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午前10時。
司会者から、今日のスタッフの紹介を受けた。分からないことがあったら、担当のスタッフに声をかけるように説明を受けた。俺と如月のいるCグループの担当は、枝川さんだ。壇上に上がった彼を見ると、鋭い目つきをした人だと分かった。黒崎が言うには人懐っこい人だという話だけれど、見た感じでは反対の印象だ。しかし、司会者から紹介を受けて笑ったときは、その話の通りの笑顔だと思った。
和やかな雰囲気のままで時間が過ぎていき、司会者のアナウンスが流れたことで、会場内が静かになった。これから黒崎製菓の概要や、進行しているプロジェクトの講義を受けるそうだ。早瀨さんが担当するそうだ。
「……この時間を担当いたします、営業企画部、部長代理よりご挨拶申し上げます」
司会者からの紹介を受けて、壁の方で待機していた早瀬さんが壇上にあがった。清潔感の塊といった表現が合う人だ。そして、イメージどおりの爽やかな声が、マイクを通して響いた。
「……皆さん、こんにちは」
「こんにちはーっ」
すでに空気が緩んでいるから、参加者の挨拶の声が大きい。早瀬さんが笑ったことで、ため息が聞こえてきた。優しそうだし、かっこいいからだと思う。
「……営業企画部、早瀬裕理と申します。皆さんが起きているので安心しました。これでイジらずに講義へ入ることが出来ます。ご協力、ありがとう」
会場内に小さな笑い声が立った。それが落ち着いた頃に、背後のスクリーンに映し出されたものに注目するよう声が掛けられた。今回のインターンシップに期待することが、箇条書きで表示されている。早瀬さんがマイクの前へ移動し、テンポよくスライドを表示させながら読み上げていった。実施する理由や期待することについてだ。
「……ここで重要なのが、みなさんへの接し方です。インターン生として受け入れる皆さんのことは、お客様ではなく、社員のように考えています。私達も本気で皆さんに向き合います。……本気で取り組んで、成果を上げるといった気持ちで参加してもらいたいと思います。……毎回のアンケートや口コミによると、わが社は厳しいフィードバックを行うようです。厳しいというより、はっきり言うだけです。3日間、前のめりで楽しんでください……」
早瀬さんからの説明が終わると、会場内の緩んでいた空気が整った。何人かの参加者達に、今日の意気込みを聞いていったからだ。まさか指名されるとは思わず、指名された子はマイクを向けられて緊張していた。俺も同じだ。早瀨さんは全員の名前を覚えているようだ。次々と指名をしていく。だんだんと緊張感が増していったところで、新しい資料が配られて、会場内がホッとした空気に包み込まれた。
司会者から、今日のスタッフの紹介を受けた。分からないことがあったら、担当のスタッフに声をかけるように説明を受けた。俺と如月のいるCグループの担当は、枝川さんだ。壇上に上がった彼を見ると、鋭い目つきをした人だと分かった。黒崎が言うには人懐っこい人だという話だけれど、見た感じでは反対の印象だ。しかし、司会者から紹介を受けて笑ったときは、その話の通りの笑顔だと思った。
和やかな雰囲気のままで時間が過ぎていき、司会者のアナウンスが流れたことで、会場内が静かになった。これから黒崎製菓の概要や、進行しているプロジェクトの講義を受けるそうだ。早瀨さんが担当するそうだ。
「……この時間を担当いたします、営業企画部、部長代理よりご挨拶申し上げます」
司会者からの紹介を受けて、壁の方で待機していた早瀬さんが壇上にあがった。清潔感の塊といった表現が合う人だ。そして、イメージどおりの爽やかな声が、マイクを通して響いた。
「……皆さん、こんにちは」
「こんにちはーっ」
すでに空気が緩んでいるから、参加者の挨拶の声が大きい。早瀬さんが笑ったことで、ため息が聞こえてきた。優しそうだし、かっこいいからだと思う。
「……営業企画部、早瀬裕理と申します。皆さんが起きているので安心しました。これでイジらずに講義へ入ることが出来ます。ご協力、ありがとう」
会場内に小さな笑い声が立った。それが落ち着いた頃に、背後のスクリーンに映し出されたものに注目するよう声が掛けられた。今回のインターンシップに期待することが、箇条書きで表示されている。早瀬さんがマイクの前へ移動し、テンポよくスライドを表示させながら読み上げていった。実施する理由や期待することについてだ。
「……ここで重要なのが、みなさんへの接し方です。インターン生として受け入れる皆さんのことは、お客様ではなく、社員のように考えています。私達も本気で皆さんに向き合います。……本気で取り組んで、成果を上げるといった気持ちで参加してもらいたいと思います。……毎回のアンケートや口コミによると、わが社は厳しいフィードバックを行うようです。厳しいというより、はっきり言うだけです。3日間、前のめりで楽しんでください……」
早瀬さんからの説明が終わると、会場内の緩んでいた空気が整った。何人かの参加者達に、今日の意気込みを聞いていったからだ。まさか指名されるとは思わず、指名された子はマイクを向けられて緊張していた。俺も同じだ。早瀨さんは全員の名前を覚えているようだ。次々と指名をしていく。だんだんと緊張感が増していったところで、新しい資料が配られて、会場内がホッとした空気に包み込まれた。
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