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さらに、気になることが浮かんだ。聞いてもいいだろうか?いや、聞くべきではない。頭の中で迷っていると、深川さんが笑った。見抜かれたようだ。気になるのは当然のことだよと言って。
「純白さんのことかな?」
「はい。副社長を退いた理由が知りたいです。……黒崎家の中心から離れた理由は、教えてくれるのを待ちます」
「同じ理由だよ。圭一君のお母さんが倉口さんと関係を持った時、お母さんだけが責め立てられた。親戚内外からだ。隆さんには何人も愛人がいたがね。再婚した後は愛人を作らなかったとはいえ、縁が切れたわけじゃない。……純白さんが副社長へ就任する前から、女性だからと軋轢が起こされた。結婚まで強要されていた。どういうことか想像できるかい?」
副社長を退けという事だったのか?それを見越した上で就任しただうろから、もっと大きな理由がある。静かに待っていると、体の奥から熱が上がった。中心人物から離れてもらうために動いたと思ったのに、想像以上の話がされたからだ。
黒崎家の意見としては副社長を続けてもらいたいのが本音であり、はっきりそう言われていた。黒崎家と黒崎製菓グループの役に立つからだ。それが分かっていながらも、女性だから気に入らないと、妬みと偏見に近いものをぶつけられたそうだ。それが積み重なり、心のバランスを崩す前に、純白さんは退いた。頼りにしているくせに、鬱屈した感情の掃け口にされたようなものだ。
「圭一君には先週、隆さんから話してある。君には僕の方から話したいと頼んだ。……純白さんが退任したのは、他にも理由がある。あの家で過ごしながら、隆さんも社長から退くのを待っていたんだ。居場所を作ってあるから、いつでも来い。疲弊しているのに、黒崎製菓グループを欲しがるから、息子ばかりを欲しがる。それだけはやめろと、隆さんに殴りかかったことがある。仲直りしたぞ?たまに遊びに行ったはずだ。……彼女が亡くなった時、圭一君は29歳だった。うちのグループから独立した年だ。隆さんは何も残らないと思い知ったそうだ。嫌いになったか?」
「嫌わないよ……。今のお義父さんが好きだから」
最初から優しかった。根っこから悪い人なら、純白さんが心を寄せないだろう。拓海さんとの話を聞いて、それが分かった。あの家に引っ越してよかった。一貴さんと二葉が暮らし始めて、晴海さんが遊びに来ている。賑やかながらも穏やかな、みんなの居場所になったからだ。
嬉しい気持ちが浮かびながらも、あることで胸が痛くなった。この話を聞いた時、黒崎はどう思っただろう?ママが出て行ったことは恨んでいない。今は別の理由で嫌っている。二葉のことがあるから腹を立てているが、男女の違いを意識していないか?それは、俺も同じかもしれない。
今日は祝いの場だから触れないでおこう。自分自身も整理をつけたい。今だからこそ、聞いておくべき話だ。肩を回して姿勢を直した後、深川さんの腕を引いた。タメ口を叩きながら。
「部屋へ行こうよ!そろそろ喧嘩を始める頃だし」
「ああ。そうだね。今日はオフレコだ。副社長室で喧嘩の仲裁をしてくれ」
「うん。歌手の声量を発揮するよ~」
もう一度、お互いに肩を回した。そして、力を抜いてダラっとしたままで、姿勢を直さずに、綺麗な姿勢を保った2人が待っている部屋へ向かった。
「純白さんのことかな?」
「はい。副社長を退いた理由が知りたいです。……黒崎家の中心から離れた理由は、教えてくれるのを待ちます」
「同じ理由だよ。圭一君のお母さんが倉口さんと関係を持った時、お母さんだけが責め立てられた。親戚内外からだ。隆さんには何人も愛人がいたがね。再婚した後は愛人を作らなかったとはいえ、縁が切れたわけじゃない。……純白さんが副社長へ就任する前から、女性だからと軋轢が起こされた。結婚まで強要されていた。どういうことか想像できるかい?」
副社長を退けという事だったのか?それを見越した上で就任しただうろから、もっと大きな理由がある。静かに待っていると、体の奥から熱が上がった。中心人物から離れてもらうために動いたと思ったのに、想像以上の話がされたからだ。
黒崎家の意見としては副社長を続けてもらいたいのが本音であり、はっきりそう言われていた。黒崎家と黒崎製菓グループの役に立つからだ。それが分かっていながらも、女性だから気に入らないと、妬みと偏見に近いものをぶつけられたそうだ。それが積み重なり、心のバランスを崩す前に、純白さんは退いた。頼りにしているくせに、鬱屈した感情の掃け口にされたようなものだ。
「圭一君には先週、隆さんから話してある。君には僕の方から話したいと頼んだ。……純白さんが退任したのは、他にも理由がある。あの家で過ごしながら、隆さんも社長から退くのを待っていたんだ。居場所を作ってあるから、いつでも来い。疲弊しているのに、黒崎製菓グループを欲しがるから、息子ばかりを欲しがる。それだけはやめろと、隆さんに殴りかかったことがある。仲直りしたぞ?たまに遊びに行ったはずだ。……彼女が亡くなった時、圭一君は29歳だった。うちのグループから独立した年だ。隆さんは何も残らないと思い知ったそうだ。嫌いになったか?」
「嫌わないよ……。今のお義父さんが好きだから」
最初から優しかった。根っこから悪い人なら、純白さんが心を寄せないだろう。拓海さんとの話を聞いて、それが分かった。あの家に引っ越してよかった。一貴さんと二葉が暮らし始めて、晴海さんが遊びに来ている。賑やかながらも穏やかな、みんなの居場所になったからだ。
嬉しい気持ちが浮かびながらも、あることで胸が痛くなった。この話を聞いた時、黒崎はどう思っただろう?ママが出て行ったことは恨んでいない。今は別の理由で嫌っている。二葉のことがあるから腹を立てているが、男女の違いを意識していないか?それは、俺も同じかもしれない。
今日は祝いの場だから触れないでおこう。自分自身も整理をつけたい。今だからこそ、聞いておくべき話だ。肩を回して姿勢を直した後、深川さんの腕を引いた。タメ口を叩きながら。
「部屋へ行こうよ!そろそろ喧嘩を始める頃だし」
「ああ。そうだね。今日はオフレコだ。副社長室で喧嘩の仲裁をしてくれ」
「うん。歌手の声量を発揮するよ~」
もう一度、お互いに肩を回した。そして、力を抜いてダラっとしたままで、姿勢を直さずに、綺麗な姿勢を保った2人が待っている部屋へ向かった。
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