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(山岡君は顔が広いからだな。逆らってハジかれたくないだろうし……)
この大学はエスカレーター式だ。高等部の生徒同士は強い繋がりがある。こっちへ来た子達は大学からだ。山岡君は高等部の生徒に多く友達がいるし、リーダー格でもある。彼と友達でいることで、人気のあるサークルに入れてもらえる。学内でいいポジションを保てるのだろう。だから、山岡君に逆らうなんてしないのだろう。
ここへ来た理由は決まっている。俺に帰れと言うのだろう。すでにそのつもりだ。その空気の中にいても仕方がない。最後に文句の一つでも言おう。筋の通らないことは嫌いだ。もう友達じゃないなら、ハッキリ言う。
「さえきさー、連絡先を聞いただろ?一緒に俺たちまで疑われたぞ」
「それは関係ないだろ。君たちも……」
「なんのことだよ。俺らは3日間が終わった後の話をしていたんだけど?」
「都合が悪いんだね……」
「なんのことだよ。お前さー。ここに出なくてもいいだろ?」
「分かった、帰る!」
ガタ!勢いよく立ち上った。荷物をまとめる前にやることがある。まずはスタッフに謝ることだ。できれば黒崎君には、直接謝りたい。それが終わってから帰る。
「佐伯君、私も行くから。吉川さんも」
「うん。一人で行かないで……」
山本さん達から引き止められた。それを見たメンバー達が舌打ちをしている。なんだかんだいって、俺は恵まれているからだ。ピンチが来れば、誰かに助けられている。
「ありがとう。一人で行けるよ」
目指すは枝川さんだ。タイミングよく俺の方を見ている。おいで。そう言っているようだった。そばに行くと、控え室へ促された。
パタン……。
控え室に入った後、そばにある椅子に座れと促されたが、そういう立場ではない。もちろん断った。
「遠慮するな。今の様子じゃ落ち着いて話せないだろう。俺からのお願いだ。だめ?」
「はい。失礼します……」
椅子に腰かけると枝川さんも向かいに座った。すぐに出てきた言葉は謝罪だ。何があったのかは口に出来なかった。パニックになったというより、憤っていたからだ。ここでそれをぶつけることは出来ない。
「佐伯君。こうやって謝りに来るのは正しいことだ。筋が通っている。さっき帰ると言ってただろう」
「はい。ここに居ても楽しくできません。周りの空気も乱したし、黒崎君と如月君にも迷惑をかけました。謝った後で帰ります。先に枝川さんに……」
「帰すわけにはいかない」
「え?なんで?」
「当たり前のことが、当たり前にできる人材がほしい。謝りに来る参加者はいなかった。それらしい振る舞いも。取り囲んでいた子がいたはずだ。身代わりにされたんだろう?だから帰ると?」
「俺が悪いことをしたんです」
「筋が通っている。……おいで。ここの責任者へ会いに行こう。同じ意見のはずだ。話を聞いて、どうするか決めようね」
「あの……、それは黒崎常務でしょうか?」
「そうだぞ。嫌なのか?怖い?」
「ううん。せっかく興味を持ってもらえたから。こんな事を言うのは……。すみませんでした」
「はははは」
「え?」
枝川さんが大笑いをした。この空気を打ち破るものだった。まさかこんな反応が返ってくるとは思わなかった。
「話をするのを早瀬代理にする。鬼じゃないからね。すごく優しい人だ。常務も優しいぞ?」
「はい!」
(ここでは言わない方がいい。幼馴染みだって。特別扱いみたいだし……。子供の頃から変わってないって呆れられるかな……)
俺は小さい頃から何か悪戯をしては、両親から叱られていた。発明のつもりだった。それを裕理君が笑って見ていた。今回は全く違う。恥ずかしい。
この大学はエスカレーター式だ。高等部の生徒同士は強い繋がりがある。こっちへ来た子達は大学からだ。山岡君は高等部の生徒に多く友達がいるし、リーダー格でもある。彼と友達でいることで、人気のあるサークルに入れてもらえる。学内でいいポジションを保てるのだろう。だから、山岡君に逆らうなんてしないのだろう。
ここへ来た理由は決まっている。俺に帰れと言うのだろう。すでにそのつもりだ。その空気の中にいても仕方がない。最後に文句の一つでも言おう。筋の通らないことは嫌いだ。もう友達じゃないなら、ハッキリ言う。
「さえきさー、連絡先を聞いただろ?一緒に俺たちまで疑われたぞ」
「それは関係ないだろ。君たちも……」
「なんのことだよ。俺らは3日間が終わった後の話をしていたんだけど?」
「都合が悪いんだね……」
「なんのことだよ。お前さー。ここに出なくてもいいだろ?」
「分かった、帰る!」
ガタ!勢いよく立ち上った。荷物をまとめる前にやることがある。まずはスタッフに謝ることだ。できれば黒崎君には、直接謝りたい。それが終わってから帰る。
「佐伯君、私も行くから。吉川さんも」
「うん。一人で行かないで……」
山本さん達から引き止められた。それを見たメンバー達が舌打ちをしている。なんだかんだいって、俺は恵まれているからだ。ピンチが来れば、誰かに助けられている。
「ありがとう。一人で行けるよ」
目指すは枝川さんだ。タイミングよく俺の方を見ている。おいで。そう言っているようだった。そばに行くと、控え室へ促された。
パタン……。
控え室に入った後、そばにある椅子に座れと促されたが、そういう立場ではない。もちろん断った。
「遠慮するな。今の様子じゃ落ち着いて話せないだろう。俺からのお願いだ。だめ?」
「はい。失礼します……」
椅子に腰かけると枝川さんも向かいに座った。すぐに出てきた言葉は謝罪だ。何があったのかは口に出来なかった。パニックになったというより、憤っていたからだ。ここでそれをぶつけることは出来ない。
「佐伯君。こうやって謝りに来るのは正しいことだ。筋が通っている。さっき帰ると言ってただろう」
「はい。ここに居ても楽しくできません。周りの空気も乱したし、黒崎君と如月君にも迷惑をかけました。謝った後で帰ります。先に枝川さんに……」
「帰すわけにはいかない」
「え?なんで?」
「当たり前のことが、当たり前にできる人材がほしい。謝りに来る参加者はいなかった。それらしい振る舞いも。取り囲んでいた子がいたはずだ。身代わりにされたんだろう?だから帰ると?」
「俺が悪いことをしたんです」
「筋が通っている。……おいで。ここの責任者へ会いに行こう。同じ意見のはずだ。話を聞いて、どうするか決めようね」
「あの……、それは黒崎常務でしょうか?」
「そうだぞ。嫌なのか?怖い?」
「ううん。せっかく興味を持ってもらえたから。こんな事を言うのは……。すみませんでした」
「はははは」
「え?」
枝川さんが大笑いをした。この空気を打ち破るものだった。まさかこんな反応が返ってくるとは思わなかった。
「話をするのを早瀬代理にする。鬼じゃないからね。すごく優しい人だ。常務も優しいぞ?」
「はい!」
(ここでは言わない方がいい。幼馴染みだって。特別扱いみたいだし……。子供の頃から変わってないって呆れられるかな……)
俺は小さい頃から何か悪戯をしては、両親から叱られていた。発明のつもりだった。それを裕理君が笑って見ていた。今回は全く違う。恥ずかしい。
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