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8-20(夏樹視点)
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午前2時。
興奮冷めやらぬ。そんな言葉がピッタリの自分の身体をベッドに横たえて、目を閉じた。一日目のコンサートを無事に終えて、家には22時頃に帰ってきた。スタッフも、ほとんどがその時間に帰った。明日に備えて、みんなお風呂にゆっくり浸かるか、バタンとベッドに倒れ込んでいることだろう。
俺はどちらかというと、そのどちらでもなく、泣いてしまった。まずは家に帰ってきて荷物を置いた後、お義父さんの家に行き、アンのことを迎えに行った。すると、玄関で俺の声がしたものだから、リビングで寝ていたのに、すぐに起き上がって、俺のことを迎えに出てきた。その口には、俺のスリッパを咥えていた。今日は寝るときに一緒に寝たそうだ。俺はアンが走ってくる光景に涙腺が崩壊し、わあわあと泣いた。
出来ることなら、アンにも俺の歌っている姿を見てもらいたい。”ナツキ”が頑張っているところをだ。動画で見せたことがあり、テレビから俺の歌声や話し声がするのを、不思議そうに観ていたのを思い出す。時々、キョロキョロして、ナツキは隣にいるのにどうしてかな?といった風にだ。
「ああーー、家の中でずっこけているだけじゃないってところを見せたいなあ。何やっているの?っていう反応をするかな。ううん。喜ぶと思うんだ……。ねえ、アン、そうだろ?ああ、寝ているね……」
そのアンが、俺の隣で寝返りを打ち、ムニャムニャと寝言を言った。時々、小さく吠えている。何の夢を見ているのだろう。
すると、黒崎が俺の隣で寝転がった。さっきまで書斎にいた。黒崎は普段通り、今日も仕事だ。ただし、夕方早めに控え室に来てくれる。その前倒しで仕事をしていたのだろうか。
「黒崎さん。仕事をしていたんだろ?お疲れ様ーー」
「いや、お前の写真を整理していた。今日の分だ。仙頭さんからデータをもらった」
「そうなんだね!よく貰えたね!IKUが細かくチェックして、管理するのに……」
「興奮していたどさくさに交渉して受け取った。仙頭さんが楽しそうにしていた。顔が真っ赤だった。泣いていたんだろう」
「ありがたいなあ。俺のモデルのカメラテストをやった時から撮ってくれている人だもんね。コンテストでも担当してくれてさ……。聡太郎君と大和がめっちゃ観客のみんなに人気でさーー。久弥が霞んだんだ。うひゃひゃひゃ」
「久弥さんが望む反応だろう。泣いている人が多かったぞ。久弥さんを見て……」
「うん。2階席まで行った時、分かったよ。久弥も来てくれてさ。号泣している人がいて、悠人が来た時は、はやし立てる歓声だったんだ。みんなそれぞれだね……」
ごろっと寝返りを打ち、目を閉じた。すると、頭の奥から記憶が蘇り、さーーっと、ステージから見た光景が思い浮かんだ。照明の光が眩しくて、メンバーのことが見えなくて、そして、観客席も見えない状態で歌った。すると、だんだんと目が慣れてきたのと、照明が暗くなってきたことで、みんなの姿がはっきりと見えるようになった。手を振ってくれている人に手を振り返すと歓声が起きて、大きなウェーブが起きた。
「自然と身体が動いてさ。俺、踊っていたよね……」
「ああ。家の中と同じだった。普段俺が見ているお前と変わりなかった。眩しかった」
「そう?そんな言葉をかけてくれるんだね。俺、頑張って良かったよ……」
思い出すだけで、胸がドキドキしてきた。歌っているときも、ステージが終わった後も、胸は苦しくなかった。ただし大量の汗でマイクが滑りそうになり、今までとは違うなと感じた。代謝が良くなったのだろうか。
興奮冷めやらぬ。そんな言葉がピッタリの自分の身体をベッドに横たえて、目を閉じた。一日目のコンサートを無事に終えて、家には22時頃に帰ってきた。スタッフも、ほとんどがその時間に帰った。明日に備えて、みんなお風呂にゆっくり浸かるか、バタンとベッドに倒れ込んでいることだろう。
俺はどちらかというと、そのどちらでもなく、泣いてしまった。まずは家に帰ってきて荷物を置いた後、お義父さんの家に行き、アンのことを迎えに行った。すると、玄関で俺の声がしたものだから、リビングで寝ていたのに、すぐに起き上がって、俺のことを迎えに出てきた。その口には、俺のスリッパを咥えていた。今日は寝るときに一緒に寝たそうだ。俺はアンが走ってくる光景に涙腺が崩壊し、わあわあと泣いた。
出来ることなら、アンにも俺の歌っている姿を見てもらいたい。”ナツキ”が頑張っているところをだ。動画で見せたことがあり、テレビから俺の歌声や話し声がするのを、不思議そうに観ていたのを思い出す。時々、キョロキョロして、ナツキは隣にいるのにどうしてかな?といった風にだ。
「ああーー、家の中でずっこけているだけじゃないってところを見せたいなあ。何やっているの?っていう反応をするかな。ううん。喜ぶと思うんだ……。ねえ、アン、そうだろ?ああ、寝ているね……」
そのアンが、俺の隣で寝返りを打ち、ムニャムニャと寝言を言った。時々、小さく吠えている。何の夢を見ているのだろう。
すると、黒崎が俺の隣で寝転がった。さっきまで書斎にいた。黒崎は普段通り、今日も仕事だ。ただし、夕方早めに控え室に来てくれる。その前倒しで仕事をしていたのだろうか。
「黒崎さん。仕事をしていたんだろ?お疲れ様ーー」
「いや、お前の写真を整理していた。今日の分だ。仙頭さんからデータをもらった」
「そうなんだね!よく貰えたね!IKUが細かくチェックして、管理するのに……」
「興奮していたどさくさに交渉して受け取った。仙頭さんが楽しそうにしていた。顔が真っ赤だった。泣いていたんだろう」
「ありがたいなあ。俺のモデルのカメラテストをやった時から撮ってくれている人だもんね。コンテストでも担当してくれてさ……。聡太郎君と大和がめっちゃ観客のみんなに人気でさーー。久弥が霞んだんだ。うひゃひゃひゃ」
「久弥さんが望む反応だろう。泣いている人が多かったぞ。久弥さんを見て……」
「うん。2階席まで行った時、分かったよ。久弥も来てくれてさ。号泣している人がいて、悠人が来た時は、はやし立てる歓声だったんだ。みんなそれぞれだね……」
ごろっと寝返りを打ち、目を閉じた。すると、頭の奥から記憶が蘇り、さーーっと、ステージから見た光景が思い浮かんだ。照明の光が眩しくて、メンバーのことが見えなくて、そして、観客席も見えない状態で歌った。すると、だんだんと目が慣れてきたのと、照明が暗くなってきたことで、みんなの姿がはっきりと見えるようになった。手を振ってくれている人に手を振り返すと歓声が起きて、大きなウェーブが起きた。
「自然と身体が動いてさ。俺、踊っていたよね……」
「ああ。家の中と同じだった。普段俺が見ているお前と変わりなかった。眩しかった」
「そう?そんな言葉をかけてくれるんだね。俺、頑張って良かったよ……」
思い出すだけで、胸がドキドキしてきた。歌っているときも、ステージが終わった後も、胸は苦しくなかった。ただし大量の汗でマイクが滑りそうになり、今までとは違うなと感じた。代謝が良くなったのだろうか。
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