬車ごと姿を消したとなれば一大事だ。
「サーシャ様、大変ですっっっ!!例の取引先から送られてきた商品たちがま、丸ごと消えています!!」
「なっ!?どうなっているの!!」
ラグたちの失踪した理由を調べるのに、くまなく部屋を見て回った所、商品の全てが忽然と消えていたという。
(こうなる事は知っていたけれど…。
チャシャたちが上手くやってくれたお陰ね♪)
真実を知っているが、ここは驚愕の表情を浮かべなければ…と「サーシャ」は演じ続けた。
その後、すぐに緊急会議が開かれアルバスが重い口を開く。
「突然の事態になっとるが~、皆~心配するでな~いっ!
今こそ、王宮の者に手を~借りるべきであ~る!!」
珍しくまともな事を口にしたアルバスに皆が拍手を送る。
「流石アルバス会頭、やる時はやってくれます。
では皆さん!!万が一に備えて、地下の隠し部屋に集合してください。急いで!!」
彼女のかけ声に全員が慌てて地下へ駆けていく。
商会で働く従業員は、地下の隠し部屋に1人残らず入ったのを確認した「サーシャ」は、静かに扉を閉める。
「さて、皆さん。
あちらを見てください…。」
彼らに背を向けたまま彼女は答える。
彼女に言われるがまま前を向くと…
「…え、サーシャ様?」
「どうなってるんだよっ、なんでサーシャ様が2人!?」
「サーシャ様!!しっかりしてくださいっ。サーシャ様っっ」
椅子に縛られ、ぐったりと憔悴しきっているサーシャがそこに座っていた。
ふと従業員の1人が後ろを振り向くと、先程までいたはずのサーシャがいなかった。
かわりに妖艶な美女が立っていた。
「だ、誰だ!?」
「フフフッ…。貴方たちに名乗る名前なんてないわ、だって…」
ビアンカは一瞬でサーシャの前に移動して
「み~んな、ここで死ぬんだから♪」
笑みをたたえながら両手を武器に変幻させる。
その姿はまるで、両手に大鎌を構えた死神のように見えて。そして、
「BYE-BYE★」
((―――ヒュンッ。))
彼女の前に座っていたサーシャは肉塊となって床にこぼれ落ちた。
「キャアアァァァァァァアッ!!!」
―グシャっ
「うわぁあaゴフォッ…だ、助じゅげでぐれぇっ!お、お…は、おれはぁ!ごんなどごろでじにだぐねぇよぉお!!」
ザシュッ…プシャアァァ!!!
「いやぁあっ、開けて!ここを開けてよぉっ」
泣き叫ぶ彼らを容赦なく殺していくビアンカは、踊る様に部屋の中を駆け巡る。
首を足を顔を…そして心臓をめがけて切り続け、やがて室内は静かになった。
返り血を浴びたビアンカは<清浄>を使って綺麗にし、皆がいる所へ急ぐ。
(クロード?こっちは片付いたわ。)
(ご苦労様でした、クレイさんたちは順調に調査団を排除し終えて、チャシャさんたちと合流しました。)
(了か…!)
(ビアンカさん?どうしました!?)
(フフッ、問題ないわ!むしろ、向こうから来てくれるなんて♪
クロード?ちょっと拉致られてくるわね、個人的な用があるの。)
溜め息を吐くクロードをよそに、ビアンカは嬉しそうだ。
(…ちょっと!?拉致られるって何を)
――バアァァァンッッッ!!
<念話>で会話中だったビアンカは切り上げる。
1階の廊下を歩いていたビアンカの先にあった扉が、乱暴に開いたからだ。
「ヨーデル、商会がもぬけの殻だと言ったのお前だよな?
開けたら、居たんだけど。あんた何者?」
頭の後ろをガシガシ掻いて溜め息を吐くイヴァン。
「あれ?本当ですね。
まさか、商会の護衛専属として雇った方でしょうか。それにしても…目の前に美女がいると目の保養になりますね。」
「それはどうも。あたしは貴方たちに用があってここにいるんだけれど、付き合ってくれないかしら?」
「美女からお誘いを受けるのは光栄なのですが、アルバスの手先ならばお断りするしかありません。」
「誰が誰の手先だって?
