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――幕間――
しおりを挟む今日も編集部に立ち寄った。
新人中年編集のグラップラー青木に私が書いた原稿を見てもらうためだ。
部屋のはじっこにあるあまり大きくないテーブルの上に原稿を広げた。
イスは四個あり、私たちは向かい合って座っていた。
「何ていうんですか。最近あの漫画にハマってましてね」
「あの漫画?」
青木の話は脈絡のない所から突然にはじまる。
いつもこんな感じだ。
「ほら。あのからかうやつですよ」
「ああ」
最近アニメ化されて人気だった少年漫画のことだろう。
少し大人びたかわいい同級生。
こうあったらいいなって感じの青春だった。
「さとう先生にも、ああいった作品を書いて欲しいんですよね」
いくら流行っているといえ……
二番煎じはだいたい失敗する。
世の中の厳しさをわかっていないのだろう。
この男の編集としての能力に不安しか感じなかった。
そしてそのバカ編集はのん気にお茶を飲みながらヘラヘラしていた。
私はなぜか腹が立った。
「わかりました」
座っていたイスから立ち上がり、青木の座っている横に移動。
しばらく青木のおもしろい顔をじっと見つめた後、
机にうつ伏せになった。
そのまま顔だけ横に向ける。
一分くらいそのまま。
しばらくお互い無言だった。
「青木って、ああいうのが好きなんだ。ロリコンなんだね」
「おおー」
感動する青木。
よほどうれしかったのだろう、手を叩いている。
「それを小説でお願いします!!」
「無理」
私の作風ではないと思うし、失敗するのは眼に見えていた。
なぜか青木はとても寂しそうな顔をしていた。
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