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15時。
午前中の甘くて蕩けそうな時間を過ごした後、昼ご飯のおかずを褒められて、甘やかされた誕生日を過ごしている。今日は仕事をやらないと、黒崎が話していた通りの光景がある。のんびりしている。
会議資料を読んだり、メールチェックをしたりする姿がないのが新鮮な気分だ。書斎に籠らずにリビングで過ごし、俺のそばに居る。ただし、何も手伝いをしない状態だ。洗濯物を畳んでいるから、手伝ってもらいたい。
「黒崎さーん。洗濯物を畳んでよ。タオルだけでいいから」
「終わったじゃないか」
「ほんとだ……。やることが早くなった気がしない?段取りが良くなったのかも。186センチの大きな子供がいるし」
「こっちも完了した。夏樹の報告書、4月分だ。22歳の誕生日当日がいいだろう」
「ありがとう。素直に感謝しているよ」
「あれほど嫌がっていたくせに」
月に一度、両親へ報告書が送られている。俺の体調や仕事のスケジュール、大学の関係、黒崎家での出来事と、その時の俺の様子などだ。必要だから求められているし、黒崎も同じ気持ちでいる。恥ずかしいのは同じでも、俺の方も嫌がっていない。それなのに、わざと嫌がらせようとされた。
「反応が無いぞ。読んでみるか?この家の出来事がいいだろう」
「ふうん。一貴お兄ちゃんのネタだろ?面白いもんねえ。お父さんが大好きでさー。うひゃひゃひゃ。伊吹お兄ちゃんとセットにしたのかよ?」
俺が風邪を引き、伊吹が介抱に来てくれた日のことだ。アンとユリウスから威嚇された結果、一貴さんと仲良くなりつつある。さすがはよく見ており、細かいことまで書いてある。聡太郎から、伊吹が訪ねて行くのは ”はた迷惑”ではないかと聞かれたことまで。
「黒崎家のブログみたいだね。俺のことが心配っていうより、楽しんでいるんじゃないのかな?」
「その要素が強いと仰っていた。親父にも話してある」
「だからこの間、お土産を買いに出かけていたのかな。報告書と同時に届くようにって。口実がないと渡せないだよね。俺が言うと照れるよね。あんまり言わないようにするよ」
「そうしてやってくれ。絵本の方はどうだ。この間の分は、OKが出たのか?」
「それがねー。まだ構想を練っているんだ。あんたにイラストを頼みたいのに」
悠人をモデルにした話を書いている。竪琴を練習している妖精が主人公で、もう魔法を使うのが嫌になった魔法使いと話して、海で遊んで気晴らしをする。その先が思いつかない。人魚か怪物を出してみたいとは思っている。
出版社のホームページを表示させると、カッコいい系の妖精が笑っていた。黒崎が描いてくれたイラストだ。
「羽音さんがウケていたよ。妖精は可愛いものだろう?って」
「クールに描いてくれと頼まれたからだ。気に入ってもらえた」
これをネタに話していると、あっという間に時間が過ぎていた。コンサートの開演は19時で、その手前に楽屋訪問をする。アンの荷物は用意済みだ。お義父さんの家に連れて行き、その足で我が家を出る。そろそろ支度を始めようと、2人で寝室へ行った。
午前中の甘くて蕩けそうな時間を過ごした後、昼ご飯のおかずを褒められて、甘やかされた誕生日を過ごしている。今日は仕事をやらないと、黒崎が話していた通りの光景がある。のんびりしている。
会議資料を読んだり、メールチェックをしたりする姿がないのが新鮮な気分だ。書斎に籠らずにリビングで過ごし、俺のそばに居る。ただし、何も手伝いをしない状態だ。洗濯物を畳んでいるから、手伝ってもらいたい。
「黒崎さーん。洗濯物を畳んでよ。タオルだけでいいから」
「終わったじゃないか」
「ほんとだ……。やることが早くなった気がしない?段取りが良くなったのかも。186センチの大きな子供がいるし」
「こっちも完了した。夏樹の報告書、4月分だ。22歳の誕生日当日がいいだろう」
「ありがとう。素直に感謝しているよ」
「あれほど嫌がっていたくせに」
月に一度、両親へ報告書が送られている。俺の体調や仕事のスケジュール、大学の関係、黒崎家での出来事と、その時の俺の様子などだ。必要だから求められているし、黒崎も同じ気持ちでいる。恥ずかしいのは同じでも、俺の方も嫌がっていない。それなのに、わざと嫌がらせようとされた。
「反応が無いぞ。読んでみるか?この家の出来事がいいだろう」
「ふうん。一貴お兄ちゃんのネタだろ?面白いもんねえ。お父さんが大好きでさー。うひゃひゃひゃ。伊吹お兄ちゃんとセットにしたのかよ?」
俺が風邪を引き、伊吹が介抱に来てくれた日のことだ。アンとユリウスから威嚇された結果、一貴さんと仲良くなりつつある。さすがはよく見ており、細かいことまで書いてある。聡太郎から、伊吹が訪ねて行くのは ”はた迷惑”ではないかと聞かれたことまで。
「黒崎家のブログみたいだね。俺のことが心配っていうより、楽しんでいるんじゃないのかな?」
「その要素が強いと仰っていた。親父にも話してある」
「だからこの間、お土産を買いに出かけていたのかな。報告書と同時に届くようにって。口実がないと渡せないだよね。俺が言うと照れるよね。あんまり言わないようにするよ」
「そうしてやってくれ。絵本の方はどうだ。この間の分は、OKが出たのか?」
「それがねー。まだ構想を練っているんだ。あんたにイラストを頼みたいのに」
悠人をモデルにした話を書いている。竪琴を練習している妖精が主人公で、もう魔法を使うのが嫌になった魔法使いと話して、海で遊んで気晴らしをする。その先が思いつかない。人魚か怪物を出してみたいとは思っている。
出版社のホームページを表示させると、カッコいい系の妖精が笑っていた。黒崎が描いてくれたイラストだ。
「羽音さんがウケていたよ。妖精は可愛いものだろう?って」
「クールに描いてくれと頼まれたからだ。気に入ってもらえた」
これをネタに話していると、あっという間に時間が過ぎていた。コンサートの開演は19時で、その手前に楽屋訪問をする。アンの荷物は用意済みだ。お義父さんの家に連れて行き、その足で我が家を出る。そろそろ支度を始めようと、2人で寝室へ行った。
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