婚約破棄されたけど、妹と幼馴染が優しすぎる件

安奈

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30話 食事の誘い その3

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 金色のオーラ、スーパーゴールデンポーク……我が国では非常にめずらしい豚肉の最高峰として知られている。平民家庭ではまず食べることが出来ないらしいけれど。


「満足してくれたかい? ウェルナ」

「ええ、とても満足よ、ルーク。本当にありがとう!」


「ははっ、君にそこまで喜ばれたら、本当にご馳走したかいがあるよ」


「ええ、ありがとう」


 私たちはメインのスーパーゴールデンポークを食べ終わり、デザートを食している最中だった。デザートもイチゴのシャーベットであり、平民家庭にはなかなか出回らない物だ。私もルークも身分の差で、その人の本質を決めるつもりはないけれど、やっぱり貴族である以上は、それ相応の生活をしなければならないとは思う。


 貴族が平民家庭と同じ食生活を行うのが、必ずしも良いことではないから。治世者としての威厳を無くしてはならない……私もルークも、昔からそういう教育は受けて来た。この国は共和国ではなく、あくまでも王国なんだから。


「しかし……」

「どうしたの、ルーク?」


「さっき食べていたスーパーゴールデンポークなんだが」


 話題が急に豚肉の話に戻る。一体、何かしら……?


「どうも、東方の国では、そこまで珍しい物でもないらしいよ」

「ええっ!? 本当に……!?」

「ああ……なんという国だったかは忘れたが……まあ、とにかくその国では、牛肉の希少部位の方が高い代物らしい」

「へえ……そうなんだ……」


 お国柄の違いと言えば、それまでなんだけれど……国家によって希少な物には相当な違いがあるのかもしれないわね。


「さて、ウェルナ、この後はどうしようか? 買い物でも行くかい?」

「そうね、付き合ってもらえるかしら?」

「ああ、もちろん構わないよ」

「ありがとう、ルーク」


 デザートも食べ終えたし、ルークとのデートはまだまだ続くっていうところかしら? 私の気持ちは、なんだか高揚していた……。




------------------------------------------------------




 その後は、貴族街のアクセサリーショップなどを適当に回ることにした。特に何かを購入するということはなかったんだけれど。色々な店を回っていたけれど、ルークの顔色が変わっていくのを不思議に感じていた。


「どうかしたの、ルーク?」

「い、いや別に……」


 なんだかソワソワしているように感じるけれど、どうしたのかしら? 明らかに普通じゃないような……。


「ウェルナ……その、この後なんだけど……」


「うん、なにかしら?」


 態度のおかしいルーク……私は彼の次の言葉を待っていた。すると……。


「この後なんだが……貴族街の宿で、二人きりになれないかな?」

「えっ?」


 ルークからの大胆な発言に、私の思考は停止してしまった……。
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みんなの感想(70件)

彩斗
2021.04.19 彩斗

あらまぁ〜大胆なお誘いかしら? (ノ´∀`*)♪

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すずまる
2020.08.24 すずまる

ルーク氏はオオカミになりたい(*≧艸≦)キャッ💕
どうする?ウェルナちゃんどうしちゃう?(੭ु*≧∀≦)੭ु⁾⁾

2020.08.25 安奈

果たしてどうなるでしょうか……

解除
ともっち
2020.08.24 ともっち
ネタバレ含む
2020.08.24 安奈

ありがとうございます
似てるのですね……
似てる作品が多いのは仕方ないのかもしれないですね
私もアルファの他の作品を参考にしたこともありますし
偶然っていう可能性もあるのではないでしょうか

解除

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