【完結】悪役令息⁈異世界転生?したらいきなり婚約破棄されました。あれこれあったけど、こんな俺が元騎士団団長に執着&溺愛されるお話

さつき

文字の大きさ
16 / 58

16、運命の相手 *元騎士団団長目線

しおりを挟む
*元騎士団団長目線
*注意*前半、ちょっぴりシリアス。
後半、ちょびっとアレ♡


いつもの夜、いつもの作業、いつもの新人冒険者への手解き、指導員としてこのギルドに身を置くようになり約2年たつのかぁ。
あのまま朽ち果ててもいいと思っていたのに……。生き恥をさらすならと覚悟を決めたはずなのに、私は…私だけ、まだ生きている。
2年前のスタンピートで、ほとんどの仲間を失った。
中級から上級者向けのダンジョンを甘くみていたかもしれない。
普段は王都を中心に、定期的に村や町を繋ぐ主要な馬車道付近の盗賊などの対人関係などを主な仕事として取り締まる立場だった。
騎士団といいながら、している事は自警団と同じ様なものだった。
冒険者は魔物、自警団と騎士団は対人という感じだった。
花形とされる王族を守る近衞や、高位貴族などがいる貴族街の治安を守る第一騎士団は貴族出身しか入れない。
第二騎士団も、基本貴族か金持ちの平民だ。
そして私が所属していたのが、実力主義である第三騎士団だった。
平民中心で、貴族嫌いの貴族出身の三男以降の者や獣人族もいる、寄せ集めの騎士団と呼ばれていた。
実力主義といいながら、冒険者上がりの者や安定した仕事を求めるつもりの平民、差別対象である獣人族も在籍しているからか、王都以外の治安を守り各領主との連携をはかりながら仕事をするに"国"に命令されていた。
そして、2年ほど前、2箇所のダンジョンがほぼ同時期にスタンピートをおこした。
冒険者ギルドからの"大至急"扱いで国に騎士団要請を出していた。
2箇所とも馬車で半日以内の距離だ。
それなのに、なぜかなかなか許可がおりず、スタンピートが起きた3日後"王都が危ないかもしれない"のでという事で、ようやく騎士団の派遣が決まった。
第一と第二は"基本"王都を離れないので、寄せ集めの第三に命令が下った。
被害にあった村やその町は、ほぼ壊滅状態だった。
スタンピートが起きてから3日目の深夜、4日目に差し掛かった頃にやっと目的地にたどり着いた。
ギルドや教会も怪我人や死体で溢れていた。
主に対人を相手にしている第三に騎士団だったが、あまりの酷さに使い物にならない者が続出した。
各町の冒険者ギルドのギルド長なども駆けつけ指揮をとり商業ギルドからも戦える者を集い対応していた。
役に立たない騎士団たち、魔物討伐にあまり関わらなかった騎士団たち、相手は魔物、しかも中級から上級の魔物が襲いかかる中、残りわずかな住人を保護しながら戦い、一人一人命を削っていた。
およそ50人ほどいた団員は10人足らずになり、スタンピートがおさまった後、国からの物資もほぼなく怪我が元で命を落とす者が数人出た。
事実上、第三に騎士団は壊滅状態になった。
何度か物資と人員の応援要請を送ったが届く事はなかった。
騒ぎがひと段落した約10日後、報告の為王都に戻ると同時にもう一度、薬や食料など必要な物資を要請したが許可が降りる事はなかった。
それどころか、平民の命を軽く捉(とら)えた発言をされこの国につかえる気も、王族に対して何かを期待する事もやめた。
話が通じないのは魔物と同じだと思った。
姿形だけは人族の魔物。
失った仲間、使い捨てにされた仲間、死んだ者とその家族への保証などもこの魔物がトップになってるこの国からは一切なかった。
それどころか、残ったわずかな騎士たちに、次の任務を押し付けようとするバカ…上のものまでいた。
アホらし…、こんなバカどもになぜ使われなければいけないんだ?
何もかもがどうでも良くなってしまった。
残りわずかな住人と残りわずかな第三騎士団の為、数日後書簡にて"第三騎士団全員死亡"と名前なしでギルドを通じて報告した。
