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乳房を愛撫されているうちに下肢がじんと疼いてきて、エリーナは足をもじもじとさせる。
「ん、ふ、あ……っ」
カールは気づいているはずなのに、そこには触れずに乳房ばかりを愛撫している。
ひと際強く揉まれてエリーナはピクンと身を跳ねさせた。
「あ、は、やん……」
「エリーナのここは本当に柔らかいな。ヴァレリー公爵をみてみなよ。エリーナの魅惑的な姿をみて放心しているよ。彼ではここまで君を気持ちよくさせることはできなかっただろう?」
俯いていたエリーナの顎を持ち上げられて、ヴァレリー公爵と視線が絡む。
「や、いや……み、みないでぇ……」
恥ずかしくて消え入りたい気持ちになるけれど、身体は敏感に反応してしまう。
「あ、ん。カ、カール、さ、まっ……」
右の耳朶を舌で舐められながら乳首を刺激されると、また快楽の波が押し寄せてきた。
小刻みに身体を痙攣させて快楽に耐える。
太ももの内側からつう、と愛液が垂れてきてエリーナは恥ずかしくなり足をもじもじとさせた。
下肢がじんじんと疼いてもどかしい。
カールはひたすらエリーナの乳首を吸っていて、そこには触れようとしない。
「あ、ん、あっ、はっ……」
「どうした? そんなに腰を揺らしたりして」
「あ、やっあっー」
カールの手が太ももを撫でていく。
きわどいところまで手が伸びてきて、待ち望んでいたエリーナのそこは甘く震えた。
だけどすぐに離れてしまい拍子抜けしてしまう。
「っつ、カ、カール、さ、ま……」
「どうしたの?」
カールは知っていてわざとはぐらかしている。また乳首を吸われてエリーナは身悶えた。
下肢からはどんどん蜜が溢れてきてとまらない。
「どうしてほしいか、言いなさい。可愛い声と顔で言えたらしてあげるよ?」
カールの手のひらが頬に伸びてきて、涙を拭う。
「君は私にキスされて、乳首を弄られただけでこんな恍惚な顔をみせるー。私にだけ」
そう。
ヴァレリー公爵に抱かれたときはこんな風にならなかった。
ただ気持ち悪いだけだった。
カールに触れられると、全身が甘く疼いていく。
「そうかな」
ふいに聞こえてきたヴァレリー公爵の声にびくっと身体が反応する。
「……何が言いたい?」
眦を吊り上げてヴァレリー公爵を睨み上げるカールに対し、さらに煽るようなことを口にした。
「エリーナ夫人は俺に触れられても気持ちよさそうにしてたけど?」
ニヤリとほくそ笑みながら見据えられ、エリーナは思わず視線を逸らした。
「ここでただみているだけっていうのも、面白くないんだよね。どうせなら勝負しないか?」
「勝負だと?」
ヴァレリー公爵の意図の読めない提案に、カールは怪訝な眼差しを向ける。
「そう。勝負。どっちがエリーナ夫人を満足させることができるか」
「そ、そんなことっ……」
エリーナは思わずぎょっとして息が詰まるほど動機が激しくなる。
「どちらが先にエリーナ夫人を達かせることができるかー。もしフォード公爵が勝ったら俺はきっぱりと手を引こう。これまでのことも」
悪くない勝負だろう? とヴァレリー公爵が悠然に微笑む。
「カ、カール様……」
エリーナは思わずカールの上着の裾を掴んで、縋っていた。
「それとも自信がないんだ?」
今まで思案顔をしていたカールだったが、ヴァレリー公爵の挑発に冷ややかな微笑みを浮かべながら言った。
「いいだろう。その勝負受けて立つ。その代わり私が勝ったら、二度と私達の前に姿を見せるな」
驚きに目を見張るエリーナにカールは自信たっぷりに言い放つ。
「私のことが信じられないのか?」
「そ、そんなことは、でも」
緊張で強張るエリーナをカールは優しく抱きしめる。
「君は私だけをみて、私だけを感じていればいい」
耳元で甘く囁かれてエリーナは全身を震わせた。
「ん、ふ、あ……っ」
