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備えるための道具集め
爪を研ぐ獣①
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会場内の動きに目を光らせている警護の者がハルトの侍従に耳打ちをする。
カイルの周囲で騒ぎが起きていることを伝えたのだ。
侍従がそのままハルトに伝えるが、すぐに場を収めるよう指示を出そうとしたハルトを、たまたま話していたルドルフが止めた。
「私が様子を見に行きましょう。どうしようもない状況になったら止めに入ります」
「こんな日に問題があっては困るぞ」
ハルトが眉を寄せると、ルドルフは朗らかに笑みを浮かべる。
「カイルに経験を積ませるいい機会かもしれません。今後も不意のアクシデントは起きるでしょうし、大人が周囲に居る間に経験できるのなら、させた方がいい」
「しかし……」
「大丈夫です。だめそうなら私が止めに入りますから」
「……うむ」
ルドルフの言っていることももっともなため、ハルトはどうすべきか悩んでしまう。
侍従の報告ではカイルだけでなくララスティも巻き込まれている。
今後のことを考えればララスティだけでも保護しておきたい。
しかし、騒ぎの元凶がエミリアとなれば、ララスティだけを保護するのは現状では難しい。
「本当にいざという時は止めるんだろうな?」
「もちろんです。警護の者も連れて行きますよ」
ルドルフの言葉に「それなら」とハルトは渋々承諾した。
騒ぎに近づいていくにつれ、反対方向からアーノルトが近づいてくるのも見え、ルドルフは「おやおや」と内心で笑ってしまう。
「ランバルト公爵家の人間は状況を理解できないようだ」
「そう思うだろう?」と一緒に来ている警護の者にルドルフは尋ねるが、警護の者は「まあ……」と言葉を濁した。
その態度に気を悪くするでもなく、一定の距離を保って観察を始めたルドルフの姿を見て、介入しようとしていた大人たちの動きも止まってしまう。
王弟であり公爵であるルドルフが静観を決めたのであれば、それよりも爵位が下の者はよほどのことがなければ介入できない。
アーノルトが大声を出している状態は周囲の子供も戸惑いを浮かべるが、視線を向けられた大人たちはルドルフの態度を見て動けずにいる。
そのうちアーノルトの愚かさがどんどんさらされていき、逆にララスティの健気さが注目される。
(まったく、ララスティから事前にフォロー役がいなければ、ランバルト公爵家の人間は醜態をさらすとは聞いていたが、ここまでとはな)
ララスティに対してあまりにもひどい扱いをしている事を、自ら暴露していくアーノルトに、ルドルフはこれもララスティの思惑の内か、と笑ってしまう。
恐らくエミリアがカイルに惹かれていることを踏まえ、周囲を気にせずにカイルに話しかけると予想していたのだろう。
カイルがあそこまでララスティを庇うとは考えていなかったかもしれないが、結果的にエミリアの愚かさを周知できている。
「黙れ! エミリアはお前の妹だぞ! 姉として妹のために尽くすのは当たり前だろう!」
アーノルトがそう言った瞬間、ララスティがショックを受けたようにふらつき、カイルが咄嗟に支えたのを見て、ルドルフは内心でムッとしてしまう。
もっとも表面上は心配そうに静観している表情のままだ。
そのままカイルがアーノルトを責めるが、逆にララスティとカイルの間に愛情がないことを指摘され、カイルが一瞬顔を赤くしたのをルドルフは見逃さなかった。
(おや……)
カイルにとってララスティは初めての友人と言える存在だが、他の言いかたをすると、初めて気兼ねなく接することができる異性。
幼くともそこに芽生えた感情は本当に友情のみなのだろうか。
(まあ、カイルにララスティへの愛情が芽生えようとも、無意味だろうがな)
ララスティはカイルとの関係維持は望んでいるが、カイルと恋愛関係になる事はみじんも望んでいない。
そもそもララスティの目的は、『真実の愛』がどのような状況でも成立するのか確認することだ。
「うるさい! お前ごときが生意気な口をきくな!」
そう言ってアーノルトがララスティを打つ仕草をした瞬間、ルドルフは咄嗟にアーノルトの前に出て殴りそうになったが、エミリアが動いたのを見て我慢する。
