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これで2人のお見合いは終わった。そういうことだ。もう2人は結婚相手候補として接することはなく、親戚のような友人同士という関係になったわけだ。しかし、それだと、また縁談が来るのではないだろうか。それをお義父さんに聞いてみると、苦笑いをしていた。
「夏樹。その通りだよ。この家の慣習に照らし合わせると、二葉はまだ独身を貫き通すという答えを出していない。また見合いは来るよ。アレクシスの意志だ。もしかしたら、良い相手がいるかもしれないというアドバイスだ」
「なるほど。今、言ったら?男は無理!って……」
「うん。おじいちゃん。俺、男は無理なんだよ」
「そうか。分かった。もう話は持ってこないようにする」
お義父さんが二葉が出した答えに頷いた。しかし、その後で、正式な見合いの場を用意すると言いだしたから驚いた。二葉もそういう反応をした。
「え?お義父さん、どういうこと?また別の誰かに会わせるって事?今ここで答えを出すのは無しってこと?」
「その通りだよ。アレクシスはスーツ姿でなくていいから、私から懇願されたということで、二葉と見合いをしてもらう。そこで考えて貰う。二葉、この件はまたとない良縁だ。この人を逃したら、次はない。アレクシスはいい男だ。子供の頃から粘り強い性格をしている。庭の1人部屋では、しっかりと自分の城を守っていた。大学では経済学を学び、たくさんの本を読んできた人だ。日本語、ドイツ語、スペイン語、英語に堪能だ。フランス語は苦手だということだが、分からないわけじゃない。海外旅行をするときには頼りになる人だ。お前が志乃さんの元に行こうとしたら、アレクシスが同行すると言ってくれている。ただし、婚約者としてだがな。この後で応接室に行こう。そこで話をしよう」
「はい……」
二葉がしぶしぶといった感じで頷いた。お義父さんは断らせるつもりだから、緊張感のあることをしなくても良いのにと思った。しかし、この家にはこの家の慣習があり、それで2人が自由になれるのなら、それでいいのだと察した。
俺に出来るのは、少しでもこの場を明るくすることだ。せっかく今日は南波さんと久弥が来ているから、アレクシスさんともっと話をして貰いたい。そのアレクシスさんは久弥に夢中だ。かっこいいとか可愛いとか言って、なんとか口説こうとしている姿を眺めた。久弥には蔵之介さんという人が居ることは知っているが、一度デートしてくれと言って動こうとしない。今も久弥に張り付くようにして座り、一緒にスマホの画面に映っている。この間のドイツ人・ユーリーの兄貴ですと名乗りながら。
「アレクシスさん。久弥にはパートナーがいるんだよ~。あんたみたいな粘り強い性格認定された人が口説くなんて、しつこいって思われるよ」
「なかなか会えない人だということじゃないか。俺は久弥君に会いたかった。引退したんだって?もったいない話だ。こうやって視聴者として会いに来てくれる人がいるっていうのに」
アレクシスさんが久弥に動画配信チャンネルを作ると良いのにと言うと、久弥が少し顔を赤くして頷いた。なんだか泣きそうになっている。これで生放送に出たのは2回目だが、こんなにしてまで会いに来てくれる人が居るならと思い、チャンネルを作りたいと言った。
「久弥!マジ?発言を撤回しない?」
「しない。俺はやらせて貰うことにした。月一度の配信で、プロデュースしているバンドの宣伝をすることにした」
「そんなことを言わずに、自分の身の周りのことを知らせると良いよ。食べたものとか、旅行の話とかさ。久弥ズ・クッキングなんてやってみるといいのに」
いい話が聞けて、俺の心は沸きたった。さっそく長谷部さんにラインを入れようと思った。今日は悠人に付き添っているはずだから、一緒に居るだろう。テーブルの後ろに置いたスマホを手に取ってメッセージを入れて送信したところで一貴さんが帰ってきて、ハマグリのお吸い物とお菓子を持って帰っていた。その姿はニコニコと笑っている島川少年であり、一緒に久弥の復活を喜んでくれた。
