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玄関に行くと、山崎さんが掃き掃除の後で、ドアを吹き上げてくれていた。いつもありがとうございます。そう声を掛けさせてもらった後、アンとユーリーを連れて庭に出た。
季節は秋だ。風が吹いてきて、枯葉になった葉っぱがカサカサと地面を転がっていくのを見かけたところだ。ユーリーがアンのリードを持っている。いつもはリードを付けないが、庭の外に出るかも知れないと思い、取り付けてある。アンはそれを嫌がらない。その方が良さそうだと思っているように思える。安心するようだ。俺達がそばに居ることが分かるからだろう。
すると、ユーリーが木の前で立ち止まり、ベンチにアンのことを座らせた。そして、さっき家で見せてくれた物をポケットから取り出した。
「アンちゃん。これは何か覚えているかな?オバケ探知機だ。ここで使ってみる」
「わあ~~~~っ。ここって、カズ兄さんのお気に入りスポットなんだ~~~。何かありそうだよ~~っ」
俺はユーリーのことを止めた。使って欲しくないからだ。彼は何かに気がついていると思う。家の中で物音が聞こえてきたときに、真っ先に黒崎が使っていた部屋に行くのを見たことがあるからだ。俺はオバケの噂がある部屋だと聞かれているときで、ユーリーを止めた。彼の方はまだ、黒崎から幽霊が出るという噂があるとは聞かされていなかった頃だった。
それに、一貴さんには、何か特別な力があるようだ。本人は顔色を真っ青にして首を横に振っていた。先週のことだ。こんなことがあったと、お義父さんから聞いた。プラセルのビルの工事していたときに、社員さんが倒れてしまい、一貴さんが現場に到着後、その社員さんの肩をゆすったら、はっと気がついて、周りの人が目を見開いて驚いていたという話だった。一貴さん自身は幽霊の話が苦手だ。なのに、話をしたがる。気になるからだという。晴海さんは真剣に話を聞いてくれていたのに、最後は、“ふん。オバケがいるものか”と、取り合わなくなってしまった。
それに、庭で物音がして飛び出していったら、コートを着た女性の姿を発見したことも一貴さんから聞いている。その時の彼は、顔色が真っ青になっていた。そういうわけで、今夜の心霊スポット行きは断ると思っていた。しかし、家に居たくないのか、それとも、ユーリーのおもてなしに参加することを決めたのか、行く!という返事が返ってきた。
ユーリーが手元にあるオバケ探知機のスイッチを入れて、空にかざした。そして、地面の近くまで降ろして、猫の絵が書いてあるバスケットボールの上に置いた。一貴さんと二葉がバスケットの練習をしている時のボールだ。
ユーリーがしゃがみ込み、俺はそばに行けなくなった。怖いからだ。彼の濃い茶色の髪の毛が風に揺れているのを、ドキドキしながら見守った。なんだか風が生ぬるい気がした。怪談で聞いたことがある風だ。
「夏樹!ここで青色になると思ったけどな、ならなかった。何色だと思う?アンは怖くないんだね……」
「さっきは怖がっていたみたいなのに……。色は赤なんだろ?どうせ……」
「緑色だ。良い霊がいるようだよ。良かったね」
「カズ兄さんは何かの勘があるようなんだ。この辺りでコートを着た女の人の姿を見かけたんだって、顔色を真っ青にして言っていたことがあるんだ……」
「だったらその人だろう。こっちに行ってみる。ほら、また色が変わったぞ?今度は青だ。ここには居ないんじゃないか?」
「良かったあ~~。ホッとするよ……」
「向こうに行ってみる……」
そう言って、ユーリーがあちこち行き始めて、俺はそばから離れないようにした。お義父さんから言い聞かされているからでもある。彼は突拍子もないことをする子供時代だったから、いまだに心配しているようだった。
季節は秋だ。風が吹いてきて、枯葉になった葉っぱがカサカサと地面を転がっていくのを見かけたところだ。ユーリーがアンのリードを持っている。いつもはリードを付けないが、庭の外に出るかも知れないと思い、取り付けてある。アンはそれを嫌がらない。その方が良さそうだと思っているように思える。安心するようだ。俺達がそばに居ることが分かるからだろう。
すると、ユーリーが木の前で立ち止まり、ベンチにアンのことを座らせた。そして、さっき家で見せてくれた物をポケットから取り出した。
「アンちゃん。これは何か覚えているかな?オバケ探知機だ。ここで使ってみる」
「わあ~~~~っ。ここって、カズ兄さんのお気に入りスポットなんだ~~~。何かありそうだよ~~っ」
俺はユーリーのことを止めた。使って欲しくないからだ。彼は何かに気がついていると思う。家の中で物音が聞こえてきたときに、真っ先に黒崎が使っていた部屋に行くのを見たことがあるからだ。俺はオバケの噂がある部屋だと聞かれているときで、ユーリーを止めた。彼の方はまだ、黒崎から幽霊が出るという噂があるとは聞かされていなかった頃だった。
それに、一貴さんには、何か特別な力があるようだ。本人は顔色を真っ青にして首を横に振っていた。先週のことだ。こんなことがあったと、お義父さんから聞いた。プラセルのビルの工事していたときに、社員さんが倒れてしまい、一貴さんが現場に到着後、その社員さんの肩をゆすったら、はっと気がついて、周りの人が目を見開いて驚いていたという話だった。一貴さん自身は幽霊の話が苦手だ。なのに、話をしたがる。気になるからだという。晴海さんは真剣に話を聞いてくれていたのに、最後は、“ふん。オバケがいるものか”と、取り合わなくなってしまった。
それに、庭で物音がして飛び出していったら、コートを着た女性の姿を発見したことも一貴さんから聞いている。その時の彼は、顔色が真っ青になっていた。そういうわけで、今夜の心霊スポット行きは断ると思っていた。しかし、家に居たくないのか、それとも、ユーリーのおもてなしに参加することを決めたのか、行く!という返事が返ってきた。
ユーリーが手元にあるオバケ探知機のスイッチを入れて、空にかざした。そして、地面の近くまで降ろして、猫の絵が書いてあるバスケットボールの上に置いた。一貴さんと二葉がバスケットの練習をしている時のボールだ。
ユーリーがしゃがみ込み、俺はそばに行けなくなった。怖いからだ。彼の濃い茶色の髪の毛が風に揺れているのを、ドキドキしながら見守った。なんだか風が生ぬるい気がした。怪談で聞いたことがある風だ。
「夏樹!ここで青色になると思ったけどな、ならなかった。何色だと思う?アンは怖くないんだね……」
「さっきは怖がっていたみたいなのに……。色は赤なんだろ?どうせ……」
「緑色だ。良い霊がいるようだよ。良かったね」
「カズ兄さんは何かの勘があるようなんだ。この辺りでコートを着た女の人の姿を見かけたんだって、顔色を真っ青にして言っていたことがあるんだ……」
「だったらその人だろう。こっちに行ってみる。ほら、また色が変わったぞ?今度は青だ。ここには居ないんじゃないか?」
「良かったあ~~。ホッとするよ……」
「向こうに行ってみる……」
そう言って、ユーリーがあちこち行き始めて、俺はそばから離れないようにした。お義父さんから言い聞かされているからでもある。彼は突拍子もないことをする子供時代だったから、いまだに心配しているようだった。
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