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27話 ゴシン、じいちゃんに説明する
しおりを挟む二人ともなんで固まってんだろ?
「お~い、どうしたの~帰っといで~」
と、間抜けた呼びかけをしていると、ようやく覚醒したのか矢継ぎ早に質問してきた。
「今、踏破したと言ったか?2日で?ありえん!早く帰ってきたから、せいぜい4~5階を回って帰ってきたのかと・・
それに、ボスがオーガキングだと!? それはありえない!あそこのボスはオークキング以外聞いたことないんだぞ?えっ遺体を回収してきたって?まじか!まじでオーガキングが出たのか?しかも倒したって・・ダンジョン内と言えども、局地災害みたいな奴を一人で・・あ?ああ、一人と一匹でだな、わかってるよ。しかし、お前何でそんなに強くなった?つい10日程前まで薬草採取しかやらせて無いのに、そんな奴がオーガキングを倒したって尋常じゃないぞ。」
そう言えば二人には俺のスキル [拾い物] について教えてなかった。そして、それで拾った装備品のこと。
「二人にまだ言ってなかったね。成人の義で貰ったスキルが変わったスキルだったんだ。 [拾い物] って言うんだけどね。これは何か俺の役に立つ物や危険と思われるものに反応して教えてくれるんだ!今俺が身につけている物がそれで手に入れた物だね。
初めに手に入れたのが [身体強化 大] の着いた指輪、筋力なんかがほぼ2倍になる。この剣はミスリルと黒鋼の合金、マーブル模様が綺麗なんだ。あと黒鋼の胸当てとアイテムボックス付きの腕輪。これだけ手に入れたんだ。」
俺が全て見せると、じいちゃんは驚いていたが、納得した表情をして、
「なるほど、その装備品を見ると確かに一級品だな。だがオーガキングに勝てたのは装備だけのお陰じゃない。その装備を瞬時に使いこなす、お前の適応力に要因があると思うぞ。普通それだけ身体能力が上がると、その力を持て余し、十全に使いこなす為に数ヶ月から数年掛かるかもしれん。お前は意識せずに、その新しい力や装備をほぼ瞬時に使いこなせたのだろう?お前のおやじも器用なやつだったが、お前はそれに輪をかけているな。」
そう嬉しそうに答えてくれた。
だがその後、真顔になって
「そこまで強くなっているのなら話が早い。いざこざに巻き込まれる前にこの村を出ろ!さっき言った子爵は多分諦めまい。もしかしたらお前を突き止め、モカを渡せと迫って来るかもしれん。貴族と事を構えても、ろくなことはない。特定される前に奴らから距離を置けば見つかることもあるまい。まあ武者修行だと思えば良いわい。」
突然の提案だったが、話を聞く限りシツコソウだ。特徴を聞いてギルドに来る時に絡まれかけた奴を思い浮かべ確かにあんな奴見たいのだったらシツコイだろうなと思い、
「わかったよ。ダンジョンに潜る前に家は整理してきてるから、この足で村を出るよ。家の管理だけ御願いしたいかな。あとダンジョンで回収して来たのも買取して欲しい。結構量があるからアイテムボックスも軽くしないとね。」
「買取りは構わんが、別にこのまますぐ旅立てとは言わんよ。旅支度は必要だし目的地も決めず、行き当たりばったりでは行き詰ってしまうぞ?準備に1~2日使って目的地を決めてから動くんだ。先輩冒険者からのアドバイスだな。」
確かに俺にはまだ経験が足りない。先輩冒険者の言葉に素直に従おう。
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