「お父さんやめて! またお姉様を打つつもりなの!?」
エミリアの言葉に周囲が息を飲んだのが分かる。
ルドルフは再び静観の構えを取り、動こうとしていた警護の者にも再度待機の指示を出した。
「よろしいのですか?」
小声で確認してくる警護の者にルドルフは頷く。
アーノルトがエミリアを溺愛しているのは前回の行動で示されている。
他の思惑もあっただろうが、エミリアがカイルと結ばれたいと願ったから、それを叶えるために動いていた。
ララスティが死んだとされた後は、娘の死を悲しむ父親を今更ながら演じつつ、新しい王太子妃に選ばれたエミリアを必死にサポートしていた。
ララスティに比べ全てが劣る娘。王家にとって何の価値もない娘。
婚約当初から同じ家の娘だから婚約者に選ばれたと陰口を叩かれ、結婚後は子供が出来ない事を責められた。
前回のエミリアはただ好きな相手と結ばれたいと願い、ララスティを悪人に仕立て上げれば手に入る夢に夢中になった。
その結果が、何も残らない未来。
確かに願い通りにカイルと結婚はできた。
だが待っていたものは厳しい王太子妃教育と、ハルトを始めとした周囲からの冷たい視線。
カイルとの子供を望んでも叶うはずもない。
どんどんと追い込まれていく姿は、ララスティにしたことを考えれば当然に思えた。
(もっとも、前回のあの娘は自分の夢に正直なだけの子供なだけだったな)
幼い頃から甘やかされ。間違いを正すべき大人はむしろ間違いを推奨した。
工作などしなくとも、愛情の欲し方や相手への叱り方を間違えたララスティの姿を伝えるだけで、周囲はエミリアに同情した。
集団心理と義憤は加速的にララスティを追い込み、追い詰められた行動は状況を悪化させていき、結局ララスティはエミリアに負ける結果になった。
(だが、そこで全てが終わったわけじゃない)
最終的に何も残すことが出来ないエミリアは、勝者とは言えないだろう。
(それに、今回でまただめだったとしても、ララスティが望むならまた巻き戻せばいい)
何を犠牲にしてもララスティの望みが優先される、と内心で考えながらルドルフは目の前で進行している喜劇を眺める。
喜劇であっても聴衆の心に余韻を残す終わりにしなければ意味はない。
ただアーノルトの愚かさを強調し、ララスティに同情させるだけではだめなのだ。
ルドルフは介入するタイミングを見計らう。
アーノルトがララスティを打って怪我をさせた事実は、エミリアの口から広まった。
婚約者であるカイルが驚かなかったことで真実味が増している。
「全てお前が悪い……まったく、こんな騒ぎにして本当に何もできないな」
「あ……」
アーノルトの言葉に、いかにもショックを受け我慢ができなかったと言うようにララスティが涙を流す。
(今かな)
ルドルフは警備の者を連れて騒ぎの中心に近づいていく。
その様子に周囲の大人がほっとしたように自分の子供に近づき、アーノルトたちから距離を取らせた。
カイルが我慢できないと言うように大声を出したところで、「何の騒ぎだい」とルドルフは声をかける。
戸惑いの視線を向けてくるカイルの腕の中に、未だにララスティがいることは気に入らないが、と考えつつも二人の仲を応援している叔父の仮面を被る。
ララスティを休憩させるよう誘導し、カイルが付き添っていったのを見て「カイルは本当にいい子だな」と内心で独り言ちた。
「さて」
アーノルトを振り向きエミリアと共に別室に移動させることを告げ、警護の者に視線を投げる。
すぐさま警護の者がアーノルトとエミリアの傍に近づき、「こちらへ」と言葉で誘導した。
エミリアは素直に従い足を動かしたが、アーノルトは足を動かさない。
その様子に警護の者はアーノルトの腕を掴んで「ご同行願います」と伝え引く。
「おい! 何をする!」
「抵抗なさらないでください。こちらもそれ相応の対応をしなければいけなくなります」
冷たい警護の者の声にアーノルトは眉をしかめる。
「ちっ」と舌打ちをして警護の者の手を振り払い、「ついて行くから触るな!」と怒鳴る姿はとても公爵家の当主とは思えない。
アーノルトとエミリアが会場を出ていったのを確認し、ルドルフは周囲を見渡す。
「ランバルト公爵家は随分と歪なようだ。それにこのような場所で醜態をさらすなんて、困ったものだね。皆もあのようにならないよう気を付けてくれ」
