【都市伝説】新妖怪ワリメのエロ恐怖

紅灯空呼

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第5章. ジャパン経済の復活

053. 第5の相互作用

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 現代物理学の基本法則として、物質に働く相互作用には重力、電磁気力、強い相互作用、弱い相互作用の4種類があることが知られている。これらのうち3つ目と4つ目について、物理学に明るくない人のほとんどが知らないかもしれない。
 ここで素人に毛が生えた程度の頭があるなら、素朴な発想として「相互作用は4種類だけなのか?」とか「5番目の力は存在するのか?」とか云う疑問を思い浮かべることもできるだろうが、この問いに対しては残念なことに昔から、まともな物理学者の大半が毅然たる態度で「ノー」を突きつけてきた。
 それに対して昨年のことだが、ジャパンの若い理論物理学者・早漏そうろう苔司こけしが〈第5の相互作用〉を提唱している。この新説は物理学界やサイエンスマニアたちの間では少し熱い程度の盛り上がりをしたものの、やはり結局のところ5番目の力は、その存在が否定される運命にあるのだと思い知らされる形で決着した。
 だがしかし、そのコモンセンスが今日ようやく打ち破られる。
 発端は1週間前、JHKの特別報道番組『穴留朕歩の射精でワリメ妊娠!? 被害者・四里之香織が独白!』に生出演した四里之が、生番組中に産み落としたが、これまで知られていた物理法則を塗り替えるような超驚くべき発見をもたらしたのだ。
 四里之が産み落とした卵が3日後に孵化し、身長30センチメートルの生き物が誕生した。それの容姿は〈ドクターくすえ〉こと医学博士・独田どくた楠枝くすえが以前ネット上に発表し、週刊しゅうかん淫春いんしゅん、略称〈淫春〉の7月29日号(7月22日発売)にも掲載された特集記事〈ワリメ宇宙人説〉に書いてあったワリメの特徴「女性的な丸みを帯びた女体そのもので、ピンク色に近い肌色の素肌、大きな頭部、ペチャンコな乳房、小さいお臍が丸見え状態で、ピンクと白のストライプ模様をしたショーツを穿いていた」そのものだった。
 卵から生まれた謎の生物は取りあえず〈Clitolilithクリトリリス〉と名づけられた。ジャパニーズ表記は〈栗取り栗鼠〉だ。
 ちなみに産卵で力尽きて倒れた四里之は、猫の門病院に救急搬送されて一時は危篤状態に陥っていたものの、幸いにして現在では少しずつ回復に向かっていると云う。各種SNSでは同病院で入院療養中の四里之に対して励ましの言葉が多数寄せられている。
 なお駄文投稿サイト〈Onaniegramオナニーグラム〉にキーワード〈香織ちゃんカムバック〉をつけてメッセージを送ると、抽選で5名に〈香織ちゃんグッズ〉が当たるらしい。賞品は「四里之が身につけているもの」とだけアナウンスされている。そのためネット上で「きっと香織ちゃんの使用ずみパンツに違いない」と期待する声が圧倒的に多いが、逆に「そんなものをプレゼントする国会議員はいない」と云う意見も少なくはない。
 それはそうと、四里之が産んだ卵から生まれた〈栗取り栗鼠〉がどのように物理法則を塗り替えるのかを素人に毛が生えた程度の頭でも判るように解説する目的でJHKの教育チャンネルが緊急特番を放送している。
 スタジオには第5の相互作用を信じる理論物理学者・早漏苔司が出演して、それがどのようなものか解説している。

『生まれたばかりのクリトリリスの脳波を調べたところ、人類がこれまでに発見したどの素粒子とも異なる未知の粒子が見つかったのです』
『それはどのような粒子ですか?』
『従来の素粒子論でたとえるなら、強い相互作用に関係のある〈パイ中間子〉に似ています。新しく発見した素粒子を、我々は〈ワリメ超中間子〉と名づけました。略称は〈ワリメ超子〉です。このワリメ超子がパイ中間子と大きく異なる点は、原子核分裂を引き起こすときに中性子線など放射能をまったくもって、絶対の絶対に発生させないことです。しかも物理学で超有名なエネルギーと質量と真空中の光速度の関係を表わす方程式〈イー・イコール・エム・シー2乗〉に反して、その800万倍のエネルギーが出ます』

 早漏は「E=8000000mc 2」と云う方程式が書かれているパネルを掲げる。

『はあそうですか。それは、どのような役に立つのですか?』
『原子力発電とくらべて800万倍ものエネルギーをえられます。そればかりか放射性廃棄物が一切生じません。これぞ真なる夢のクリーンな新エネルギーです!』
『へええぇ~、すっごいですねえ!』
『はあぁい、まさに!』

 存在が確認できた〈第5の相互作用〉の持つ無限大とも云える可能性は、ジャパンは元より世界中のネット上・各種マスメディア・経済産業界に超大大盛り上がり天文学的ユニバーサルお祭り開催をもたらすことになるのだ。
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