行き場の無い子供たちを商品として売ったイカレ野郎共が、何を言っているのかしら?」
「その子供たちが逃げ切れたかどうかを確認しに来たのですけれど…え?」
「勝手にあの醜男の手先にしないでほし、えっ?子供たちを商品として売ったんじゃなかったの??」
「「建前はそうなっていますけど(いるけど)…」」
「…え?どういうこと??」
ここで両者の意見が食い違っていることが判明。
1から説明すると、どうやらこの商会が以前から王とお忍びで密会していたのを偶然、巡回中に目撃し、2人が密かに調査をしていたそうで…。
結果、王の従者になり代わって阻止しなければと思って行動に出たのだった。
「じゃあっ、なんで子供たちをわざわざ敵地に送るような真似をしたのよ!!
正直、あの会議の場で貴方からもらった手紙を見たとき何度殴ろうかと思ったわ!」
ビアンカはヨーデルに向かって怒る。
「殴らないでくださいよっ、ああでも言わなければ疑われますから…。子供たちは後から逃げられるように、あらかじめ抜け道を作っておきましたし…。事前の情報ではサーシャさんは冷酷で残忍な方だと伺っていましたから。」
「そうだよ、ヨーデルから手紙をもらったときのあんたの反応が薄かったから内心ヒヤヒヤだったし。」
真相が分かってホッととした3人は、とりあえず今後どうするか決める。
そこに慌てた様子のクロードが駆けつける。
「ビアンカさんっ、これ以上危ない事に首を突っ込んでどうするのですか!?
全く…それで、解決しましたか?」
「えっと…、あんたの仲間?」
イヴァンの問いかけに頷き、後から来たクロードに説明する。
「では、2人にビアンカさんを拉致してもらいますが宜しいですか?」
「いえ、こちらがお願いしたかったくらいです。傷一つつけさせませんからご安心を。」
「いざとなったら、俺とあんたでヨーデルを盾にすればいい。
何も問題ないだろ?」
「彼女はいいとして、何サラッと俺を盾にしてやがるっお前も盾役だ馬鹿野郎!」
2人からOKが出たので、クロードはアジトへ応援に向かった。
ビアンカは再び「サーシャ」に変幻し、ヨーデルが手錠をかける。
「それにしても…ほんとアルバスの秘書にそっくりだな、これって幻術?」
イヴァンが「サーシャ」の姿を見ながら聞いてくる。
「乙女のひ・み・つ♪
それより、さっさと行きましょう。早くあの王の口から色々吐かせてやるんだから。」
「殺すのだけは勘弁してあげてください…。」
そうして3人は王宮に向かった。
辺り一面に瓦礫や硝子の破片が落ち、天井はポッカリと大きな穴が開いている。
突然響いた破壊音に奥からゾロゾロと敵が出てきた。
「どうした!?…っ!!
お前ら一体何者だっ、門番はどうした!!」
熊の様な大男がチャシャに向かって怒鳴る。その迫力はAランク魔物と対峙している時よりも恐ろしい。
「頭っ、て、天井が破壊されてるっス!!」
「敵はたった2人だ!チョロいぜ!」
「頭!!殺っちまってくだせぇ!!」
「あ、いた。頭ー、時間なんであがりまーす。」
「「「「なに帰ろうとしてんだよ!!」」」」
「ブハw」
わらわらとアジトの奥から出てきた部下の漫才(?)にチャシャが思わず笑う。
それが更に彼らの怒りを買っているという事は言うまでもない。
「どうやら死に急ぎてぇーようだな、さっさとお陀仏しろよ!!」
頭を筆頭に、2人に襲いかかる。彼らが本気で襲いかかってくるのとは裏腹に、チャシャは楽しそうに騒いでいた。
「おいおい、オマエら!チェシャってるかー!?