言ってから周囲の貴族が頷いたのを確認し、残っている警護の者にクロエの動向を注意するように伝えてから、ルドルフも会場を後にした。
カイルの周囲で騒ぎが起きていることを伝えたのだ。
侍従がそのままハルトに伝えるが、すぐに場を収めるよう指示を出そうとしたハルトを、たまたま話していたルドルフが止めた。
「私が様子を見に行きましょう。どうしようもない状況になったら止めに入ります」
「こんな日に問題があっては困るぞ」
ハルトが眉を寄せると、ルドルフは朗らかに笑みを浮かべる。
「カイルに経験を積ませるいい機会かもしれません。今後も不意のアクシデントは起きるでしょうし、大人が周囲に居る間に経験できるのなら、させた方がいい」
「しかし……」
「大丈夫です。だめそうなら私が止めに入りますから」
「……うむ」
ルドルフの言っていることももっともなため、ハルトはどうすべきか悩んでしまう。
侍従の報告ではカイルだけでなくララスティも巻き込まれている。
今後のことを考えればララスティだけでも保護しておきたい。
しかし、騒ぎの元凶がエミリアとなれば、ララスティだけを保護するのは現状では難しい。
「本当にいざという時は止めるんだろうな?」
「もちろんです。警護の者も連れて行きますよ」
ルドルフの言葉に「それなら」とハルトは渋々承諾した。
騒ぎに近づいていくにつれ、反対方向からアーノルトが近づいてくるのも見え、ルドルフは「おやおや」と内心で笑ってしまう。
「ランバルト公爵家の人間は状況を理解できないようだ」
「そう思うだろう?」と一緒に来ている警護の者にルドルフは尋ねるが、警護の者は「まあ……」と言葉を濁した。
その態度に気を悪くするでもなく、一定の距離を保って観察を始めたルドルフの姿を見て、介入しようとしていた大人たちの動きも止まってしまう。
王弟であり公爵であるルドルフが静観を決めたのであれば、それよりも爵位が下の者はよほどのことがなければ介入できない。
アーノルトが大声を出している状態は周囲の子供も戸惑いを浮かべるが、視線を向けられた大人たちはルドルフの態度を見て動けずにいる。
そのうちアーノルトの愚かさがどんどんさらされていき、逆にララスティの健気さが注目される。
(まったく、ララスティから事前にフォロー役がいなければ、ランバルト公爵家の人間は醜態をさらすとは聞いていたが、ここまでとはな)
ララスティに対してあまりにもひどい扱いをしている事を、自ら暴露していくアーノルトに、ルドルフはこれもララスティの思惑の内か、と笑ってしまう。
恐らくエミリアがカイルに惹かれていることを踏まえ、周囲を気にせずにカイルに話しかけると予想していたのだろう。
カイルがあそこまでララスティを庇うとは考えていなかったかもしれないが、結果的にエミリアの愚かさを周知できている。
「黙れ! エミリアはお前の妹だぞ! 姉として妹のために尽くすのは当たり前だろう!」
アーノルトがそう言った瞬間、ララスティがショックを受けたようにふらつき、カイルが咄嗟に支えたのを見て、ルドルフは内心でムッとしてしまう。
もっとも表面上は心配そうに静観している表情のままだ。
そのままカイルがアーノルトを責めるが、逆にララスティとカイルの間に愛情がないことを指摘され、カイルが一瞬顔を赤くしたのをルドルフは見逃さなかった。
(おや……)
カイルにとってララスティは初めての友人と言える存在だが、他の言いかたをすると、初めて気兼ねなく接することができる異性。
幼くともそこに芽生えた感情は本当に友情のみなのだろうか。
(まあ、カイルにララスティへの愛情が芽生えようとも、無意味だろうがな)
ララスティはカイルとの関係維持は望んでいるが、カイルと恋愛関係になる事はみじんも望んでいない。
そもそもララスティの目的は、『真実の愛』がどのような状況でも成立するのか確認することだ。
「うるさい! お前ごときが生意気な口をきくな!」
そう言ってアーノルトがララスティを打つ仕草をした瞬間、ルドルフは咄嗟にアーノルトの前に出て殴りそうになったが、エミリアが動いたのを見て我慢する。
「お父さんやめて! またお姉様を打つつもりなの!?」
エミリアの言葉に周囲が息を飲んだのが分かる。
ルドルフは再び静観の構えを取り、動こうとしていた警護の者にも再度待機の指示を出した。
「よろしいのですか?」
