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  グリードに優しく寝台に横たえられて、唇にキスをされる。


「ん、っふ……」


 何度も唇を啄んで、舌が割り込んできて最初はただ戸惑っていただけだったリアも、舌を絡めて応えた。
 
 
 舌が触れ合ってそこから甘い痺れが生まれてくる。
 
 
「ふ、ん」


 息苦しくなって離れようとするけれど、グリードの舌はそれを許さなかった。
 
 
 口づけは徐々に深くなり、角度を変え何度も吸われていくうちに身体の力が抜けていく。
 
 
「ん、ふ、んっは」


 グリードのキス一つでリアはとろとろに蕩けさせられてしまう。
 
 
 グリードがネグリジェのボタンを一つ一つ丁寧に外していき、肌が外気にさらされる。
 
 
 ぷるんとはみ出た豊満な乳房を、グリードは両手で揉みしだいた。
 
 
「あ、あっ、ん」


 キスですっかり敏感になった身体は、グリードに触れられるだけで過敏に反応してしまう。
 

 グリードはやわやわと乳房を揉んで、首筋に舌を這わせる。
 
 
「あ、んっあ」


「リアは首が弱いんだよな、あと、右耳……」


 ふっ、と息を吹きかけられて舌先で耳を舐められると、気持ちよくてリアの身体が小刻みに震えた。
 
 
 ちゅ、くちゅと耳元で響く音が卑猥で、リアの快感を煽っていく。
 
 
 グリードはそこばかりを攻めて、すでに尖り切っている乳首には触れてくれない。
 
 
(こ、今夜は、私が、もっと積極的に、なら、ないとっ……)


 潤んだ瞳でグリードのほうをみやると、グリードが耳たぶをかぷっと噛んだから、リアは変な声がでた。
 
 
「ひゃっ……あ、んっ」


「リア? 考え事してるのか? 今夜は余裕がありそうだな?」


 耳元で喋られて、リアは懸命にかぶりを振って否定した。
 
 
「ち、違い、ま、す、っ、た、ただっ」


「ただ? 何?」


 震える声で言葉を紡ぐリアを、グリードは心底楽しそうに眺めている。
 
 
「ち、乳首……も、さ、さわって、ください……」


 おぼつかない声でそう口にすると、グリードの動きがぴたりと止まった。
 
 
 今まで余裕たっぷりだった怜悧な瞳が、動揺に大きく見開いている。
 
 
「ここ、はやく、弄って、ください……グリード、さ、まっ」


   とリアは自らつんと尖った乳首に触れた。


 これだけでも十分恥ずかしい。


   グリードが固まったまま微動だにしなくて、失敗したかと不安になっていると、グリードがいきなり先端を口に含んだ。
 
 
「あ、ん、あっ……」


 いきなりそんなことをされると思わなかったリアは、びくんと身を反らせる。
 
 
 ねっとりと舌が乳首に絡みついて、尖り切った先端をじゅるじゅると吸い上げる。
 
 
「あ、ん、ああっ……」


 両方の胸の先端をさんざん舐められて、ようやく解放される頃、リアは放心状態になっていた。
 
 
「リアのそのお願い……、きた。もっと、言ってくれ」


「え」


 吐息混じりに囁かれ、どきっと心臓が跳ねる。
 
 
「次、何してほしい?」


「つ、つぎ……?」


 ぴたりとグリードの手の動きがとまって、リアをじっと見詰め答えを待つ。
 
 
(つ、つぎって、言われて、もっ……)


