キミの瞳にロウソクを!

キュバン

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4.こっくりさん/ポルターガイスト

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前回までのあらすじ

ドッペルゲンガーと一緒に歌った。

ーーーーー

7月12日。

 紙と髪と神。同じ音でもこれだけ意味が違うのは何故だろう。しかも、どれも降霊術に関わるものである。今回は、「紙」を使って、「神」を呼ぶ。
「正確には、低俗霊をよびだすのですぅー。」
低俗霊?低い階級の霊という事か。
「まあ、そういう考え方でいいと思うのですぅー。」
ほうほう。さて、準備をするか。と、メモを渡された。
「全部任せるのですぅー♪」

{用意するもの}
・紙  ・筆記用具  ・ロウソク(雰囲気)  ・マッチ  ・10円玉  ・塩

[紙の書き方]
1.最上、中心部に「入り口」、最下、中心部に「出口」と書く。

2.入り口の下に鳥居、左に「はい」、右に「いいえ」を書く。

3.その下に、数を書く。旧字体、漢字で。「壱、弐、参」と。

4.さらにその下に五十音表を書く。

5.その下に左に「男」、右に「女」と書く。

…はぁ、これを俺が書けというのか。面倒だ。仕方ないな。

ーーーーー10分後ーーーーー

「よし、書き終わったぞ。あれ?ヒカリさんは?」
「今日はかえったのですぅー。」
帰ったのか。仕方ない。
「で、どうすればいいんだ?」
「まず、入り口に10円玉を置くのですぅー。後は、人差し指で抑えるのですぅー。後は、私がやるから気にしなくていいのですぅー。あ、絶対離さないで欲しいのですぅー。狐憑きだけは避けたいのですぅー。」
わかった、守ろう。そういいつつ、俺は10円玉を取り出し、入り口に置いた。そして、人差し指で抑えた。そして、心を集中した。幼女も置いた。そして、この幼女、ケイは恐らく必要な「言葉」を唱えだした。
「コックリさん、コックリさん。お出で下さい。いらっしゃいましたら、『はい』へお進みください。」
するとー。10円玉がー。…進まなかった。
「仕方ないですねぇー。」
すると幼女がまた唱えだした。
「ひと。ふた。み。よ。いつ。むゆ。なな。や。ここのたり。フルベユラ。フルベユラユラユラ。コックリさん、コックリさん。お出で下さい。いらっしゃいましたら、『はい』へお進みください。」
…今度は動き出した。
「ふぅー。下手したら不成仏霊かも知れませんが、多分大丈夫なのですぅー。」
そうか、取り敢えず信じるしかないか。
「…私の年齢はいくつですかぁー?」
質問をした幼女。スー。スー。スー。動き出す硬貨。指した文字は…
す う せ ん ね ん、そ れ い じ ょ う は し ら な い
どういう事だ。
「…」
黙っている。何かあるという事か。
「こ、これ以上はやめるか?失敗っぽいからな。」
沈黙。仕方ない、一応多少の事は俺も知っている。帰ってもらおう。
「コックリさん、コックリさん。ありがとうございました。どうぞ、お帰りください。」
出口に移動したのを確認した後、おれは服に少し塩を撒いた。
「帰るぞ。」
「…」
黙っている。仕方ない、1人にしてやろう。きっと、何かを意味しているのだろう。
そう思って、俺は一旦、自分の家を後にした。とっくに暗くなっていたため、ネカフェに寝泊まりした。



 ただ1人になった部屋の中。

 

1人の女の子の声が木霊する。



届いているかもわからない。



今いるかもわからない人に宛てて。



「君だったのかな、奥津日子。」



自らを偽って呼ぶ少女。



ただ1人、深い思考に落ちていった。



ーーーーー

 7月12日の晩。

ひっそりと佇む洞窟で、1人の人間が作業をしていた。いや、実は人間ではないのかも知れない。
「6本目。」
そう言って、1つの、蝋燭を消していた。

ーーーーー

 7月13日。

 俺はネカフェからの帰路についていた。。時間はすでに13時である。流石に機嫌を直しただろうと踏んで俺は家へと向かっているのである。
 しかしー。
 家の中から、色々な音がする。
 慌てて家に入ると。
「うわ!あぶね!」
物が飛んでいる…何が起こってるんだ…!?
「つるぎー!除霊し忘れたら霊が集まってきちゃって、ポルターガイストが!」
「はぁ!?(ナイフを避ける)」
ナンテコッタイ。あいつ、除霊忘れてたのか。おっと危ない。これでも空手部だ。避けられる。
「だったら除霊しろ!」
「棒、棒でいいから欲しいのですぅー!」
棒、か。
「わかった、拾ってくる!」
そう言って飛び出した矢先、
「目の前に落ちてた()」
という事で即刻引き返し、幼女に渡す。そして、棒を振りながら、
「摩訶般若波羅蜜多心経ーーーー」
神道と仏教が混ざってるぞ。これじゃあダメだろう。いや、相乗効果になるかも知れない。
…いや、効いている?空中のものが止まって地面に落ちていく。
「お?」
そのあと、幼女は手を出して印を切った。
「臨・兵・闘・者・皆・陳・烈・在・前!」
なんだろう、体も軽くなった気がする。
「助かったのですぅー。」
次からは、儀式的な事を行ったあとの除霊、及び浄霊は忘れないで欲しい。
「…わかったのですぅー…」
まあ、わかってくれればいいさ。
「お邪魔しまーす。あら、散らかっていますね。片付け、手伝いましょうか?」
ヒカリさんが来た。いやぁ、とても助かる、一家に一台ヒカリさんを置いておきたいくらいだ。
「ポルターガイストですか?」
「よくわかりましたね。」
と、おれは賞賛し、片付けも終わった頃。
「今晩は泊まってもいいでしょうか?」
と。聞き間違いだろうか。いや、今確かに言ったな。
「構いませんよ?」
もしかして、これはフラグなのだろうか。いや、さすがにそれはないな。あってほしいものだが。にしてもまだ2時だ。特に他に何かが起こるでも無いだろう。化物共も、それくらいは弁えて欲しい。さあ、片付けも終わった事だ。適当に寛いでいてもらおう。そう思い、お茶を淹れようとすると、
「あ、有難うございます。」
とお礼を言われた。いや、構いませんよ。と会釈を交わし、幼女に目を向ける。榊棒をデコレーションしていた。

 よく考えれば、こんな事がこれから先も起こり続けるのか。
 …はぁ。こんな事が続くのかぁ、体は保つかなぁ。
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