小声で確認してくる警護の者にルドルフは頷く。
アーノルトがエミリアを溺愛しているのは前回の行動で示されている。
他の思惑もあっただろうが、エミリアがカイルと結ばれたいと願ったから、それを叶えるために動いていた。
ララスティが死んだとされた後は、娘の死を悲しむ父親を今更ながら演じつつ、新しい王太子妃に選ばれたエミリアを必死にサポートしていた。
ララスティに比べ全てが劣る娘。王家にとって何の価値もない娘。
婚約当初から同じ家の娘だから婚約者に選ばれたと陰口を叩かれ、結婚後は子供が出来ない事を責められた。
前回のエミリアはただ好きな相手と結ばれたいと願い、ララスティを悪人に仕立て上げれば手に入る夢に夢中になった。
その結果が、何も残らない未来。
確かに願い通りにカイルと結婚はできた。
だが待っていたものは厳しい王太子妃教育と、ハルトを始めとした周囲からの冷たい視線。
カイルとの子供を望んでも叶うはずもない。
どんどんと追い込まれていく姿は、ララスティにしたことを考えれば当然に思えた。
(もっとも、前回のあの娘は自分の夢に正直なだけの子供なだけだったな)
幼い頃から甘やかされ。間違いを正すべき大人はむしろ間違いを推奨した。
工作などしなくとも、愛情の欲し方や相手への叱り方を間違えたララスティの姿を伝えるだけで、周囲はエミリアに同情した。
集団心理と義憤は加速的にララスティを追い込み、追い詰められた行動は状況を悪化させていき、結局ララスティはエミリアに負ける結果になった。
(だが、そこで全てが終わったわけじゃない)
最終的に何も残すことが出来ないエミリアは、勝者とは言えないだろう。
(それに、今回でまただめだったとしても、ララスティが望むならまた巻き戻せばいい)
何を犠牲にしてもララスティの望みが優先される、と内心で考えながらルドルフは目の前で進行している喜劇を眺める。
喜劇であっても聴衆の心に余韻を残す終わりにしなければ意味はない。
ただアーノルトの愚かさを強調し、ララスティに同情させるだけではだめなのだ。
ルドルフは介入するタイミングを見計らう。
アーノルトがララスティを打って怪我をさせた事実は、エミリアの口から広まった。
婚約者であるカイルが驚かなかったことで真実味が増している。
「全てお前が悪い……まったく、こんな騒ぎにして本当に何もできないな」
「あ……」
アーノルトの言葉に、いかにもショックを受け我慢ができなかったと言うようにララスティが涙を流す。
(今かな)
ルドルフは警備の者を連れて騒ぎの中心に近づいていく。
その様子に周囲の大人がほっとしたように自分の子供に近づき、アーノルトたちから距離を取らせた。
カイルが我慢できないと言うように大声を出したところで、「何の騒ぎだい」とルドルフは声をかける。
戸惑いの視線を向けてくるカイルの腕の中に、未だにララスティがいることは気に入らないが、と考えつつも二人の仲を応援している叔父の仮面を被る。
ララスティを休憩させるよう誘導し、カイルが付き添っていったのを見て「カイルは本当にいい子だな」と内心で独り言ちた。
「さて」
アーノルトを振り向きエミリアと共に別室に移動させることを告げ、警護の者に視線を投げる。
すぐさま警護の者がアーノルトとエミリアの傍に近づき、「こちらへ」と言葉で誘導した。
エミリアは素直に従い足を動かしたが、アーノルトは足を動かさない。
その様子に警護の者はアーノルトの腕を掴んで「ご同行願います」と伝え引く。
「おい! 何をする!」
「抵抗なさらないでください。こちらもそれ相応の対応をしなければいけなくなります」
冷たい警護の者の声にアーノルトは眉をしかめる。
「ちっ」と舌打ちをして警護の者の手を振り払い、「ついて行くから触るな!」と怒鳴る姿はとても公爵家の当主とは思えない。
アーノルトとエミリアが会場を出ていったのを確認し、ルドルフは周囲を見渡す。
「ランバルト公爵家は随分と歪なようだ。それにこのような場所で醜態をさらすなんて、困ったものだね。皆もあのようにならないよう気を付けてくれ」
言ってから周囲の貴族が頷いたのを確認し、残っている警護の者にクロエの動向を注意するように伝えてから、ルドルフも会場を後にした。
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