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バーテルス氏と話していると、オバケが出る部屋ですって?と、女性の声がして、俺もバーテルス氏も笑った。エミリアがデザートプレートを運んできてくれた。どれも小さな菓子が乗せられて、夏樹が食べそうだと思った。そして、ソフトクリームもあった。銀のスプーンが添えられている。さっそく、バーテルス氏が食べ始めた。
「圭一。これは僕のお勧めだ」
「そうか」
スプーンにソフトクリームを取り、口に入れると、さっと溶けた。甘さ控えめだ。匂いもいい。夏樹はソフトクリームも好きだから、連れてきてやると喜ぶだろうと思った。まさか本人は俺がここでスイーツを食べているとは思っていないだろう。
「後で夏樹君に電話をかけるといい。とても美味しかったと」
「内緒にしてくれ」
バーテルス氏の冗談に笑った。あれからフェリックス氏とは口も聞いていないそうだ。自分が争いのタネを頼んだのだと早瀬が気にしそうだが、電話で報告し、それは否定しておいた。バーテルス氏は初めから同席したがっていた。父親がどういう態度を取るのか、俺に掴みかかってくるようなことがないようにと恐れてのことだった。まさか写真を集めたとは予想外だったらしい。俺も同じだ。
ソフトクリームを食べ終えた後、デザートプレートの菓子を食べた。この後も予定が入っている。夏樹に電話をかけるとしたら、今しかない。バーテルス氏に断りを入れて、彼に電話をかけた。向こうは夕食が済んだ後だろうか。何回目かのコールで出た。息を乱している。
「夏樹?どうした?」
「黒崎さん。大丈夫だよ。お風呂から出てきたところだったんだ。ちゃんと服を着ているよ。電話が鳴ったからさ、ダッシュで取ったんだ」
「そうだったのか。夕食は済ませたのか?」
「うん。肉野菜炒めとスープだよ。黒崎さんは何か食べた?」
「ユーリーと一緒に、お母さんと叔母さんがやっているスイーツショップに来ている。二葉が手伝いをさせてもらった店だ」
「そうなんだね!今、二葉がそばにいるよ。話したいって。エミリアさんとソフィアさんにって」
「そうか」
バーテルス氏に事情を説明すると、二人を呼んでもらえた。そして、それぞれが二葉と話している姿を眺めた。ここは活気があり、穏やかな時間が流れている。あの会長室とは大きく違う。そして、意外な単語を耳にして、バーテルス氏と顔を見合わした。エミリアが自分のことをママと言っている。そして、二葉に語りかけている。それは優しい言葉だ。俺もいつかかけてもらいたいと思っていた言葉だ。
「二葉。ママはここにいるわよ。ソフィアもいるのよ」
「来年の夏、必ず行くから!」
「泣かないで。二葉……」
すると、電話が俺の方に返ってきた。エミリアとソフィアの顔を見ることができなかった。どちらも涙ぐみ、エミリアの背中をソフィアが優しくさすっている。夏樹に電話をかわってもらうと、二葉も泣いているのだと知った。
「慰める言葉が見つからない」
「いいんだよ。あんたの気持ちは通じているよ。クリスマスの贈り物を選ばなきゃね!ふたばーー、そうだろ?」
「ユーリー?」
向かい合っているバーテルス氏まで涙ぐみ始めた。そして、涙がテーブルに落ちた。フェリックス氏とのことだろうか。そして、二葉にママと言った優しさのことなのか。エミリアが涙を拭いている。そして、バーテルス氏の隣に座り、彼がエミリアの頭を抱き寄せていた。
「お母さん。二葉が泣いているのか?」
「ええ。懐かしくなるから、電話はやめておいたの。そしたら、お互いに寂しくなったわ……」
電話が繋がっている中、夏樹と話しながら、お互いにそばに座っている人達を慰めることになった。それは胸が痛くて、穏やかな時間だ。
(二葉をここに来させてよかったということだ。だが、寂しい思いをさせた……)
