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ステージ脇から他のバンドの演奏を聴いていたところだ。そろそろ自分達の出番が来るだろうと思って控え室へと戻っていく途中で、黒崎と早瀬さんが歩いてきた。もうすぐ出番が近いことを伝えにきてくれた。
「……向こうで合流だよ」
「……行こう!」
早瀬さんが控え室の奥を指した。これからステージに出るバンドが待機していた。とうとう出番が来た。早瀬さんと悠人には先に行ってもらった。俺が緊張している顔になっているのか、黒崎が心配そうな顔をしている。
「……どうした?」
「……観客席のA8ブロックに、お義父さん達が来てくれている。ステージ真正面の場所だよ」
「ああ、連絡をもらった」
「黒崎さんには、観客席で観てほしい」
「夏樹……」
黒崎が寂しそうな目をした。こんな顔をさせたくない。その両手を取って背中に回して、広い背中に腕をまわした。そして、しっかりと抱きしめて、もう一度、口にした。
「観客の一人として見守ってほしいんだ。後で感想を聞かせてほしい。頑張るから!」
「夏樹……」
「出番が終わったら、真っ先に黒崎さんのところに行くよ。約束する」
「分かった。ステージで浮気するなよ」
「もちろんしないよ!このうちわがあるし……」
「ああ……」
「だから……、見ていてよ」
「ああ、しっかりやれ」
「うん!」
もう一度、ぎゅっと抱きしめた。黒崎は観客席へ向かい、俺はステージ裏へ向かった。ここを降りれば、黒崎という居場所がある。俺は新しい一歩を踏み出した。
「……向こうで合流だよ」
「……行こう!」
早瀬さんが控え室の奥を指した。これからステージに出るバンドが待機していた。とうとう出番が来た。早瀬さんと悠人には先に行ってもらった。俺が緊張している顔になっているのか、黒崎が心配そうな顔をしている。
「……どうした?」
「……観客席のA8ブロックに、お義父さん達が来てくれている。ステージ真正面の場所だよ」
「ああ、連絡をもらった」
「黒崎さんには、観客席で観てほしい」
「夏樹……」
黒崎が寂しそうな目をした。こんな顔をさせたくない。その両手を取って背中に回して、広い背中に腕をまわした。そして、しっかりと抱きしめて、もう一度、口にした。
「観客の一人として見守ってほしいんだ。後で感想を聞かせてほしい。頑張るから!」
「夏樹……」
「出番が終わったら、真っ先に黒崎さんのところに行くよ。約束する」
「分かった。ステージで浮気するなよ」
「もちろんしないよ!このうちわがあるし……」
「ああ……」
「だから……、見ていてよ」
「ああ、しっかりやれ」
「うん!」
もう一度、ぎゅっと抱きしめた。黒崎は観客席へ向かい、俺はステージ裏へ向かった。ここを降りれば、黒崎という居場所がある。俺は新しい一歩を踏み出した。
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