どうせ、届く事はないと思いながら。
時折、王都から流れてくる王族のウワサ話は、酷いモノが多かった。
何のために騎士団に入り身体を鍛えていたのかまでわからなくなりそうだった。
弱い立場の者、自分より弱い者、色々な悪から守る為、私は何かを守りたくて騎士団に入ったはず。
同時期に入った多くの者は、王族や王都を守る為、第二騎士団に入団した。
自分は偉くないのに、生まれたところがたまたま良い暮らしをしているお貴族様だった。
だから勘違いしたバカどもが、自分もエライと勘違いし自分より下の身分を徹底的に見下していった。
そんな能力も人としての器(うつわ)の何もかもが劣(おと)る最低な人族にはなりたくなかった。
私は、チカラが欲しかった。
元は貴族だったが実力主義って言葉に惹かれ第三騎士団を希望し入団した。
変わり者と言われ続けたが、下積みをしながら団長職にまで上り詰めたのに、結果は国に使い捨てのモノ扱い、それどころか人を人として扱ってもらえなかった。
この国とこの国の王族に疑問を抱き絶望した。
死んでいった仲間とその家族、そして死んだ事にした仲間たちに、私の全財産を分け渡した。
数人は国を出たが、あと数人は事後処理に付き合ってくれた。
時間をかけて町は生まれ変わり、あの被害がなかったかの様になっていた。
ファミ町、家族が増え笑顔があふれる町になる様にと小さな村や町の生き残った者たちにより、町の名が変わった。
(*注*実在する某お店とは関係ありません。架空のものです!!)
あちこちの町から、応援に来てくれた人たちにより、広場には屋根つきの休憩所ができた。
その休憩所で炊き出しが出来るようにと、共同のかまどが出来た。さらに、その周りを皆が飢えに苦しまないようと、ダンジョンにあった果実の木をいくつか植え、増やしっていった。
ダンジョンの木より、実りは悪いが、安全に収穫出来る果実が植えられ、収穫時には見習いの子どもたち中心に、その木で採取の練習をした。
もうここには、私は必要ないと思い死に場所探しをした。
移動した先はあの出来事が本当になかったかのように嘘だったんじゃないのか?と思えるほど賑わっていた。そんな時に出逢ったのが、イバドの町の商業ギルドのギルド長だった。
そいつに脅し?をかけられ…拾われ、ここに置いていかれた。フッ、あれはある種の脅しだな。
騎士団団長だったのに、殺気?…変に圧をかけてきた。あれは、私を本気で殺す勢いだった。
死ぬ気だったし、ほっといてくれって言ったのに、その筋肉が死ぬのはもったいないとか、死ぬ前にちょっと協力してくれたら、あとはほっといてやるから、自由に死んでくれてもいい。だが、この町で死ぬのはやめてくれ!とか、死体の処理がめんどくさいだの、なんだかんだと面倒ごとを押し付けてきた。
しつこいあいつに反抗するかのように、死ぬ気で何も食べなかったらいきなり、黒焦げた熱い肉を口に突っ込んできたり、料理の練習台になれとか、よくわからん物を食べさせたり……。
死ぬ気だったが、どう見ても実験台にされてる気がしたと思ったら、本当に実験台だった。
好きなヤツが出来たがそいつが料理が出来る人が好み♡って言ったらしく、私はその為に、あいつのクソまずくて、何度か腹を壊したり吐きながらも無理矢理食べさせられた事もよくあった。
ギルド開発、食べ物?を使った新たな拷問か?!と思ったほど、壊滅的な料理の腕の持ち主だ。
見た目は、そこそこ普通なのに時間をかけ手の込んだ料理を作れば作るほど、俺の身体の調子は悪くなっていった。まるで遅効性の毒を毎日食べさせられてるのか?!と思ったくらいだ。
ちがう意味で、あの時みんなと一緒に死んでいればよかったと思ってしまうほどだった。
仕事が終わったらあの恐怖の食べ物が来てしまうんだと思ったら、仕事もほぼ終わったのにまた、ダラダラと用もないのに受け付けに座っていた。