カールは気づいているはずなのに、そこには触れずに乳房ばかりを愛撫している。
ひと際強く揉まれてエリーナはピクンと身を跳ねさせた。
「あ、は、やん……」
「エリーナのここは本当に柔らかいな。ヴァレリー公爵をみてみなよ。エリーナの魅惑的な姿をみて放心しているよ。彼ではここまで君を気持ちよくさせることはできなかっただろう?」
俯いていたエリーナの顎を持ち上げられて、ヴァレリー公爵と視線が絡む。
「や、いや……み、みないでぇ……」
恥ずかしくて消え入りたい気持ちになるけれど、身体は敏感に反応してしまう。
「あ、ん。カ、カール、さ、まっ……」
右の耳朶を舌で舐められながら乳首を刺激されると、また快楽の波が押し寄せてきた。
小刻みに身体を痙攣させて快楽に耐える。
太ももの内側からつう、と愛液が垂れてきてエリーナは恥ずかしくなり足をもじもじとさせた。
下肢がじんじんと疼いてもどかしい。
カールはひたすらエリーナの乳首を吸っていて、そこには触れようとしない。
「あ、ん、あっ、はっ……」
「どうした? そんなに腰を揺らしたりして」
「あ、やっあっー」
カールの手が太ももを撫でていく。
きわどいところまで手が伸びてきて、待ち望んでいたエリーナのそこは甘く震えた。
だけどすぐに離れてしまい拍子抜けしてしまう。
「っつ、カ、カール、さ、ま……」
「どうしたの?」
カールは知っていてわざとはぐらかしている。また乳首を吸われてエリーナは身悶えた。
下肢からはどんどん蜜が溢れてきてとまらない。
「どうしてほしいか、言いなさい。可愛い声と顔で言えたらしてあげるよ?」
カールの手のひらが頬に伸びてきて、涙を拭う。
「君は私にキスされて、乳首を弄られただけでこんな恍惚な顔をみせるー。私にだけ」
そう。
ヴァレリー公爵に抱かれたときはこんな風にならなかった。
ただ気持ち悪いだけだった。
カールに触れられると、全身が甘く疼いていく。
「そうかな」
ふいに聞こえてきたヴァレリー公爵の声にびくっと身体が反応する。
「……何が言いたい?」
眦を吊り上げてヴァレリー公爵を睨み上げるカールに対し、さらに煽るようなことを口にした。
「エリーナ夫人は俺に触れられても気持ちよさそうにしてたけど?」
ニヤリとほくそ笑みながら見据えられ、エリーナは思わず視線を逸らした。
「ここでただみているだけっていうのも、面白くないんだよね。どうせなら勝負しないか?」
「勝負だと?」
ヴァレリー公爵の意図の読めない提案に、カールは怪訝な眼差しを向ける。
「そう。勝負。どっちがエリーナ夫人を満足させることができるか」
「そ、そんなことっ……」
エリーナは思わずぎょっとして息が詰まるほど動機が激しくなる。
「どちらが先にエリーナ夫人を達かせることができるかー。もしフォード公爵が勝ったら俺はきっぱりと手を引こう。これまでのことも」
悪くない勝負だろう? とヴァレリー公爵が悠然に微笑む。
「カ、カール様……」
エリーナは思わずカールの上着の裾を掴んで、縋っていた。
「それとも自信がないんだ?」
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「いいだろう。その勝負受けて立つ。その代わり私が勝ったら、二度と私達の前に姿を見せるな」
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「私のことが信じられないのか?」
「そ、そんなことは、でも」
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「君は私だけをみて、私だけを感じていればいい」
耳元で甘く囁かれてエリーナは全身を震わせた。
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