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夏樹から肩に手を添えられて、優しく笑いかけられた。大きな目が笑みの形を取り、長いまつ毛がクルンと揺れた。俺と同じ男なのに、可愛いと思った。すると、俺の周りにいた男どもも騒いだ。同じ事を思ったのだろう。
「悠人。俺で良かったら話を聞くよ?ラインを送るのを忘れていたから、叱られたんじゃない?」
「うん……、それに近いよ」
「『変態チック』って、どんなことだよ?そこまでビックリするなんて」
「実はさ……。裕理さんはエロい人なんだ」
「そうなんだー?」
「これが証拠のブツだよ。さっきのラインだけど」
「ふうん?」
夏樹がスマホへと視線を向けた。俺は『噛みつくよ』『舐めてやる』の部分を指して教えた。しかし、夏樹は驚いた風がない。キョトンとして、こっちを向いた。
「フツーじゃん。変態じゃないと思うけど?」
「えー?」
「別のラインなの?これはフツーだよ」
「うひぇー?」
「俺がエロい発言に慣れているからかも知れないね~」
「どうしたら慣れるんだよ?」
「俺からの見解を述べるよ。まずは、黒崎さんのことを語るよ。……あの人は、ドン引きする程のエロさを持った人なんだ。頬っぺたに噛みついたり、舐めたりするのは日常のことだよ。あらゆる場所でケツを撫でるし、服の中に手を入れて来るんだ」
「ふむふむ……」
「この間はね……、昨日は……、お風呂で、キッチンで……」
「すごいね……」
聞いているうちに顔が熱くなってきた。想像以上のエロい人だと知ったからだ。同じ悩みを抱えているのか。さらに夏樹の解説が続いた。
「黒崎さんのエロい行動に、俺は改善要求をしたんだよ。でもね、黒崎さんは、エロいことを考えて、かつ行動に移すことが生きがいだって言っているんだ。死ぬまで治らないケースだよ」
「ふむふむ……」
「そこで、あるケースを思い出したんだ。うちのお祖父ちゃんのことだよ。お祖父ちゃんは女好きなんだ。入院した時、女性の看護師さんのことを褒めていたんだ。イヤラしい言葉じゃなくてね……。綺麗な手だねとか、こんなに優しいなんて、気立てがいいんだねって褒めるんだ。……お世辞じゃなくて、心の底からそう思っているんだ。そして、女好きだから、あなたと付き合いたいとまで言うんだ。それを俺やお母さんの前で恥ずかしがらずに言うから、女好きは死んでも治らないと確信したよ。改善する気がないし、無理なんだよ」
「ふむふむ……」
「どうして黒崎さんがエロいことをするのか、考えてみたよ。……エロイ発言をする人はどんな人なのか?って。……伊吹お兄ちゃんと、お父さんに聞いてみたことがあるんだ。一般的には『エロい話をして、親しみやすい人だと思われる目的』『リアクションを見て、相手のタイプや、許容範囲を把握しておきたいから』だという理由があげられた。その中で『下ネタぐらいしか、自信を持って話せない』というものがあったんだ。どう思う?」
「黒崎さんは自信があるだろ?当てはまらないんじゃないの?」
「ううん。その反対だと考えているんだ。『体力の衰え』と『筋肉痛が3日後に来る』ようになることで、自信を失っているんだよ。そんなことないのにね?本人にとっては悩んでいることなんだ。そこに着目して、改善点を見出した」
「ふむふむ……」
「黒崎さんには、自信を持ってもらうことにしたんだ。魔法のキーワードは、これだよ。……オジサンでも愛している。……これで改善されると思って、伝えてみた。どんな結果になったか分かる?」
「マシになったのかな?」
「ううん。その反対なんだ。べつの意味で『ヤル気』になったんだよ。つまりは何を言っても、エロい意味で受け取るということなんだ」
「ふむふむ……」
「そこで導き出した結論は、慣れるしかないということだよ。……お祖父ちゃんが具合の悪い時は、看護師さんをナンパしなかったんだ。そういうことが言えるうちは、元気な証拠だと捉えることにしている。たまには嫌がらないと、つけあげるからね。適度に手綱を引くんだ……」
「ほお……」
「俺から出来るアドバイスがあるよ。変なことをしたら、禁欲命令を出す。48時間触れるなと。それを破れば、24時間延長になると言い渡すんだ」
「ふむふむ……」
「どうかな?」
「いいと思う!」
「やれそう?」
「うんっ、試みるよ!」
「データーを集めたいから、定期的な報告をお願いしたんだけど」
「分かった」
「さらに研究を重ねれば、よりよい改善点が見出せるかもしれない。これは共同研究だよ」
「そうだね!」
「あ……、授業が始まる」