もうすぐ最終の夜の9つの鐘がなる。(夜9時)
依頼から戻った冒険者の完了手続き、買い取り、持ち込みの解体依頼など一通り落ち着いている。
そろそろ、帰り支度と交代のギルド職員に引き継ぎの日誌を書き始めたその時
「買い取りと解毒剤を売って欲しい!!」
目の前には、余程急いでるのか息が整わないままのくまの獣人族、そして黒い犬?いや猫…黒豹の様にも見えるが何と表現をしていいのかわからない種類と"気"をはっしていた。
くまの獣人族の腕の中には小柄な人族?が抱かれていたが、明らかに様子がおかしかった。
先程のセリフを思い出した。
買い取りと解毒剤、なんらかの毒に当たったのか?
ギルドの一部に薬剤を取り扱っている薬剤担当のギルド員もいるが、今日はもう帰ってしまった。
まあ、緊急を要するなら鍵は預かっているので必要な物はすぐにそろう。
「上級から下級の三種類ある、今すぐ売る事は可能だ。薬の説明がいるなら担当者は明日の朝にしか来ない」
さぁ、どうする?
くまの獣人族は、よほど大切な者だろう、息遣いが荒い状態の小柄な者、もしかして子どもなのか?
子どもなら大人用の薬は、効き目が強いから大人の半分とか薄めて飲むとかだったような……。
薬に関してもう少し勉強しとくんだったと悔やんでしまった。
くまの獣人族は、上級、中級、下級の一本ずつ購入した。
「今すぐ使うなら一晩銀貨1枚(約千円)の部屋ならあと数部屋空いてる。もちろん獣人族もそこの黒いのも大丈夫だ、契約獣のトラブルはテイマーの責任だがその辺りが大丈夫なら、部屋を貸す事ができるがどうする?」
ここは私も含め偏見ないぞ!とアピールしたつもりで、言ってみた。
「念の為、一晩頼む」
そう言って部屋の手続きも済ませた後、うっかり買い取り品を聞いてなかった事に気づいた。
マジックバックをゴソゴソしたが小柄な者を抱きしめたままでは出しにくいのか、なかなか取り出せないようだ。
「よければその子を代わりに抱っこしといてやるから、その間に取り出したらいい」
大切な人だろうから断られるかと思いきや、あっさり私に腕の中の者を丁寧に渡してきた。
仰向けになり、上気した顔と息遣い、麗しくも可愛い顔立ち、艶やかな紺色の髪、まるで雷魔法を打たれたかのように身体の奥から痺れるような感覚がした。
「うっ、ううっ…」
無意識だった。
数本多めにカウンター内に置いた解毒剤、下級解毒剤を自分の口に含み、腕の中にいるよくわからない甘くて苦いような感情が湧き上がる相手の後頭部を片手で固定した。そして無防備な可愛い唇を割って口中へ舌を入れた。
少し苦い液体を流し込むかのように、逃げようとする可愛い舌を捕獲し、やんわりとかんだ。
「んぅ、はぅ……んっ、ふっ…んんっ」
力は弱いものの身を震わせ、ブルブル震える腕の中の可愛い人。
優しく抱きしめながら解毒剤をもう一口飲ませ、つい唇を味わってしまった。
気づいた時には、驚いたのかうっすら開いた神秘的な紫の瞳は涙目になっていた。
その可愛い、いや、可愛すぎる顔にもう一度唇に触れ、舌を絡ませると、明らかにこの手の行為に不慣れな反応が初々しいのと、息継ぎがうまく出来ないからなのか顔だけじゃなく、耳や首筋も赤くなり喘(あえ)ぐ声と姿に夢中になりかけてしまった。
ゴトッ
ピシャ
音がした方に視線を向けたら、唖然(あぜん)としているくまがいた。
くまらしいくま獣人族だから表情が、わかりにくいと思っていたが、この表情は明らかに驚いていた。
しまった!!
この子は、くま獣人族の大切な子?だよな、しかも未成年!!
わ、私は未成年でありくまの獣人族の大切な子に手を出してしまったのか?
グルルゥゥググゥ?
黒い契約獣が私を見て何かを言ったようだが、残念ながらわからなかった。
未成年に手を出した私を怒っているのか?
テイマーとして契約してないと意思疎通ができないらしいし、テイマーも少ないからわからない。
それより、先程から泥くさいというか何か腐ったような匂いがしている。
獣人族や契約獣の鼻は大丈夫なのかと思いみると、かなり辛そうにしていた。
「アロン?屁でもこいたのか?このニオイかなり臭いぞ!何か変な物食ったのか?」
ノンキな声の方をみた。
「変な物なら毎晩食わされてる。今日の分の解毒剤を先に飲んでただけだ。そろそろ、おまえの腕がやばい事自覚しろ!!」
「いゃぁ、本当今日のは自信作だ。絶対うまく出来てるはずだ!!」
近づいてくる私の腹が毎回大変な事になる元凶、食べ物を毒に変える天才がきた。
商業ギルドのギルド長のレオ・ホワイト。
ライオンの獣人族だが、血が薄いらしいのと耳と尻尾などの獣化は気合いで何とかなるらしい。
見た目は普通のシチューを持ってきたレオは、くま獣人族と私の間に落ちたモノをみた。
"イォーンドロン"
臭いヤツだが、なかなかの高級素材。
ヌルヌルでドロドロでクサイがコレを温めて、痛い所に塗るとクサイが痛みがとれる。
クサイが高級。採取出来る場所が中級以上の魔物が出る場所なので、高額で売買されているモノだ。

