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確かに黒崎の言うとおりだと思う。こういう黒崎が“自分は友達が少ない”と言っていた。その理由は何だろうか。聞き上手だし、世話焼きタイプなら友達が多そうだと思うのに。黒崎のことが嫌いだと思っていた自分だけれども、今は違う。黒崎のことを好きだと思った。やり方が強引だけれども、さっきのアドバイスは分かりやすかった。
その彼がため息と同時に起き上がり、ハンドルを握った。口元が笑っているから、また何か考えていそうだ。顔を近づけてきたから警戒した。キスされたくないとはっきり言うと、それでいいと言って褒められてしまった。そして、体調が良くなったのなら食事に行こうと誘われた。
「せっかく送り迎えをしているんだ。遠慮するな」
「そこまでして貰ってもいいの?」
「遠慮をするな。キスの礼をする。行ってみたい店はあるか?雰囲気だけで構わない」
キスの礼という言葉に言い返さない方がいいと思った。黒崎からの問いかけに対して『パスタが食べたい』と言えば丸く収まるのに、そうしたくなかった。キスをされそうになったことに腹が立って来たからだ。
「俺が行きたいのは、ガード下の立ち飲み酒場だよ」
「そうか。そこに近いイメージだと……。ここで待っていろ。電話をかけてくる。お前は家に連絡をしておけ」
そう言い終わると同時に外に出た。知り合いに聞くそうだ。さっそく母に電話をした。たまに好意に甘えなさいと言っていたから、止められないと思う。電話の向こうの母がOKの返事を出してくれた。迷惑にならないように、行儀よくしなさいと言っている。さらには電話を代わるように言われた。お礼を言いたいからだった。でも、黒崎が車の外で電話をかけているから待ってもらった。
黒崎の電話を終わるのを待って母からかけ直すと、黒崎が優しい微笑みを浮かべていた。どこから見ても信頼される大人だと思えた。黒崎と母の電話が終わった後、また俺と電話を代わった。その時、ガード下の立ち飲み酒場というリクエストのことで叱られてしまった。冗談だと言っても通じなかった。また母に謝っていると、黒崎から気にしなくてかまわないと言われた。母との電話を終えた後、黒崎から笑われてしまった。
「焼肉店へ行こう。……どうしたんだ?」
「ごめんなさい!立ち飲み酒場は冗談だよ。せっかく連れて行ってもらうのに悪いけど、焼肉は苦手なんだ。家族と行っても、野菜しか食べないんだよ。……肉は苦手じゃないけど。魚と野菜がメインの、あっさりした物が好きなんだ……」
居心地の悪い思いをしながら本音を言うと、黒崎が大笑いをした。変な緊張感が解けてホッとした。
「高校生らしくない好みだ。本当に面白い子だな」
「そんなに変かよ?黒崎さんが冗談が通じないだけだろ?」
「いい店がある。うちの経営だ。濃厚なソースや油を使わない、あっさりした料理を出している。どうだ?」
「行ってみたい!」
話を聞いただけでも美味しそうだ。俺は小食の方だ。大して量を食べられないから、胃にもたれない料理なら残さずに済みそうだ。黒崎が嬉しそうに笑ったから、俺も嬉しくなり、なぜか胸がキュンとした。喜んでもらえて嬉しいと思った。
その彼がため息と同時に起き上がり、ハンドルを握った。口元が笑っているから、また何か考えていそうだ。顔を近づけてきたから警戒した。キスされたくないとはっきり言うと、それでいいと言って褒められてしまった。そして、体調が良くなったのなら食事に行こうと誘われた。
「せっかく送り迎えをしているんだ。遠慮するな」
「そこまでして貰ってもいいの?」
「遠慮をするな。キスの礼をする。行ってみたい店はあるか?雰囲気だけで構わない」
キスの礼という言葉に言い返さない方がいいと思った。黒崎からの問いかけに対して『パスタが食べたい』と言えば丸く収まるのに、そうしたくなかった。キスをされそうになったことに腹が立って来たからだ。
「俺が行きたいのは、ガード下の立ち飲み酒場だよ」
「そうか。そこに近いイメージだと……。ここで待っていろ。電話をかけてくる。お前は家に連絡をしておけ」
そう言い終わると同時に外に出た。知り合いに聞くそうだ。さっそく母に電話をした。たまに好意に甘えなさいと言っていたから、止められないと思う。電話の向こうの母がOKの返事を出してくれた。迷惑にならないように、行儀よくしなさいと言っている。さらには電話を代わるように言われた。お礼を言いたいからだった。でも、黒崎が車の外で電話をかけているから待ってもらった。
黒崎の電話を終わるのを待って母からかけ直すと、黒崎が優しい微笑みを浮かべていた。どこから見ても信頼される大人だと思えた。黒崎と母の電話が終わった後、また俺と電話を代わった。その時、ガード下の立ち飲み酒場というリクエストのことで叱られてしまった。冗談だと言っても通じなかった。また母に謝っていると、黒崎から気にしなくてかまわないと言われた。母との電話を終えた後、黒崎から笑われてしまった。
「焼肉店へ行こう。……どうしたんだ?」
「ごめんなさい!立ち飲み酒場は冗談だよ。せっかく連れて行ってもらうのに悪いけど、焼肉は苦手なんだ。家族と行っても、野菜しか食べないんだよ。……肉は苦手じゃないけど。魚と野菜がメインの、あっさりした物が好きなんだ……」
居心地の悪い思いをしながら本音を言うと、黒崎が大笑いをした。変な緊張感が解けてホッとした。
「高校生らしくない好みだ。本当に面白い子だな」
「そんなに変かよ?黒崎さんが冗談が通じないだけだろ?」
「いい店がある。うちの経営だ。濃厚なソースや油を使わない、あっさりした料理を出している。どうだ?」
「行ってみたい!」
話を聞いただけでも美味しそうだ。俺は小食の方だ。大して量を食べられないから、胃にもたれない料理なら残さずに済みそうだ。黒崎が嬉しそうに笑ったから、俺も嬉しくなり、なぜか胸がキュンとした。喜んでもらえて嬉しいと思った。
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