(盛り上がってるかー!?の意味)」
そう、ライブ感覚で騒いでいた。
「チャシャ兄、それじゃ奴らに伝わらないけど?」
「ちぇ…つまんねーな。
どんだけ頑張ってもオレらに勝てねーのに、ゴシューショウサマなこって。」
一気にテンションが落ちたチャシャは、アキと一緒に憐れみの目を向けて溜め息を吐いた。
いくら魔力で強化された武器を所持しているといえ、扱う本人のレベルが低すぎては宝の持ち腐れというやつだ。
そりゃあ、憐れみの目を向けたくもなる。
チャシャは瞳を閉じ、自身の目に魔力を集中させる。
そして、ゆっくりと目を開ければその瞳は金色に妖しく光り、彼らを捉えた。
「しばらくオレの<幻術>で地獄を味わって死ねよ…
オマエらなんかに慈悲も救済もねぇ。」
無表情で見つめる先には、瞳に魅せられた男たちが<幻術>の影響をモロに受けて絶叫をあげている。
しかも見ている幻覚が、それぞれ違うせいでかなり五月蝿い。
「うぅ、うるさい…。
早くここから離れようよ、チャシャ兄。」
「待ってな、クレイたちと合流す―あ………やっと来たぜ。
おーいっ!遅ぇーって!!」
玄関口からクレイたちがやって来た。
「ごめんごめん、
ちょーっと敵がしぶとくてさ。」
「チャシャ兄、アキお待たせっ。」
3人と合流したところで、作戦を次の段階に移行する。アジト内の施設を片っ端から破壊して、使用不可能にする。
どんどん奥へ奥へと進んでいく。
★★
―合図が出る少し前に話が戻る。
視察を終えた「サーシャ」が商会へ戻ると、何やら中が慌ただしい。
「サーシャ」は受付嬢に理由を尋ねると、
「それが…副補佐官のラグ様が、今だお戻りになっておりません。
何度か連絡を試みたのですが繋がらないのです。」
「まだここに戻ってこないですって…?
私と別れた後、見張り役の男たちと馬車で帰ったはず、この事を会頭に連絡しましたか?」
「はいっ!現在、ラグ様と見張り役の男たちの行方を追ってアジトに調査団を送りました。」
副補佐官のラグが失踪したということは、
情報が流出するおそれがある。
しかも、馬車ごと姿を消したとなれば一大事だ。
「サーシャ様、大変ですっっっ!!例の取引先から送られてきた商品たちがま、丸ごと消えています!!」
「なっ!?どうなっているの!!」
ラグたちの失踪した理由を調べるのに、くまなく部屋を見て回った所、商品の全てが忽然と消えていたという。
(こうなる事は知っていたけれど…。
チャシャたちが上手くやってくれたお陰ね♪)
真実を知っているが、ここは驚愕の表情を浮かべなければ…と「サーシャ」は演じ続けた。
その後、すぐに緊急会議が開かれアルバスが重い口を開く。
「突然の事態になっとるが~、皆~心配するでな~いっ!
今こそ、王宮の者に手を~借りるべきであ~る!!」
珍しくまともな事を口にしたアルバスに皆が拍手を送る。
「流石アルバス会頭、やる時はやってくれます。
では皆さん!!万が一に備えて、地下の隠し部屋に集合してください。急いで!!」
彼女のかけ声に全員が慌てて地下へ駆けていく。
商会で働く従業員は、地下の隠し部屋に1人残らず入ったのを確認した「サーシャ」は、静かに扉を閉める。
「さて、皆さん。
あちらを見てください…。」
彼らに背を向けたまま彼女は答える。
彼女に言われるがまま前を向くと…
「…え、サーシャ様?」
「どうなってるんだよっ、なんでサーシャ様が2人!?」
「サーシャ様!!しっかりしてくださいっ。サーシャ様っっ」
椅子に縛られ、ぐったりと憔悴しきっているサーシャがそこに座っていた。
ふと従業員の1人が後ろを振り向くと、先程までいたはずのサーシャがいなかった。
かわりに妖艶な美女が立っていた。
「だ、誰だ!?」
「フフフッ…。貴方たちに名乗る名前なんてないわ、だって…」
ビアンカは一瞬でサーシャの前に移動して
「み~んな、ここで死ぬんだから♪」
笑みをたたえながら両手を武器に変幻させる。
その姿はまるで、両手に大鎌を構えた死神のように見えて。そして、
「BYE-BYE★」
((―――ヒュンッ。))
彼女の前に座っていたサーシャは肉塊となって床にこぼれ落ちた。
「キャアアァァァァァァアッ!!!」
―グシャっ
「うわぁあaゴフォッ…だ、助じゅげでぐれぇっ!お、お…は、おれはぁ!ごんなどごろでじにだぐねぇよぉお!!」
ザシュッ…プシャアァァ!!!
