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モニター画面には、下の階に住んでいる高坂さん一家の息子さんが映っていた。玄関ドアを開けると、大きな花の植木鉢を持っていた。ポインセチアだ。俺達への贈り物だという話だった。ガーデニングが趣味で、たくさんの観葉植物を育てているそうだ。その中から、クリスマスにピッタリなものを選んでくれた。
「夏樹君、おはよう。これが言っていたやつだよ」
「ごめんなさい。取り行ったのに……」
「いいんだよ。今日は休みだしね」
「この赤、こんなに色が出るんだねー」
「クリスマスにピッタリだよね?そうそう……、こっちはお菓子だよ」
「いつも悪いよ」
「うちの母からだよ。先週、黒崎さんに会った時に話した、ドーナツだって言っていたよ。黒崎さんは、今日は休みだろ?」
「うん。ゆっくりしているよ」
「母には僕が届けたことは内緒にしておこうかな。私が届けたのにって、文句を言われそうだからね」
「うちの大魔王はモテるからね……」
高坂さんを見送った後、玄関ドアを閉めた。
するとその時だ。リビングへ戻ろうとした時、黒崎に背後から抱きつかれた。そして、耳元に彼の息がかかった。それと同時に服の中に手が入り、わき腹を撫でられ始めた。
昨日は疲れていたから、イチャついていない。一昨日は軽い触れ合いだけだから、そろそろ我慢できなくなったのだろうか。身じろぎした後、壁に身体を押し付けられた。そして、キスの角度のままで名前を囁かれて、背中がぞくっとした。
「夏樹、逃がさないぞ」
「もう……、ヤキモチ?」
「そうだ。慰めてくれ」
「あ……、こら……」
ジーンズの中にも手が侵入して、恥ずかしくて身体が熱くなった。腰の辺りに熱が集まってきたから、悪い手を叩こうとした。でも、その手首を掴まれて背中に回されて、ますます身動きが出来なくなった。そして、服を脱がされた後、上半身を黒崎の唇が滑っていった。今日の午前中はお義父さんからの贈り物が届けられる。こうしている間に宅急便がくるかもしれない。それを黒崎に言ったけれど、やめてくれなかった。
「ちょっと……、寒いってば」
「リビングとベッド、どっちがいい?」
「宅急便がくるかもしれないよ……」
「受け取るだけだ。俺が受け取る。風呂の方がいいのか?それとも……」
「ん……っ」
与えられる感覚に息が上がって、頷くことしか出来なかった。抱き上げられたことだけが分かる。すっかり頭の中が蕩けてしまった後、キスをされた。
こうして襲い掛かって来るのに、黒崎はいちゃつく時には優しくなる。怖くないか?と囁かれた後、優しく腰を進められた。
寝室に行った後、ベッドに寝転がった。ベッドのスプリングが軋んだ音が、やけに遠くに感じる。黒崎が覆いかぶさってきた。そして、腕の中に包み込まれてしまった。俺は体が熱くなり、息が上がった。でも、黒崎は余裕があるように見えた。俺のことを見て、優しく微笑んでいたからだ。
「恥ずかしいよ……」
「可愛らしい」
「んん……、あ……」
「……力を抜け。動くぞ」
「うん……。肩に回せない。ええ?」
「膝の上に座れ。起こす……」
力を抜くと抱き起しづらいと思ったけれど、そんな心配はいらなかったようだ。簡単に抱き上げられて、黒崎の膝の上に乗せられたからだ。そして、そのまま向かい合ったままでいると、腰を持ち上げられた。
「あの……、恥ずかしい」
「座ってみろ。ゆっくりで構わない」
腰に添えられた手に力が入り、体を沈められた。自然に肩にすがりつくようになり、同じく優しい力なのに、いつもより熱く感じた。そして、荒い息が絡み合い一つの呼吸のようになった頃、唇を重ねて目を閉じた。
「夏樹君、おはよう。これが言っていたやつだよ」
「ごめんなさい。取り行ったのに……」
「いいんだよ。今日は休みだしね」
「この赤、こんなに色が出るんだねー」
「クリスマスにピッタリだよね?そうそう……、こっちはお菓子だよ」
「いつも悪いよ」
「うちの母からだよ。先週、黒崎さんに会った時に話した、ドーナツだって言っていたよ。黒崎さんは、今日は休みだろ?」
「うん。ゆっくりしているよ」
「母には僕が届けたことは内緒にしておこうかな。私が届けたのにって、文句を言われそうだからね」
「うちの大魔王はモテるからね……」
高坂さんを見送った後、玄関ドアを閉めた。
するとその時だ。リビングへ戻ろうとした時、黒崎に背後から抱きつかれた。そして、耳元に彼の息がかかった。それと同時に服の中に手が入り、わき腹を撫でられ始めた。
昨日は疲れていたから、イチャついていない。一昨日は軽い触れ合いだけだから、そろそろ我慢できなくなったのだろうか。身じろぎした後、壁に身体を押し付けられた。そして、キスの角度のままで名前を囁かれて、背中がぞくっとした。
「夏樹、逃がさないぞ」
「もう……、ヤキモチ?」
「そうだ。慰めてくれ」
「あ……、こら……」
ジーンズの中にも手が侵入して、恥ずかしくて身体が熱くなった。腰の辺りに熱が集まってきたから、悪い手を叩こうとした。でも、その手首を掴まれて背中に回されて、ますます身動きが出来なくなった。そして、服を脱がされた後、上半身を黒崎の唇が滑っていった。今日の午前中はお義父さんからの贈り物が届けられる。こうしている間に宅急便がくるかもしれない。それを黒崎に言ったけれど、やめてくれなかった。
「ちょっと……、寒いってば」
「リビングとベッド、どっちがいい?」
「宅急便がくるかもしれないよ……」
「受け取るだけだ。俺が受け取る。風呂の方がいいのか?それとも……」
「ん……っ」
与えられる感覚に息が上がって、頷くことしか出来なかった。抱き上げられたことだけが分かる。すっかり頭の中が蕩けてしまった後、キスをされた。
こうして襲い掛かって来るのに、黒崎はいちゃつく時には優しくなる。怖くないか?と囁かれた後、優しく腰を進められた。
寝室に行った後、ベッドに寝転がった。ベッドのスプリングが軋んだ音が、やけに遠くに感じる。黒崎が覆いかぶさってきた。そして、腕の中に包み込まれてしまった。俺は体が熱くなり、息が上がった。でも、黒崎は余裕があるように見えた。俺のことを見て、優しく微笑んでいたからだ。
「恥ずかしいよ……」
「可愛らしい」
「んん……、あ……」
「……力を抜け。動くぞ」
「うん……。肩に回せない。ええ?」
「膝の上に座れ。起こす……」
力を抜くと抱き起しづらいと思ったけれど、そんな心配はいらなかったようだ。簡単に抱き上げられて、黒崎の膝の上に乗せられたからだ。そして、そのまま向かい合ったままでいると、腰を持ち上げられた。
「あの……、恥ずかしい」
「座ってみろ。ゆっくりで構わない」
腰に添えられた手に力が入り、体を沈められた。自然に肩にすがりつくようになり、同じく優しい力なのに、いつもより熱く感じた。そして、荒い息が絡み合い一つの呼吸のようになった頃、唇を重ねて目を閉じた。
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