「夏樹。その通りだよ。この家の慣習に照らし合わせると、二葉はまだ独身を貫き通すという答えを出していない。また見合いは来るよ。アレクシスの意志だ。もしかしたら、良い相手がいるかもしれないというアドバイスだ」
「なるほど。今、言ったら?男は無理!って……」
「うん。おじいちゃん。俺、男は無理なんだよ」
「そうか。分かった。もう話は持ってこないようにする」
お義父さんが二葉が出した答えに頷いた。しかし、その後で、正式な見合いの場を用意すると言いだしたから驚いた。二葉もそういう反応をした。
「え?お義父さん、どういうこと?また別の誰かに会わせるって事?今ここで答えを出すのは無しってこと?」
「その通りだよ。アレクシスはスーツ姿でなくていいから、私から懇願されたということで、二葉と見合いをしてもらう。そこで考えて貰う。二葉、この件はまたとない良縁だ。この人を逃したら、次はない。アレクシスはいい男だ。子供の頃から粘り強い性格をしている。庭の1人部屋では、しっかりと自分の城を守っていた。大学では経済学を学び、たくさんの本を読んできた人だ。日本語、ドイツ語、スペイン語、英語に堪能だ。フランス語は苦手だということだが、分からないわけじゃない。海外旅行をするときには頼りになる人だ。お前が志乃さんの元に行こうとしたら、アレクシスが同行すると言ってくれている。ただし、婚約者としてだがな。この後で応接室に行こう。そこで話をしよう」
「はい……」
二葉がしぶしぶといった感じで頷いた。お義父さんは断らせるつもりだから、緊張感のあることをしなくても良いのにと思った。しかし、この家にはこの家の慣習があり、それで2人が自由になれるのなら、それでいいのだと察した。
俺に出来るのは、少しでもこの場を明るくすることだ。せっかく今日は南波さんと久弥が来ているから、アレクシスさんともっと話をして貰いたい。そのアレクシスさんは久弥に夢中だ。かっこいいとか可愛いとか言って、なんとか口説こうとしている姿を眺めた。久弥には蔵之介さんという人が居ることは知っているが、一度デートしてくれと言って動こうとしない。今も久弥に張り付くようにして座り、一緒にスマホの画面に映っている。この間のドイツ人・ユーリーの兄貴ですと名乗りながら。
「アレクシスさん。久弥にはパートナーがいるんだよ~。あんたみたいな粘り強い性格認定された人が口説くなんて、しつこいって思われるよ」
「なかなか会えない人だということじゃないか。俺は久弥君に会いたかった。引退したんだって?もったいない話だ。こうやって視聴者として会いに来てくれる人がいるっていうのに」
アレクシスさんが久弥に動画配信チャンネルを作ると良いのにと言うと、久弥が少し顔を赤くして頷いた。なんだか泣きそうになっている。これで生放送に出たのは2回目だが、こんなにしてまで会いに来てくれる人が居るならと思い、チャンネルを作りたいと言った。
「久弥!マジ?発言を撤回しない?」
「しない。俺はやらせて貰うことにした。月一度の配信で、プロデュースしているバンドの宣伝をすることにした」
「そんなことを言わずに、自分の身の周りのことを知らせると良いよ。食べたものとか、旅行の話とかさ。久弥ズ・クッキングなんてやってみるといいのに」
いい話が聞けて、俺の心は沸きたった。さっそく長谷部さんにラインを入れようと思った。今日は悠人に付き添っているはずだから、一緒に居るだろう。テーブルの後ろに置いたスマホを手に取ってメッセージを入れて送信したところで一貴さんが帰ってきて、ハマグリのお吸い物とお菓子を持って帰っていた。その姿はニコニコと笑っている島川少年であり、一緒に久弥の復活を喜んでくれた。
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