『おい、くま、この魔物も出すんだろう?数匹教会とやに持っていくんだろう?とりあえずほらこれだ』
「く、くろ様、ま、まて、そのままは……」
ボトッボトッボトッボトッボトッボトッボトッ
目の前に黒っぽい茶色のヌメヌメしたヤツが落ちている。10cm前後のヌルヌルしたものがうねっていた。

「おおっ!!現物がこんなにもたくさん!!数年ぶりにみた!!すげぇ!!」
"クロサマ"とくまの獣人族とで会話が出来ているからくま獣人族がやはりテイマーなのか?
私にはグルルという唸(うな)り声にしか聞こえなかった。
魔物は魔物図鑑にあった絵よりグロテスクだった。
"リンゲンオスヒル"
色はオレンジがかったブラウンで、大きさは約10cm。
万能薬の材料になるが、処置の仕方により禁術にも使われる可能性がある取り扱い注意の指定ありの魔物だ。

さらに色味が違う魔物がまぎれていた。
"リンゲンメスヒル"
かなり貴重な激レア魔物だ。
興奮、媚薬が効いた状態で運ばれる事が多い魔物。
これ一匹で平民の住処が買えるほどのレアすぎる魔物だ。
リンゲンオスヒルが100匹中、1匹いるかどうかの魔物。
精力剤や媚薬にもなる、激レアの魔物。
色は、オレンジとグリーンとブラウンがマーブル模様の様になっていて、オスより不気味な色味をしている。
大きさはオスより一回り位ちいさい。
イォーンドロン、リンゲンオスヒル、リンゲンメスヒル、このギルドで支払い出来るのか?
そこで気づいた。
紫色の瞳に紺色の髪、まさか…あの子なのか?!
クソ国王に呼ばれた日、フラフラと倒れたあの細くて軽い……制服を着ていた、あの……っ。
「アロンがお姫様抱っこしてるそのかわい子ちゃん、リンゲンメスヒルにくっつかれてるんじゃないか?」
やはり、その可能性が……ごくっ。

*次回 う腐腐腐♡
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

転生先の第三王子はただいま出張中につき各位ご確認ねがいます!