「いやぁあっ、開けて!ここを開けてよぉっ」
泣き叫ぶ彼らを容赦なく殺していくビアンカは、踊る様に部屋の中を駆け巡る。
首を足を顔を…そして心臓をめがけて切り続け、やがて室内は静かになった。
返り血を浴びたビアンカは<清浄>を使って綺麗にし、皆がいる所へ急ぐ。
(クロード?こっちは片付いたわ。)
(ご苦労様でした、クレイさんたちは順調に調査団を排除し終えて、チャシャさんたちと合流しました。)
(了か…!)
(ビアンカさん?どうしました!?)
(フフッ、問題ないわ!むしろ、向こうから来てくれるなんて♪
クロード?ちょっと拉致られてくるわね、個人的な用があるの。)
溜め息を吐くクロードをよそに、ビアンカは嬉しそうだ。
(…ちょっと!?拉致られるって何を)
――バアァァァンッッッ!!
<念話>で会話中だったビアンカは切り上げる。
1階の廊下を歩いていたビアンカの先にあった扉が、乱暴に開いたからだ。
「ヨーデル、商会がもぬけの殻だと言ったのお前だよな?
開けたら、居たんだけど。あんた何者?」
頭の後ろをガシガシ掻いて溜め息を吐くイヴァン。
「あれ?本当ですね。
まさか、商会の護衛専属として雇った方でしょうか。それにしても…目の前に美女がいると目の保養になりますね。」
「それはどうも。あたしは貴方たちに用があってここにいるんだけれど、付き合ってくれないかしら?」
「美女からお誘いを受けるのは光栄なのですが、アルバスの手先ならばお断りするしかありません。」
「誰が誰の手先だって?
行き場の無い子供たちを商品として売ったイカレ野郎共が、何を言っているのかしら?」
「その子供たちが逃げ切れたかどうかを確認しに来たのですけれど…え?」
「勝手にあの醜男の手先にしないでほし、えっ?子供たちを商品として売ったんじゃなかったの??」
「「建前はそうなっていますけど(いるけど)…」」
「…え?どういうこと??」
ここで両者の意見が食い違っていることが判明。
1から説明すると、どうやらこの商会が以前から王とお忍びで密会していたのを偶然、巡回中に目撃し、2人が密かに調査をしていたそうで…。
結果、王の従者になり代わって阻止しなければと思って行動に出たのだった。
「じゃあっ、なんで子供たちをわざわざ敵地に送るような真似をしたのよ!!
正直、あの会議の場で貴方からもらった手紙を見たとき何度殴ろうかと思ったわ!」
ビアンカはヨーデルに向かって怒る。
「殴らないでくださいよっ、ああでも言わなければ疑われますから…。子供たちは後から逃げられるように、あらかじめ抜け道を作っておきましたし…。事前の情報ではサーシャさんは冷酷で残忍な方だと伺っていましたから。」
「そうだよ、ヨーデルから手紙をもらったときのあんたの反応が薄かったから内心ヒヤヒヤだったし。」
真相が分かってホッととした3人は、とりあえず今後どうするか決める。
そこに慌てた様子のクロードが駆けつける。
「ビアンカさんっ、これ以上危ない事に首を突っ込んでどうするのですか!?
全く…それで、解決しましたか?」
「えっと…、あんたの仲間?」
イヴァンの問いかけに頷き、後から来たクロードに説明する。
「では、2人にビアンカさんを拉致してもらいますが宜しいですか?」
「いえ、こちらがお願いしたかったくらいです。傷一つつけさせませんからご安心を。」
「いざとなったら、俺とあんたでヨーデルを盾にすればいい。
何も問題ないだろ?」
「彼女はいいとして、何サラッと俺を盾にしてやがるっお前も盾役だ馬鹿野郎!」
2人からOKが出たので、クロードはアジトへ応援に向かった。
ビアンカは再び「サーシャ」に変幻し、ヨーデルが手錠をかける。
「それにしても…ほんとアルバスの秘書にそっくりだな、これって幻術?」
イヴァンが「サーシャ」の姿を見ながら聞いてくる。
「乙女のひ・み・つ♪
それより、さっさと行きましょう。早くあの王の口から色々吐かせてやるんだから。」
「殺すのだけは勘弁してあげてください…。」
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