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10話 相性バッチリ☆
しおりを挟む快感でブルブルと震える自分の体。痛みなんて一切ない。これではまるで淫乱だ。アンノウンにもいやらしい体だと言われた。
「あ、アン!!!私、私本当に初めてだよ!!なんでか痛くないけど。でも初めてだからっ!!!」
アンノウンに誤解されたく無いと声を荒げるとアンノウンはポカンとしてからまた口元を隠す様に抑えた。その反応に美姫は不安になる。
(あ………。やだ。嫌われたくないよ)
サアッと体から熱が引く。アンノウンに嫌われると思ったら胸が苦しい。そんな美姫の様子にアンノウンはピクリと眉を動かしてからそっと優しく髪を撫でてくれる。
「ミキ、大丈夫。ちゃんとわかってます。………だから、大丈夫です。不安になんてならないで?泣かないで?」
そう言われてポロポロ流れる涙に気づく。美姫は泣いていたようだ。
「ごめんね。ミキ、不安にさせてしまったね?でも大丈夫です。ミキが初めてなのにこんなに感じるのはきっと私との相性がバッチリだからですよ♡ね?そうでしょう?私とのセックスだから、ミキはこんなに感じているんです♡だから泣かないでください♡」
ちゅっ、ちゅっと瞼にキスをされてよしよしと甘やかされる。
「………そうなのかな?アンとのえっちだから?こんなに感じるのかな?」
「そうですよ♡だから、嫌いになんてならないです♡………痛くないのは良い事じゃ無いですか。ね?だから沢山気持ちよくなりましょうね?二人でね♡」
そう言ってアンノウンはおまんこにまた固くなったペニスを擦りつけている。くちゅくちゅといやらしい音に美姫の体は快感を拾い上げて熱くなってくる。
(あ………。アン、アンのおちんちん欲しい……)
「良い子です♡ミキ♡………挿れますよ?」
ちゅっと唇にキスをされてアンノウンの熱いペニスがぬぷりとおまんこの中へと飲み込まれていく。
「あっ……、あぁっ♡」
痛みはやはり無い。頭が真っ白になるようなそんな衝撃が美姫を襲う。気持ちが良い。もうそれしか考えられない。
「ミキ……ほら……血が出ている♡……ぐっ、ごめんね。こんなの見てしまったらもう我慢できないっ!!!!!!」
アンノウンはぐっと歯を噛み締めると激しく腰を振り始めた。パンパンと肌と肌が打ち合う音が響く。ベッドはギシギシと揺れて美姫の体は激しく揺さぶられる。
「あっ!!!っ…あっぁ!!!んぁ!!!!んんっ!!!!」
意味のある言葉なんて最早出せない。ただ与えられた快感に為す術もなく悲鳴にも似た甘い嬌声を上げる事しか美姫には出来なかった。
「ミキっ♡っ……ミキ♡貴女は私のモノだっ♡っ……!!!!絶対に誰にも渡さないっ!!!♡やっと出会えた私の伴侶だっ♡美しい妻♡はぁぁっ♡神よっ!!!感謝しますっ♡んぐっ♡はぁ♡はぁ♡ミキ♡ミキ♡愛している♡っ……♡この世界に来られてよかった♡んんっ♡……っ♡…………っ!!!!♡ははは!!!!くっ…♡セックスとはこんなに良いものなのかっ♡ははは!!!」
アンノウンは激しく美姫を揺さぶりながら唇の端を歪に歪ませて涎を垂らしてそう叫ぶ。快感で頭がいっぱいの美姫はそれを気にする余裕も無く全身を震わせてただ甘い声で鳴き続けていた。
◆◆◆◆◆◆
次に目を覚ました時、美姫はアンノウンの腕の中でしっかりと服を身に纏っていた。柔らかな素材のワンピースパジャマだ。身じろぎした美姫に気づいたアンノウンが心配そうに覗き込んでくる。
「ミキ?目が覚めた?ごめんね。ミキとのセックスが余りにも気持ちが良くて……。初めてなのに無理をさせてしまいました。体は大丈夫?回復魔法をかけたから痛い所は無いとは思うけど……」
「アン。………アン♡大丈夫だよ……。どこも痛くもなんとも無いよ。私ね今すごく幸せ。」
はにかんでそう告げるとアンノウンも照れた様に微笑んだ。
その後は暫くいちゃいちゃとしてから一緒にお風呂に入って美姫が作った食事を一緒に取る。
「ミキ♡ミキは料理も家事も完璧なんですね。美味しいよ」
料理を褒められて美姫ははにかむ。ずっと一人暮らしだったので料理の腕は人並み以上だと自分でも思って居た。生憎と誰にも手料理を振る舞う予定は無かったが、こうなってみてちゃんと料理をしていて良かったなと思う。
「一人暮らし歴が長かったし、それに私食べるの好きだから。料理は趣味みたいな物だったの。アンにこうして褒めてもらえて嬉しい。人に振る舞うのは初めてだから」
そう告げるとアンノウンは感動した様に目を閉じて料理を味わっていた。その姿に美姫はクスクスと笑いが漏れる。美しくて完璧で近寄りがたい。そんな風に見えるのにアンノウンはなんだか親しみやすくて可愛い所が有る。これならきっと女の子にモテモテだ。なのにどうしてアンノウンは自分を選んでくれたのかなとやっぱり少しだけ気になる。
(……………やっぱり刷り込みなのかな?私にとってはラッキーだけど。アンには少し悪いなぁ。いつかアンの目が覚めちゃわないかな………)
そう思うが。そうなったらそうなった時だ。こんな素敵な人に初めてを捧げられた。料理も食べて貰えた。幸せな時間を貰えた。だからその時がもし来たら美姫は潔く身を引くつもりだ。
(アン。ありがとう……、私幸せな気持ちを知る事が出来たよ。叶うのならずっとお別れの時が来なければ良いのになとは思うけどね………)
美姫がニコリと微笑みかけるとアンノウンは頬を染めて破顔した。
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