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24-10(夏樹視点)
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13時。
黒崎とのビデオ通話を終えた。ちょうどいいタイミングだったようだ。黒崎の様子を窺うように、書類を持った社員さんが2人もいたからだ。仕事の邪魔をしてはいけない。
(黒崎製菓に移ってから、人付き合いが増えたなあ。お返しとかで忙しいもん。早瀬さんが言ってたな。柔らかくなったらだって。寂しいけど)
お互いの周りに人が集まってきた代わりに、2人だけで過ごす時間が減ってしまった。そして、俺は卒業後の進路のことを考えるようになり、迷いが出ている。黒崎としては、家に居てほしいと思っているだろう。家事は大事な仕事だからやりがいがあるけれど、外へ出たい気持ちが大きい。そうなると、さらに一緒にいられなくなる可能性がある。些細なすれ違いを埋めることが簡単に出来るなら、お義父さんとママには、別の未来があっただろう。
(何になりたいのか、目指しているのかっていう希望がない。2年生からインターンシップに参加する子がいる。焦るなあ……)
悠人がテーブルに突っ伏している。その背中を森本と山崎が叩いている。さっきのやり取りを見ると、友達同士の付き合いには思えない。嫌がっているなら、こんな反応をしないと思う。自分にも経験があることだ。黒崎のことを好きになったのに、心が揺れ動いたからだ。
「悠人。3時限目の授業をサボろうよ。場所を変えて話さない?俺の家でさ……。森本と山崎もどう?」
「ごめん。俺達、量子学だから抜けられない。電話するよ」
「分かった。悠人、行こう」
「うん……」
悠人の手を引いて、椅子から立たせた。うちへ来れば気分転換になるだろうと思いながら。
黒崎とのビデオ通話を終えた。ちょうどいいタイミングだったようだ。黒崎の様子を窺うように、書類を持った社員さんが2人もいたからだ。仕事の邪魔をしてはいけない。
(黒崎製菓に移ってから、人付き合いが増えたなあ。お返しとかで忙しいもん。早瀬さんが言ってたな。柔らかくなったらだって。寂しいけど)
お互いの周りに人が集まってきた代わりに、2人だけで過ごす時間が減ってしまった。そして、俺は卒業後の進路のことを考えるようになり、迷いが出ている。黒崎としては、家に居てほしいと思っているだろう。家事は大事な仕事だからやりがいがあるけれど、外へ出たい気持ちが大きい。そうなると、さらに一緒にいられなくなる可能性がある。些細なすれ違いを埋めることが簡単に出来るなら、お義父さんとママには、別の未来があっただろう。
(何になりたいのか、目指しているのかっていう希望がない。2年生からインターンシップに参加する子がいる。焦るなあ……)
悠人がテーブルに突っ伏している。その背中を森本と山崎が叩いている。さっきのやり取りを見ると、友達同士の付き合いには思えない。嫌がっているなら、こんな反応をしないと思う。自分にも経験があることだ。黒崎のことを好きになったのに、心が揺れ動いたからだ。
「悠人。3時限目の授業をサボろうよ。場所を変えて話さない?俺の家でさ……。森本と山崎もどう?」
「ごめん。俺達、量子学だから抜けられない。電話するよ」
「分かった。悠人、行こう」
「うん……」
悠人の手を引いて、椅子から立たせた。うちへ来れば気分転換になるだろうと思いながら。
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