話し終えたタイミングで授業が始まった。でも、俺は授業に集中できず、さっきの話で得られたことの段取りを練った。改善されることを願って。
「悠人。俺で良かったら話を聞くよ?ラインを送るのを忘れていたから、叱られたんじゃない?」
「うん……、それに近いよ」
「『変態チック』って、どんなことだよ?そこまでビックリするなんて」
「実はさ……。裕理さんはエロい人なんだ」
「そうなんだー?」
「これが証拠のブツだよ。さっきのラインだけど」
「ふうん?」
夏樹がスマホへと視線を向けた。俺は『噛みつくよ』『舐めてやる』の部分を指して教えた。しかし、夏樹は驚いた風がない。キョトンとして、こっちを向いた。
「フツーじゃん。変態じゃないと思うけど?」
「えー?」
「別のラインなの?これはフツーだよ」
「うひぇー?」
「俺がエロい発言に慣れているからかも知れないね~」
「どうしたら慣れるんだよ?」
「俺からの見解を述べるよ。まずは、黒崎さんのことを語るよ。……あの人は、ドン引きする程のエロさを持った人なんだ。頬っぺたに噛みついたり、舐めたりするのは日常のことだよ。あらゆる場所でケツを撫でるし、服の中に手を入れて来るんだ」
「ふむふむ……」
「この間はね……、昨日は……、お風呂で、キッチンで……」
「すごいね……」
聞いているうちに顔が熱くなってきた。想像以上のエロい人だと知ったからだ。同じ悩みを抱えているのか。さらに夏樹の解説が続いた。
「黒崎さんのエロい行動に、俺は改善要求をしたんだよ。でもね、黒崎さんは、エロいことを考えて、かつ行動に移すことが生きがいだって言っているんだ。死ぬまで治らないケースだよ」
「ふむふむ……」
「そこで、あるケースを思い出したんだ。うちのお祖父ちゃんのことだよ。お祖父ちゃんは女好きなんだ。入院した時、女性の看護師さんのことを褒めていたんだ。イヤラしい言葉じゃなくてね……。綺麗な手だねとか、こんなに優しいなんて、気立てがいいんだねって褒めるんだ。……お世辞じゃなくて、心の底からそう思っているんだ。そして、女好きだから、あなたと付き合いたいとまで言うんだ。それを俺やお母さんの前で恥ずかしがらずに言うから、女好きは死んでも治らないと確信したよ。改善する気がないし、無理なんだよ」
「ふむふむ……」
「どうして黒崎さんがエロいことをするのか、考えてみたよ。……エロイ発言をする人はどんな人なのか?って。……伊吹お兄ちゃんと、お父さんに聞いてみたことがあるんだ。一般的には『エロい話をして、親しみやすい人だと思われる目的』『リアクションを見て、相手のタイプや、許容範囲を把握しておきたいから』だという理由があげられた。その中で『下ネタぐらいしか、自信を持って話せない』というものがあったんだ。どう思う?」
「黒崎さんは自信があるだろ?当てはまらないんじゃないの?」
「ううん。その反対だと考えているんだ。『体力の衰え』と『筋肉痛が3日後に来る』ようになることで、自信を失っているんだよ。そんなことないのにね?本人にとっては悩んでいることなんだ。そこに着目して、改善点を見出した」
「ふむふむ……」
「黒崎さんには、自信を持ってもらうことにしたんだ。魔法のキーワードは、これだよ。……オジサンでも愛している。……これで改善されると思って、伝えてみた。どんな結果になったか分かる?」
「マシになったのかな?」
「ううん。その反対なんだ。べつの意味で『ヤル気』になったんだよ。つまりは何を言っても、エロい意味で受け取るということなんだ」
「ふむふむ……」
「そこで導き出した結論は、慣れるしかないということだよ。……お祖父ちゃんが具合の悪い時は、看護師さんをナンパしなかったんだ。そういうことが言えるうちは、元気な証拠だと捉えることにしている。たまには嫌がらないと、つけあげるからね。適度に手綱を引くんだ……」
「ほお……」
「俺から出来るアドバイスがあるよ。変なことをしたら、禁欲命令を出す。48時間触れるなと。それを破れば、24時間延長になると言い渡すんだ」
「ふむふむ……」
「どうかな?」
「いいと思う!」
「やれそう?」
「うんっ、試みるよ!」
「データーを集めたいから、定期的な報告をお願いしたんだけど」
「分かった」
「さらに研究を重ねれば、よりよい改善点が見出せるかもしれない。これは共同研究だよ」
「そうだね!」
「あ……、授業が始まる」
話し終えたタイミングで授業が始まった。でも、俺は授業に集中できず、さっきの話で得られたことの段取りを練った。改善されることを願って。
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