梅村香子
BL
※本作はシリーズ作品の続編です※ 「僕が……ラオネスに、ですか?」 ロベルティア王国の歩く災厄といえば、第三王子テオドール……そう、僕のこと。 前世の記憶がよみがえる前は、本当に最悪な王子だった。愚行を重ねて、父上から謹慎を命じられるほどに。 僕の中に現れた日本人男性の記憶と人格のおかげで、どうにか人生を軌道修正することができたんだけど、まだ自分への課題は山積み。 専属騎士で大好きな恋人のフレデリクと一緒に、王子として勉強の毎日なんだ。 そんなある日、長かった謹慎がとうとう終わったと思ったら、父上から湾岸都市のラオネスに行くようにって命じられたんだ。 王都から遠く離れた商業と海運の街。 クロード兄上が治める大都市ラオネス。 仲違いしてる兄上と会うのは少し不安だけど……初めて見る広い海や美味しい魚介類を楽しみにして、ラオネスに向かったんだ。 だけど、到着早々なんだか怪しい陰謀の影が見えはじめて……。 どうしようっ! 僕、また恐ろしい騒動に巻き込まれちゃうの!? でも、僕には頼れる白銀の騎士がいるからね! どんなことが起こっても、きっと二人なら乗り越えていける――! 元ぽっちゃり王子テオドールの第二弾! ラオネス出張編ですっ。どうぞよろしくお願いします! ※表紙や挿絵にAIイラストを使用しています。

クールな義兄の愛が重すぎる ~有能なおにいさまに次期当主の座を譲ったら、求婚されてしまいました~

槿 資紀
BL
イェント公爵令息のリエル・シャイデンは、生まれたときから虚弱体質を抱えていた。 公爵家の当主を継ぐ日まで生きていられるか分からないと、どの医師も口を揃えて言うほどだった。 そのため、リエルの代わりに当主を継ぐべく、分家筋から養子をとることになった。そうしてリエルの前に表れたのがアウレールだった。 アウレールはリエルに献身的に寄り添い、懸命の看病にあたった。 その甲斐あって、リエルは奇跡の回復を果たした。 そして、リエルは、誰よりも自分の生存を諦めなかった義兄の虜になった。 義兄は容姿も能力も完全無欠で、公爵家の次期当主として文句のつけようがない逸材だった。 そんな義兄に憧れ、その後を追って、難関の王立学院に合格を果たしたリエルだったが、入学直前のある日、現公爵の父に「跡継ぎをアウレールからお前に戻す」と告げられ――――。 完璧な義兄×虚弱受け すれ違いラブロマンス

転生したら同性の婚約者に毛嫌いされていた俺の話

鳴海
BL
前世を思い出した俺には、驚くことに同性の婚約者がいた。 この世界では同性同士での恋愛や結婚は普通に認められていて、なんと出産だってできるという。 俺は婚約者に毛嫌いされているけれど、それは前世を思い出す前の俺の性格が最悪だったからだ。 我儘で傲慢な俺は、学園でも嫌われ者。 そんな主人公が前世を思い出したことで自分の行動を反省し、行動を改め、友達を作り、婚約者とも仲直りして愛されて幸せになるまでの話。

転生したらスパダリに囲われていました……え、違う?

米山のら
BL
王子悠里。苗字のせいで“王子さま”と呼ばれ、距離を置かれてきた、ぼっち新社会人。 ストーカーに追われ、車に轢かれ――気づけば豪奢なベッドで目を覚ましていた。 隣にいたのは、氷の騎士団長であり第二王子でもある、美しきスパダリ。 「愛してるよ、私のユリタン」 そう言って差し出されたのは、彼色の婚約指輪。 “最難関ルート”と恐れられる、甘さと狂気の狭間に立つ騎士団長。 成功すれば溺愛一直線、けれど一歩誤れば廃人コース。 怖いほどの執着と、甘すぎる愛の狭間で――悠里の新しい人生は、いったいどこへ向かうのか? ……え、違う?

氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います

黄金 
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻! だったら離婚したい! ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。 お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。 本編61話まで 番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。 ※細目キャラが好きなので書いてます。    多くの方に読んでいただき嬉しいです。  コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。    

BLゲームのモブに転生したので壁になろうと思います

BL
前世の記憶を持ったまま異世界に転生! しかも転生先が前世で死ぬ直前に買ったBLゲームの世界で....!? モブだったので安心して壁になろうとしたのだが....? ゆっくり更新です。

処理中です...