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7-12(悠人視点)
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これからステージだ。歓声の中、ステージへ進んでポジショニングをした。司会者が話している音声が反響して聞こえづらい。夏樹のお母さんが動画を撮ってくれているから、後で見せてもらえる。それを見て、今後の練習内容とステージに生かそうと、メンバーで話したところだ。
ドキドキしていると、司会者から自分達のバンド名が紹介された。
「次のバンドは……、IRON ANGEL!」
名前が告げられた瞬間、ステージの照明が暗く落ちた。手元のベースに影が出来た。そして、目を閉じて、次の照明効果を待った。
トクトクトク……。心臓の鼓動が耳へ響いている。歓声の中にいるのに、こうして聞こえるのが不思議だ。
すると、ステージが赤い光に包まれた。ドラム音が鳴り響いたことで、ベースの演奏を始めた。ギターの音色が会場中に響き渡った。演奏を聴いてくれている人に、お礼を言おう。そう決めて選んだセリフが、夏樹によって、ステージから響き渡った。
「炎天下の中……ありがとうございますー!!」
ドスのきいた声が張り上げられた。夏樹が赤い衣装をひるがえして、ステージサイドから移動して、ステージ中央へやって来た。ドラム音とギターフレーズが刻まれ、赤い光に包まれたステージに白いストロボ照明という演出がされた。それを俺は背中から感じた。
目の前には赤い生地に黒い花が咲いている。夏樹の浴衣だ。観客が空に突き上げた腕が揺れている。その上に広がっているのは、夏の青空と観客だ。その声援に向けて、夏樹と一緒にマイク越しに声を張り上げた。
「アイアン・エンジェル!!開幕―!!」
「かいまくーー!」
俺達のかけ声の後、ステージには大きな白い煙が吹きあった。さらに大きくなった声援に応えて、夏樹が大きく腕を広げた。その手にはうちわが握られていて、緊張感と笑いで気持ちが、開放感に包まれた。
一曲目は激しい曲調だ。スピーカーからの音が反響して残っている。ここまで大きな会場で演奏するのは初めてだ。夏樹が聴いているのは、ベースのリズムだ。ここでズレるとヴォーカルに影響する。しっかりと土台を支えよう。
「差し伸べてくれた手がーー、すれ違いのーー」
激しいリズムに合わせて、夏樹がステージを飛び跳ねて動いた。ここからが苦手とする部分だ。ギターソロの間でボーカルとの息を合わせるタイミングだ。桜木さんが藤沢と向かい合わせで弾き始めた。ギターのソロの一回目に入る部分だ。
「歪む視界ーー、吐くため息ーーー」
藤沢のソロが始まると同時に夏樹のそばへ行った。お互いの声は聞こえないから、アイコンタクトで伝えた。
(夏樹!手元を見て!リズムを合わせて!)
(うん!)
足元は見れないため向かい合わせになった。お互いに体でリズムを取ると、観客から歓声があがった。パフォーマンスだと受け取ってくれたようだ。うまくいったことで微笑み合った。
もう大丈夫だと感じたタイミングで定位置に戻った。藤沢のソロが終わり、ドラムとベースに合わせて歌声が張り上げられた。
「同じ空をみてーー、angel ofーー」
桜木さんのギターソロに差し掛かり、俺達の演奏が一気に最後まで駆け抜けた。ドラムとベース、ギターが鳴り響いて演奏が終わった。
(やった、成功した!)
一曲目が終わった。二曲目のバラードに入る前に、数分間のブレイクタイムがある。司会者が話し始めて、観客が沸いた。その間に奥へ引っ込んで、メンバー全員が水を飲んだ。夏樹が荒い呼吸を繰り返しているから、周りをメンバーが囲んだ。タオルで汗を拭き、彼に水を飲ませて背中をさすった。
「夏樹、大丈夫か?具合が……」
「大丈夫!すっごい楽しいから!」
その笑顔は無理をしていないと分かった。両目がキラキラと輝いていたから、みんなにも笑顔が戻った。
ドキドキしていると、司会者から自分達のバンド名が紹介された。
「次のバンドは……、IRON ANGEL!」
名前が告げられた瞬間、ステージの照明が暗く落ちた。手元のベースに影が出来た。そして、目を閉じて、次の照明効果を待った。
トクトクトク……。心臓の鼓動が耳へ響いている。歓声の中にいるのに、こうして聞こえるのが不思議だ。
すると、ステージが赤い光に包まれた。ドラム音が鳴り響いたことで、ベースの演奏を始めた。ギターの音色が会場中に響き渡った。演奏を聴いてくれている人に、お礼を言おう。そう決めて選んだセリフが、夏樹によって、ステージから響き渡った。
「炎天下の中……ありがとうございますー!!」
ドスのきいた声が張り上げられた。夏樹が赤い衣装をひるがえして、ステージサイドから移動して、ステージ中央へやって来た。ドラム音とギターフレーズが刻まれ、赤い光に包まれたステージに白いストロボ照明という演出がされた。それを俺は背中から感じた。
目の前には赤い生地に黒い花が咲いている。夏樹の浴衣だ。観客が空に突き上げた腕が揺れている。その上に広がっているのは、夏の青空と観客だ。その声援に向けて、夏樹と一緒にマイク越しに声を張り上げた。
「アイアン・エンジェル!!開幕―!!」
「かいまくーー!」
俺達のかけ声の後、ステージには大きな白い煙が吹きあった。さらに大きくなった声援に応えて、夏樹が大きく腕を広げた。その手にはうちわが握られていて、緊張感と笑いで気持ちが、開放感に包まれた。
一曲目は激しい曲調だ。スピーカーからの音が反響して残っている。ここまで大きな会場で演奏するのは初めてだ。夏樹が聴いているのは、ベースのリズムだ。ここでズレるとヴォーカルに影響する。しっかりと土台を支えよう。
「差し伸べてくれた手がーー、すれ違いのーー」
激しいリズムに合わせて、夏樹がステージを飛び跳ねて動いた。ここからが苦手とする部分だ。ギターソロの間でボーカルとの息を合わせるタイミングだ。桜木さんが藤沢と向かい合わせで弾き始めた。ギターのソロの一回目に入る部分だ。
「歪む視界ーー、吐くため息ーーー」
藤沢のソロが始まると同時に夏樹のそばへ行った。お互いの声は聞こえないから、アイコンタクトで伝えた。
(夏樹!手元を見て!リズムを合わせて!)
(うん!)
足元は見れないため向かい合わせになった。お互いに体でリズムを取ると、観客から歓声があがった。パフォーマンスだと受け取ってくれたようだ。うまくいったことで微笑み合った。
もう大丈夫だと感じたタイミングで定位置に戻った。藤沢のソロが終わり、ドラムとベースに合わせて歌声が張り上げられた。
「同じ空をみてーー、angel ofーー」
桜木さんのギターソロに差し掛かり、俺達の演奏が一気に最後まで駆け抜けた。ドラムとベース、ギターが鳴り響いて演奏が終わった。
(やった、成功した!)
一曲目が終わった。二曲目のバラードに入る前に、数分間のブレイクタイムがある。司会者が話し始めて、観客が沸いた。その間に奥へ引っ込んで、メンバー全員が水を飲んだ。夏樹が荒い呼吸を繰り返しているから、周りをメンバーが囲んだ。タオルで汗を拭き、彼に水を飲ませて背中をさすった。
「夏樹、大丈夫か?具合が……」
「大丈夫!すっごい楽しいから!」
その笑顔は無理をしていないと分かった。両目がキラキラと輝いていたから、みんなにも笑顔が戻った。
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