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19時。
お義父さんの家で晩ご飯を食べている。今夜は山崎さんが作ってくれた。とても美味しい。しばらくお世話になるのが嬉しいと思った。でも、毎日は悪いから、外食もすることにした。
「夏樹ちゃん。外食でまかなうのはいいが、家で体を休める方が良い。数日間のことだ。ここに居なさい」
「ありがとう。さすがに下着の洗濯は自分でするよ。乾燥までOKだし。黒崎さんが畳んでくれるから……」
「そうか?他に不便なことはないか?お風呂はどうする?」
「背中は黒崎さんに洗ってもらうよ」
「おい……」
「そんなに恥ずかしのかよ?」
「あのなあ……」
よっぽど恥ずかしかったのだろう。黒崎が何かを言うのをやめて、ビールを飲み始めた。なんだか可愛らしく見えて、テーブルの下で足を蹴ってやった。今は反撃されないのは分かっている。こんなチャンスを逃すわけがない。
「そうか。泣かすぞ」
「わあ~、クソガキ発言だね~」
「何でもない」
「黒崎さんってば、うへへ」
「やっぱり泣かす」
「いたた……、いたい!」
テーブルの下で、黒崎から両足で右足を挟まれた。そして、ギュッと力を入れられて痛みが走った。ちょうど隣に座っているから、右手で彼の体を押しのけようとした。でも、上手く力が入らない。
「これはどうだ?」
「いたい!暴力亭主!」
「これは?」
「ひゃひゃひゃっ。まだご飯を食べているよ~」
「もう終わっている」
「やめろよ~」
「お仕置き終了だ。タルトが来たぞ」
「食べる!」
黒崎からくすぐられてしまった。すると、お義父さんがフルーツタルトとレアチーズタルトを持ってきてくれた。小さめのサイズだから2個食べられる。思いきり頬張っていると、黒崎から意地悪そうに笑われた。
「輪郭が変わっているぞ。冬眠前のリスだな」
「ひゃんひゃひょ。ひょういひーひゃらひひんだひょ」
「美味いのは分かっている」
「ひゅひょひゃひひゃんひょ、ひゃひぇろよ」
「俺はいい。甘いものは食わない」
そんな俺たちのジャレ合いを、お義父さんが向かいから見ていた。笑い声を立てて、タルトを口に運んでいる表情は、優しいお父さんだと思った。
もしも22年前にこんな時間があれば、今頃はみんなでテーブルを囲っていたのだろうか?お義父さん、真琴ママ、二葉、黒崎と拓海さんと晴海さんとの6人で。もちろん、朝陽に心の中で謝った。
(ごめんね。幸せなんだ。ありがとう……)
ママが出て行かなかったら、朝陽が生まれていないだろう。ここにみんながいたら良いのにと思った。すると、お義父さんがテラスから外を見て言った。
「夏樹ちゃん。雲が消えているよ。今夜は七夕だ。そろそろいい時間じゃないか?」
「隆さんも一緒に星を観ようよ」
「2人の邪魔をしたくない。行きなさい」
「うん!ありがとう」
「……」
黒崎は何も言わなかった。ダイニングの窓から夜空を覗き込むようにして、静かに外を眺めていた。
お義父さんの家で晩ご飯を食べている。今夜は山崎さんが作ってくれた。とても美味しい。しばらくお世話になるのが嬉しいと思った。でも、毎日は悪いから、外食もすることにした。
「夏樹ちゃん。外食でまかなうのはいいが、家で体を休める方が良い。数日間のことだ。ここに居なさい」
「ありがとう。さすがに下着の洗濯は自分でするよ。乾燥までOKだし。黒崎さんが畳んでくれるから……」
「そうか?他に不便なことはないか?お風呂はどうする?」
「背中は黒崎さんに洗ってもらうよ」
「おい……」
「そんなに恥ずかしのかよ?」
「あのなあ……」
よっぽど恥ずかしかったのだろう。黒崎が何かを言うのをやめて、ビールを飲み始めた。なんだか可愛らしく見えて、テーブルの下で足を蹴ってやった。今は反撃されないのは分かっている。こんなチャンスを逃すわけがない。
「そうか。泣かすぞ」
「わあ~、クソガキ発言だね~」
「何でもない」
「黒崎さんってば、うへへ」
「やっぱり泣かす」
「いたた……、いたい!」
テーブルの下で、黒崎から両足で右足を挟まれた。そして、ギュッと力を入れられて痛みが走った。ちょうど隣に座っているから、右手で彼の体を押しのけようとした。でも、上手く力が入らない。
「これはどうだ?」
「いたい!暴力亭主!」
「これは?」
「ひゃひゃひゃっ。まだご飯を食べているよ~」
「もう終わっている」
「やめろよ~」
「お仕置き終了だ。タルトが来たぞ」
「食べる!」
黒崎からくすぐられてしまった。すると、お義父さんがフルーツタルトとレアチーズタルトを持ってきてくれた。小さめのサイズだから2個食べられる。思いきり頬張っていると、黒崎から意地悪そうに笑われた。
「輪郭が変わっているぞ。冬眠前のリスだな」
「ひゃんひゃひょ。ひょういひーひゃらひひんだひょ」
「美味いのは分かっている」
「ひゅひょひゃひひゃんひょ、ひゃひぇろよ」
「俺はいい。甘いものは食わない」
そんな俺たちのジャレ合いを、お義父さんが向かいから見ていた。笑い声を立てて、タルトを口に運んでいる表情は、優しいお父さんだと思った。
もしも22年前にこんな時間があれば、今頃はみんなでテーブルを囲っていたのだろうか?お義父さん、真琴ママ、二葉、黒崎と拓海さんと晴海さんとの6人で。もちろん、朝陽に心の中で謝った。
(ごめんね。幸せなんだ。ありがとう……)
ママが出て行かなかったら、朝陽が生まれていないだろう。ここにみんながいたら良いのにと思った。すると、お義父さんがテラスから外を見て言った。
「夏樹ちゃん。雲が消えているよ。今夜は七夕だ。そろそろいい時間じゃないか?」
「隆さんも一緒に星を観ようよ」
「2人の邪魔をしたくない。行きなさい」
「うん!ありがとう」
「……」
黒崎は何も言わなかった。ダイニングの窓から夜空を覗き込むようにして、静かに外を眺めていた。
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