 勝手に足がもじもじと動く。


   そこは、すでにしっとりと濡れていることにリアも気づいていた。
 
 
 そんなところを触ってほしいなんて、どういえばいいのだろう。
 
 
 自分からおねだりすると決めていたけれど、あまりにも恥ずかしくて、顔が強張る。
 
 
「さっきは乳首触ってほしいって、可愛く言ってくれだじゃないか」


 言いながら、グリードはぴん、とリアの乳首を優しく弾く。
 
 
「あ、んっ」


「ほら、その可愛い声で次してほしいことを言って」


 グリードの人差し指がリアの唇に触れ、太ももを撫でていく。
 
 
 触れてほしいそこはわざと避けて、太ももの内側だけを撫でられる。
 
 
「ん、ふっ」


 リアのそこがまたじっとりと濡れた。
 
 
 はやく、そこに触れてほしいー。
 
 
 また猥らな欲求が頭の中を支配していく。
 
 
「こ、こ。弄って、ください、も、もう、限界ですっ」


 ここーとリアは足を小さく開き、濡れそぼっている秘所に手を差し伸べた。
 
 
「……」


 グリードののどぼとけがごくりと上下して、さらに恥ずかしい要求をされる。
 
 
「ほんと、今夜のリアは積極的だな。そこ、どうなってる? 俺にもよくわかるように教えてくれ」


「グ、グリードさまっ……」


「そこは濡れてるか?」


 リアの細い指がたどたどしく、中を触る。くちゅ、という水音がしてかっと頬が赤くなった。
 
 
「ぬ、濡れてます」


「もっと、中も弄ってみろ」


 グリードの大きな手がリアの手に重なり、リアの指が中に侵入した。
 
 
「あ、んっ」


「自分でいれても気持ちいだろ? 俺がいないときは自分でここを慰めるといい」


「や、グ、グリードさまが、いないときなん、ていやっ」


「……っつ」


  リアは無意識のうちにそう発していた。


   言い終えてかっと頬が熱くなる。
 
 
「まったく、俺をこんなに虜にして。悪い子だな、リアは。もっと足を開いて」


   言われるまま足を開き、ぎょっとした。
 
 
   グリードがしっかりとリアの腰をつかんで、今までリアが触れていた秘所に顔を近づけてきたのだ。
 
 
「やあっ、な、なにを、そ、そんなとこっ……!?」


   じゅるじゅるとグリードが音を立てて舌で舐める。


 「あ、んっ、ああっ」


    リアはあられもない声をあげ、身を弓なりに反らした。


「や、だ、だめです、そ、そこはっ、きたない、からっ」


    快感と羞耻が交互に押し寄せて、何がなんだかわからなくなる。


「ん、リアが、ここを、んっ、弄ってくれって、お願いした、だろ、ん」


「あ、んやあっ、そ、そうです、けど、でもっ」


   グリードの舌先がぷっくらとした赤い花芽を舐めた。


   その刹那、身体中に電流が走ったみたいにゾクゾクっと粟立つ。


「あ、ん、あ、や、あああっ」


   花芽を舌先が突いて、指がリアの中を刺激する。


   両方の責め具にリアは腰を浮き立てて身悶えた。

 
   今まで経験したことのない快楽がリアを追い込めていく。


   何も考えられなくなって、ひっきりなしに甲高い声がでる。


   グリードとするたびに、これほどの快楽はもうないと思っていたけれど、まだ未知の世界があるのだろうか。


  それともリアの身体がおかしいのかー。


「あ、ん、あああーっ……」


    グリードに花芽を嬲られ続け、限界が迫り大きく腰を突き上げて、達した。


    ぴゅっと勢いよく放出した蜜がグリードの口元を濡らしてしまい、リアは困惑の色を浮かべる。


「す、すみません。グ、グリードさまっ、わ、わたし、なんてことっ」


    羞恥で顔から火がでそうになり、瞳からぽろぽろと涙が溢れた。


「こ、こんな、こと。あ、えっと、顔、ふかなきゃ……」


「リア」


「っつ、ごめん、なさっ……」


   怒られるーと身を固くするリアを、グリードは優しく抱きしめた。


「何も悪いことはしていない。泣くことはないだろう」


「で、でも、こんなことっ 」


「俺は嬉しいよ。俺のしたことでリアの身体がこんなにも悦んでくれるんだから」


    そう言ってグリードはリアの放った精液で濡れた口元を、自分の舌でペロリと舐めた。


「っ……」


   そのあまりにも妖艶な仕草に、リアは息が止まりそうになる。


    リアの頬に伝った涙も舌先で舐められて、ぞくっと身を震わせた。


「き、嫌いに、ならないで、ください、こ、こんなにはしたなくて、私……」


    グリードの広い胸板に顔を埋めると、リアの背中をそっと撫でてあやしてくれる。


「なるわけないだろう。俺はまだまだ足りない。もっと、お前に気持ちよくなってほしいんだ」


「グリード、様……」


  お互い見つめ合いどちらかともなくキスをして、再びリアを寝台に寝かせた。


  今夜は気を失わずに最後までしたい、と心から思ったー。
   


 





  
 


   
 
 
 



    
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