すると、エミリアが微笑んだ。泣いてごめんなさいと謝りながら。俺は首を振った。気の利いたことが言えない。そこで、バーテルス氏のフォローが入り、この席に小さな笑いが起きた。今日ここに来て良かった。心からそう思った。
「圭一。これは僕のお勧めだ」
「そうか」
スプーンにソフトクリームを取り、口に入れると、さっと溶けた。甘さ控えめだ。匂いもいい。夏樹はソフトクリームも好きだから、連れてきてやると喜ぶだろうと思った。まさか本人は俺がここでスイーツを食べているとは思っていないだろう。
「後で夏樹君に電話をかけるといい。とても美味しかったと」
「内緒にしてくれ」
バーテルス氏の冗談に笑った。あれからフェリックス氏とは口も聞いていないそうだ。自分が争いのタネを頼んだのだと早瀬が気にしそうだが、電話で報告し、それは否定しておいた。バーテルス氏は初めから同席したがっていた。父親がどういう態度を取るのか、俺に掴みかかってくるようなことがないようにと恐れてのことだった。まさか写真を集めたとは予想外だったらしい。俺も同じだ。
ソフトクリームを食べ終えた後、デザートプレートの菓子を食べた。この後も予定が入っている。夏樹に電話をかけるとしたら、今しかない。バーテルス氏に断りを入れて、彼に電話をかけた。向こうは夕食が済んだ後だろうか。何回目かのコールで出た。息を乱している。
「夏樹?どうした?」
「黒崎さん。大丈夫だよ。お風呂から出てきたところだったんだ。ちゃんと服を着ているよ。電話が鳴ったからさ、ダッシュで取ったんだ」
「そうだったのか。夕食は済ませたのか?」
「うん。肉野菜炒めとスープだよ。黒崎さんは何か食べた?」
「ユーリーと一緒に、お母さんと叔母さんがやっているスイーツショップに来ている。二葉が手伝いをさせてもらった店だ」
「そうなんだね!今、二葉がそばにいるよ。話したいって。エミリアさんとソフィアさんにって」
「そうか」
バーテルス氏に事情を説明すると、二人を呼んでもらえた。そして、それぞれが二葉と話している姿を眺めた。ここは活気があり、穏やかな時間が流れている。あの会長室とは大きく違う。そして、意外な単語を耳にして、バーテルス氏と顔を見合わした。エミリアが自分のことをママと言っている。そして、二葉に語りかけている。それは優しい言葉だ。俺もいつかかけてもらいたいと思っていた言葉だ。
「二葉。ママはここにいるわよ。ソフィアもいるのよ」
「来年の夏、必ず行くから!」
「泣かないで。二葉……」
すると、電話が俺の方に返ってきた。エミリアとソフィアの顔を見ることができなかった。どちらも涙ぐみ、エミリアの背中をソフィアが優しくさすっている。夏樹に電話をかわってもらうと、二葉も泣いているのだと知った。
「慰める言葉が見つからない」
「いいんだよ。あんたの気持ちは通じているよ。クリスマスの贈り物を選ばなきゃね!ふたばーー、そうだろ?」
「ユーリー?」
向かい合っているバーテルス氏まで涙ぐみ始めた。そして、涙がテーブルに落ちた。フェリックス氏とのことだろうか。そして、二葉にママと言った優しさのことなのか。エミリアが涙を拭いている。そして、バーテルス氏の隣に座り、彼がエミリアの頭を抱き寄せていた。
「お母さん。二葉が泣いているのか?」
「ええ。懐かしくなるから、電話はやめておいたの。そしたら、お互いに寂しくなったわ……」
電話が繋がっている中、夏樹と話しながら、お互いにそばに座っている人達を慰めることになった。それは胸が痛くて、穏やかな時間だ。
(二葉をここに来させてよかったということだ。だが、寂しい思いをさせた……)
すると、エミリアが微笑んだ。泣いてごめんなさいと謝りながら。俺は首を振った。気の利いたことが言えない。そこで、バーテルス氏のフォローが入り、この席に小さな笑いが起きた。今日ここに来て良かった。心からそう思った。
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