歪の中のTrust

光海 流星

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8 すれ違いの気持ち

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京「お前、熱にやられてふざけるな」

健「京吾のことが好きだから
ふざけてなんかで言ってないんだけど」

京「は?いきなり言うなよ」

健「仕事で手伝ったことあった話
覚えてないけどあの時話してた時の
京吾すごくカッコよかった
それに、ちゃんと言わなかったから
俺がこんな風になったって何?」

京「あ、あれは…」

もうあのことはなかったことにしたいのに
健は思い出したいのか?
自分がどんなだったか知りたいのか?

健「俺の知らない俺のこと知りたい
元カレって京吾なのか?」

京「違うよ、それに知りたいって言うけど
お前、人の足が好きなんだぞ
そんで踏まれたいって受け入れられる?」

健「京吾は俺がもし受け入れたら
それを俺にやるのか?」

京「それは…」

まさかそんなこと言われるとは思わなかった
俺は踏んだりとかやりたいわけじゃない
彼氏にそんなことするなんてできない

健「困らせたね、ごめん、忘れて」

京「は?」

健「熱でおかしいんだろ?俺」

京「おい」

健「だって足が好きとか踏まれたいとか
変だよな?俺はそうだったんだろ?
そんな奴に告られて迷惑だろ?」

京「なんだよ告ったりやめたり」

健「もう京吾でおかしくなるんだよ」

京「俺が悪いのかよ!」

健「告ったのにYes、Noなしで
足の話にすり替えていったくせに
んでキレてくるしもういい」

京「ふざけんな!」

そう言って京吾はドアを思い切り閉めて
健の部屋を出ていった

せっかく心配して来てやったのに
いきなり告ってくるしキレたの健だろ
俺が悪いみたいになってるし
健とは言い合いばっかでつまんね

翌日になったら健は出勤してきていた
まだ本調子ではないはずなのに

幹「大丈夫かよ?あんま無理すんなよ」

一「もう少し休んどけよ」

健「ありがとう、大丈夫だよ」

京吾は気まずくはあったが何か話そうと
話しかけた瞬間に無視して
健は自分の職場へと足早に歩いていった

京「なんだよあいつ」

幹「何かあったのか?」

ふてくされながらも京吾は昨日のこと
幹と一樹に全部話した

一「それはどっちも子供みたいだな」

幹「でも告ったのに健もかわいそうだよ」

一「捨てられて次の恋もだけど
はぐらかされたらちょっとへこむよな」

京「だっていつか記憶が戻ったらさ
健の求めること俺できねーし」

ふと前を見たら行ったはずの健が
まさかのそこにいた…

健「忘れ物したから来たら聞こえた
やっぱキモイよな?
だったらはっきりキモくて無理って
言ってくれればよかった」

そのまま健は忘れた資料を手にとり
その場を去っていってしまった

あの時と同じように複雑な気持ちで
3人に見られながら
同じようなことが2回も続いた健
さすがにヤバイなと3人は思った

でも誰も声をかけることができなかった
どういう風に声をかければいいのか
言葉が見つからなかったというのが
正しいのかもしれない

それからというもの健はどんどんひねくれて
自分はおかしい、キモイと思い込んで
3人とも距離を置くようになってしまった

ただ京吾への想いはまだ残っている
それなのに京吾と話をしようとすると
口から出るのはケンカになるような言葉

素直になりたい、わかってもらえない
行き場のないイライラがたまっていく
どうせみんなとはもう上手くいけないし
俺はМだって山岸さんが言ってたよな
だったらちょっと遊んでみたらいいか

SMクラブに行ってみたらいいんだ
そこで言われたことやってもらったらわかる
受け入れられるかそうじゃないか
お金払うんだからやってくれるはず
ゲイのSMクラブに健は予約した
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